2023年7月7日にDMM GAMESからリリースされたPC・スマホ向け美少女ゲーム『ティンクルスターナイツ』。2026年7月7日にいよいよ3周年を迎え、さまざまな記念イベントを開催中だ。 7月7日という七夕の日にティンクルスターの名を冠したゲームをリリースするとは、ものすごくしっくりくる。入念に狙ったリリース日に違いない。

この記事は『ティンクルスターナイツ』の提供でお送りします。

「本当はもうちょっと早くリリース予定だったのが、少しだけ伸びて7月7日になったんですよ」
急に真相を教えてくださったのは、ディレクターのかんなぎれい氏(左)とプロデューサーの“はせP”こと長谷川雄大氏(右)。わざわざ言わなくていいのに。記念ということで『ティンクルスターナイツ』の思い出や今後について伺った。

バラエティー番組のようになりました。
なお、2026年7月6日には3周年記念の公式生放送も実施されている。3周年イベントについて気になる人はこちらもご確認あれ。
長谷川雄大
株式会社Studio KUMASAN代表取締役社長、合同会社EXNOA執行役員・スタジオ長、DMM GAMES 総合プロデューサー。クリエイティブチーム くまさんの団長を務め、さまざまなタイトルでディレクション以外にもシナリオやイラストなど、幅広い業務を手がけてきた。本作ではプロデューサー業に専念。文中でははせP。
かんなぎれい
『ティンクル☆くるせいだーす』(Lillian/2008年)、『宿星のガールフレンド』(mirai/2018年)シリーズなど多くの美少女ゲームタイトルを発表してきたクリエイターであり、イラストレーター。クリエイティブチーム くまさんの設立メンバーとして副団長を務め、今作では企画原案、クリエイティブディレクターを務める。文中ではかんなぎ。
かんなぎ氏、じつは初のソシャゲ制作だった
――『ティンクルスターナイツ』3周年おめでとうございます。まずは率直なご感想を伺えますか。
かんなぎ
何よりもユーザーの皆さんに支えられて3周年を迎えられたのがうれしいところですね。年ごとにタイトルとして大きく成長できたのも感慨深いです。
はせP
あっという間の3年というか、「もう3年も経ってたんだ……」というのが率直な感想ですね。『ティンクルスターナイツ』はクリエイティブチーム くまさんブランド作品のなかでもフラッグシップタイトルとして非常に大きく育ってきてくれました。かんなぎさんは僕の(美少女ゲーム開発の)師匠にあたる存在。かんなぎさんのタイトルとして、無茶を言って作ってもらったんです。
僕は一応プロデューサーという立場で外回りや調整をやっているだけです。『ティンクルスターナイツ』はほとんどかんなぎさんやいぬDといったディレクター陣の力で、ここまで大きく成長してきました。どちらかと言うと、かんなぎさんに「3周年おめでとうございます」と言いたいくらいですね。

はせP
そして、それ以上に大きな力になっているのがユーザーの皆さんの支えです。おかげさまで、『ティンクルスターナイツ』はスタジオくまさんのフラッグシップタイトルになりました。皆さんの支持と向き合い続けて、お互いにタイトルを成長させてきたのだと思います。ユーザーさんにも非常に感謝しております。
かんなぎ
はせPにも感謝してますよ。いつも無茶ぶりしてもらって(笑)。
はせP
とくに制作初期は本当に無茶ぶりしたなって僕も反省してますよ。でも、仕方ないんです。『ティンクルスターナイツ』の原作にあたる『ティンクル☆くるせいだーす』がそもそも好きですし、この業界に入るきっかけもかんなぎさんのタイトル。がんばってほしいのは当然じゃないですか。
かんなぎ
『パティシエなにゃんこ』とか『プリンセスうぃっちぃず』(ぱじゃまソフト/2005年)とかでしたっけ。
はせP
そうそう、僕がこの業界に大きく興味を持ったのはその辺りがきっかけです。当時は美少女ゲーム=テキストアドベンチャーみたいなイメージがありませんでした? 実際多かったんですけど、だからといって定番のアドベンチャーゲームじゃなくてもOKなんだと衝撃を受けたんですよ。
中でも『ティンクル☆くるせいだーす』は圧倒的なクオリティで、思い出深いんですよ。僕の人生に大きな影響を与えたゲームであるのは間違いなくて。なので、かんなぎさんといっしょに仕事ができることになって、感銘を受けた『ティンクル☆くるせいだーす』を新作として作ってほしい気持ちがあったんです。
かんなぎ
僕は「『ティンクル☆くるせいだーす』は買い切りタイプのゲームなので、ソシャゲ化は難しいですよ」とずっと言い続けてたんですけど、それでもやってほしいと。本当に形になってホッとしました。初のソーシャルゲーム制作でしたので。
――え、これが初めてなんですか? バトルシステムなんてオンライン同期がめちゃくちゃたいへんそうなのに。
はせP
他人事みたいな言い方で申し訳ないんですけど、形になっていく中で、「できるんだ……」と感動したんですよね。
かんなぎ
開発会社からも、こういうのはあまりソーシャルゲームで見たことないと言われましたからね(笑)。そこを何とか、ここはこういう目的があって……と説明して、ご理解いただいて、いっしょに形にしてもらいました。
はせP
僕はもうずっと好き勝手に言ってました。完全にプロデューサーの立場にいるタイトルは珍しいので、「もっとおしりを!」みたいな。
――たしかに、バックショットが重要な構図は多いですが。

横画面にキャラを大きく表示させるため、このような構図が大事にされている。
はせP
かんなぎさんには申し訳ないと思いつつ、人生で初めて好き勝手に外から言ってるようで、本当に新鮮でした。
――希望を出す側と作る側が分かれてるからこそのメリットはありますよね。自分で考えて自分で作ると、難しそうな部分にはブレーキを踏んでしまいそう。無難なゲームにしないために大事なのではと。
かんなぎ
そうですね。まぁもうちょっとね、お手柔らかにしてほしかったですけど(笑)。
はせP
それは本当にそうですよね。ただ、かんなぎさんならできるような気がしていたんですよ。僕は自分で何とかできる範囲でしかやってこなかったけど、かんなぎさんは明らかに難しいことを形にしていくわけです。作っているのを横で見て「このタイトルすげえじゃん」とわくわくしながら、でも「もっとこうした方がよくない?」みたいなことを、納期を気にせず僕が言う。そんなのが横行してました。本当に申し訳ない。

申し訳ない(満面の笑顔で)。
――どちらかというと、プロデューサーは納期を守る側で、ディレクターが「こうしたいんです」と延ばす側のような。逆では?
はせP
たしかにそうなんです。さらに、「納期は変えないでくれ」と平然と言うわけで。
かんなぎ
ちょっとだけね、ちょっとだけ変えましたけど。
はせP
結果的には『ティンクルスターナイツ』にふさわしい7月7日、七夕の日リリースとなりました。
かんなぎ
そう。本当はもうちょっと早いはずだったんですよ。おかげで、1回聞いたら忘れられないリリース日になりました。
はせP
数日の遅れはユーザーさんには申し訳ないとは思います。それでも、ほんの少し伸ばしただけで、ほぼ納期通りに僕の無茶ぶりに耐えながらやってくれました。マジですごいです。やっぱり僕の師匠ですよ。
愛されてきた理由は燦然と輝く“王道”の二文字
――『ティンクルスターナイツ』が長く愛される理由は、どの辺りにあると考えますか。
はせP
くまさんタイトルの中でも本当にきれいなド王道なんですよ。だからこそ、ユーザーさんとのいい関係性を築けている。加えて、キャラクターを緻密に作り込んで、内面も深掘りしていますから。本当の意味で超王道路線。しかもジャンルは変身魔法少女ものですからね。全部をかんなぎさんらしく作り切っているところが、僕はすばらしいと感じています。
かんなぎ
王道というか、やっぱり長年美少女ゲームを作ってきたので、キャラクターのかわいさはずっと追求してきたんですね。こだわりはありますし、得意としている分野だと思います。
シナリオ担当も美少女ゲーム出身のスタッフさんが多いんです。協力しながら魅力的なキャラクター像を作り上げて、世界観やその表現なども含めて、『ティンクル☆くるせいだーす』のときに生み出した魅力を現代に合わせた形にしたい。ソーシャルゲームに落とし込んで表現できたから支持していただけたのかなと思います。

――ちなみに、かんなぎさんの美少女ゲーム開発歴は何年くらいですか?
かんなぎ
自分で言うのもなんですけど、めっちゃ長いですよ。
はせP
僕が初めて知ったときから第一線でしたもん。
かんなぎ
社会に出てからずっと美少女ゲームを作り続けてきましたので、くまさんに入る前の段階で20年弱くらいでしょうか。
はせP
僕が将来を決めるタイミングで、もうこの人はクリエイターやってたんですよ。だから僕にとっては本当に神様のような人。
――神様に無茶を言い過ぎでは? ともあれ、ソーシャルゲーム界隈で、クリエイター歴20~30年を超える人はそうそういないですよね。
はせP
そうですね。美少女ゲーム業界に目を向ければいらっしゃるでしょうけど、かんなぎさんみたいに現場で現役バリバリな人は珍しいと思います。
かんなぎ
『Fate』シリーズを制作されている武内崇さんと奈須きのこさんは仲よくさせてもらっていて、ほぼ同期です。一般で活躍されてますが、バリバリですよね。
はせP
ほかは、メーカーで言うとKeyさんとか?
かんなぎ
そうですね。僕はKey作品の大ファンでして、だーまえさん(Key所属クリエイター・麻枝 准氏の愛称)なども同世代になります。
はせP
ニトロプラスさんですとか、『対魔忍』シリーズのLILITHさんですとか。ソフトハウスで言えば創業何十年の老舗レベルです。
時代の流れもあると思いますが、美少女ゲームメーカーさんの中にはソーシャルゲームに舵を切っている会社さんもあります。さらに、大人向け方面となるとレアですね。多くのユーザーさんが一般路線に行かれてるので。 会社を畳まれる美少女ゲームメーカーさんも増えていて、昔からそっち系のゲーム大好きっ子な僕としては悲しいですよ。
かんなぎ
僕もそろそろ若手を支える側に回りたいんですけど(笑)。
はせP
そんなこと言ったら僕も支える側に回りたいですよ。年々やることが増えている気がする。いまは企画・世界観&キャラクター・シナリオ制作も兼務してますし(笑)。
だからこそ僕がかんなぎさんに言っておきたい。「一線を退く」という選択肢はもうないですから。僕たちは最後まで現場で骨になるまで戦い続けるしかないんですよ。くまさんのなかでIPを作っているのは我々だけなので、かんなぎさんが欠けるともはや僕ひとりになっちゃう。
かんなぎ
一蓮托生ですね。
はせP
「地獄の底までついて来い」と言ってますけど、かんなぎさんの返事はいつも「地獄は行きたくないけどね」です。
――天国には行けないと思いますよ。
かんなぎ
ちょっとね、業が深いですからね(笑)。

はせP「そうだよなー。業が深いんだよなー」
はせP
かんなぎさんはきっと大丈夫ですよ。業の深すぎない、きれいないいタイトルを作っているから。かんなぎさんが作るものって本当に美しくてド王道。僕は王道を作るつもりでも少しだけケレン味を入れてしまう。直球でちゃんと勝負できていることはあまりないんですよ。
――たとえば、王道のゲームを作ることに気後れがあったりするのでしょうか。
はせP
そうですね。ちょっと考えてしまいます。恥ずかしいのもありますし、何よりド王道、真直線でちゃんと勝負し切るのはよほど実力がないと無理なんですよ。だから多少なりともフックになりそうな、ケレン味のある要素を足したくなっちゃうわけです。(王道をひた走るのは)僕には真似できないことだなと思いますね。変に小手先の技術に頼らずに、しっかり走り続けられる人は稀有な存在です。
かんなぎ
手放しで褒めてもらっているのにアレですけど、王道を狙ってる意識はないんですよ。あるとすれば、ユーザーさんの希望をしっかり叶えたいということ。これはいつも考えています。多くの人に喜んでいただけるものを選択しているのが、結果的に王道につながっているんだと思います。まあ、性格的に尖ったところはないと思いますけどね。
はせP
それはそう。
かんなぎ
これだけはもう譲れないみたいなところは、そんなにないんです。
はせP
料理で言えば、僕はアクセントを加えたり調味料を足したいんですね。でもこの人は素材の味を活かしたド正道の和食を作ってくれるわけでして。僕にはそれが到底できない。尊敬するしかないですよね。逆に、かんなぎさんにない発想を僕が持っていることもある。ここがお互い尊重し合える重要なポイントかなとも思います。
――おふたりだからこその『ティンクルスターナイツ』という感じがありますね。
はせP
それは本当にそうだと思います。かんなぎさんが煩わしい業務に振り回されないように、僕が外回りや予算管理を受け持つようにしていますし。その前に、くまさんの団長と副団長として、結成からずっといっしょにやってきているので、やっぱりいいパーティーメンバーなんだと思います。
スタジオくまさんの白と黒
――では続いて、フリップトークのお時間です。

こちらをどうぞ。
はせP
フリップトーク?
――質問を出しますので、おふたりにはフリップボードにお答えを書いていただきたいと思っております。
3年間を振り返っていちばんうれしかったこと
はせP
えーっと、僕はもう完全にこれです。

リリース。
はせP
念願が叶った瞬間でしたからね。いろいろな困難を潜り抜けてリリースまでたどり着けて、多くのユーザーさんに支持していただいて、数字的にもすごくよかった。何より、ユーザーさんがすごく喜んでくれてるのを見て、僕が信じたかんなぎれいさんってやっぱすごい人だったんだなと。
一応、僕はスタジオくまさんの(ユーザー数や売り上げなどの)記録を作り続けているんですけど、かんなぎさんはそれを大幅に塗り替えてくれた。悔しいとは思わなかったですし、かんなぎれいという人はやっぱりすごいんだと痛感できた。リリース日のあのうれしさは忘れられないですね、いまだに。
――では、かんなぎさんはどうでしょう。

バズり。……バズりとは?
かんなぎ
バズりというか、要するにユーザーさんが喜んでくれた反応ですよね。反応があるのが本当にうれしくて。
はせP
『ティンクルスターナイツ』はキャラクターが話題になるから、ユーザーさんがSNSで盛り上がりやすいんですよ。
かんなぎ
そうですね。最近だと、リィベルというキャラクターの登場は大きかったです。SNSでさらに盛り上がるようになりました。僕がゲームを作るときに何がいちばんうれしいかと言えば、やっぱりユーザーさんに喜んでいただけること。ソーシャルゲームはものすごく多くの人に遊んでいただけるということで、反応の大きさも桁違いだったんですよね。リリース当初は全部読みたくても読みきれないくらい感想が目に入って。
――昔の美少女ゲームでの反応となると、パッケージに同梱されているアンケートハガキですか?
かんなぎ
何千通も来たりして、すごかったですよ。リリースした直後なんて毎日何十通と届くので出社するたびに読んでました。これが本当にうれしくて。いまはそれ以上のお声をSNSで見られるのでチェックするのがたいへんですね。これがうれしい悲鳴というものか、と。
はせP
やっぱそれくらい来るんだ。僕も送ってましたよ。「僕の好きな○○メインでスピンオフをお願いします!」みたいな。
――やっぱり熱いファンが多いんですね、美少女ゲーム界隈って。いまはSNSという形ですが、そこがエネルギーの源泉ですか。
かんなぎ
反応という意味では、いまは誰しもがSNSで発信する時代なので、イラストレーターさんや声優さんたちも、自分の生み出したキャラクターで楽しんでくださっている。そういう姿を見るとうれしいですよ。本当にやっててよかったなと思います
――かんなぎさんのようなキャリアの方が言うと、重みがありますね。
逆に3年間でとくにきつかったこと、記憶に残っている苦労話
はせP
書けないやつなんだよなー。はい。

ふたりとも答えは同じ。何らかのアイコン(各所に配慮して回答を隠しています。想像しよう!)。

「あ、やっぱりそれ?」

かんなぎ「もう少し書き直しますね」
――寄せないでいいですから。
はせP
開発・運営を続けるうえでたいへんなことも日々ありましたけど、ユーザーさんの反応が返ってくるたびに昇華されて喜びになっていました。ふたりとも辛い記憶はそんなにないと思います。ただ、これだけは、これだけはマジでもう。毎日のようにハラハラして毎日のように相談を受けていまして。けっこうな騒動になって、ユーザーの皆さんにもご心配をおかけしてしまいました。

ユーザーの皆さん、ご心配をおかけしてたいへん申し訳ありません、という気持ちを込めて。
はせP
ユーザーさんは盛り上がってくれていますし、楽しくコミュニケーションも取らせていただいていますから、本当に苦しいことってあんまり感じないんですよね。ユーザーさんが温かい。
かんなぎ
やらかしも多くて申し訳ないんですけど、「運営さんしっかり休んで」などとご心配いただくこともあります。本当にありがとうございます!
いちばん好きなキャラ、お気に入りのキャラ

かんなぎ氏はアポロ。はせPはフェニエルとリィベル。
はせP
立場上、僕は基本的に全タイトルの全イラストを確認するんですよ。最初にイラストが上がってきたときに、第一印象で「お、めちゃくちゃかわいいな」って。
――すっごいシンプルな理由。

[蒼炎の雛天使]フェニエル。本作最初のイベント配布キャラでもあった。
はせP
めっちゃ好みだと思ったら、くまさん所属のイラストレーターさんが描いていたんですよ。極限まで(仕事用チャットツールで)褒めまくった気がします。最高、最高って。
かんなぎ
初期デザインは別の作家さんで、2番目の衣装からはくまさんのイラストレーターが引き継いでいきました。どちらもかわいいんですよ。
はせP
リィベルもいいですよね。僕、ドラゴン族の子が好きなので。ユーザーさんのあいだで話題になったと同時に、僕も好き。

[深淵書庫の管理者]リィベル。実装当時、その性能とキャラ人気からユーザー間で“リィベルショック”と呼ばれる波紋を広げた。現在は恒常ガチャでも入手できる。
かんなぎ
僕はアポロちゃんですね。僕の好みを目いっぱい作家さんに押し付けてしまったキャラクターです(笑)。作家さんが若干キャラデザが得意じゃないと聞いて、デザインは僕の方でさせてもらいました。
はせP
かんなぎさんが熱量高いキャラクターなんだろなと一瞬でわかりました。聞いたら「そう!」って。
かんなぎ
『ティンクルスターナイツ』の開発を始めて、最初にフィオナを作ったんですね。つぎがヴィーナスで、3人目に作ったのがアポロちゃんなんです。最初期のキャラクターなので、やっぱり思い入れがありますね。

[流星ライダー]アポロ。存在自体がネタバレの宝庫なので、気になる人はメインストーリー第1部から追いかけていただきたい。
――ああいう特殊な立場で出てくるというのは、最初から決まっていたんでしょうか。
かんなぎ
設定はざっくりと僕のほうで作って、シナリオライターの冬茜トムさんに物語として読みごたえがある形に広げていただきました。
はせP
キャラクターがマジでいいですよね。ヴィーナスも僕めっちゃ好きだし。
かんなぎ
ヴィーナスは僕がいちばん得意なタイプのキャラクターですね。天真爛漫でちょっとアホの子みたいな。はせPはあれじゃないの? ピンク好き。

[ハローフィクサー]ヴィーナス。水着や強化フォームなど、数多くのバリエーションを持つ本作メインヒロインのひとり。
はせP
そう! ほんと僕ピンクの髪めっちゃ好きなんですよ。僕の相棒みたいなアートディレクターからは「長谷川さんはピンク髪が好きなだけだろ!」ってよく言われます(笑)。
かんなぎ
はせPが好きなキャラクター、だいたいピンクだもんね。
はせP
そう、ピンクなんですよ。髪の色は関係なくて、ラフの段階でいいなと思ったキャラもまたまた髪がピンクで。
かんなぎ
お気に入りキャラで言えば、『ミストトレインガールズ』のアカプルコもピンク髪だよね。
はせP
そうだ、アカプルコもピンクだ。

気づいちゃった。
――昔から美少女ゲーム界隈ではピンク好きが多いですから。いろいろな意味で。
はせP
改めて考えてみると、『ティンクルスターナイツ』は開発初期から見ていて、全体的なアートのレベルが高いことはわかってましたからね。かわいい子ばっかり。ほかのタイトルではアートディレクションをすることも多いんですけど、『ティンクルスターナイツ』に関してはしなかったんで、完全に傍観者の立場で「どいつもこいつもかわいいな」と見てました。
かんなぎ
作家さんたちのがんばりのおかげです。本当にありがたいですね。皆さん『ティンクルスターナイツ』というタイトルに愛着を持っていただいて、「こういうデザインはどうですか?」と、こっちから指示以上のものを提案してくれるんですよ。
――作家さんの熱量が高いということは、イコールかわいいということですから。
かんなぎ
先ほど触れたリィベルもそうですね。作家さんのほうで喜んで作業してくれたんだろうなと思います。最初は作家さんといっしょにキャラクターを作り上げていく段階があるんですけど、リィベルは作家さんが体調を崩されて、復帰後から作業を進めたんです。初期から支えていただいた作家さんということもあって、復帰はすごくうれしかったですね。ですので思い入れはとても強いですし、その気持ちが届いたような気がします。
――急にいい話になってしまいました。ピンクからの振り幅。
とくに思い出に残っているストーリーイベント

魔法少女。
――“魔法少女トレジャー☆サチ”は2026年5月末~6月中旬まで第4回も行われて、もはや定番イベントのひとつですね。『マジカミ』コラボも魔法少女組の出番でしたし、それを含めれば5回になりますか。
はせP
僕は好きですよ、正直。幅広く何でも1回は食べてみる主義ですので。食わず嫌いはよくない。
かんなぎ
いろいろありました。シリーズ1回目からユーザーさんが震えました。
はせP
配布キャラが男の娘だったっていうね。
――わぁ。

いろいろと物議を醸したトマル。
かんなぎ
魔法少女は今作ではほぼ唯一の、僕の癖(へき)です。この世界に入ったきっかけはセーラー服を来た戦士ですから。『ティンクルスターナイツ』は言わばほぼ『○ー○ー○ー○』です。
はせP
言うな言うな、それは!
――変身して戦いますし、ティンクルスターを日本語訳すると輝く星。星が印象的な変身ヒロインもの……。そしてヒロインのひとりの名前がヴィーナス……。
はせP
分析しないで!
かんなぎ
『ティンクルスターナイツ』には、初心に帰って自分が好きなものを詰め込んでみようという感覚も若干ありました。その中でとくに大きいのが、この“魔法少女トレジャー☆サチ”シリーズになりますね。ソーシャルゲームを作ること自体が初めてだったと言いましたけど、毎月イベントストーリーを用意したり、続きものを作るのが大切だとは知っていました。そこで魔法少女モノを入れてほしいとシナリオ側にリクエストしました。
――確信犯だ。しかも本来の意味での(信念に基づき、“正しいこと”と信じて行為を実行に移すこと)。
はせP
かんなぎさんの魔法少女好きは筋金入りですからね。きれいなほうの魔法少女好き。僕の場合は、美しいものを、こう……ね。

はせP、この日いちばんのハイテンション。すっごい楽しそう。
かんなぎ
「魔法少女の悪堕ちや闇堕ちいいよね」みたいな話はよくしていて、そういうのもちょっとわかります。この前の“トレジャー☆サチ”で、ついにそういうフォームも登場しました。
はせP
ずっと闇堕ち企画やりたいやりたいって言い続けていたんですよ。理解してもらえてよかった。
――いちばん相反している部分にも見えますが。
はせP
実際、白と黒みたいに真逆な部分もいっぱいありますね。お互い違うところがたくさんあるぶん意見交換もしやすいですし、どちらも趣味が広いけど別範囲なので、ふたりで広くカバーできるんです。
あとは自分が「これいいよね」と言うと「このほうがいいんじゃない?」と、見る角度が全然違うことによる気づきも多いです。長いこといっしょにやってきていますが、こういうところも相性がいいんでしょうね。

開催済みのイベントのストーリーは“イベントストーリーアーカイブ”から鑑賞できるので、過去のイベントが気になる人はぜひ。
徹底して“ユーザーと向き合う”
――ここからは改めて、ゲームの内容について伺っていきます。3年間で、とくに強化・進化したと思われる部分はどこでしょうか。
かんなぎ
大きく進化させるというよりは、基本は変えずに、ユーザーさんに届けるものはもっと洗練されたいいものにしていこうと考えています。キャラクターやゲームシステムのほか、イベントなど、つねにユーザーさんの意見を参考に視点を合わせるようにしています。
その中でとくに大きかったのは、“総力戦”を作れた点ですね。『ティンクルスターナイツ』はふだんはゆるく遊んでキャラを愛でたりストーリーを楽しむタイトルなんですが、総力戦のときだけはユーザーさんの目つきが変わるんですよ。
――ランキングがありますからね。
かんなぎ
本作では数少ない高難度コンテンツ。ユーザーさん同士が競い合うのも珍しいです。“プレイヤー同士で競い合うのは好まない”という意見をよくいただくので控えめにしていたのですが、自分のがんばりを感じられるコンテンツを入れたかったんですね。どういう形ならギスギスした雰囲気を作らずに、純粋に自分のプレイを磨いてハイスコアを狙えるのか、チーム一同で一生懸命作ってきたのが形になったわけです。ユーザーの皆さんからも好評をいただけて、よかったなと思いました。
――ユーザー間で情報の交換や共有もよく行なわれていますね。
かんなぎ
「いっしょに協力しよう」という反応を見られたのはうれしかったですよ。今後もユーザーさんが実力を試せる場所は、いろいろな形で作っていきたいと考えています。
――本作は『ティンクル☆くるせいだーす』由来のバトルシステムが特徴的ですよね。敵味方のノーツをスキルで進めたり遅らせたりしていく独特なものですが、手を加えていく考えはありますか。


バトルは音楽ゲームのような画面で展開。敵味方の行動タイミングを表す“ノーツ”を調整し、味方を同時行動させる“ユニゾン”が戦略のカギとなる。
かんなぎ
はせPもずっと公言していますが、本作の魅力は“気持ちよさ”にあると思いますので、基本ルールはあまり変えずに爽快感を追求したいですね。高難度コンテンツもいいですけど、同じルールでいろいろな遊びかたをしてもらえるような“横の広がり”を作っていければ。
――つぎにストーリーについて。3周年を迎えてどのような展開になっていくか教えていただけますか。
かんなぎ
2026年7月7日に公開された第2部17章と、周年イベントで開催される協力型の“ワールドレイド”で、メインストーリー第2部が完結します。翌月からは第2部のサイドストーリー、アフターストーリーといったニュアンスのシナリオを公開しつつ、第3部の始まりをお見せできると思います。シナリオチームにも内容をおもしろくするべくギリギリまでがんばってもらっていますので、8月のメインストーリー更新をぜひお楽しみにしていただければと。
――ストーリーが進むとさらにキャラも増えていくと思います。今後こんなキャラを入れたいなぁ、などの希望はありますか。
かんなぎ
はせPはずっと言っていましたよね、ママキャラを入れたいって。
はせP
はい、娘持ちのママキャラが必要だと思います!
――現状だとリノ(主人公の母親)がいますよね。ほかにママキャラはいましたっけ?
かんなぎ
いないですね。精神的ママみたいなキャラはいますが。
はせP
ぼくは、ママキャラが、見゛た゛い゛。かんなぎさんが作るママキャラが、見゛た゛い゛。むすめのいるママキャラが、見゛た゛い゛!

魂の叫び。
かんなぎ
あのー、ママキャラと主人公がそういう関係になっちゃうのはどうなんでしょうか。
――リノとは夢の中というか、母子じゃない別世界線での話、みたいなことでなんとかなっていた気がしますが。

「それはそれです」
――急に落ち着かないで。
かんなぎ
このようにはせPが言っています。慎重に考えないといけませんので断言は控えますが、ママキャラについては多くのユーザーさんに喜んでいただけるようなら、可能性はゼロではないはずです。
――ユーザー目線ですね。
はせP
あくまで僕個人の希望ですから。
かんなぎ
はい、大丈夫です。ちゃんとしっかりとやっていきますから。
――こういうところが、ユーザーから安心して見ていられる部分なんでしょうね。プロデューサーの意見を通したくなるタイトルもあるでしょうから。
はせP
トマル(男の娘)配布のときは思った以上にたいへんなことになりましたけどね。
かんなぎ
じつは男の娘を実装するにあたり、事前に会議してたんですよ。ガチャ排出じゃなくて配布キャラなら理解してもらえるのではと、スタッフ間の意見は一致していたんです。実際はそんなことはなく、交換画面で「このキャラは男の娘です」と注意書きをすることになったわけですが……。
――早すぎたのかもしれない。

確認してみたら、本当に書いてありました。
3周年のつぎの夢はライブと……
――そろそろ3周年の注目ポイントをお聞かせください。どのようなイベントが開催されるのでしょうか。
かんなぎ
まずは概要を、ざっとご紹介させていただきます。
3周年記念限定ガチャ
かんなぎ
記念限定ガチャの第1弾に、[新たなる女神の器]ルヴィネと[大欲の女帝]煌嶺が登場。第1弾は、2026年7月24日23時59分まで開催されます。

かんなぎ
2026年7月13日のメンテナンス後から2026年7月24日23時59分まで、3周年記念限定ガチャ第2弾も開催。新キャラとして“ネーゼマイン《悪戯》”と“メルエル《極光》”が登場します。

スタージュエル累計3万個以上&最大200連ガチャ
かんなぎ
2026年7月31日までの期間、スタージュエルを累計3万個以上獲得できるキャンペーンを開催中です。新規の方も復帰される方も獲得できるので、改めて『ティンクルスターナイツ』を始める絶好の機会となります。
また、2026年7月31日23時59分まで毎日10連、累計最大100連まで回せる無料ガチャの第1弾と第2弾が同時開催中。最大で合計200連分の無料ガチャが回せます。また、どちらも100連目では★3星騎士が確定で出現します。


ワールドレイドイベント【リベレーション・ペンタグラム】
2026年7月24日23時59分まで、全プレイヤーが協力して強大な“ワールドボス”を撃破していくワールドレイドイベントが開催中です。各プレイヤーがボスと戦うたびにワールドボスのゲージにダメージが入り、ゲージがゼロになってボスが倒れるとつぎのボスが出現。報酬の“リベレーションメダル”はさまざまな装備やアイテムと交換可能です。

ついに水着キャラが実装
かんなぎ
ほかの目玉としては、7月6日の生放送で公開した内容になりますが、8月に原作コラボ第3回が開催されます。ふたりのシルエットで想像できるかなと思いますが、水着姿になります。これが僕たちにとってすごく重要でして。
――と、言いますと?
かんなぎ
原作の『ティンクル☆くるせいだーす』では10月からクリスマスにかけての時期が舞台だったため、ヒロインたちの水着は登場しなかったんです。
――そうか、言われてみれば確かに。
かんなぎ
なので水着の実装は念願だった部分もありまして、ぜひ期待してほしいです。今回は2名の水着だけですが、ほかの水着キャラやまだ出演していないキャラについても、原作コラボを続ける中で順番に出していきたいと考えています。全部僕が絵を描いているので、一気には出せないんですよね。アンケートなどでご要望を寄せていただければ、多くの要望がある順に展開していけると考えています。

さらなる施策にも要注目
――ほかにも大きな施策などは用意されていますか。
かんなぎ
大きなところですと、アニメイトカフェさんでコラボカフェをやらせていただきます。美少女ゲームと言えばコラボカフェみたいなところもありますから。ほかにもコンビニのファミマTVでのCMなど、いろいろなところで『ティンクルスターナイツ』の映像が展開されます。
――『ティンクルスターナイツ』が3周年を迎えたということで、スタジオくまさん全体としては何か動きはありますか?
はせP
いままで通りくまさんタイトル合同の“くまさん祭り”は展開していきますが、前に別インタビューでお話ししたとおり、くまさんブラックからリリースされた最新作の『ドットアビス』とはコラボは考えていません。やるとしても、くまさん祭りに合わせて『ドットアビス』単体で何か、という形になると思います。
――合同キャンペーンのログインボーナスでは相互でしたから、そこを心配していたユーザーもいたようですね。
はせP
広いキャンペーン施策で絡むことはあると思いますが、基本的に『ティンクルスターナイツ』を含むくまさんブラック外のタイトルとのキャラクターを介したコラボは一切しない方針です。
かんなぎ
不安に思われているユーザーさんもいらっしゃるかと思いますが、そうした声もこちらにしっかり届いています。はせPとも話し合いつつ『ティンクルスターナイツ』ユーザーの皆さんと向き合い、喜んでもらえる形を続けていきます。
はせP
多くのユーザーさんが「NO!」と突き付けている中で強行するようなことは絶対にありません。スタジオくまさんの考えかたとして、ユーザーさんにちゃんと向き合うという会社理念がありますので、しっかりと意見をキャッチアップしていきたいですね。
――安心しました。では最後もフリップでいきましょう『ティンクルスターナイツ』のつぎなる目標は?
ダラララララララララ……(ドラムロール)


ッダーン

かんなぎ
リアルイベント、理想を言えばライブですね。毎年fripSideさんにも題歌を作っていただいていますし、主題歌以外にもボーカル曲はあります。ほかのくまさんタイトルとの合同ライブという手もありますね。美少女ゲーム業界でライブは定番。『ティンクルスターナイツ』でもぜひ。
はせP
ライブ単体だと難度は高いかもですけど、リアルイベントならふつうにできそうな気が。
――東京ゲームショウなどでDMM GAMESブースを出展するなどノウハウはあるわけですから、そのステージを拡大すればいつかはフェスも? 続いて、はせPは……。
ダラララララララララ……(ドラムロール)


ッダーン!

はせP
以上です。
かんなぎ
ユーザーさんからどんな反応が来るかなぁ……。
はせP
あ、ちょっと待ってくださいね。えーと、「あくまで個人の希望です」と。


個人の希望という点と、かんなぎれい氏が作るという点がとても重要だそうです。
かんなぎ
ユーザーの皆さんのご意見を鑑みて、慎重に検討させていただきます。
『ティンクルスターナイツ』×アニメイト公式コラボカフェ“Gratte”イベント情報
2026年7月17日から、アニメイトの公式コラボレーションカフェ“グラッテ”にて『ティンクルスターナイツ』とのコラボカフェを開催。3周年にまつわるキャラクターがグッズなどに登場するほか、 美麗なイラストを再現した“グラッテ”(グラフィックラテ)をはじめとしたメニューを予約不要で楽しめる。
メニューはグラフィックラテ、アイシングクッキー、グラフィックアイス(渋谷店のみの販売)の3種で、全メニューで12名のキャラクターから絵柄を選択できる。有償特典として、トレーディングアクリルコースター(全11種)のいずれかをランダムで購入可能だ。
開催情報
開催期間:2026年7月17日(金)~2026年8月16日(日)
開催店舗
- アニメイト池袋本店
- アニメイト秋葉原ANNEX
- アニメイト渋谷
- アニメイト大阪日本橋
メニュー
グラフィックラテ:イートイン660円[税込]/テイクアウト648円[税込]
※ベースドリンクを選択可能です。アイシングクッキー:イートイン605円[税込]/テイクアウト594円[税込]
グラフィックアイス:イートイン750円[税込]/テイクアウト736円[税込]
※フレーバーを選択可能です。有償特典:トレーディングアクリルコースター(全11種)500円[税込]
※メニューご注文1点につき+500円[税込]でひとつ購入可能です。
※絵柄は選択できません。特典を複数お渡しの際、同じ絵柄が出る場合がありますのであらかじめご了承ください。
※グラフィックアイスの販売店舗は渋谷のみとなります。
※特典はなくなり次第終了になる場合があります。
※混雑状況によっては整理券でのご案内及びご購入数の制限をかけさせていただく場合があります。
※内容は諸般の事情により変更・延期・中止となる場合があります。