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本日発売! 『MURDERED(マーダード) 魂の呼ぶ声』自分を殺した犯人を追う、という奇妙な体験――プレイインプレッション
公開日時:2014-07-17 00:00:00
『MURDERED(マーダード) 魂の呼ぶ声』は、主人公の刑事・ロナンを操って、“ベル・キラー”と呼ばれる連続殺人犯を追う推理アドベンチャーゲームだ。驚くべきはその設定。なんと、ロナンはゲームの冒頭でベル・キラーに殺されてしまう。プレイヤーは、ゴーストになったロナンを操り、ベル・キラーを追うことになるわけだ。
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“ゴースト”と聞くとホラーゲームを想像してしまいがちだが、あくまでも本作の主軸となっているのは推理アドベンチャー。犯行の痕跡を調査しつつ、頭を働かせながら犯人を追い詰めていく。手掛かりを見つける際には、“憑依”や“ポルターガイスト”といったゴーストならではの能力を駆使することで、誰よりも先んじて操作を進めることができるのだ。犯行の目撃者の思考を読み取ったり、警官に憑依して思考を操作したりと、これがゴーストになったロナン流の捜査方法だ。ときには、事件とは関係ない街の人々の思考を垣間見ることもでき、探索しているだけでも楽しめる。
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▲ロナンは生きている人間に憑依できる。憑依した後、相手が情報を持っているようなら“思念操作”や“盗み聞き”、“のぞき見”といった能力も使用可能。 |
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▲ポルターガイストを使用すると、電気機器が誤動作を始める。人の注意を引きつけたいときに役に立つ能力だ。 |
ここで、本作の舞台となっているセイラムという街や登場人物を紹介しておきたい。セイラムは、アメリカのマサチューセッツ州にある実在の都市。1600年代に“魔女裁判”が行われたという伝承が残っており、いまやそれが観光のひとつになっているほど。ミステリー、オカルトファンにとっては馴染みの深い場所といえる。そんな現代のセイラムが舞台となっている本作では、連続殺人犯ベル・キラーの登場によって人々は怯え、夜はほとんど出歩く者はおらず静寂に包まれている。プレイを進めれば、不気味な雰囲気に包まれた街、そして恐怖する人々の声が肌で感じられるだろう。続いて本作に登場する主要人物を紹介する。
本作の主人公、ロナン。若い頃は犯罪に手を染めることもあったが、後に妻になるジュリアと出会って更正する決意をし、刑事になる。しかし、幸せな時間は長くは続かず、ジュリアに先立たれてしまう。その反動から、死に急ぐように捜査に没頭し、結果としてベル・キラーに殺されることに……。
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ロナンの上司、レックス。セイラム市警の警部補であり、ジュリアの実兄。つまり、ロナンにとっては直属の上司であり、義理の兄でもあった。荒くれ者だったロナンに救いの手を差し伸べ、警官になるきっかけを与える。
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ロナンの同僚、バクスター。セイラム市警のベテラン刑事。荒々しい言動が目立つため周囲から疎まれており、ロナンとも争いは絶えなかった。一方で正義感は人いち倍強く、犯罪者は裁かれるべきだと思っている。
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セイラムで母親とふたりで暮らしている少女、ジョイ。母親は、ゴーストと交信できる霊能者で、ジョイもその力を受け継いでいる。ロナンがベル・キラーに殺されるところを目撃している。
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セイラムの人々を恐怖させる連続殺人犯、ベル・キラー。警察も正体がまったく掴めておらず、殺害現場に鐘のマークを書き残すことから、“ベル・キラー”と呼ばれるようになった。素性や目的などはいっさい不明。フードで顔を隠していて、ロナンも顔を見ることはできなかった。
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物語を進めるには、“捜査”の表示が出る場所で推理を行い、ベル・キラーに繋がる手がかりを見つける必要がある。捜査の現場では、調査できる場所が複数用意されており、調べていくことで推理に必要なキーワードが集まっていく。そして、入手したキーワードから、ベル・キラーに繋がる情報を導き出すのだ。推理が間違っている場合は、必要なキーワードの選択ミスか、キーワードそのものが不足しているハズ。ひとつひとつ丁寧に操作するといいだろう。究極的には総当りで正解を導き出すこともできるという敷居の低さも、本作の魅力のひとつだろう。ふだん、あまり推理アドベンチャーはプレイしない筆者でも、推理が難解すぎてなかなか進めないということもなく、テンポよく物語が楽しめた。間違えた選択をした場合は記録に残るので、ノーミスで事件の解決を目指す、といった楽しみかたもできる。さらに、物語を進めていると、ベル・キラーとは関係ない事件に遭遇することもある。自分の推理力を試す絶好の場所なので、成仏できていないゴーストを発見したら話しかけてみよう。
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▲トラブルを抱えたゴーストに近づくと“助ける”コマンドが実行できる。事情を聞いて、彼らが成仏できない原因を突き止めよう(写真左)。ゴーストを助ける過程で、ベル・キラーとは関係のない事件を捜査することも。手がかりを集めて推理するという捜査の流れは同じだ(写真右)。 |
ゴーストになったロナンは、生きている人々から視認されることはなく、封印が施された青白く魔除けが施された物や、ダスクの物以外なら障害物に関係なく自由に移動できる。そんなロナンにも“悪霊”と呼ばれる脅威が存在する。悪霊に見つかると食い付かれ、そのままにしているとゲームオーバーになってしまう。悪霊の視界にさえ入らなければ襲われることはないので、悪霊の姿を確認したら人や動物に憑依するか、至るところに存在する“避難オブジェクト”に隠れれば、安全に進むことができる。さらに、気取られないように背後から近づけば、除霊することも可能。ステルスアクションの要領で、悪霊との駆け引きが楽しめるわけだ。
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▲避難ポイントは至るところに存在する。しかし、避難しても悪霊が近いと見破られることもある。そんなときは、避難ポイントを渡り歩いて離れよう(写真左)。悪霊を浄化すれば安全に移動できる。浄化の際にはコマンドの入力が求められることもあるので、捉えても油断は禁物(写真右)。 |
事件現場やセイラムの街を探索していると、“サイドクエスト”と呼ばれるコレクションアイテムが発見できる。サイドクエストを入手すると、上で紹介した主要人物たちの身の上話やセイラムの歴史などが垣間見られる。読めば事件への理解度が深まるだけでなく、登場人物の思考なども分かるようになってくるので、よりこの作品にのめり込めるはず。サイドクエストは、見つけにくい場所に落ちていることが多いので、事件とは関係ない場所でも隅々まで見て回ることをオススメする。
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▲ロナンの半生を振り返る内容のサイドクエストも少なくない。ロナンが歩んだ人生も、またひとつのストーリーとして楽しめる。 |
手掛かりを探して推理する緊迫感と悪霊から逃れる緊張感。本作では、この種類の違うプレッシャーを交互に味わいながらベル・キラー追うことになる。謎が謎を呼ぶストーリーや魅力的なキャラクターたちのリアルな演技と仕草。海外ドラマのような息もつかせぬ展開で、筆者はクリアーまでぶっ続けでプレイしてしまったほどのめりこんでしまった。なぜ事件は起きたのか、そして、なぜロナンは殺されたのか。終盤には、あっと驚く展開も……。夏の夜にぜひオススメの一作だ。
(Text by 堤教授)
※『MURDERED 魂の呼ぶ声』公式サイト
(C) 2014 SQUARE ENIX CO., LTD. All Rights Reserved. Co-Developed by SQUARE ENIX CO., LTD. and Airtight Games, Inc.
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