【『マインクラフトXbox360 edition』珍物件探訪】第8回:近代的な建物も作りたい……マイクラ de デザイナーズマンション

Xbox LIVE アーケードで配信中の『マインクラフトXbox360 edition』。この連載では、同作をきっかけに『マインクラフト』の世界へどっぷりと浸かることとなったライターの夢崎が、さまざまな“珍物件”を作り上げていく様子をお届けする。

~前回までのあらすじ~
ウールを大量生産するためにトラップタワー建設を完了させた我々は、石ブロックをコンクリートに見立てることで近代的な建物の建設を計画するが……。(→第7回はこちら


●有名……でもない人のお宅訪問! マイク=ラフトンの珍物件探訪


【編注】今回はいつものプレイ日記ではなく、『マイクラ』界の渡辺篤史ことマイク=ラフトンと、ステキな物件を作り続ける『マイクラ』界の黒川紀章ことライターのユメサキことボブによる脳内会話という、実験的かつ電波感度高めの内容で届けします。



マイク=ラフトン(以下、マイク)「皆さん、こんばんは! 案内人のマイク=ラフトンです、よろしくどうぞ! そして今回、ご自慢の物件を紹介してくれる、ミスター・ユメサキ!」

ユメサキ「ハイ、マイク! 会えてうれしいよ」

マイク「こちらこそ、ユメサキ。でも呼びにくいからもうボブでいいよね?」

ユメサキ(以下、ボブ)「原型とどめてないよね?」

マイク「なんでも、マンションを作ったと聞いたんだけど、早速、見せてもらっていいかい、ボブ?」

ボブ「鼓膜破れてるのかい? オーケー、さっきから僕らの目の前にあるのがそれだよ」


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マイク「oh……立派なマンションだ。名のあるデザイナーが手がけた風格さえ漂うよ」

ボブ「まず、見てほしいのはこの入口だね」


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マイク「行く手を阻むガラス……ボ~ブ、これはもしかして」

ボブ「イエス。この足元のスイッチを踏むと……」


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マイク「開いた! この世界で自動ドアを見るとは思わなかったよ、ボブ!」

ボブ「バージョンアップで“ピストン”が追加されて、できることの幅が広がったんだ。早速利用してみたってワケさ」

マイク「グレイトだよ、ボブ……ん? 何やら入口の横に地下への階段があるね」


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ボブ「この世界ではスロープが作れなくてね……仕方なく階段になっているが、地下駐車場への入口さ」

マイク「なるほど……何か見えているね」


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マイク「これは糸井重里の鼻の穴かい?」

ボブ「おもしろいジョークだね、マイク。誰が見ても見紛うことなきフェラーリじゃないか」

マイク「フェラーリ! 何事も言ったもん勝ちだね。池沢さとし先生にでも聞かれたら轢き殺されそうだ」

ボブ「なんならちょっと運転してみるかい? マイク」

マイク「いいのかい!? フェラーリに乗れるなんて夢のようだよ」

ボブ「そのへんをグルッとまわってくるといい。堪能したらここへ戻して、マンションの中へ来てくれ」

マイク「オーケーだよ、ボブ」


 小一時間後……


ボブ「おかえり、マイク。結構な時間、お楽しみだったようだね……どうだった?」

マイク「最高だったよ、ボブ。馬が前足を跳ね上げているシンボルマーク通りの暴れ馬っぷりで、僕の股間のシフトレバーも暴れ出しそうさ」

ボブ「マーイク、これ一応“大☆丈☆夫!”で有名なファミ通の記事だから、大丈夫な範囲のトークで頼むよ」

マイク「んで、シフトレバーがなかなか一速に戻らないもんだから、そこのピンク色の看板をした怪しげな店でフェラーリを頼ん……」

ボブ「オーマイガ、本当にお楽しみだったとは……ちょっと内容がアウトランになりそうだから、もう先に進めちゃうよ、マイク」


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ボブ「これが1階ロビーさ」

マイク「いいね。この無機質で人間味のない、よそよそしい感じ。これぞマンションだ。なあ、ボブ。現代は、人とのコミュニケーションが希薄だと言われているけれど、僕はそうは思わない。携帯電話に始まり、ツイッターにフェイスブック……逆にコミュニケーション過多だと思ってる。だから、こういった空間を見ると、逆にホッとするんだ。──実はこの建物には僕以外、誰も住んでないんじゃないか? とすら感じる、あの不意に訪れるマンション特有の孤独感を見事に再現しているよ。そして、そんな冷たさを非難されないように言い訳がましく設置された中央の木もいい。薄暗いグレーに彩られた空間をわずかに照らす陽の光でその生命を輝かせる木は、現代のコンクリートジャングルで疲れて帰宅した心を癒してくれる。たとえ独り身でも、ここへ帰って来れば“おかえり”──そう言ってくれる声が聞こえる気がして……。孤独が好きだなんてうそぶいて、ホントは寂しがり屋。ガラス越しに見ているだけじゃダメだよ。勇気を出してアタックしてみて!」

ボブ「長いよ! 何の占いだよ!」


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マイク「郵便受けまで再現するとは、やるね、ボブ。でも最近のマンションは宅配ボックスというものがあるそうだよ」

ボブ「ああ、らしいね。でも僕は見たことないし、そういうところって大抵オートロックらしいじゃないか。つまり、そのマンションの住人でない限り、宅配ボックスがとんなものか分からない。だから僕は都市伝説の類だと思ってる」

マイク「つまり宅配ボックスがうらやましいんだね、ボブ」

ボブ「それがあれば、チャイムも押さずに不在票を突っ込んでいくファックな宅配業者にいちいち電話しなくていいわけだからね……。もう、法律ですべてのアパート・マンションに設置を義務付けるべきだよ」

マイク「でも、どうせいかがわしいものばかりAmazonで頼んでるんだろう? ポールは

ボブ「ボブじゃないのかよ! ボブじゃないけど!」


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マイク「次は……おや、ここは屋上だね。眺めが素晴らしい」

ボブ「いつぞやの海中トンネルや灯台も見えるんだ……それはそうとマイク、正面に見えるこれは何だと思う?」


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マイク「さっきから気になってたんだ。もっと寄ってみてもいいかい?」

ボブ「もちろん」


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マイク「ボート……? hmmm……分からないね」

ボブ「フフ、実はこれ、エレベーターなんだ」

マイク「エレベーター! この世界でそんなものが実現できるのかい」

ボブ「水の浮力を利用した不思議なエレベーターなんだ。ボートに乗れば、予想以上の高速で屋上まで運んでくれるんだよ。作り方を知りたいかい、マイク」

マイク「イエース」

ボブ「まずgoogleを開いて、“水流式エレベーター”と入れてエンターキーを……」

マイク「OK、もう結構だよボブ」


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マイク「2階に到着……いいね、いかにもマンションだ。マンションとしか言いようがない。ちなみにボブ、この建物は5階建てのようだね。各階を見てきてもいいかい」

ボブ「もちろんさ」


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マイク「……ヘイ、ボブ。マンションなのにテナント募集中かい?」

ボブ「ノーノー。話すと長くなるんだが……そうだな、できるだけ誤解のないように言葉を厳選して……限りなく手短に事の真相をお伝えするならば……“飽きた”

マイク「カメラ目線でそんなこと言わなくていいよ、ボブ! 2階へ戻ろう」


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マイク「おっと、ここは部屋だね。203号室……ちょっと入ってみてもいいかい?」

ボブ「もちろんさ。どうぞ」

マイク「ワクワクするね……この扉を開けば、建物の外見通りのクールで機能的なオシャレルームが広が……」


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マイク「……らなーい! ヘイ、ボブ。これはブタ小屋かい?」

ボブ「とんでもない。立派な1LDKさ」

マイク「LもDKも見当たらないようだが……oh,wait,トイレや風呂もないのかい? 見かけはスタイリッシュなマンションだが、中身はトキワ荘レベルじゃないか。トイレがある分、トキワ荘に負けてる」

ボブ「ジャスタモーメント、マイク。ご覧。目の前に、これだけ美しく広がる海がある。それに、ここは警察なんか居ないフリーダムな世界なんだ。君はまだ窮屈な現実世界の檻に囚われてる。もっと発想を解き放ってあげないとダメだよ」

マイク「ボブ、言いたいことはなんとなく分かったけど、雨の日はどうするんだ。小便のたびに下半身をアンモニアまみれにしに行くのか? ブタ小屋のほうがナンボかマシだ」

ボブ「おっと、マイク! そろそろこの部屋の住人が帰ってくるんだ。あんまりブタ小屋呼ばわりはよしてくれないか」

マイク「oh...OK、ボブ。悪かったよ。僕も金がなかった若いころはひどいボロアパートに住んでたことがある。他人にとってはブタ小屋でも、住人にとってはけっこう愛着が出てくるいい部屋だったりするんだよな」

ボブ「そうさ、マイク。お、どうやら住人のお帰りのようだ。Hi! オーナーだ。取材で、お邪魔させてもらってるよ」


 ガチャッ……


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マイク「やっぱりブタ小屋じゃないか!」

ボブ「マーイク、次はこっちだ」


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ボブ「201号室……ここはいわゆるオーナーズルームとして制作したんだ。つまり僕の新居だね。シーブリーズが鼻腔をくすぐるリビング。右奥には、カウンター越しに顔が見えるキッチン。ドアを開けたら飛び込んでくる景色としては理想的だと思わないかい」

マイク「203号室と比べて、あまりにも違いすぎないか?」

ボブ「そうだね。なんといっても家賃が違う

マイク「hmmm……建物内格差がすごすぎる気もするが……まあ、狭くても安いほうがいいというニーズもあるんだろうね。ちなみに203号室の家賃はいくらなんだい」

ボブ「家賃については話し合いを交わして、すり合わせていこうと思ったんだが、203号室の彼とはなかなか意思疎通が難しくてね」

マイク「だろうね」

ボブ「いろんな価格を提示してみたんだが、"boo! boo!"とブーイングの嵐さ」

マイク「だろうね」

ボブ「まったくラチが開かないから、仕方なく、“そのときが来たら、この身を炎に包み、オーナーに身体で支払います”という契約書に拇印を押させたよ」

マイク「要するにブタ小屋じゃないか!」

ボブ「マーイク、次はこっちだ。キッチンを通り過ぎて……」


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ボブ「ここはシアタールームさ」

マイク「cooool! 半地下のシアタールームは男のロマンだよね。モニターには、ちょっと物騒なものが映っているけど」

ボブ「防音設備が施されたこういう部屋で、5.1チャンネルで爆音を楽しみたいよね」

マイク「黒ウールと絵画を使っての液晶テレビや、音ブロックをスピーカーに見立てるのは、なかなか素晴らしい発想だね。こういった発想のキッカケは何なのか、良かったら教えてくれるかい?」

ボブ「OK、今回特別に教えるよ。googleで“mine craft theater room”と入れてエンターキーを……」

マイク「ネクストルーム!」


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マイク「ここは寝室だね……黒のキャビネットとノートパソコンだけのシンプルでスマートな雰囲気がイイね」

ボブ「イメージとしては擦りガラスなんだけど、ガラスしかないから仕方なかった」

マイク「分かるよ、ボブ。全裸で起きた後、デリケートな部分が見えそうで見えない、アレだね」

ボブ「そう! 全裸で寝るっていうのは正直、信じられないんだけどね。夏でも腹冷えるし、冬とか寒いだろ、絶対。まあそれはともかく、きわどいところで背中を向けて、尻だけを見せてシャワールームに消えていくんだ」

マイク「ニュアンスは分かるけどボブ、それは住人が女性の場合じゃないと、ワーオって感じにならないね」

ボブ「そうだね……それに、ここのシャワールームは寝室の横じゃなくて、こっちなんだ」

マイク「ほう、さらに階段をのぼって……中二階だね」


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マイク「ガラス張りのシャワールーム! 分かるよボブ。この、ひとり暮らし専用感がたまらない」

ボブ「そうなんだ。そして、よく見てくれ。床もガラス張りなんだ。もし自分以外の人間が居ようものなら360度から全身を見られてしまう、ひとりストリップショー状態さ」

マイク「なんて変t……いや、エキサイティングなシャワールームなんだ! ところで、シャワールーム前の床の、この白いのは何だい」


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ボブ「それはタオルさ」

マイク「タオル!? 床に張り付いているのかい? 瞬間接着剤でもこぼしたのか?」

ボブ「ノーノー、タオル地のカーペットのようなものと思ってくれればいい。なあマイク、シャワーから出てきてヨッコラショってタオルを取るなんてナンセンスだと思わないか。この世界は、とにかく自由なんだ。シャワーを終えて、身体は濡れている。さて、どうすればいいか? 答えは、そのままここへ仰向けに倒れ込む」

マイク「what!? 脳卒中かい!?」

ボブ「違うよ、マイク。この床はタオル地で、しかもクッションになっているんだ……つまり、ここへ倒れ込んでゴロゴロと転がるだけで身体を拭けてしまうんだよ!」

マイク「cooool! ……しかしボブ、これ、結構なホコリが身体に付着するんじゃ……あと、何回か使ってたら、そのうち、生乾きのイヤなニオイが……」

ボブ「マイク! いつまでそんなところに居るんだ! 早くベランダにおいでよ!」


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マイク「これは……何だい、ボブ?」

ボブ「物干し竿さ」

マイク「急に生活臭が出てきたね。でも確かに物干し竿はないと困るね」

ボブ「そうさ。目の前の海を眺めながらの洗濯物干し。洗濯が苦にならない、むしろ洗濯物を干しに来るのが楽しみになる眺望だろう?」

マイク「あ、ああ、そうだね。海風は長時間あたっていると身体に悪い。そろそろ中に入らないか」

ボブ「風邪でもひいてるのかい? マイク。……ん? あれは……」


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ボブ「ジーザス! ヘイ、マーイク! あのリアには見覚えがあるぞ! 君か? 君の仕業か?」

マイク「hooo……いろいろな再現系を見せてもらってきたけど、八つ墓村リスペクトとはシブいね、ボブ。糸井重里がスケキヨと出会うことで新たな化学反応を起こしたね」

ボブ「化学反応より先に事故を起こしてどうするんだよ! あと、フェラーリだよ!」

マイク「おっと、時間が来てしまったようです。それでは皆さん、ごきげんよう! シーユーネクストターイム! さようなら! バイバーイ!」


次回予告:野比家をホンワカパッパと再現
そろそろまた再現系をやりたいなと思って取り掛かったのは、ザ・野比家。しかし、原作版とアニメ版では間取りが異なるということを忘れており、辻褄合わせに四苦八苦することに。番組の最後にひみつ道具クイズがあります。



■著者紹介 夢崎
ファミ通Xbox 360で実績システムについて書いたり、二次元ドリームマガジン(キルタイムコミュニケーション刊)で変なゲームの記事を書いたりしているフリーライター。最近は『マイクラ』のやりすぎで、「そろそろ違うゲームがやりたい」とミもフタもないことを口走り始めた。




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