ユービーアイソフト トロントスタジオの第1弾がお目見え!

 2012年6月5日~7日(現地時間)、アメリカ・ロサンゼルスにて開催された世界最大のゲーム見本市E3(エレクトロニック・エンターテインメント・エキスポ)2012。ユービーアイソフトブースで、『スプリンターセル ブラックリスト』のクリエイターに話を聞いた。

 2012年6月4日に開催されたマイクロソフトカンファレンスでデモプレイが披露された、『スプリンターセル』シリーズ最新作『ブラックリスト』。よりダイナミックかつスピーディーに生まれ変わった人気シリーズの姿に会場は大盛り上がり。マイクロソフトの看板ソフト『Halo 4』のトレーラーが流れたときと同じくらいの歓声が飛び交っていたのが印象的だ。こうして再びゲームファンの前に姿を現した主人公サム・フィッシャーだが、今度はどんな戦いにチャレンジするのだろうか? トロントスタジオのキーパーソンに聞いてみた。

シニアプロデューサー
Alex Parizeau氏

――『スプリンターセル ブラックリスト』の開発を主導するユービーアイソフト トロントは、どんな特徴を持ったスタジオですか?
Alex トロントスタジオは、2009年夏に設立されたスタジオで、マネージングディレクターのJade Raymondが責任者です。スタッフは全部で200人くらいで、皆すばらしい才能を持っています。トロントスタジオの設立と同時に『スプリンターセル ブラックリスト』のプロジェクトがスタートし、私とクリエイティブディレクターのマックスは、モントリオールスタジオから移籍してきました。

――『ブラックリスト』はどんなストーリーなのですか?
Alex 前作『コンヴィクション』の6ヶ月後という設定です。『コンヴィクション』のラストで主人公サム・フィッシャーを取り巻く事件は収束したはずでしたが、けっきょく“ブラックリスト”が出てきてしまい、アメリカの政府がサムに依頼を持ち掛けてきます。今回のサムは、自分なりのやりかたでしか仕事を請け負わないと決めていて、自分のチームを持っています。サムはそのチームといっしょにステルス航空機に乗って世界中のどこへでも出動できるようにしているのです。『ブラックリスト』におけるサムは、リーダーとして行動します。

――『ブラックリスト』というタイトルに込められた意味は?
Alex ブラックリストは、“とある国”が用意したものです。リストにはアメリカの要人の名前が書かれており、“とある国”がアメリカに対して「この時間までに軍を引き上げないとこのターゲットを攻撃する。そのつぎはこのターゲット……」というように、脅迫をしてきます。本作ではこのブラックリストを巡ってストーリーが展開していきます。

――尋問のシーンなどのバイオレンス表現が過激ですよね。今回は大人向けのストーリーなのでしょうか?
Alex おっしゃるとおり、バイオレンス表現はかなり過激なので、本作は大人向けな作品であると言えます。サムはたくさんの人命を守るために戦っており、ミッションを遂行する際に、多くの敵兵の命を奪うわけです。本作では、時折敵兵を殺すか殺さないかの選択肢が登場し、プレイヤーとサムのモラルを迫ることがあります。

――マルチプレイヤーやCo-opプレイなどの仕組みを、現時点で言える範囲で教えてください。
Alex もちろん、マルチプレイヤーもCo-opモードも実装していますが、現時点では詳細をお伝えできないのが残念です。ただし、ひとつ言えることは、今回はキャンペーンモード、マルチプレイヤー、Co-opモードの3つが全体的に統一された経験になります。各モードでゲーム内通貨を稼ぐことで、サムのガジェットやコスチュームなどを揃えられるのです。

――発売はまだ先かと思いますが、今後『ブラックリスト』のどこに注目するといいですか?
Alex 再びサムが準備万端で戻ってきて、世界中を転戦するところですね。本作は、『スプリンターセル』シリーズのなかでも、もっとも野心的な作品となっていますので、楽しみにしていてください。

クリエイティブディレクター
Max Beland氏

――『ブラックリスト』は前作『コンヴィクション』よりもゲームのスピードが上がっているように感じました。
Max デモプレイではアクションが強調されていましたが、今回はもちろんステルスアクションも楽しむことができますよ。サムは何と言っても潜入のスペシャリストなので。

――ゲーム中に一度も敵に見付からないように行動する“隠密プレイ”は可能ですか?
Max ええ、もちろん! 我々はそういったプレイを“Ghostになる”と呼んでいます。

――前作『コンヴィクション』にあった“ラスト・ノウン・ポジション”(=物陰に隠れて移動すると、フィールドにサムの残像が残り、敵兵がサムの残像につられて行動するシステム)は健在でしょうか?
Max はい。前作と同じ感覚で使用することができます。また、新要素として、サムのコスチュームのカスタマイズができるようになりました。このシステムは、スーツの外見や色を変えるだけではなく、足音が出ないブーツを履いてステルスに役立てたりと、ゲームプレイにも大きな影響を及ぼすものです。

――なるほど。今回は、複数の敵をまとめて倒す“マーク&アクション”が大幅に進化を遂げていますよね。マーク&アクションはどんな仕組みになったのでしょうか?
Max 『ブラックリスト』では、マーク&アクションは“キリングモーション”に生まれ変わりました。今回は走りながらスピーディーに複数の敵を倒したりできます。デモプレイをご覧になった方はおわかりかと思いますが、このシステムを使えば、非常にダイナミックな戦いが実現できるのです。

――デモプレイでは、サムがまるで『アサシン クリード』のエツィオのように身軽な動きで崖を上っていくシーンがありました。移動のシステムに変化はありますか?
Max 今回は、“アクティブスプリント”といって、ひとつのボタンで壁を上ったり、走ったり、ドアをやぶったりできます。直感的な操作で自由自在に動き回れるのです。

――デモプレイで航空支援を要請するシーンもありました。今回は、屋外での戦いが多いのでしょうか?
Max 『ブラックリスト』は、幅広いゲームプレイが楽しめる作品にしたいと思っています。昼のステージがあれば夜もあるし、屋外も屋内もあります。デモプレイはいろいろな環境のうちのひとつと考えてもらいたいですね。

――新しくなった『スプリンターセル』シリーズのどこをアピールしたいですか?
Max サム・フィッシャーを感じて、彼自身になり、そしてサムのことを発見してほしいです。ゲームのなかでさまざまな経験を積み、変化していくサムの姿にも注目してください。