KOKIA:『テイルズ オブ イノセンス R』【週刊ファミ通Face完全版】

週刊ファミ通のニュースページ“エクスプレス”で連載中のゲームに関連した著名人へのインタビューコーナー“Face”。誌面スペースの都合などからカットした部分を網羅した完全版をファミ通.comでお届け。今回のゲストは、シンガーソングライターのKOKIAさんです。

週刊ファミ通のニュースページ“エクスプレス”で連載中のゲームに関連した著名人へのインタビューコーナー“Face”。誌面スペースの都合などからカットした部分を網羅した完全版をファミ通.comでお届け。今回のゲストは、シンガーソングライターのKOKIAさんです。

今週のお題
テイルズ オブ イノセンス R
プレイステーション Vita
バンダイナムコゲームス 2012年1月26日発売 5980円[税込]
発売記念期間限定価格ダウンロード版は4980円[税込]

2007年に発売されたRPG『テイルズ オブ イノセンス』を再構築した作品。新キャラクター・キュキュとコンウェイを交えて展開するメインシナリオは、フルボイスで綴られる。また、新規アニメやバトルの新要素なども多数追加されている。


●主人公ルカの目線で曲を書きました

シンガーソングライター
KOKIA(コキア)

1998年にメジャーデビュー。“ボーダーレスな歌声の持ち主”と評され、国内外で活躍している。1月25日にシングルCD「New Day, New Life」と「光をあつめて」を2枚同時にリリース。また、3月7日には、過去10年間のアルバム未収録音源を詰め込んだ1枚「心ばかり」が発売される予定。

 2007年に発売され、携帯ゲーム機向けとは思えない大ボリュームで好評を博したバンダイナムコゲームスのRPG『テイルズ オブ イノセンス』。この作品を再構築(リ・イマジネーション)したのが、2012年1月26日に発売されたプレイステーション Vita用ソフト『テイルズ オブ イノセンス R』だ。今回のゲストは、オリジナル版に続いて本作のテーマソングを歌う、シンガーソングライターのKOKIAさん。オリジナル版テーマソング「Follow the Nightingale」と、本作のテーマソングである「New Day, New Life」の関係について聞いた。

――今回は、オリジナル版に続いての楽曲提供となりましたね。
KOKIA はい。オリジナル版では『Follow the Nightingale』という曲を書かせていただきましたが、今回もその曲をゲームの中で使いつつ、さらに新たな曲を作らせていただくことになったので、オリジナル版の曲も、新たに書く曲も、どちらも活きてくるようにしたいと意識しました。ですので、『Follow the Nightingale』で好評だった多重のコーラスワークを少しだけ使いつつ、新しい世界の曲を書きました。

――どちらも自分がこの時代に生まれた意味を問う歌ですが、「New Day, New Life」は、「Follow the Nightingale」に比べ、歌詞からよりはっきりとゲームの世界が伝わってくる印象を受けます。
KOKIA そうですね。『Follow the Nightingale』は、日常というより、神秘的で壮大なイメージをもって書いたのですが、『New Day, New Life』は、ゲームの世界を、自分たちの日常に置き換えられるものになるよう意識して書きました。ゲーム内でこの曲が流れる場面は、主人公のルカが朝目覚めて窓を開け、新たな1日を感じる瞬間なんです。なので、ルカの目線を意識しながら、ルカの心情と私たちの日常がクロスするような曲にしたいな、と思いながら歌詞を書きました。『Follow the Nightingale』は、いわゆる“KOKIA語”で書いた曲でしたが、今回日本語で書いているのは、言葉でルカの心情を伝えたいと考えたからですね。

――KOKIA語は、暗号のような内容になっていますが、どのように考えられているのですか?
KOKIA あれは、言葉の素……味の素みたいなものと思っていて。

――味の素ですか(笑)。
KOKIA はい(笑)。はい(笑)。私の考えでは、言葉はみんな粒のように素があって、砂粒のようにばらまいたとき、日本語や、英語や、KOKIA語になるんです。

――……難しいですね。
KOKIA 最初に日本語で意味のある言葉を書いて、それをアルファベットに置き換えて……それをバラバラにして歌ったのがKOKIA語ですね。言葉の素が一緒なので、音感が変わっても同じ意味を持つということになります。

――オリジナル版では、KOKIA語の歌詞とアニメがばっちりハマっていましたよね。本作のアニメはもうご覧になりました?
KOKIA できあがったものはまだなんです。オリジナル版のアニメを最初に観たときは、とても感動したんですよ。リアルで音が鳴ると、立体感が増しますので。今回も観るのが楽しみです。

――KOKIAさんはふだんゲームを遊ばれるのですか?
KOKIA いま、封印してるんです。去年ハマりかけて、時間を取られるので寝れなくなっちゃって。「これはやばいぞ!」と危機感を抱き、封印しました。本当は遊びたいんですけど……。

――寝れなくなるのはたいへんですね(笑)。ところで、CD「New Day, New Life」と同時に、CD「光をあつめて」を発売されましたね。
KOKIA 今回、まったく異なるタイアップのシングルの発売日が、偶然にもいっしょになって。。カップリング含めて4曲を書き下ろしたわけですが、どれも私の引き出しの中から、違う個性を持って生まれた曲になりました。

――「光をあつめて」は、劇場用アニメ『ドットハック セカイの向こうに』の主題歌ですね。こちらも、主人公のそらの目線で書かれたのですか?
KOKIA そらちゃんを意識してはいるのですが、もう少し広い視点で書いています。『ドットハック セカイの向こうに』の世界では、日常ではおじいちゃんだったりおかあさんだったり、性別も年代もバラバラな人たちが、仮想世界のゲームの中では同じ目線で戦っている、というのがすごくおもしろいと感じて。「世代を超えて、いっしょなんだよ。大人になっても悩みがなくなるわけではないし、みんないっしょだよ」ということを伝えたいと思って作りました。

――では、メロディーはどのように作られたのでしょうか?
KOKIA エンディングで流れるということがわかっていたので、映画のスタッフの皆さんが伝えたかった思いを「。」で収められるような曲にしたいと思い、ミドルスローなテンポで書きました。「これから始まる」という勢いを意識して書いた「New Day, New Life」とは対照的ですね。

――どちらも本当に違う個性を持っている曲なのですね。
KOKIA はい。「光をあつめて」も、「New Day, New Life」も、とてもいい形でコラボさせていただけたと思っています。『テイルズ オブ イノセンス R』、『ドットハック セカイの向こうに』のファンの方にも、私の歌が好きだと言ってくださる方にも納得してもらえる、素敵な曲になったと思いますので、ぜひ多くの方に聴いていただきたいですね。



(C)いのまたむつみ (C)NAMCO BANDAI Games Inc.