気分はすっかり名カメラマン
1999年(平成11年)3月21日は、ニンテンドウ64用『ポケモンスナップ』が発売された日。本日で発売から25周年を迎えたことになる。
『ポケモンスナップ』は、任天堂から発売されたカメラアクションゲーム。プレイヤーがポケモンカメラマンとなり、野生のポケモンたちの姿を撮影していくという一風変わったタイトルだ。
ポケモンたちを愛でる作品としてだけでなく、レール式の主観視点のシューティングのような感覚で、ハイスコアを競い合う楽しさも併せ持つとして、当時話題となった作品でもある。
本作をベースにした完全新作『New ポケモンスナップ』が2021年4月30日に発売されたほか、本家『ポケモンスナップ』のほうも2022年6月24日から任天堂の有料オンラインサービス“Nintendo Switch Online+追加パック”に加入すると遊べるので、若いゲームファンにも知られるようになったんじゃないかな。
ゲームの舞台となっているのは、たくさんの野生のポケモンたちが住む無人島“ポケモンアイランド”。プレイヤーは少年カメラマンのトオル(※名前は変更可能)となり、オーキド博士に頼まれた調査を手伝ってポケモンたちのいろいろな表情を撮影していく。自動操縦の万能マシン“ゼロワン号”に乗って決められたコースを進みながら撮影するので、まるで無人島探検のアトラクションを体験しているような気分だ。
『ポケモンスナップ』最大の魅力は、やはりふだんは見られないポケモンたちのさまざまな仕草を写真に収められるところ。3Dで再現されたポケモンが活き活きと動き回っている姿を眺めているだけでも癒やされるが、仕草の中にはなかなか見せてくれないレアなものも存在する。そんな一瞬のシャッターチャンスを逃さずに激写できたときは途轍もない高揚感で気分はすっかりカメラマンといった感じだ。しかも撮影した写真はアルバムに保存していつでも愛でられるのだからありがたい。
撮影が終わるとオーキド博士がポケモンの写真をチェック。うまく撮れているかを判断して得点をつけてくるので、このおかげでいやが上にも燃えてくる。ポケモンが写真の真ん中に大きく写っているか、どんなポーズをしているか、何匹いっしょに写っているか、といった点をチェックするため、みんな躍起になって条件を満たすベストショットの撮影に臨んだはずだ。このあたりの感覚がじつにシューティングっぽくて筆者は夢中になって高得点を狙っていた記憶がある。
ポケモンの誘導に役立つ“ポケモンフード”、隠れているポケモンを飛び出させる“イヤイヤボール”、カビゴンを起こしたりポケモンを踊らせたりできる“ポケモンのふえ”といった道具もあり、うまく使えばより高得点を狙えたのもおもしろい要素だった。
本作で撮影したポケモンの写真を使って実際のフォトコンテストが開催されていたり、当時流行りのプリントシール風にして出力できるサービスがあったりするなど、さまざまな試みが行われていたのも印象深い。確かコンテストの入賞者の写真が実際のポケモンカードで使われるというご褒美もあったんじゃなかったかな。
シリーズの最新作は前述の『New ポケモンスナップ』。本作の醍醐味はそのままに出会えるポケモンが増加するなど、大幅にパワーアップを果たしている。いま遊ぶのであればこちらがおすすめになるだろう。もちろん、オリジナル版ならではの楽しみかたもあるので、そちらで遊びたい人はNintendo Switch Online+追加パックに加入すればオーケーだ。
『New ポケモンスナップ』(Switch)の購入はこちら (Amazon.co.jp)※写真はWii Uバーチャルコンソール版のものです。