サイバーパンクな近未来が舞台となるアクションRPG『デウスエクス マンカインド・ディバイデッド』。プレイヤーは、国際的な対テロ組織の諜報員アダム・ジェンセンとなり、オーグメンテーションと呼ばれる人体の機械化によって得られる能力を駆使しながら、世界に渦巻く巨大な陰謀を暴いていくこととなる。
本稿では、世界観や登場人物、基本システムなど、プレイ前に知っておきたい情報をまとめて紹介!
2029年――。
人類が、機械化された者とそうでない者とに分断された世界。
オーグメンテーションを施された人々の集団暴走事件が原因で、彼らは社会から隔離され、
人としての権利を奪われていた。
抑圧が加速するほど反発も高まり、両者の衝突はもはや避けられない。
その混乱の中、人類の行く末を陰から操る者たちがいた……。
Adam Jensen(アダム・ジェンセン)――声:安元洋貴†
インターポール対テロ組織“タスクフォース29”の諜報員。最先端の“オーグメンテーション”が施されている。暴走しつつある世界中のテロリストを取り締まるという任務の裏で、世界を分断した者たちや陰で糸を引く黒幕を追及する。その矛先は自身の所属する機関へも向けられることに……。
■おもな登場人物†
ジム・ミラー(声:井上和彦)
組織犯罪やテロリズムに対抗するインターポールの新設部門、タスクフォース29の支局長。質実にして決断力のある指導者であり、職務に忠実で、民間人を守ることに熱意をもっている。
アレックス・ベガ(声:内田晴子)
ハッカー集団のジャガーノート・コレクティブの一員。ジャガー・ノートコレクティブがハッキングによって得た様々な情報をアダムに提供している。アダムはこうした情報をてがかりに、事件を陰から操る者たちを追う。
ヴァツラフ・コラー(声:根津貴行)
ブラックマーケットのオーグ専門技師。自身の興味の赴くまま、プラハの裏社会とも通じている。聡明にして奇抜なこの技術者は、自分自身にも高価なオーグメンテーションを施している“機械オタク”。しかし、その腕は確かで、ジェンセンにとってはなくてはならない人物である。
タロス・ラッカー(声:白熊寛嗣)
オーグ権利連合(ARC)の指導者。情熱的で、高潔なカリスマ的指導者として、暴力的なテロリズムではなく、非暴力と政治的行動主義を標榜している。だが、何者かがテロ行為の濡れ衣をARCに被せ、オーグ権利運動そのものの正当性を貶めたことで、タロス・ラッカーはタスクフォース29の主要な標的となっている。
ヴィクトル・マルチェンコ(かぬか光明)
オーグ権利連合(ARC)の強行派。指導者のタロス・ラッカーとは異なり、より過激な思想をもっており、そのカリスマ性によって大きな影響力を発揮して、信奉者を鼓舞する。複数のオーグメンテーション処置を受けた体からは、過去の激しい戦闘経験が見て取れる。
■プロローグ†
前作の“オーグ・インシデント(※)”から2年、アダム・ジェンセンはインターポールに新しく創設された対テロ部隊、タスクフォース29に配属された。ほどなくして、潜入捜査官からの情報を元に、チームはドバイに急行。ブラックマーケットの武器取引を阻止する任務だったが、取引現場を急襲したのはアダムたちだけではなかった…。
※オーグ・インシデント……前作デウスエクスにて機械強化された何百万人もの人々を殺人マシーンに仕立てあげ、世界を転覆しようとした男の企みにより、世界中のオーグが精神に異常を来し、暴走。有史以来最大の犠牲者を出す大惨事となる。人口密度が高く、オーグを優遇していた都市の被害がもっとも大きかった。
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▲ドバイへと向かうタスクフォース29のメンバー。取引現場となるのはオーグ・インシデントの影響で建設途中で放置されたホテル。
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▲タスクフォース29を率いるジム・ミラー指揮のもと、作戦が進められる。
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▲同じくタスクフォース29に所属するダンカン・マクレディ(左)。オーグに対し偏見を抱いており、アダムにも冷たくあたる。
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▲作戦を遂行するにあたって支給される武器は、殺傷武器と非殺傷武器から選ぶことができる。プレイスタイルにあわせて選択しよう。なお、ミッションクリアー時に、ひとりも殺さずクリアーすることで、ボーナスEXPを手に入れることができる。
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▲前作同様、基本は1人称視点でプレイが進行。カバーアクションや、特殊スキル発動時は3人称視点となる。左下はセットされたオーグメンテーションスキル。
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▲目標ポイントや階段、はしごなどはマップに表示される。また、進行中のミッションも確認可能。複数のミッションが同時進行することもあるので、こまめにチェックしよう。
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ブラックマーケットの取引現場に突如現れた、全身に高度なオーグメンテーションが施された黄金マスクの集団。ブラックマーケットの一味かと思われたが、取引相手を殺害し、ジェンセンたちにも銃を向ける。彼らの目的は!?
■ロケーション†
<ドバイ>
2027年以前、建設業で好景気がもたらされていたドバイは、大勢のオーグ労働者を迎え入れていた。しかしオーグ・インシデントが起きると、ドバイのインフラと人口は壊滅的な打撃を受けた。それから2年、街はまだ立ち直っていない。
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▲ゲームで最初に訪れることになるマップ“ドバイ”。そびえ立つ超高層ビルと、贅を尽くしたホテルは建設途中で放置され、巨大な墓地と化している。
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▲海上に建築される予定だったリゾート施設。海や空からしか侵入できないため、犯罪者の取引現場として、これ以上最適な場所はないだろう。
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▲建設に携わっていた労働者の大半がオーグだったと言われている。オーグ・インシデントが起こした惨劇の舞台は、いまや犯罪者かホームレスが時折訪れるだけの廃墟と化している。
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<プラハ>
2016年、初の女性大統領が誕生。ゾフィー・ルジッカ新大統領は改革を進め、プラハを有力企業の楽園へと変貌させた。その結果、プラハには働き口を求めて多くのオーグ労働者が押し寄せた。しかし、2027年にオーグ・インシデントが起き、オーグの人口比率が非常に高くなっていたことから、世界でも類を見ない甚大な被害が及んだ。
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▲チェコの首都プラハ。好景気に沸いた街も今や昔、通りには警戒用ドローンや警官の姿が。また、前作にも登場したオーグメンテーション化やメンテナンスを行うリムクリニック(右)。いまでは訪れる者もいなくなり、その扉は固く閉ざされている。
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▲公然とオーグ差別を口にするプラハの警官たち。地下鉄は“ナチュラル(非オーグ)”と“オーグ”で車両が分かれている。右はチェコに本社を置くパリセイド・バンク・コーポレーションの巨大なビル。パリセイド・ブレイドの名で知られるデータストレージ施設は、その芸術的な見た目からプラハの名物として知られている。
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<ウトゥレック>
働き口を求めプラハに流れ込んできたオーグ労働者のため、世界的大企業サントー・グループによってプラハ郊外に作られた巨大団地。一時的に滞在する季節労働者向けの住宅だったが、オーグ・インシデントが発生し状況が一変。いまではオーグを厳重に隔離するキャンプと化し、ゴーレムシティと呼ばれている。
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▲オーグ隔離地区となったウトゥレックでは、オーグ言葉や暴力での弾圧はもちろん、人として生きる最低限の権利さえも奪われている。
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▲オーグがプラハにとどまるには政府発行の最新の許可証が必要となり、許可証を持たないもの、許可証が更新されていないものはこのウトゥレックへと強制連行させられる。
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▲治安維持の名のもと、警官たちが街を支配する。この場所では絶対的な権力者であり、往々にして法は捻じ曲げられる。
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■組織†
<タスクフォース29>
オーグ・インシデントの発生をきっかけに、世界各地で深刻なテロリスト活動の活発化が起こっていた。オーグ賛成派と反対派が入り乱れてのテロが連鎖的に発生し、国連は対応を迫られる。テロにより多数の死傷者が出たため、国連は加盟国を促してインターポールの新師団を発足。タスクフォース29と名付けられたこの組織は、世界規模の管轄権を持つ総合テロ対策チームとなった。
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▲プラハのダミー会社地下に隠されたタスクフォース29のオフィス。非戦闘員の局員たちが慌ただしく働いている。
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<アーク>
Augmented Rights Coalition(オーグ権利連合)、通称ARCは、草の根運動レベルからスタートした。しかし、オーグ市民の虐殺が政府によって見過ごされている状況を不安視したヨーロッパ中のオーグメンテーション支持グループが団結することによって活動は拡大。当初はオーグメントに対し、援助と法的支援を提供することが活動目的だったが、オーグへの恐怖が広がるにつれ、オーグメンテーション擁護活動へと進化。指導者は元医師のタロス・ラッカー。
しかし、近年の情勢がたたり監視対象の組織となってしまった。2028年以降に発生した諸々のテロ事件が、ARCによるものとみなされ、ラッカーの平和的な抗議活動もむなしく、激しい批判にさらされている。
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▲アークの本拠地はオーグ隔離地区であるウトゥレックの中にあり、そのエリアは“スロート”(=喉笛)と呼ばれるエリアのさらに先にある。
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▲アーク管轄区は区画によっては一般人の立ち入りが禁じられている。不用意に進めば、アークの傭兵達の手で蜂の巣にされる。
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▲アークの強硬派マルチェンコ。平和主義の指導者であるラッカーを尊敬はしているが、己の信念はまた別にあるようだ。
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▲アークの指導者ラッカー。反オーグ意識が高まるこの世界で、オーグの権利を平和的に守るため必死に戦っている。
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<パリセイド>
チェコ共和国に本社を置くパリセイド・バンク・コーポレーション。バンクといっても貨幣や資産ではなく、顧客の様々なデータを保管する、世界最大規模の、最も権威あるデータ保管企業。数々の大富豪を顧客に持ち、物理データ、デジタルデータのどちらも最先端のセキュリティシステムを用いて守っている。
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▲ビル自体が観光名所となっており、その内部もデータバンクに似つかわしくない瀟洒な雰囲気を漂わせている。富豪や巨大企業、政治家、果ては国家がメインの顧客であり、一介の市民が相手にされるような場所ではない。
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▲データは最新のセキュリティで厳重に保管されており、正統なデータの権利者以外何人もアクセスすることは出来ない。預けられたデータは完璧な排他性、匿名性、安全性が担保され、法からもその姿を隠すことができる。そのためここには様々な陰謀や悪事の証拠が隠されていると言われている。サイバーセキュリティはもちろんのこと、データフロアへは幾つものゲートが設けられ、セントリーやロボットなどが侵入者を排除する。ここからデータを盗みだすとなれば、入念な下調べや準備が必要になるだろう。
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■オーグメンテーション†
オーグメンテーションとは、身体能力を飛躍的に向上させるため、サイバネティック技術やナノ技術を用いた義肢・人工臓器を体内に埋め込む行為。病気や怪我からの回復はもちろん、身体の武装化や、感覚器官の強化等も可能。
本作ではオーグメンテーションスキルをアンロックすることで、アダム・ジェンセンをカスタマイズすることができる。オーグメンテーションをアンロックするには“プラクシス・キット”が必要となる。プラクシス・キットは、発見したり、購入したりすることができるほか、基本は一定のXPを貯めることで獲得できる。XPは目標を達成したり、より難易度の高い方法でミッションをクリアーしたりすることで貯まっていく。
基本的にオーグメンテーション発動にはエネルギーが必要となる。発動中ずっとエネルギーが消費されるものもあれば、1アクションごとにエネルギーが一定量消費されるものがある。
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▲オーグメンテーションの闇取引やメンテナンスを行うコラーの工房。
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▲オーグメンテーションアップグレード画面。頭部、目、胴、腕、背中、皮膚、脚の部位ごとにさまざまな能力を追加することができる。
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▲頭部オーグメンテーションをアップグレードすれば、PCやセキュリティ端末、電子ロックなどをハッキングすることができる。ハッキングレベルに応じ、より安全に速やかにハッキングが可能となる。
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▲セキュリティ端末をハッキングすれば、監視カメラのオン/オフの他、赤外線グリッドの無効化や敵方のターレットやロボットをコントロールすることも可能。
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▲新たなオーグメンテーションのひとつ、リモート・ハッキング。電子デバイスを離れた場所からハッキングできる。なお、新たなオーグメンテーションは実験段階のモデルとなる。
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▲ソーシャル・エンハンサーは会話相手の行動パターンを分析し、対象の説得や誘導を容易にする。なお、ミッションの中には会話が上手くいけば敵対せずにすむ相手などもいる。
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▲網膜に作用するオーグメンテーション“スマートビジョン”。体温や心拍、微細な電気信号などから対象の位置を検知し、視界に投影する。また、スマートビジョン使用時、武器で対象に狙いを定めると、相手の武器や施されているオーグメンテーションがわかる。
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▲腕のオーグメンテーション“インスタント・テイクダウン”。近接格闘能力が向上し、アーマーをつけていない相手であれば、1発でテイクダウンすることができる。
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▲高所からの落下時にダメージを受けなくなる“イカルス・ランディング”。エネルギーの消費なく発動するため、アップグレードしておいて損はない。
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▲メカニカルレッグの“サイバーレッグプロテーゼ”があれば、高所へ跳躍できるようになる。上下左右にルートが存在する本作をステルスで攻略する際は必須のスキルかもしれない。
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以下は、本作から新たに加わった攻撃に特化した武装オーグメンテーションのふたつ。これらは試験型オーグメンテーションとなり、有効化するとオーバークロックが発生する。実用化にはオーバークロックを調整する必要があるという。
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▲多種多様な武器もカスタマイズが可能。アクションかステルスか、殺傷か非殺傷かなどのプレイスタイルにあわせて自由にカスタマイズしよう。
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■プレイヤーの選択が世界の行く末に影響を及ぼす†
本作では、コンバットやステルス、ソーシャル、ハッキングと、豊富なアプローチでミッションをクリアーすることができる。また、プレイヤーの選択によって異なる反応や結果がもたらされ、その決断の積み重ねが、世界の行く末に影響を及ぼしていく、というゲームデザインになっている。
■新モード“ブリーチ”†
本作で新たに追加された“ブリーチ”は、本編とはゲーム性が異なる新モード。プレイヤーはアバターとして仮想空間に再現されたサーバにアクセスし、世界に蔓延する腐敗や陰謀の証拠を盗み出すことになる。
本編とはまったくゲーム性が異なり、世界最高峰のハッカーとして名高いシャドウ・チャイルドの指示のもと、リッパーとなってサーバーに侵入し、データを盗み出そう。
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▲ブリーチではプレイヤーはアバターとなり仮想世界に再現されたサーバーへと侵入する。サーバーにはデータを守るためのセキュリティプログラムが敵となって現れ、プレイヤーを阻止する。敵をかわしデータを入手し、無事仮想世界から脱出するまでが本モードの目的となる。
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▲ブリーチ独自のオーグメンテーションが存在。本編同様アバターをオーグメンテーションでアップグレードし、より高度なサーバーを攻略しよう。
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