Real Portable Kombat!
サンフランシスコで3月5日から9日にかけて行われたGDC 2012。その会期中に、『Mortal Kombat』PS Vita版のプレゼンテーションを受けてきたので、その模様をお伝えする。
解説してくれたのは、据え置き機版『Mortal Kombat』も開発しているNetherRealmのアソシエイトデザイナー、Drek Kirtzic氏。「最初に言っておきたいんだが、これは移植なんかじゃないぜ。俺達はモノホンの『モーコン』をVitaで作ってるんだ」と、しょっぱなから頼もしい宣言。
プレイステーション3版限定のクレイトス(『ゴッド・オブ・ウォー』から怒りの参戦)や、DLCキャラクターのフレディ・クルーガー(悪夢の世界から恐怖の参戦)といった凶悪な面々も含む32キャラクターが60フレームで血と内蔵を飛び散らせながら戦う、携帯機史上最凶の格ゲーを本気で目指したタイトルなのである!(まぁ、テストプレイではまだたまにフレーム落ちがあったけども、開発中のモノにソコを突っ込むのは不粋というもの)
お馬鹿でデスいミニゲーム集も本気で作り込んでおり、その数150以上。PS Vitaのハードウェア機能をアホアホな感じに使っており、画面に飛び散った血しぶきを拭きながら戦ったり(タッチスクリーン)、落ちて死なないようバランスを取ったり(傾きセンサー)、下から飛んでくる臓物を斬り続けたり(タッチスクリーン)、地面からミサイルを発射してキャラクターを空中で爆破し続ける(タッチスクリーン)と、テクノロジーのお馬鹿なムダ遣いぶりには、記者も思わず「この機能使ってこういうのやろうぜ、グヘヘヘヘ」とミニゲームの企画会議に参加したいレベル。
アドホック対戦も遊ぶことができた(製品版はWifi対戦にも対応)のだが、『モーコン』天国であるアメリカのメディアに敗北。悔し紛れに「Do it! Do it!(とっととオイラにフェイタリティをかませよ!)」と煽ってみたのだが、先方は見事に失敗。「オイラはSEKTORのフェイタリティ知らないんだよ……」とは彼の弁。ちなみに本作のフェイタリティはタッチスクリーンで発動するのである。チャラーン!(フェイタリティの音)
盛大に首や四肢がちぎれ、内臓がボロボロでまくる本作はPS Vitaでも国内発売が厳しそうだが、モーコンなのでそれでいいのである! ちなみに取材対応してくれた関係者に「日本で遊べると思う?」と聞いたところ「うーん、よくわからないけど、俺たち日本のPS Vitaのソフト遊べてっから、遊べっかもね」とのこと。とはいえ、輸入版の動作は誰も保証してくれないので、自己責任で。Test Your Might!