ピリオドキューブ 〜鳥籠のアマデウス〜(PS Vita)のレビュー・評価・感想情報

仮想世界に閉じ込められる物語自体は、よくあるテーマだが、そのぶんなじみやすく、緊張感のある世界観の中での恋愛模様には興味を惹かれる。動きのある立ち絵のほか、好感度の確認画面で見られるステータスが、状況に合わせて変わるなど、芸の細かい演出もいい。ルートの確認や、好感度などを設定しての好きな章から始められる機能は便利。つぎの選択肢へのジャンプ可能なシステムもうれしい。

週刊ファミ通1432号より

オンラインRPGの世界を舞台にした物語は、甘さはもちろん、先の見えない恐怖と狂気をはらみ、重厚に描かれています。ただ、恋を育むというより、戦いのパートナーとして絆を結ぶ感覚のほうが強いかな。その点から、甘いグッドエンドより、屈折した“メリーバッド”のほうが楽しめました。操作まわりは快適で、選択肢までのスキップや、好きなポイントから攻略のやり直しが可能で、周回プレイが楽。

週刊ファミ通1432号より

シナリオと演出面に散りばめられた（オンライン）RPGあるあるネタは、“なんちゃって”の域をはるかに超えた徹底ぶりで、本格的。そちらの方面に興味さえあれば、楽しめます。登場人物たちの、ゲーム世界と現実世界のギャップ感は、設定的にはややベタながらも、恋愛対象としての魅力を効果的に高めています。各キャラに用意されている“メリーバッド”エンドの、やるせない余韻もいいものですね。

週刊ファミ通1432号より

ネットゲームを想起させる、演出やインターフェースによる表現に惹かれます。ゲーム中での現実離れしたキャラクター性と、リアルでの正体の対比にも興味をかき立てられ、それぞれとのコミュニケーションにもドキドキ。事の真相も気になり、周回プレイをせずにはいられません。ほかのキャラにあまり会わないうちにルートが確定することもあって戸惑いましたが、運命の出会いとも捉えられるかな。

週刊ファミ通1432号より