●シェパードさんが新たな力を身に付けて帰ってきた!
2011年9月15日〜18日に開催された東京ゲームショウ2011。期間中に、『マスエフェクト3』を試遊することができたので、そのリポートをお届けしよう。
今回試遊できたのは、2011年8月にドイツ・ケルンで開催されたgamescomで出展された試遊版を、日本語にローカライズしたものだ。敵の攻撃からクロ―ガンの女性を守り抜き、無事脱出させるまでの過程がプレイできる内容となっている。
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さっそくスタートすると、最初にソルジャー、センチネル、エンジニアの3種からクラスを選択するように求められた。ちなみに記者は、『1』、『2』ともにバイオテックに頼り切りでクリアーした男だ。シンギュラリティのスキルがなければ、俺の『マスエフェクト』ワールドはゲスの侵略の前に滅亡していただろうとさえ言える。というわけで、ここは迷わずセンチネルを選択して始めることにした。
試遊版では部隊メンバーはリアラとギャレスのふたり。最初に流れるデモでは、モーディン博士の姿も確認できて、何ともうれし懐かしい。会場が若干騒がしかったせいで、モーディンが何を言っていたかはよくわからなかったが、恐らくクロ―ガンの女性が貴重であることや、脱出ポッドを起動させるための手順などを説明してくれていたのだろう。
いよいよ前進……の前に、スキルを確認。メニューを開くと、うれしいことにスキルポイントが40ポイントほど自由に振り分けられる状態になっていた。シェパードや部隊メンバーのスキルを確認してみると、前作でもおなじみのものが並んでいる。スロウやワープ、オーバーロード、コンクーシブバレット、そして大事な大事なシンギュラリティ。しかしそのほかにも、近接地雷、アンプリファイなどの見慣れないものも。新たなスキルにより、戦いかたにも変化が生まれそうだ。とくにスキルのリチャージ時間を短縮するアンプリファイは、重要になる予感。というのも、どうやら本作では、スキルごとに個別にチャージ時間が設定されているのではなく、バイオテックすべてでリチャージ時間を共有しているようなのだ。従来のように、こっちの敵にステイシス、あっちの敵にシンギュラリティ、そっちの敵には……という芸当ができないため、リチャージ時間の差が、局面を打開する難度を大きく変えることになるだろう。
それはともかく、さっそくスキルポイントを振り分けてみると……ここでもシステムが変化していた。各スキルとも、アップグレードするごとに1、2、3、4……と必要なスキルポイントが増えていくのは前作と同様。しかし従来のように、レベルが上がるごとに性能がまんべんなく上がっていくのではなく、レベルごとに上昇する性能が厳密に決まっているのだ。たとえば、主人公・シェパードの能力を上げるスキル"フォーティテュード"の場合、以下のような感じだ。
レベル1(要1ポイント)――スキル習得
レベル2(要2ポイント)――耐久力上昇
レベル3(要3ポイント)――近接ダメージ上昇
さらに、レベル4からは二者択一で、いずれかの能力を選択して上げることになる。
レベル4(要4ポイント)――近接ダメージ上昇 or 耐久力上昇
レベル5(要5ポイント)――部隊メンバー耐久力強化 or シールドリチャージ強化
レベル6(要6ポイント)――シールドリチャージ強化 or 耐久力上昇
といった感じ。すべてのスキルにおいて、レベル4以降は二者択一でポイントを振り分けることになるので、前作以上にプレイヤーの個性が反映されることになりそうだ。
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……と、ここまでスタート地点に棒立ち状態。いい加減先に進もう、というわけで探索開始だ。基本操作は前作と同様なので、まったく戸惑うことなくプレイすることができる。ちなみに、これは試遊版だけの仕様なのかもしれないが、ダッシュ時のゲージがなくなり、好きなだけダッシュすることができた。いままで、シェパード少佐ちょっと息切れするの早すぎませんかどうなんすか、と感じていた記者にとっては、これが正式な仕様なのだとしたらたいへんありがたい限りだ。
そしてもうひとつ、戦術に大きな影響を与えそうなのが、新要素“オムニブレード”だ。これはBボタン長押し(当然Xbox 360版の場合です)でくり出せる近接攻撃のこと。クラスごとに異なる性能を持つが、いずれにせよ超強力な攻撃手段となる。センチネルの場合、右腕がビリビリと光り輝き、敵を思い切り殴り倒す(何か特別な効果があったのかもしれないが、試遊している限りではよくわからなかった……)。
新たな仕様が追加されているということは、それを利用して対抗することを想定した敵が出てくるのは当然のこと。試遊版の道中では、あからさまに巨大な分厚い盾に隠れて接近してくる敵が何度も出現してきたので、お望み通りオムニブレードをぶちかまして差し上げたところ、案の定盾のガードを崩して、敵を無防備にすることができた。
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出現する敵と戯れながら進んでいるうちにも、画面には、クロ―ガンの女性が入っているポッドに蓄積するダメージ量がアナウンスされている。どうやらこのゲージがマックスになってしまうと、ミッション失敗となるようなので、ちょっと急いで先に進むことにする。というわけでガンガン敵を倒しつつ、道中にいくつか配置されているスイッチをすべてオンにしながら進んでいくと、脱出ポッドの射出準備が完了。見事クロ―ガンの女性を救うことができた。
……が、ここで最後のボス的なヤツが! 現れたのは、全高5〜6メートルくらいと思われる二足歩行のロボだ。前面のコックピットの中で何者かがこのロボを操作しているのも確認できるので、ゲスの一種というわけではなく、乗り込んで使用する兵器のようだ。もしかして『3』では、新たな乗り物としてロボが登場したり……? それはともかく、コイツを倒さなければ話は終わらない。全力で攻撃だ!
このロボ、お約束通りたいへん動きが鈍いが、そのかわりに攻撃力が超絶に高い。ミサイル的な武器の着弾に巻き込まれると、とたんに画面が真っ赤になってしまう。油断すると死んでしまう……かと思いきや、試遊版はゲームオーバーにならない仕様らしく、ちょっと拍子抜けだ。しかし耐久力も非常に高いようで、防御無視でガンガン攻撃を続けた末に、ようやく倒すことができた。
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以上で、試遊版は終了。『マスエフェクト3』の多彩な魅力のうち、ほぼバトルのみに焦点を当てた内容だったが、それでも遊び応えは十分だ。とくにスキルについては、選択部分で頭を悩ませることになりそう。ちなみに、試遊版のマップには武器をカスタマイズする工房のような場所もあったが、試遊版ではまだ機能していないようだった。ただメニューを見ると、これも選択制のようで、たとえばアサルトライフルなら、照準性能を取るかダメージ上昇を取るか、もしくは装填弾数を上げるか……など、非常に悩ましい仕様になっている模様。プレイヤーの選択によって左右される要素が多くなった分、しっかり自分なりの戦術を確立して、それに沿ったアップグレードをしていくことが求められることになりそうだ。
いずれにせよ、ひとつだけ言えるのは……1日でも早く発売してください!!