サイゲームス設立15周年を記念して代表取締役社長である渡邊耕一氏へインタビュー。ゲーム開発に対するこだわりからグローバル戦略、そして、続報が気になる大型タイトルの進捗まで、気になるトピックについてファミ通グループ代表・林克彦が訊いた。
渡邊耕一(ワタナベコウイチ)
サイゲームス代表取締役社長。現在でも社長業の傍ら、さまざまなタイトルの制作にもアートディレクションを中心に携わる。佐賀県出身。(文中は渡邊)
この5年で会社の規模はさらに拡大。『リリンク』も大ヒットを記録
――サイゲームス15周年おめでとうございます。前回のインタビューから5年。コロナ禍を経て、いまの率直な心境はいかがですか。
渡邊
「続いたなあ」という感慨がいちばんですかね。コロナ禍になってすぐ、弊社では期間限定という形でリモートワークを導入しましたが、2024年の4月からフル出社に戻すことができました。
――迅速にリモートワークに対応したうえで、今度は慎重にリモートワークを解除したと。
渡邊
これは偶然だったのですが、弊社ではコロナのころにちょうどリモートワークをベースにして働く子会社で、CySphereという3DCGの制作会社を設立していまして。その知見も活かされたかもしれません。フル出社に戻すときも、1年以上前から準備をして戻していったんです。
本当はもっと早いタイミングでリモートワークを解除する予定だったのですが、各マネージャーから「4月からのほうが子どもの保育園などの調整が効きやすい」といった声も上がってきたので、「それはその通りだね」ということでスケジュールを後ろ倒しにしたりもして。
――コロナ禍を経て、何か感じたことや変化したことはありますか?
渡邊
やっぱりゲームは顔を突き合わせて作るべきだと感じました。たとえば、「数値まわりをこう変えたい」とスタッフとやり取りするときに、その理由を文章で書いている時間がもったいないし、スタッフの顔色も見えないですよね。もちろん毎日安定したパフォーマンスを出す方もいるんですけど、「今日ノってるな」とか「なんかしんどそうだな」といったことがわからないので、ちゃんと顔を見ながら仕事をする大切さを改めて痛感しました。
――この5年でいうと、家庭用ゲーム機向けにリリースした『グランブルーファンタジー リリンク』が世界累計200万本を突破するという大きな成果がありました。
渡邊
まず、純粋に『リリンク』が“非常におもしろい作品”として完成したことが本当にうれしいです。僕自身も開発に関わってテストプレイをしてきましたが、「めっちゃおもしろいじゃん!」と大きな手応えを感じました。
東京のスタッフも関わっていますが、とくに大阪サイゲームスのスタッフが、この成功を通じて大きな自信をつけられたことがよかったですね。現場から「本当におもしろいものを作れた」という言葉をもらったり、「家族やほかの人に心から勧めることができる」といった声が上がったりしてきたことが、何よりうれしかったです。
――御社にとっての代表作になったということですよね。
渡邊
ええ。経営的な視点で言えば、大阪サイゲームスが実績を上げたということになるんですけど、それよりも僕個人としては、「自信を持てる作品を作れた」とスタッフが喜んでくれたことがすべてです。僕自身も、いろいろな人に「ふつうにおもしろいからプレイしてみてほしい」と心から言える作品になりました。
――ビジュアルを見ただけでユーザーをワクワクさせて、遊べばその期待を超える。これほど高いハードルを、アプリとはまた違うコンシューマーの領域でやり遂げた意義は、とてつもなく大きいと感じます。
渡邊
コンシューマー市場では、サイゲームスはそんなに名前が売れた存在ではないと思うんですけど、ぜひもっと『リリンク』が広がってほしいですし、ちょうどこの号が発売されるタイミングで新作の『エンドレスラグナロク』が出ますので、この機会に皆さんに遊んでいただけたらうれしいです。
“なんとなく”を大切に。最後まで諦めない姿勢でゲーム開発に専念
――ゲーム開発をするうえで意識されていることや、気をつけていらっしゃることはありますか?
渡邊
“なんとなく”を大切にしています。人間って、たとえば「今日の晩ご飯は何を食べよう?」というときなど、けっこう多くの場面で“なんとなく”で決めていると思うんです。もちろん、ちゃんと計画を立てる方もいるので、それはとてもすごいことではありますが、スーパーで“なんとなく”目についた食材を買って料理するとか、通りがかった居酒屋の雰囲気に“なんとなく”つられてお店に入るとか、“なんとなく”決めていることが多いのではないかと。
――確かにそうですね。
渡邊
もちろん、その“なんとなく”も理由を探れば言葉にすることはできますが、皆さんそんなことを考えて商品を手に取っていないじゃないですか。いままで見たこと、聞いたこと、考えたことの中から、何かがつながって手に取る理由になっているというか。その“なんとなく”で僕たちのゲームは手に取ってもらったり、プレイしてもらったりしなければいけないとつねづね思っていて。だから非常に説明がしづらいんですよ。
――“なんとなく”ですからね。
渡邊
たとえば会社のブランド力とか、才能のある集団でゲームを作っているとか、そういう部分は強く意識していなくて。それよりもつねに“おもしろいこと”や“おもしろいもの”に対して貪欲でありたいと思っています。
――その理念は、渡邊さんおひとりが抱いているだけでは実現しませんよね。たとえば『リリンク』がこれほど高い評価を得たのは、サイゲームスのスタッフ全員にその想いが共有されていたからだと思います。同じゴールを見据えていたからこそ、あのクオリティーに到達できたのではないでしょうか?
渡邊
もちろん、目標の統一は大事ですし、それを語り続けるのは僕の責務です。ただ、『リリンク』は紆余曲折ありましたし、何度も修正を重ねたので、現場のスタッフは「まだやるのか?」と不安だらけだったはずなんですよ。だからこそ、『リリンク』をめちゃくちゃおもしろいものにできたという経験をスタッフと共有できたことは、何より大きかったと思います。
いっしょに苦労して、いっしょにいいものを作れたという経験が、大阪サイゲームスと僕とのあいだの信用や信頼につながったと思いますし、これからもそういう経験を積み重ねていきたいと思っています。そしてそこに関わった人たち、そうやって成功の記憶を分かち合ったメンバーが、また新しい仲間と同じ経験をつないでいく。そんな会社がいいなと思っていますね。小難しい戦略とかは何も考えていないんですよ。
――単純に言葉で伝えるよりも、苦労や成功の経験を通してサイゲームスの理念が伝わるということですか。アツいですね。
渡邊
『リリンク』の開発を経て、大阪サイゲームスはひとつ新しいステップを踏んだなと感じています。その中には、初めて僕といっしょにゲームを作ったスタッフも当然いて。不安がある中でも「信じてがんばり続けてよかった」と、感じてもらえたのではないかと確信しています。それがいちばんいいことだったかな。
――サイゲームスは設立当初から、「すごいものを作ろう」、「とにかくおもしろいものを作ろう」という一貫した理念を掲げていますよね。それを象徴するのが『リリンク』や『ウマ娘』といった作品だと思います。何年もの月日を費やし、ときには大胆な作り直しも厭わない。その“やりきる”というか、極限まで“粘りきる”姿勢が、サイゲームスという会社の真骨頂なのではないかと感じます。
渡邊
ありがとうございます。このインタビューにあたって、“サイゲームスらしい”ってどういうことなんだろうと、ウチのスタッフと話してみたんです。結果、スタッフからも“諦めない”ことなんじゃないか、という言葉が出てきました。
――そうですよね。なかなかここまで粘れないというか。その信念をチームで共有できているのは本当にすばらしいことだと思います。以前、渡邊さんは「ポンポン新作をリリースをするのではなく、我々はきちんとサイゲームスらしいものを作っていくんだ」といったことをおっしゃられていましたが、まさにそれを有言実行されていることが、そうした姿勢からもうかがえますね。
渡邊
そこがお客さんからの信用につながりますからね。もちろん、毎年1本必ず新作をリリースするというのは、とてもすごいと思います。それってつまりは、必ず1年に1本リリースされるという“信用”じゃないですか。では、「サイゲームスに対してのお客さんからの信用とは?」と考えたとき、当てはまるのは何か? それはやっぱり「いいものができるまで諦めないこと」なんじゃないかと思うんですね。
『グランブルーファンタジー リリンク:エンドレスラグナロク』
『グラブル』の人気キャラクターたちを操作して、爽快なバトルや仲間との連携が楽しめるアクションRPG『リリンク』が大幅進化。好評を博したオンラインマルチプレイはもちろん、オフラインのシングルプレイにも新要素が加わり、空の世界を巡る冒険は“終わりなき戦い”へと突入する。





『ウマ娘』が海外でも大躍進! グローバル展開についても深掘り
――ゲームの配信開始から5年が経ち、『ウマ娘』というコンテンツはものすごい広がりを見せています。英語版もリリースされましたし、競馬業界とのつながりもとても増えていて。5年前のリリース時、こんなに大きく広がると予想されていたのでしょうか?
渡邊
それはまったくなかったですね。こうして続けていく中で、「『ウマ娘』をきっかけに競馬業界も盛り上がっている」と言ってくださる方もいて。それは本当によかったと思います。
――戦略的にそう決めていたということではないんですよね?
渡邊
これもまた“なんとなく”なんですけど、Netflixのようなサービスがどんどん台頭してきた時期に、「アニメが無料で観られるようになれば、“日本文化”というものはものすごい速さで世界に広がっていく」と思ったんです。
そうなると、日本的なアニメやゲームなどに対する海外でのハードルは相当下がるだろうと。会社ができて早々くらいに、スタッフにはそういう話をしていまして。『ウマ娘』はアニメ的な作品でもあるので、そういった状況予測が偶然ハマったという感じですね。ただ、こんなに広がるとは本当に想像していませんでした。
――先々の状況予測はばっちり合っていたけど、ここまでハマるとは思っていなかったと。『ウマ娘』は2025年に英語版がリリースされましたけれども、海外での展開としてはどういった手応えを感じていらっしゃいますか?
渡邊
アメリカの経済雑誌『Forbes(フォーブス)』で取り上げていただいたことが印象的でしたね。
――これもまた想像できないことですよね。そのほかにも、“The Game Awards 2025”で“Best Mobile Game”を受賞されたり。
渡邊
アワードに関しても、アメリカ支社のスタッフには本当に感謝しています。いろいろな調整事項や相当な苦労があったはずですが、それでも彼らが懸命にがんばってくれて。スタッフが満面の笑みでトロフィーを受け取る姿を見たときは、僕自身もとてもうれしかったです。


――それは自分たちが作った、まさに日本らしいゲームが、ちゃんと海外でも受け入れられたという手応えを感じられたからですか?
渡邊
いえ、少し違います。『ウマ娘』という作品が成立したのは、長くて深い馬事文化があってこそですので。これまで馬事文化を支えてこられた方々のおかげですし、実際に走っていた名馬たちがいたからこそ、『ウマ娘』の成功があると思っています。
ですので、自分たちのゲームが通用するんだというような驕りではなく、日本の馬事文化そのものが国境を越えて大勢の方に愛してもらえたということに、たいへん深く感動しました。
――あくまでも、競馬業界が積み上げてきた歴史へのリスペクトを忘れてはならないということですね。
渡邊
そうですね。その気持ちを大切にしながら英語版をリリースした結果、引退した競走馬への寄付金(※)もすごいことになって驚きました。もちろん、僕らも当初からやっていたのですけど、「日本だけではなく海外からこんなに来るの!?」みたいな。
※2025年6月に英語版の『ウマ娘』をリリースして以降、生牧草バンクを通じたハルウララへの支援が海外でも紹介され話題に。アクセス集中でサイトがダウンする事態にまで発展した。5周年を迎え、ますます絶好調!
さまざまな名勝負や偉大な記録を生んだ競走馬たちの名前と魂を受け継いだウマ娘たち。そんなウマ娘とともに、レースでの勝利を目指す育成シミュレーションゲーム。2021年のiOS・Android版以降、韓国語版、繁体字版、簡体字版、英語版でも配信開始。2025年12月には“The Game Awards 2025”でBest Mobile Gameを受賞するなど、世界中にその魅力が広がりつつある。


――いまこうしてお話をうかがっていますが、改めて振り返ると、この5年間は本当にいろいろなことがありましたね。
渡邊
そうですね。肌感としては、ようやく自社IPを持てたなという感覚です。『グラブル』や『ウマ娘』、『シャドバ』、『プリコネ』、『リトル ノア』という作品が、自社IPとして看板を張れる存在になったといいますか。
――確かに。
渡邊
そもそも「IPを作らなきゃ」ということは、会社設立当初から言っていたことでした。最初は他社のIPをお借りする中で、会社としての経験値や実力を身に付けていって。そうしていつかは自分たちの看板になるIPを……と。これまで言い続けてきたことが、ようやく実を結んで形になって。そんな5年間でした。
――サイゲームスの今後のグローバル展開についてもお聞きしたいのですが、ロードマップとして見たときに、いまはどれくらいの位置にいると思いますか?
渡邊
まだ、スタートラインに立ったぐらいじゃないですかね。
――世界への挑戦はまだ始まったばかりだと。ちなみに、この5年でヨーロッパやアメリカ、シンガポールといった海外にも拠点を作られていますが、これにはどのような狙いが?
渡邊
この展開にはおもしろい背景があって。海外のメタスコアなどのレビューを分析していて気づいたのですが、向こうの評価基準は減点方式なんですよ。たとえば「この機能がないから減点」という形で。「その機能はゲームの体験として必要ないし、なくても成立している」と開発側が考えていても、彼らは“用意されていないこと”を欠点として減点するわけです。
――そういう考えかたなんですね。
渡邊
そのゲームには必要ない機能でも、「現代のゲームには当然あるべき機能がない」ということで、「このゲームは未完成である」と判断されてしまう。そういったことが海外の人たちとやり取りをしていく中でわかってきて。そこから「海外に拠点を作って、現地でコミュニケーションを取る必要がある」という考えに行き着いたんです。
――プロモーションやマーケティングは、ちゃんと現地に適した形にカスタマイズする必要があるわけですね。
渡邊
その国なりのやりかたがあるし、それに慣れ親しんだユーザーさんがいらっしゃるので。国や地域によって、考えかたや感じかたは違うんだ……ということを、まずは僕たち自身が理解しなければならない。そのためには現地に拠点を置いて、いろいろな人から情報を集めていく必要があると感じています。
――この先も、海外に拠点を増やしていくご予定は?
渡邊
すでに視察に行った場所もありますので、今後も増やしていく可能性はあります。
――サイゲームスさんは職場の環境面や福利厚生なども充実されていると感じていて。だからこそ、スタッフの皆さんはモチベーション高く物づくりに向き合えているんだろうなと思うんです。
渡邊
その点も、会社を作ったときに決めていましたね。スタッフが開発に集中できるように、環境を整えるということは最初から決めていました。
――そういう理念であったり、開発スタンスの共有みたいなことは、どのようにして行われているのでしょう?
渡邊
各部署や各プロジェクトのマネージャーが集まる“プロマネMTG”というミーティングを週2で行っていて。そこで共有したことを、マネージャーを通して全スタッフに共有してもらっています。僕のコラムが載る社内報も毎週続けていますし、最新版の社内報では“サガと悪魔将軍”の話をしています。
――どんな話なのか気になります。
渡邊
『聖闘士星矢』のサガと、『キン肉マン』の悪魔将軍についてのコラムなのですが、伝えたかったのは“エンタメは溜めが重要”ということでして。『キン肉マン』の悪魔将軍というのは、バッファローマンやアシュラマンなど、悪魔超人と呼ばれる超人を率いている首領のことなんですけど、2011年からスタートした続編シリーズの冒頭で、その悪魔超人が敵としてやってきて「あのお方が復活する」と口々に言うんです。
シリーズをずっと追ってきた読者からすると“あのお方”といったら誰のことなのか、すぐにわかってしまうんですけど、作中では「誰だあのお方って!?」というやり取りを、6巻分くらい引っ張るんです。引っ張って引っ張って、最後に見開きでドーンと悪魔将軍が登場すると、やっぱりみんな「来た!!!」となるんですよ。わかってはいたけど、やっぱりうれしい。こういう“溜め”が大事だよ、という話ですね。
――いいですね。おもしろいです!
渡邊
『聖闘士星矢』のサガも同じで。サイゲームスでは『聖闘士星矢 ギャラクシーカードバトル』というタイトルを開発していたのですが、放送終了から何年も経っているので、ゲームをプレイする人たちはみんな、十二宮編に出てくる教皇の正体がサガだということを知っているんです。でも引っ張るんですね。
仮面を置いたサガとか、お風呂に入っているサガとか。さらには、お風呂から立ち上がったサガ……など、さまざまなカードを出してひたすら引っ張るんですが、顔は見えない。みんなサガだということはわかっているのに、ずっと擦るんですね。そうして最後の最後でバーンと正体を現す。ゲーム作りはこういう溜めが大事なんだ、ということを伝えるためのコラムを書きました。



インタビューで語られた“お風呂に入っているサガ”、“お風呂上りのサガ”のほか、バーンと登場して“ギャラクシアンエクスプロージョンを放つサガ”のカード画像を公開。痺れます。
BBQや誕生日のプレゼントなど、スタッフの家族への気遣いも充実
――先ほど話題に上がりました社内報についてお聞きしたいのですが、こちらはどのような媒体なのでしょう?
渡邊
“サイ通”というWebマガジンを運営していて、さらにCygames Weeklyという週報に僕のコラムを載せています。サイ通自体は、同じような試みをされている会社はほかにもありますが、コンテンツのクオリティーやボリュームに関しては、おそらくどの会社よりも充実しているだろうと自負しています。月に15~20本ほど、スタッフが気になったり、興味を惹かれるような記事を掲載しているんです。
――そもそもどういった経緯で、サイ通を始められたのでしょう?
渡邊
根底にあるのは“社内の風通しをよくして、空気を変える”という目的です。自分の部署だけでなく、ほかの部署にどんな人がいるのかがわかれば、日々の仕事がもっと楽しくなるんじゃないかと思って。
――福利厚生にせよ、こうした社内コミュニケーションにせよ、すべては渡邊さんの「楽しませたい」という強い想いがあってこそ実現しているのですね。
渡邊
けっきょく、ゲームを作っているのは“人”ですからね。仕事は楽しくあってほしいので、シンプルに「毎日が楽しくなるように」と思ってやっているだけです。 サイ通に関しては、専任のスタッフが4人体制で運営に当たっています。
――本当に雑誌の編集部のような体制で展開されているんですね。そこまで徹底しているからこそ、クオリティーの高い、おもしろい企画が量産できると。
渡邊
結果的にそうなっていればうれしいですね。
――サイゲームスは設立当初からスタッフの皆さんをとても大事にされていますよね。会社としての手厚いサポートの姿勢が、いろいろなところから垣間見えますが、改めて“じつはこんなことをやっている”といった具体的なエピソードがあれば教えてください。
渡邊
毎年恒例で行っているBBQなどが、わかりやすい例かもしれません。
――毎年、何人くらい参加されるんですか?
渡邊
任意参加で2000人前後が集まります。
――すごい規模ですね。
渡邊
家族連れで参加するスタッフも多いんですよ。スタッフのご家族も遊びに来てくれます。子どもたちが楽しめるキッズエリアなども用意されているので、気兼ねなく飲んだり食べたりして過ごせるんです。規模が大きくなったので、いまは大きい会場を貸し切って開催しています。
――ちなみにBBQのときには、渡邊さんは何をされているのですか?
渡邊
今年は5月に開催して、会場ではずっと肉を焼いていました。1時間半くらい経ったころに「あれ? 今日ずっと肉しか焼いてないな?」と気づいて。ひたすら肉を焼いてはみんなに配っていました。

――社長としていちばんいい姿かもしれないですね。渡邊さんにとっても、ふだんはなかなか見られないスタッフの皆さんの意外な一面や、ご家族と直接言葉を交わせるのは貴重な機会ですよね。
渡邊
そうですね。あとはやっぱり、スタッフの子どもたちの成長に驚かされます。「あんなに小さかった子が、もうこんなに大きくなったのか」と。子どものころ、たまに会う親戚のおばさんが、毎回「大きくなったね」としか言わないのが不思議だったんです。「この人、なんで同じことしか言わないんだろう?」と。でも、いまではその気持ちが本当によくわかります。あれは「大きくなったね」しか言えないです。
――スタッフのお子さんたちの成長がわかるくらい、皆さんと親密な交流ができるというのはすばらしいことだと思いますよ。
渡邊
ありがとうございます。あとは、ご家族に「こういう人たちといっしょに仕事をしているんだ」と安心してもらいたいという思いもあります。
僕たちマネジメント側としても、もし仕事上、どうしてもムリなお願いをしなければならないとき、ご家族が同僚の顔を知っているのと知らないのとではぜんぜん違うと思っていて。「あの人たちに囲まれて、いまががんばりどきなんだな」とわかれば、ご家族も気持ちよく、応援しやすくなるんじゃないかと。決してブラックな働きかたをしているわけではないのですが、お互いに気遣いができるようになることが健全だと思うんですよね。
――それって大事ですよね。現代的でホワイトなアプローチだと思います。サイゲームスでは子ども手当の充実はもちろん、パートナー(配偶者)への誕生日プレゼント制度などもあるとお聞きしました。
渡邊
子ども手当や育児休暇に関しては当たり前のことですけどね。育児休暇は役員が率先して取得しているので、男女ともに気兼ねなく休める環境は作れていると思います。また、コミュニケーションツールの活用も盛んです。スタッフどうしで気軽に子育ての話ができたり、最近だと両親の介護をしている方も増えてきたので、皆で介護のノウハウなど、いろいろな情報を共有しあったりしています。
パートナーへの誕生日プレゼントの制度は、僕がやりたくてやっているだけです。会社のほうで毎年3つ、商品を選ばせてもらっていて。スタッフにはパートナーの方の誕生日の少し前に連絡を入れて、「どれにしますか?」と確認を取る。そうして当日までにプレゼントを用意する……という段取りですね。
――すごい制度ですね。
渡邊
「いつもありがとう」という気持ちは伝えたほうがいいと思いますから。
――いまおっしゃっていたのは社員の皆さんに楽しんでもらいたい、喜んでもらいたいというお話でしたが、サイゲームスさんはファンからの期待をいい意味で裏切って、超えてくる印象もあります。
渡邊
ファンの皆さんにどう楽しんでいただくか……ということを考えた結果、そうなることも多いですね。そういう意味では『アイドルマスター シンデレラガールズ』のライブで、サイゲームスが毎回出しているフラワースタンドも同じことかもしれないです。
――ライブ会場の外にお城のようなものが建っていたりしましたね。
渡邊
ウチの場合、フラワースタンドを出すだけなのに、建築基準法から調べますから。“花が付いていればフラワースタンドである”という信念のもと、やり続けています。
――もう、よくわかんないですね(笑)。
渡邊
最初はキャラクターのパネルを付けたフラワースタンドを出していたんですけれど、ユーザーの皆さんがすごく喜んでくれたんですよ。それを見て、「こんなに喜んでもらえるならもっとやろう」となって。
つぎのライブで、フラワースタンドの中で特別映像が観られるものを作ってみたところ、ユーザーさんがみんな映像に感動して、泣いて出てこられたんです。そうなるともう、我々も完全に火が付いて。いまではライブが終わったらすぐに「つぎのフラワースタンドをどうしよう?」という会議を開くのが恒例になりました。




『デレマス』や『デレステ』のライブ会場に設置されたフラワースタンド。城を模した造形で、こちらでの記念撮影を楽しみに訪れるファンも多い。
――そうした取り組みも、ファンの皆さんとのコミュニケーションの一環になっているわけですね。確かにサイゲームスさんは、ほかのメーカーさんがやらないことを率先してやられている印象があります。たとえば2015年の“東京ゲームショウ”(以下、TGS)の『グラブル』ブースなんかもそうですよね。
渡邊
そうですね。TGSへの出展に関しては、担当者がどうしてもTGSにブースを出したいと言ってきて。正直、乗り気ではなかったんですけど「過去最大です」と言われて、「それはおもしろいね」となって。ちなみにあのときの我々のブースが、TGSのルールを一部変えたんですよ。
――そうだったんですか?
渡邊
2015年以来、高さ制限が変更されています。
――ああ! 騎空艇グランサイファーをブースに置くために、ですね。でも、あそこまでのものをやったからこそ、いまでもこうして多くのゲームユーザーの記憶に残っているわけですからね。サイゲームスの出展は、現状であの一回きりですし。
渡邊
そうして実際にやってみたら、考えもしなかったことが起きまして。メディアがTGSの会場からリポートするとき、決まってウチのブースを背景に撮影するんですよ。「今年も東京ゲームショウが開催されました!」って。狙ってやったわけではないのですが、結果として絶大な宣伝効果が生まれました。
――そうやって、人を喜ばせようとか、驚かせようといったことは、サイゲームスの展開を見ていると非常によく感じますね。
渡邊
性分なんでしょうかね。たぶんね、根は目立ちたがり屋なんですよ。
―― 自分が前に出るということではなくて、ってことですよね。
渡邊
そうですね。会社や作品が前に出てほしいっていうのはありますね。
――こちらのTGSの件もそうですし、神輿を作られたりとか、サイゲームスはやることがおもしろいですよね。画一的じゃないというか。
渡邊
佐賀県のこともやったりしていますしね。
『Project Awakening』をはじめ、続報が気になる作品の進捗を直撃
――詳しいお話はまだできないと思うのですが、開発中のタイトルについて、渡邊さんからコメントをいただきたいです。まずは『Project Awakening』について。発表から10年が経ちますが、現在の開発状況はいかがでしょうか?
渡邊
もちろん開発はしっかりと進んでいます。いまお伝えできるのは“かなり形になってきている”ということですね。現場のスタッフも全員、確かな手応えと自信を持って日々の開発に取り組んでいます。
――しっかりと手応えを感じられている状況にあるわけですね。以前公開された映像では、戦士がモンスターと対峙する緊迫したアクションが印象的でしたが、あの世界観やテイストは現在も踏襲されているのでしょうか?
渡邊
「完全に同じか?」と言われると少し違うかもしれません。ベースとなる方向性はおおよそ当時のままですが、開発を重ねる中で「こういう新しい要素を入れよう」といったブラッシュアップを随所に施しています。
――しかるべきタイミングで情報が更新されることを期待しています。続いて、2017年のCBT(クローズドベータテスト)以来、続報が待たれている『ロストオーダー』についてもお聞かせください。
渡邊
こちらも鋭意開発中でして、いままさに佳境を迎えています。ちょうど開発中の映像があるので、ぜひご覧になってください。きっと驚かれると思いますよ。
※開発中の映像を視聴中
渡邊
CBTのときからキャラクターモデルなども含めて、すべてイチから作り直しています。これでもまだ開発中の段階なので、ここからさらにクオリティーは上がっていきます。
――すごいですね。恐ろしいほどのクオリティーです。これがスマホアプリでできるとしたら、ちょっと信じられないレベルですね。いい意味でどうかしていますよ(笑)。
渡邊
最高の褒め言葉ですね。でも、まだまだクオリティーは上げていきます。ユーザーの皆さんに最新情報をお届けできるころには、さらに磨きをかけた状態になっていますので、期待していてください。
――両タイトルとも開発は決して止まっておらず、むしろ佳境を迎えていることがよくわかりました。
渡邊
いまちょうど、現場がノっていると感じています。僕が口を出さなくても、スタッフたちが自発的に判断してクオリティーを上げてくれているんです。「なんか変わっているな?」と思ってスタッフに聞いてみたら「勝手に直しておきました!」みたいなことがよくあります。
――プロジェクトとしてすばらしい状態ですね。ローンチに向けての道筋も、少しずつ見えてきたのではないでしょうか?
渡邊
まだ具体的には何も言えないですが、少しずつ見えてきてはいると感じています。
――ユーザーさんとしては、続報がない期間は「もしかして中止になったのでは……?」と心配になりがちですが、開発はしっかり続いていると信じて待っていて大丈夫でしょうか?
渡邊
はい。こちらから「やめた」と言わない限り、開発は続いていますので安心してください。ただ、やっぱり新作に関する情報は自信を持ってお届けしたいといいますか、中途半端な状態では出したくないんです。
お届けするからには、僕たちが「これなら絶対に満足してもらえる」と自信を持てる、万全の状態になってから公開したくて。そのこだわりゆえの沈黙だとご理解いただければ幸いです。最高の形で皆さんにお披露目しますので、もうしばらくお時間をいただけますとうれしいです。
――続報、楽しみにしています。続けて進捗をお聞きしたいのが、『GARNET ARENA: Mages of Magicary(ガーネット アリーナ:メイジ オブ マジカリー)』です。高木謙一郎さんがディレクション、プロデュースされているタイトルで、こちらも2021年に発表され、いまも粛々と開発は進んでいると思うのですが、ちょっとだけでもいいので途中経過を教えていただけますか?
渡邊
こっちも開発は進んでいて、ほかの作品とはひと味違うものをお届けできるのではないかと。弊社で開発している大型タイトルのひとつとして、いずれ発表できると思います。先ほどの『Project Awakening』も開発中の映像がありますので、『GAMM』と合わせてご覧になってください。
――(映像視聴後)これは本当にすごいものを作っていますね。『Project Awakening』も『GAMM』も、これまでのサイゲームス作品とは違った方向性のゲームで、リリースが非常に楽しみです。いずれまた動きがありましたら、教えていただけますと幸いです。ちなみに、これらのタイトル以外にも、水面下で準備を進められている作品はあったりするのでしょうか?
渡邊
“Cygames NEXT 2016”から10年が経つので、さすがにね。あそこで発表したタイトルの開発を最優先としていますが、新しい仕込みも進めています。
――それは気になりますね。今回お聞きした『Project Awakening』、『ロストオーダー』、『GAMM』は、いずれも大型タイトルです。最初の発表から年月が経っている作品もありますが、社内でのスケジュール管理や期間の目標について、渡邊さんはどのようにお考えですか?
渡邊
これは本当に難しい問題ですね。決して時間をかけたいわけではないのですが、クオリティーを突き詰めると、どうしても長期化しがちなんです。
――スタッフから「もうちょっと時間がほしい」と懇願された際は、やはり現場の熱意や声を尊重されるのでしょうか?
渡邊
そこはケースバイケースですね。我々としても、延ばしたくて延ばしているわけではないですから。「開発期間を延ばします」なんてことは、こちらからは絶対に提案しませんし、現場にも「どうせ延びるでしょ」という甘えや空気が流れるとプロジェクト自体がグダグダになってしまうので。ただ、最終的な決断の基準は「どうすればゲームがよりおもしろくなるか」という点に尽きますね。
――世に出したときに、ユーザーが満足できるクオリティーに達しているかどうかが最優先の基準になっているわけですね。今回、開発中のタイトルの未公開映像を観させていただきましたが、どの作品も規模とクオリティーがとんでもないですね。
渡邊
ゲームとしてかなり新しい試みに挑戦できています。それらと並行して、じつは小規模なタイトルもいろいろ動かしていて。こちらはリリース優先で、期間や予算は最初に確定したうえで、「この範囲で作りきるように」といった形で進めています。
――いわゆる“社内インディー”ですね。そうした展開にも力を入れているのは、これからのサイゲームスを担う若い世代のクリエイターたちに場数を踏ませたい。なるべく打席に立たせてあげたい……という思いからですか?
渡邊
その通りです。限られた環境の中でこそ生まれる、新しいタイプのゲームもあると思いますから。それに、サイゲームスというブランド全体で見たとき、いろいろなバリエーションのゲームが揃っていたほうが、ユーザーの皆さんの選択肢を増やせますよね。「このタイトルがおもしろかったから、こっちもやってみようかな」と、手に取っていただける機会を増やすことにもつながるので、この展開も積極的に推進しています。
――サイゲームスさんは一貫してクオリティーの高い作品を出されていますが、リアル系に振っているわけではないし、アニメ系に偏っているわけでもなくて、ジャンルが一辺倒ではないですよね。特定の枠に収まらない展開が非常にユニークだと感じています。
渡邊
その時々でやりたいことを全力でやっている結果ですね。とはいえ、僕のやりたいことを押し付けているわけではなくて。現場から上がってきた企画に対してゴーサインを出すときに、「こっちの方向で勝負するなら、中途半端にせずにこれくらい徹底的にやったほうがいいんじゃない?」と背中を押すのが自分の役目だと思っています。
『Project Awakening』
2016年に発表された完全新作アクションRPG。現在公開中のトレーラーでは、ハイファンタジーな世界でドラゴンのような巨大モンスターを相手に戦う緊迫感のある戦闘シーンが確認できる。




『ロストオーダー』
繁栄と享楽を貪る滅都ゴールドヘヴンを舞台に、ローズたち4人の少年少女が激動の戦乱へと巻き込まれていく、スマートフォン向けリアルタイムタクティクスゲーム。“天翔る漆黒き十三騎士”の伝説が残るという街で、どんな物語が描かれていくのか……?

『GARNET ARENA: Mages of Magicary(ガーネット アリーナ:メイジ オブ マジカリー)』
「これは世界でいちばん、美しい戦い。」をキャッチコピーに、優雅さや美しさ、派手に気持ちよく戦えることをコンセプトに開発中のマルチプレイアクションゲーム。太陽と雨の魔術師世界“ノワール”を舞台に、魔法使いたちによる数多の魔法が交錯する。



サイゲームス×ファミ通。思い出話にも花が咲く
――2026年6月で“ファミ通”は40周年を迎えました。長年ごいっしょさせていただいているということもあり、渡邊さんからファミ通にまつわる思い出やコメントをいただけますでしょうか。
渡邊
まずはおめでとうございます。ファミ通といえばやっぱり、ガバスが欲しかったですね。僕も子どものころからファミ通を読んでいて、この業界に入ってからは、いつか自分の作ったゲームをファミ通で取り上げてもらえたらうれしいなと思っていました。
僕にとっていちばんうれしかったのは『グラブル』で初めて表紙を飾れたことですね。その号はいまでも社長室に飾っています。

ファミ通に封入されていたガバス。指定の数を貯めることで豪華な賞品と交換できるチケット。

渡邊社長が「いちばんうれしかった」と語る本誌2015年9月3日号の表紙。誌面では、その年に伝説を作る東京ゲームショウ2015での出展ブース資料なども公開されていた。
――2015年のことですから、もう10年以上前になりますね。ファミ通の看板イラストレーターである松下進先生に、独自のタッチで『グラブル』の主人公であるグランを描き下ろしていただきました。
渡邊
あんなムチャなオーダーをした会社、ほかにないんじゃないですか?
――なかったですね。どのメーカーさんも自社のキャラクターのディテールにはこだわられているし、松下先生もそこは気にされていて。だからといって、ただ単に模写するだけでは意味がないので、そのあたりの調整はとても難しかったです。そんな中、サイゲームスは任せきりにせず、いっしょに熱量を持ってイラスト作成に取り組んでくださった。それはとてもありがたかったですし、ファミ通でここまで大きなメーカー特集を組むようになったのは、あの『グラブル』号が大きなきっかけだったと思います。
渡邊
「どうせやるなら前例がないことを」というのが僕の行動原理なんです。だから、先ほども少し触れましたが、“東京ゲームショウ2015”でも“過去最大級の出展”にこだわりました。
「過去最大」と断言できる挑戦なんて、それだけでおもしろいじゃないですか。いずれは記録を抜かれるかもしれないですけど、少なくともその時点では過去最大と断言できるということだったので、これはやるべきだな、と。他社さんはもう設営が終わって、本番に向けてのリハーサルをしている中、ウチだけいつまでもトンテンカンテンと設営をしていました。
――もはや建築の領域ですね。
渡邊
ようやく完成したと思ったら、今度はウチのスタッフが「これじゃダメだ。経年劣化が表現できてない」と言い出して。もう夜なのに、そこから色を塗り始めて翌朝8時に会場を覗いたらまだ塗っていたんです。開場まで1時間を切ったタイミングでなんとか仕上がったのですが、そのクオリティーに懸ける執念はすごかったですね。

TGSの歴史を塗り替えた、グランサイファーの雄姿は圧巻
――スタッフの皆さんのこだわりが、TGSの歴史に残る展示につながったんですね。ちなみに、ファミ通でこうして特集を組むことは、現場のモチベーションにもつながっているのでしょうか?
渡邊
それは間違いなく、みんなの励みになっていますよ。少なくとも僕はテンションが上がります。(『グラブル』特集回のファミ通を読み返しつつ)懐かしいですね。子どものころ通っていた塾にファミ通が置いてあって。休憩時間によく読んでいたんですよ。桜玉吉先生や近藤るるる先生のマンガも読んでいましたね。るるる先生の、あの独特な日常感がたまらなくて。
近藤るるる先生によるマンガ『天からトルテ!』
天界からやってきた魔女っ娘たちと週刊ファミ通編集部とのドタバタコメディーが展開。ファミ通の名物編集者たちも登場して、トルテ、マカロン、エクレア、グラニテといった魔女っ娘や魔女の天敵である天使も交えたハチャメチャな物語が描かれた。

――大きな事件は起きないけれど、クセになる空気感ですよね。
渡邊
そうそう、ほしいところにほしい球が来る感覚。あと、『ジャングル少年ジャン番外編 ドッキンばぐばぐアニマル』も好きで。途中からタイトルが『ドキばぐ』になるんですよね。
柴田亜美先生によるマンガ『ドッキンばぐばぐアニマル』
柴田亜美先生によるマンガ『ドッキンばぐばぐアニマル』。作中には著名クリエイターが大勢登場し、毎回、柴田亜美先生やファミ通スタッフとの珍妙な掛け合いがくり広げられた。

――そうでしたね。楽しいお話は尽きませんが、今回も120ページに及ぶ大特集を組ませていただきました。最後に、サイゲームスの新作を心待ちにしているファンの皆さんに向けて、渡邊さんからメッセージをお願いします。
渡邊
いま作っている作品はどれもおもしろいものになっています。発売された暁には、ぜひ手に取って遊んでいただきたいです。また、直接遊んでいただくだけでなく、新しい情報が出るたびに「おもしろそうなことをやっているな」、「ちょっとダウンロードしてみようかな」と、世界中の方々にワクワクしてもらえるようなタイトルを、これからも作り続けていきたいと思います。
――新作が出るたびに、世間がさわざわする感じですね。実際に映像を見せていただいた作品は、どれもそんなクオリティーの作品だと感じました。
渡邊
中途半端な状態では絶対に出したくないので、ここからさらにクオリティーを上げていきますよ。どこか1ヵ所をブラッシュアップすると、不思議とほかの部分の粗も気になってきて、けっきょくあっちもこっちも作り直す……という開発をずっと続けています。
現場からも毎日のように「ここをもっと尖らせたいです」という声が上がってきて、非常にいい熱量の中で開発が進められています。いつかお見せできる日が来るので、それまでどうぞ、ご期待いただけますと幸いです。