【『マインクラフトXbox360 edition』珍物件探訪】第2回:ペンション“シュプール”へようこそ

Xbox LIVE アーケードで配信中の『マインクラフトXbox360 edition』。この連載では、同作をきっかけに『マインクラフト』の世界へどっぷりと浸かることとなったライターの夢崎が、さまざまな“珍物件”を作り上げていく様子をお届けする。

~前回までのあらすじ~
無様な形ではあるが、とりあえずの初自宅を完成させた私は“マイクラで再現”をやってみたくなり、名作サウンドノベル『かまいたちの夜』の舞台であるペンション"シュプール"を再現しようと思い立ったのだが……。(→第1回はこちら


■『かまいたちの夜』の舞台、ペンション“シュプール”再現計画!

 ペンション“シュプール”の間取りについては、スーパーファミコン版の説明書、公式ファンブック、完全攻略本の3つに載っているのだが、この3つそれぞれがすべて微妙に違ううえ、ゲーム中の間取りとはどれも一致しないという謎物件になっている。ゲームの内容が殺人事件を扱うミステリーとはいえ、建物がこんなにミステリアスでいいのか……ということで、以前から趣味で間取りについて調べていた。上記の3つに載っていた間取りを元に、あくまでゲーム中で確認できる間取りに沿って図面に起こしたものがコチラ。


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▲自作のシュプール見取り図。上の画像が1階部分、下の画像が2階部分となっている。

 あくまで素人が作ってみたものなので、各部屋の大きさや各階の広さの比率に関しては精密ではない。1部屋ずつの正確な広さなどを求めていたらたいへんな作業になってしまうので、「なら『マインクラフト』で実際に作ってみればいいじゃん!」という考えにいたったわけだ。再現系は事前に設計図を作ることが多いらしいが、そういう意味でも、たまたま図面を作っていたのは原動力として大きかった。

 さて、『かまいたちの夜』は雪の降る冬のペンションが舞台なだけに、雪が降っているところに建てたい。『マインクラフト』では場所によって季候が決まっており、雪が降らない場所では、どれだけ待っても絶対に雪は降らないようになっているため、場所決めは肝心だ。しかし、最初に作った自宅からいきなり遠出するのも心細いので、なるべく近場に雪降ってないかな……とウロウロしていると、なかなか雪に恵まれた場所があった。


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▲よし、ここだ!

 小高い山の上だが、そこそこ広いし、適当に整地すればいけるだろう。こうして、初の再現プロジェクトは幕を上げたのである……。


■男塾名物、直進行軍で素材を採取!

 ペンションは木造なので、ほぼ木材だけあればいい……のだが、とにかく、予想以上の量を必要とした。近場の木を全部伐採しても追いつかないので、新たに苗を植えながら施工。苗の成長を待てないときは、遠方まで伐採の旅に出かける。しかし、ひたすら木を探しては切る、ということだけを黙々と続けるのも退屈なので、合間に『魁!! 男塾』でおなじみの“直進行軍”を実践してみた。

 直進行軍とは、マンガ『魁!! 男塾』第1巻に出てきた行事で、「ひたすら同じ方向に行軍し続ける」というもの。障害物にぶつかったら、それを避けてはならず、意地でも乗り越えたり、家の壁などは破壊して中を進むという、とんでもない行事だ。しかし、あらゆるものを破壊できるこのゲームなら、それの再現も容易。どんな岩山が立ち塞がっても、ツルハシさえあればどうにでもなる!


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▲直進行軍の跡。縦向けに気円斬が通ったみたいな切り裂き具合がイイ。

 息抜きに始めた直進行軍だったが、思いもよらぬ大洞窟にぶち当たったりして、これがなかなかおもしろい。地中には大空洞が数多く眠っており、それらを発見・探索するのも、このゲームの楽しみのひとつだ。だが、足元に気をつけていないと、這い上がるのも困難な地中深くまで一気に落とされることもある。


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▲ふと足元にできた穴を覗くと……。地中世界への探索欲を刺激される

 穴の深さによっては落下で即死も有り得るため、せっかく掘り当てたダイヤなどの貴重品を持ったまま地中深くに落下→死亡し、すぐに復活して散らばったアイテムを回収しに行こうにも、どこへ回収しに行けばいいか分からなくなり、そのまま貴重品ロスト……ということもある。しかし、溶岩は大抵、深いところにあるものなので、そんなに怖がることはない。まして、地上を真横に掘り抜いているときに足元に穴ができて、落ちた先が溶岩なんてのは低確率だ。そんなわけで「死と隣り合わせの男塾名物も『マインクラフト』にかかれば、かたなしじゃのう!」と男塾言葉になりながらツルハシでガツガツと掘っていると、突然の落下。下は……溶岩!


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▲ギャフアーッ!

▲王大人(ワンターレン)「死亡確認!」

 一瞬で体力ゲージを削られ、現れる死亡画面。ま、まさか男塾名物“油風呂”(※)まで再現することになるとはッ! と、富樫ーッ!


※油風呂とは……金だらいに油を入れて作った風呂に入り、下から火で熱する。湯(油)の上には火のついたローソクが浮かべられ、入っている者がその熱さに動じて波を立てるとローソクが倒れて火だるまになってしまうという、狂気じみた風呂である!


■そしてペンション“シュプール”が完成

 度重なる地中冒険で、わずかながら鉄やダイヤといった貴重な鉱石を得ていたのだが、溶岩への落下で死亡→周囲にアイテムばら撒く→溶岩に触れてアイテム消滅、という悪魔のコンボが炸裂。そもそも単調な伐採作業のついでにやっていたことなのに、いつしか目的が「世界の果てまで直進する」に変わっていたので、「男塾はそのへんにして、いい加減、伐採に戻りなさい……」という神の啓示だろう。というわけで、制作過程を見てもおもしろくないので、できあがったものがコチラ!(料理番組風に)


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 出っ張ってるー! 超出っ張ってるー!

 作っているときに薄々とは感じていたが、外から見ると2階の出っ張りが予想以上だった。やはり図面の比率は狂っていたのだ……。これらを修正するとなると、部屋のひとつひとつを作り直して調整する必要があって、死ぬほど面倒くさい。「クソッ、誰だよ、シュプール作ろうなんて言い出したの……」とブツブツ言いながらも作り直しを重ねて完成したのがコチラ! ここからは実際のゲーム画像と比べながら御覧下さい。(※以下に掲載している『かまいたちの夜』のゲーム画面は、すべてプレイステーション版『かまいたちの夜 特別篇』のものです)


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▲暗闇に浮かび上がるペンション正面。吹雪があると、もっとそれっぽくなるのだが、あいにくこのゲームには吹雪は存在しないのであった……。

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▲入ってすぐ、フロント前の談話室。

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▲2階への階段を見上げたところ。

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▲談話室。

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▲フロント側から入口を見たところ。

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▲フロント前の様子。「こんや、12じ、だれかが……」

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▲2階から談話室を見下ろしたところ。

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▲2階の様子。

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▲主人公の部屋。といっても全部屋同じ間取りのようだが……。

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▲1階の廊下。

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▲オーナーの部屋の前。さすがに単純な画だけあって再現度は高い。

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▲血まみれのバスルーム。ここの再現は難しかったので、せめて血痕だけでも……そ、それっぽく見えるかな?

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▲地下室への扉。扉の開く方向が逆なのは目を瞑ってください……。

 初めて作った大型物件としてはまずまずのデキで、訪れたフレンドにも好評だった。『かまいたちの夜』を知らないフレンドには「宿屋じゃねーか!」とミもフタもない感想を頂いたが。まあ、どの扉開けてもベッドがある部屋だしなァ。

 そんな感じでシュプールを紹介していると、私が材料を入れていたチェストの中身に鉱石類が少ないのを見てフレンドが「まだ、あんまり掘ってないのか?」と聞いてきた。思わぬ落下により地中に落とされたことはあったが、鉱石目当てで計画的に地下を掘り抜いたことはない。「とにかく地上で木を植えては伐採して、木材での建物作りに専念してたからなァ……」と言うと、フレンドが「よし!」とツルハシを持って、シュプールの近くから地下に掘り進み始めた。

 たしかに、水をすくうにはバケツが要るし、バケツを作るには鉄が要る。トロッコを走らせるにはレールが必要だが、レールを作るにも鉄が要る。今までに採れた鉄やダイヤはツルハシやショベルにしか加工していなかったが、トロッコでの遠距離移動を考えると、レールは大量に必要となる。

 というわけで、鉄をドッサリ確保するためにも、地下の開拓は必須。フレンドふたりと私を含めた合計3人は、壮大な地下発掘事業に乗り出すことになったのである……。


次回予告:地底探検! 先生との遭遇
本格的に鉱石掘りを開始した我々。ちょっと地下に穴を掘る程度だと思っていたのだが、目を離した隙に地獄の果てにまで続きそうな階段ができていた。アリの巣のような掘りかたをしたため、気がつけば大迷宮。3人とも出口が分からなくなる……。そして、迷宮内には何の脈絡もなく『Sa・Ga2秘宝伝説』の“先生”のオブジェができあがっていた。

オブジェに込められたメッセージとは? そして犯人の正体は!? 村に伝わるわらべ唄になぞらえた推理ゲームが、いま幕を開ける!
(※編注:後半はたぶん嘘です)


■著者紹介 夢崎
ファミ通Xbox 360で実績システムについて書いたり、二次元ドリームマガジン(キルタイムコミュニケーション刊)で変なゲームの記事を書いたりしているフリーライター。最近は『マイクラ』のやりすぎで、暗い場所を見ると、たいまつを置きたくて仕方がない。




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