『テイルズ オブ エクシリア』連載第5回:アーティストへの熱い思い

バンダイナムコゲームスより2011年9月8日に発売予定のRPG『テイルズ オブ エクシリア』。本作に込めたこだわりを開発スタッフが語る! 第5回は、プロデューサーの馬場英雄氏が登場。
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 バンダイナムコゲームスより2011年9月8日に発売予定のRPG『テイルズ オブ エクシリア』。今回は、本作のキャラクターデザイナーや、テーマソングアーティストに対する思いと、キャラクターやテーマソングが出来上がるまでのこだわりを、プロデューサーの馬場英雄氏に語ってもらうぞ。

※『テイルズ オブ エクシリア』連載:産地直送リポート集はこちら

●ふたりの絵師が“共作”する意義

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バンダイナムコゲームス
馬場英雄氏

皆さん、こんにちは!
バンダイナムコゲームスの馬場英雄です。今回は、キャラクターデザイナーの藤島康介先生、いのまたむつみ先生や、テーマソングアーティストの浜崎あゆみさんとのコラボレーションについて、お話しさせていただきます。

まずは、キャラクターデザイナーのおふたりについて。

本作の構想は、『テイルズ オブ ハーツ』(2008年12月発売)の開発終盤あたりから練り始めて、2010年12月に『テイルズ オブ エクシリア』という正式なタイトルとともに発表しましたが、藤島先生といのまた先生には、構想の初期段階から“共作”を打診していました。奥村(大悟氏。本作のアートディレクター)といっしょに、両先生のもとへお伺いして、シリーズ生誕15周年記念タイトルで僕たちが挑もうとしていること、描こうとしているテーマを説明させていただいたんです。男女ふたりの主人公を打ち出すというシリーズ初の試みに、両先生も「おもしろそう!」と乗り気になってくださり、意外なほどスムーズに“共作”が決まりました。

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ただし、両先生にとって、同じ作品内でキャラクターデザイナーを務めるのは初めてのことでしたから、「デザインしたキャラクターが違和感なく共存できるだろうか」というご懸念も、当初はあったのではないかと思います。僕たちからは、「これまで通り、先生のスタンスでデザインしてください」とお願いしました。共作を意識しすぎるあまり、両先生らしい作風から離れてしまっては、コラボレーションの意義が薄れてしまいますからね。

デザインの着手から完成にいたるまで、両先生からは一度たりとも、もう一方の先生のデザインを見せてほしいとは言われませんでした。

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▲『エクシリア』のパッケージ用イラスト。

本作のパッケージ用イラストをご覧いただければ、共作の成果がひと目でおわかりいただけると思います。このイラストについては、まずは奥村のほうで構図を検討し、どの位置にどのキャラクターを描いていただきたいかを両先生にお伝えしました。両先生が描いてくださった各キャラクターのイラスト計8点を、業務用の高性能スキャナで取り込み、ひとつのイラストとして仕上げたんです。

ちなみに、いのまた先生は、本作のキャラクター紹介用イラストをPCで描かれていましたが、パッケージ用イラストは手で描いておられましたね。また、『テイルズ オブ』シリーズのイラストを彩色するとき、藤島先生はペン、いのまた先生は筆を使われることが多いなど、作風や画材にそれぞれのこだわりを持っておられます。それでも、デザインをするときは、キャラクターの設定だけではなく、世界設定やシナリオなどの細かいところまで理解したうえで臨む、というスタンスは同じなんです。だからこそ、両先生のデザインしたキャラクターが、イラストはもちろん、CGになっても違和感なく共存できているのでしょうね。

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●浜崎あゆみさん書き下ろしのテーマソング

エクシリア』のテーマソングの歌い手は、日本のトップアーティストのひとりである、浜崎あゆみさん。僕の中では、本作の構想段階から、テーマソングアーティストは浜崎さん一択でした。歌詞のフレーズひとつひとつが心に残り、心の奥底まで染み入ってくるような浜崎さんの歌が、僕は個人的にも大好きだったんです。

浜崎さんは、基本的にご自身で作詞もなさる方で、元気な歌や、疾走感がある歌、バラード調の歌など、さまざまな作品を世に出されています。『エクシリア』でも、「ぜひ歌詞を書き下ろしてください!」と、僕から相当な熱意をもって、エイベックスさん(浜崎さんの所属レコード会社)にお願いさせていただきました。浜崎さんにお受けいただけると決まったときは、すごく、うれしかったですね。

テーマソングをお願いするにあたっては、『エクシリア』のあらゆる資料をお渡しして、ジュードとミラたちがどんな思いで、どんな歩みを進めていくのかを、浜崎さんにご理解いただくところからスタートしました。僕たちには、『エクシリア』で描きたい揺るぎなきテーマがある。けれど、浜崎さんがこれまでのアーティスト人生の中で伝えてきたメッセージなり、スタンスなりを、『エクシリア』のために変えていただくことがあってはいけないし、僕たちもそれを望みません。お互いに納得できるものを作るために、あるときは夜から朝になるまで電話で意見を交わすなど、相当なこだわりを込めた末に誕生したテーマソングが『progress』です。

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編集部注:8月31日発売のミニ・アルバム『FIVE』には、『progress』を含む5つの新曲を収録。上写真は“テイルズ オブ盤”のジャケットです。

僕の中では、プレイステーション版『デスティニー』のオープニングアニメと、それにシンクロするテーマソングをいつまでも最高峰と位置付けているのですが、『エクシリア』のオープニングも間違いなく最高峰だと思っています。ufotableさんが並々ならぬこだわりを込めて作ってくださったオープニングアニメ(記事はこちら)と見事にシンクロする、浜崎あゆみさんの新曲『progress』。その歌詞を、メッセージを、どうぞゲームとともに味わってください!

(C)いのまたむつみ (C)藤島康介 (C)2011 NAMCO BANDAI Games Inc.
※画面は開発中のものです。