海外大手パブリッシャーのエレクトロニック・アーツが、新たなレイオフ(人員整理)策を公表した。対象規模は全体の5%に及び、これは2023年3月時点の従業員数(約1万3400人)を基準とすると約670人に相当する。同社では昨年3月にも全体の約6%が対象となるレイオフを実施していた。
同社公式サイトではアンドリュー・ウィルソンCEOが従業員に送ったメールとともにEA EntertainmentのLaura Mieleプレジデントのコメントが公開されており、各地のオフィスの縮小などのほか、社外のIP(知的財産)を使ったプロジェクトの絞り込みなども言及されている。
具体的には、『Apex Legends』のRespawn Entertainmentで進められていたスター・ウォーズもののFPSゲームの開発中止が決定。Miele氏のコメントでは、同スタジオに対するファンの期待がアクションアドベンチャー『スターウォーズ ジェダイ』シリーズと自社IPの作品(『Apex Legends』など)に集中していることからこの判断に至ったことが説明されている。
なおプロリーグなどの権利が絡むスポーツ系のタイトルはウィルソン氏のメールの中でも自社IP作品と並んで今後の軸として挙げられているほか、業界誌のGamesIndustry.bizによるとディズニー傘下のマーベル系の版権モノであるブラックパンサーやアイアンマンのプロジェクトについては継続して開発していく旨の確認が取れたとのこと。
そのほかにはFPS『バトルフィールド』シリーズの次期作品について、シングルプレイのキャンペーン部分を担当するRidgelineスタジオを率いていたMarcus Lehto氏が退職。同スタジオは閉鎖し、シングルプレイ部分はCriterionが新たに中心となってDICEやRipple Effectとともに開発を続けていくという。