日常的なシーンが増え、感情移入しやくすくなった
2009年(平成21年)2月26日は、プレイステーション3(PS3)用ソフト『龍が如く3』が発売された日。本日で15周年の節目を迎えました。
『龍が如く』、『龍が如く2』、『龍が如く 見参!』に続く『龍が如く』シリーズの4作目で、ナンバリング作品としては初のPS3作品。本作では沖縄が新たに舞台として追加されており、進化したグラフィックで描かれた美しい海が印象に残る作品でした。お店の看板など、町の作り込みも鮮明になっていて、探索する楽しさもさらに増しました。
初代『龍が如く』は関東最大の組織である東城会の内紛が描かれ、『龍が如く2』では大阪まで舞台が広がりましたが、『龍が如く3』は抗争が落ち着き、桐生が沖縄の養護施設・アサガオで孤児たちと平穏な日々を送る様子が描かれていきます。『龍が如く2』までは作家の馳星周氏がシナリオに関わっていたのでバイオレンスな描写が多かったですが、『龍が如く3』からは日常的なシーンも増えていきましたね。
アサガオの孤児たちはみんなかわいく、シリーズを重ねることで大きく成長していくのも特徴。「子どもってこんなに成長が早いのか」と親戚のおじさんのような気持ちが湧くこと間違いなしです。
子どもたちと食卓を囲んでカレーを食べたり、学校でいじめられている子どもの悩みを聞いてあげたりと、まるで先生かお父さんのような立場になった桐生は新鮮で、その頼れる姿はいつもの桐生らしくもありすごくしっくりきましたね。
平和なシーンが印象に残る『龍が如く3』であるものの、もちろん事件は起こります。アサガオに土地買収のトラブルが持ち上がり、桐生は土地の権利を持つ地元の極道・琉道一家との交渉に向かうことに。それが、やがて1000億を超える利権が絡む事件へと発展していく……というストーリーが展開していきます。
伊達や真島といったおなじみのキャラクターのほか、本作から登場する人物も魅力的で、桐生を兄貴と慕う島袋力也や養子である娘を大事にしている名嘉原茂などアツい男が多かったです。また敵としては宮迫博之さんが声を演じる錦山組三代目組長の神田強がインパクトがありましたね。めちゃくちゃ怖かった……。
なお、力也の声を演じた藤原竜也さんと神田強の声を演じた宮迫博之さんは『龍が如く6 命の詩。』にも出演。こちらは声だけでなくモデリングも担当しています。まったくの別キャラクターであるものの、シリーズを追っているファンとしてはニヤリとできました。
システム的な面では本作からロードなしで戦いが始まるシームレスバトルを導入。ロード画面を挟むことが無くなったので没入感が増しました。また、逃げる相手を追いかけるチェイスバトルが追加されたのも本作からでした。
ほかにも主観視点モードが追加され、この主観視点はキャバクラで女の子を見つめるときにも使用しました。目を見なければいけないのに、ついつい胸に目がいってしまうのは仕方がない……。
ミニゲームも多数追加され、いまではシリーズおなじみのカラオケも登場。いまではお茶目な姿もなじんでいる桐生ですが、このときはまだ衝撃でしたね。
本作は2018年8月9日にHDリマスター版が登場し、現行の機種でも遊べるようになりました。最新作の『龍が如く8』はこれまでのシリーズを統括するような集大成の作品になっているので、ぜひ本作を含めた過去シリーズを遊んでからプレイしてほしいですね。
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