発売に先駆けて、KONAMIにてメディア試遊会が実施された。本記事ではゲーム序盤を数時間体験した試遊レビューをお届けしよう。なお、ゲームは開発中のもので、製品版とは異なる場合があるのでご注意を。

新生・悪魔城ドラキュラ
最初にお伝えすると、本作はステージ探索型なのだがRPG要素はかなり薄くなっており、攻略型と探索型の中間のような作品になっている。敵から武器や防具などがドロップすることは体験した限りではなかったが、探索自体は残っているような感じ。

そのため、シリーズ初期作品のテイストを感じさせつつ探索型の楽しさも残されていて、久しぶりのシリーズ作品としてちょうどいい魅力に包まれていると感じた。

新たなベルモンド家の者


主人公となるのは『悪魔城伝説』の主役であるトレバー・ベルモンドの娘、ローズ・ベルモンド。試遊した限りキャラクター性は深くはわからなかったが、未熟なヴァンパイアハンターとして成長と活躍が描かれている。

パリに魔物たちが現れ、討伐の依頼を受けたトレバーは、娘のローズを連れて事件の解決に臨む。試遊ではトレバーはオープニングシーンにしか登場せず、その後は姿を現すことがなかったので、基本はやはりローズをメインに進んでいくようだ。
ローズは右腕にドラキュラの呪いを受けており、これは母親にかけられた呪いが引き継がれる形で生まれてきたことが原因のようだ。ちなみに母親は、かつてトレバーとドラキュラを討伐したサイファ・ヴェルナンデス。『悪魔城伝説』のラストで結ばれた(と思わせる演出)あたりから、ローズが誕生したようだ。なお、サイファはすでに他界しているとのこと。


ちなみにオールドファンの中には「トレバー・ベルモンドって誰?」と不思議に思う人もいるかもしれないが、日本ではラルフ・C・ベルモンドと呼ばれていた名前で、海外ではもともとトレバー・ベルモンドという名前だった。パラレルのシリーズ作品や、アニメ作品などからトレバーの名前に統一されており、本作でもその流れを引き継いでいるようだ。
このあたりは制作陣も悩んだそうだが、本作ではトレバーに統一することを決めたのだとか。また、ローズは初出の段階では名前も伏せられていたため、そのビジュアルと、女性ベルモンドであるという点から個人的には「あれ、これ『悪魔城ドラキュラ 漆黒たる前奏曲』のソニア・ベルモンドじゃね!?」と思っていたが、結論を言うと完全に別人。制作の際、結果的に偶然ビジュアルが似てしまっただけであって、ぜんぜん関係ないとのこと。早とちりだった。

探索型のステージ攻略


敵を倒しながらジャンプして段差を上るなどして、ステージを攻略していくのはおなじみの要素。ローズは崖際で壁をよじ登れるほか、壁ジャンプもできるので、段差を上る能力については歴代ベルモンドでもかなり強い。もちろん、登れない高さの段差もちょくちょく出てくるので、万能というわけではない。


ステージを進み新たな能力を解放したら、これまで行けなかった場所がさらに探索できるようになり、新たな力を得たり、つぎのエリアに進めるようになるのは探索型らしい楽しい部分。



“ペンデュラム”という能力を使えば、鞭を特定の場所にひっかけてスイング移動が可能。見た目は『悪魔城ドラキュラ 奪われた刻印』のグリフ“キルクルス”のような感じだが、操作感は全然異なる。ペンデュラムは敵に引っかけることもでき、移動や急接近からの攻撃などにも利用可能。ほかにも、行く手をふさぐオブジェクトを通り抜けるものなど、さまざまな能力ギミックが用意されていた。



なお、シリーズ作のマップは記号的に描かれた簡素なものだったが、本作のマップ画面は現代的に進化。空間の見た目もマップから少しわかるため、視覚的にもある程度どんな場所だったのか思い出しやすい。また、マップにマーカーを自由に設置できるので、いまは攻略できないギミックを記録しておけるなど、グッと使いやすくなっていた。


『キャッスルヴァニア』シリーズをやり込んでいる人ほど「とりあえず壁を見たら全部叩く」という持病を抱えていると思うが、本作にもしっかり隠しアイテムがある壁が用意されておりニヤリ。壁から出てくる謎の肉は、やはり食べたくなるもの。
なお、壊せる壁はヒビが入っているので視覚的にもわかりやすい。また、スライディングで到達できる隠された隙間などもあり、マップ探索の楽しさは健在だ。



脇道の探索で見つかるものはそこまで重要じゃなかったりもするが、集めると体力の最大値などがアップするアイテムや、大量の経験値が手に入るなど、しっかり探索すれば攻略に役立つものが手に入るのも、やはりうれしい&楽しい。


戦闘はシンプル2Dアクション


初報の段階では鞭をメインに戦うのかな、と思っていたが試遊した範囲では鞭が武器として登場せず、剣、槍、ナックルなどの武器で戦いをくり広げた。武器についても探索、またはボス戦の攻略で新たに入手していく。

防御手段はいくつかあり、バックステップになる回避、スライディング、能力を使ったジャストガード(パリィ)も存在。すべて使いこなさなければならないということはなく、シンプルに敵の攻撃を回避してはその隙に攻撃するというプレイスタイルでも問題なかった。

武器種によってそれぞれ専用の特性があり、剣&盾ならばガードやタックル移動ができた。槍ならリーチが長い&槍投げが可能。大剣なら溜め押しによる強力な一撃が放てるなどの個性が付けられていた。



もうひとつの攻撃手段として、ローズは敵を取り込んで“アルカナ”というサブウェポンを使用できる。発動にはMPを消費するが、いずれも強力な効果となっているため、ボス戦や道中の攻略に役立つ。
十字架を飛ばすものや、炎の柱をくり出すもの、敵を石化させるものなど、その効果はおもにボスに紐づいており、ボスを倒すことで入手する仕組み。



また、ユニークなのがアルカナごとに“救済の道”という専用ミニクエストが付いており、達成すると各アルカナのスキルポイントのようなものを獲得できる点。ポイントを使うと、いくつか用意された追加効果から自由に1個選択可能。すべてのクエストを達成すれば、全能力の解放もできるだろう。



カードと敵の力、という点で『悪魔城ドラキュラ Circle of the Moon』を彷彿とさせるが、中身は全然別モノ。ボスの力を取り込んでいるので、いわゆる雑魚敵から入手することはおそらくなく、カード集めの要素ではない。あくまでカード型のサブウェポンといった印象だった。
歯応えのあるボス戦
とくにボス戦はやや骨太に作られていて、一撃くらうと体力が大きく減ってしまう。代わりにシリーズ作では珍しく、チェックポイントで補充できる体力回復アイテムがある。だが、回復できる前提のようなダメージを受けることが多かったので、戦闘中に適宜回復アイテムを使いながら戦うことを想定しているようだ。ちなみに回復発動中は、けっこう隙だらけに……といった部分で若干の“死にゲー”っぽさがある。


今回の試遊では3エリアの重要なボスを倒すところまでプレイできたのだが、制限時間いっぱいを使ってなんとか撃破できた。いずれもリトライ回数は1回ずつくらい。この手のアクションゲームに慣れている人ならすんなり撃破できるくらいの歯応えではないかなと思う。難しすぎず、かといって簡単でもない、ちょうどいいバランスだと感じた。なお、難易度調節できるオプション設定もあるので、難しいと感じたら難度を下げるといいだろう。
戦ったのは獣人のような見た目の“怪物”と、パリの歴史に名を残すジャンヌ・ダルク。そして、シリーズでもおなじみのメデューサ。彼らはどうやら謎の力であやつられているようで、倒すとローズに吸収される形で仲間になる。助言をしたり、会話をくり広げることもあり、ひとり旅ではあるが要所要所では賑やかだった。



なお、巨大なスケルトンのボスとも戦ったが、こちらは単なる敵でありアルカナにはならなかった。すべてがアルカナになるわけではなく、ときにはそういったボスもいるということだろう。



ハイブリッドな悪魔城。BGMは新たな印象に
敵も『悪魔城ドラキュラ』を彷彿とさせるキャラクターが登場。足場の悪いところに、やはりメデューサヘッドが現れたりもする。ただ、見た目がアレンジされているのでプレイヤー側から察しないと気づきにくい敵もちらほら。倒した敵の名前が見られたらよかったなぁ、と個人的には思った(もしかしたらゲームが進むと見られるかもしれないが)。

個人的にやや心残りなのはBGM全般。『キャッスルヴァニア』、『悪魔城ドラキュラ』シリーズと言えば、ゴシックテイストなのにロックを感じるノリノリの楽曲でステージを盛り上げてくれることが多かった。今回遊んだステージだけで言うと、かなりおとなしめの音楽ばかり。ホラーゲーム、またはダークファンタジーなBGMにかなり寄っている印象だった。アクションに寄った本作としては間違っていない方向性ではあると思うものの、シリーズとして見ると物足りなさがあった。
ただ、ゲームがより進行すれば印象的なBGMも増えていくのかなと予想する。というのも、(かなりメタい話なのだけど)試遊会の会場ではシリーズでも有名な『Bloody Tears』のアレンジが流れていたので、おそらく作中でもシリーズ作品のアレンジ曲が採用されているのではないだろうか。う~んこれこれ!

最初に述べたように、『悪魔城ドラキュラX 月下の夜想曲』から続いたアクションRPGとしての探索部分は残しつつ、シリーズ初期のステージ攻略型のような味わいだと感じた。新しくもあり懐かしくもあり、それでいて現代的なアクションゲームとして作られている。最後に気になる点をいくつか挙げたが、『キャッスルヴァニア』、『悪魔城ドラキュラ』ファンにはもちろんのこと、シリーズにまだ触れたことがない人の入門にもうってつけのゲームになっている。いちファンとしても、発売を楽しみに待ちたい。

製品概要

- タイトル:『Castlevania: Belmont's Curse(キャッスルヴァニア ベルモンドカース)』
- メーカー:KONAMI
- 発売日:2026年10月15日発売予定
- 対応ハード:Nintendo Switch、プレイステーション5、XBOX Series X|S、PC(XBOX on PC、Steam)
- 価格:スタンダードエディション 各3850円[税込]、ミッドナイトエディション 各4950円[税込](※パッケージ展開はNintendo Switch版、プレイステーション5版ミッドナイトエディションのみ)
- ジャンル:アクション
- 対象年齢:CERO 15歳以上対象
- 備考:開発 Motion Twin&Evil Empire













