2024年2月10日にサービス開始から2周年を迎えたスマートフォン、PC(Steam)向けRPG『ヘブンバーンズレッド』(以下、『ヘブバン』)。『Angel Beats!』コラボ第2弾を筆頭に、豪華イベントで盛り上がっている本作では、メインストーリー第五章前編“魂の仕組みと幾億光年の旅”の開幕が2024年2月23日に控えている。
第五章前編の開幕を記念して、Keyの大ファンであるお笑い芸人・野田クリスタルさんにインタビューを実施。本作の魅力や野田さんが思う“Keyらしさ”など、存分にお話をうかがった。インタビュー内にはストーリーのネタバレが含まれているため、読む際はご注意いただきたい。
なお、本記事は週刊ファミ通2024年3月7日号(No.1838/2024年2月22日発売)に掲載されている『ヘブバン』2周年記念特集内のインタビューに加筆を行ったもの。本作の魅力を改めて紐解くとともに、総回答者数約2500人のプレイヤーアンケートや、プレイヤーから募集した質問を開発メンバーにぶつけたスペシャルQ&Aも掲載中。こちらも要チェックだ。
※インタビューは2023年12月下旬に実施しました。
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吉本興業所属。お笑いコンビ・マヂカルラブリーのボケ担当。筋金入りのKeyファンとしても知られ、『ヘブバン』のテレビCMにも出演。文中は野田。
『ヘブバン』はまさしく“Key作品”
――初めに『ヘブバン』との出会いをお聞かせください。
野田サービス開始から半年経った夏に、『ヘブバン』のお仕事をいただいて知りました。もともとKey作品を多数遊んでいたこともあり、テレビCMのお仕事をいただけたのだと思います。
――かねてよりKeyさんのファンだったのですね。とくに思い入れのあるKey作品を教えてください。
野田いちばんを挙げるとするならやはり『CLANNAD』です。初めてプレイしたときに感情を抉られて、ずっと頭から離れなくなったのを覚えています。いまと比べて時間があった当時はPCでKey作品を遊んでいたのですが、忙しくなるにつれてアニメで見ることが多くなりました。
――ゲームだけでなくKey作品のアニメも追っていると。
野田はい。アニメで言うと『Angel Beats!』がとくに好きです。曲がすごく気に入っていて、一時期ずっと聴いていました。
――なるほど。野田さんにとってKey作品とはどんな存在ですか?
野田日常の中での悲劇をテーマに心をめちゃくちゃに抉ってくる作品……でしょうか。常々どういう人生を送っていたらこういう作品をつくれるんだろうと疑問に思っています。“泣きゲー”を作るコツとかがあるんですかね。いつか麻枝さんに聞いてみたいです。
――ゲームクリエイターでもある野田さんと麻枝さんの対談、興味深いです(笑)。『ヘブバン』を実際に遊んでみていかがでしたか?
野田「ああ、これはれっきとした“Key作品”だな」と。
Key作品は基本的に、トータルで見るとギャグを挟む日常パートが大部分を占めるんです。ゆるやかに始まる9割の日常パートに対して、残りの1割で泣かせにくる。この1割で急激に跳ねあがってくるので、感情の揺さぶりが大きいんです。
――そうした要素が『ヘブバン』からも感じ取れたのですね。
野田はい。でも『ヘブバン』はそれだけではなくて、設定の凝りかたもすごい。泣けるところではもちろん泣かせにくるんですけど、考察したくなる場面もたくさんあって。まだ明かされていない部分が綺麗に隠されていて、続きがドンドン気になります。
――考察欲も刺激されると。野田さんの「『ヘブバン』のここが好き!」というポイントを教えてください。
野田まず、ゲーム全体のボリュームがすごいです。ストーリーや遊べるコンテンツの数がとんでもない! “交流”などのサブ要素だけでゲーム1本作れるくらいのノリじゃないですか。ストーリーイベントのよさも尋常ではなくて。
――ストーリーイベントなど、メインストーリー以外のコンテンツもかなり遊ばれているのですか?
野田はい、“交流”やストーリーイベントはすべて遊んでいます。ストーリーイベントは未プレイの方にとくにおすすめできると思っていて、仮にキャラクターがわからなくても、手軽に泣けると思うのでぜひ一回遊んでみて欲しいです。
――泣ける物語を数時間で読めるストーリーイベントは、『ヘブバン』を体験するのに適しているかもしれません。お気に入りのストーリーイベントはございますか?
野田“進めちびっ子大作戦U140”はお気に入りです。冒頭で丸山(丸山奏多)を部隊長として、身長140cm以下の隊員で臨時部隊を編成することとなるわけですが、これってどこかのタイミングで「そういえばちびっ子がけっこういるな」と開発陣が思ったということですもんね(笑)。こういう目の付け所もあるのかと感心しました。
――違う部隊のメンバーが垣根を越えて集まった初めてのイベントでしたね。
野田そうですね。まったく違う部隊のちびっ子たちが集められてがんばる様子は、『はじめてのおつかい』を見る感覚で。メインストーリーが重く心が抉られる分、癒しになりました。このイベントはそういう意味でも好きです。
――本イベントストーリーで発足した丸山部隊は後のストーリーでも度々触れられていますが、その辺りでもほっこりしていると。
野田はい。微笑ましいのは大好きです。そう考えると、みんなで映画をつくる“Dear My Little HERO”もすごくよかったです。
――他部隊のメンバーが交流するところもポイントでしょうか?
野田確かにDear My Little HEROも違う部隊のメンバーが協力していますね……。茅森率いる第31A部隊以外でもいろいろな物事が動いていたことがわかって、それを見られるのがうれしいのかもしれません。
――群像劇ならではの魅力ですね。ちなみに、野田さんはかなり忙しい印象ですが、どのようにプレイ時間を捻出しているのでしょうか?
野田最近はまとまった時間が取れないため、携帯ゲーム機やスマートフォン向けゲームを中心に遊んでいます。ですので、『ヘブバン』はいまの生活と相性がいいんです。スマートフォン向けゲームを遊ぶために大きいiPadも買って、移動中や待機時間に遊んでいます。
僕はゲームを作ることも仕事なので、ゲームのプレイ時間を「遊んでいるんじゃねえ、仕事をしているんだ」と言い張れます。そういった事情もあって、仕事熱心な芸人として『ヘブバン』が更新され次第プレイしています(笑)。
“日常”がくり返されることの尊さ。メインストーリーの魅力
――続いてメインストーリーについてお聞きします。これまでプレイした章で、とくにお気に入りの章はありますか?
野田うーん、難しい質問ですね(笑)。もしひとつに絞るとするなら第四章後編でしょうか。めぐみ(逢川めぐみ)が31Aを抜けて、ドーム住人と暮らすことになるわけですが……なんだろう、早く部隊に戻ってほしい気持ちと、ずっとこの時間が続いてほしい気持ちがふたつありました。ずっとエモい感情が続くので「なんだこのバランス感覚は!」と。
僕の思う“Keyらしさ”は、泣けるシーンとかももちろんですけど、やはりギャグシーンなどが展開される“日常”の部分にあるんです。そこがダレず、ずっとおもしろいところにすごさを感じます。
――なるほど。第四章後編をプレイして野田さんが抱いたふたつの気持ちは、めぐみ自身にも重なるところがあるかと思います。かなり感情移入しながらプレイされていたのですね。
野田めぐみにいろいろなことが起きている分、感情移入しちゃいます。これはめぐみに限らずですが、最終的には平和な日常に戻ってほしいという気持ちがあるんですけど、そう簡単には済まなそうですし、第四章後編は彼女にとってかけがえのない時間だったんだろうなと思いました。
僕自身は、第四章後編のプレイ中に、小学生時代の実家にいるときの感覚になりました。劇中の描写でもある“みんなで大きなモニターのところに集まって一緒に映像を観る”なんて時代は、僕は実際に体験していないことですが、ノスタルジックな気持ちにさせられました。なんといっても、そうした日常の描写がストーリーの中でずっとくり返されるところに、エモさを感じます。
――Keyさんが『Kanon』のころから大切にされている作風ですよね。
野田はい。その集大成なのかもしれないです。
――そして、最終的にめぐみは31Aに戻ることとなりました。そのときはどんな気持ちでしたか?
野田「やはりそうなるか」と。平和な時間でしたがドームの暮らし自体が不安定なものですし、31Aの残った5人が無事に生きていることも奇跡だし。だからこそ毎日を大切に過ごしていたのだろうと感じました。めぐみが戻る理由に関しても「これしかないよな」という戻りかたで……。
ただまあ、第四章後編は敵がとにかく強かった!(※) ラストは2部隊編成する必要があるので、キツかったです。本当にギリギリで、そういう意味でも心に残っています(笑)。
※野田さんは難度緩和が行われる前に第四章後編をクリアー済み。
考察の楽しみが増えだす「三章までやってみて」
――メインストーリーでとくに印象に残っているシーンを教えてください。
野田僕は「二章までやってみて」と訴えるテレビCMに出演したのですが、個人的には“第三章までやってみて”ほしくて。第二章も第三章も仲間との別れという悲しさがある中で、第三章はさらに「この世界、思った以上にやばいかもしれない」とわかる部分がチラ見えしてくるんです。
それまでふつうに過ごしていた場所がふつうに見えなくなってきて、各キャラクターに対しても「何があったんだろう」と勘ぐってしまう。すべてのことにひとつの重い設定が乗っかってきて、とにかく衝撃的でした。
――“切なさ+衝撃”の組み合わせによって印象に残っているのですね。野田さんは作品の楽しみかたとして、考察をして入り込みたいタイプなのでしょうか?
野田どうなんでしょう。『ヘブバン』はストーリーの展開がおもしろくて単純に泣けるので、考察をしなくても楽しめると思います。一方で謎を解読したい人も楽しめるようになっているから、考察好きのプレイヤーはジワジワと“ホームの部屋”が気になってくる。なんか黒猫もいますし。どんどん記憶の庭に行くのが楽しくなってきます。
――記憶の庭の“記憶”という単語は含みを感じます。
野田まさに「記憶ってどういうこと?」と疑問になります。なんで記憶を失っているのかも気になりますし。「あのホームの部屋なんなの?」、「部屋から見える景色はなんなの?」、「彼女たちはなんなの?」……と何もわかっていない。考えれば考えるほどふつうではなさそうだなと。
野田これは散々言われていることだと思いますけど、タイトル画面にも使われているメインビジュアルに描かれた月歌の足元に映っている人影も気になります。
――メインビジュアルを描いたゆーげん氏曰く、「意味はあります」とのことですが……。
野田そうですよね。この辺りの謎は第五章前編で明らかになってくるのかな? 気づいていなかった方には、ぜひ一度メインビジュアルをきちんと見てもらいたいです。まだまだ隠された伏線もたくさんあるかと思います。
――泣けて、考察も楽しめる『ヘブバン』ですが、ギャグパートのおもしろさも見逃せません。野田さんがとくに笑ったシーンを教えてください。
野田『Angel Beats!』コラボの次回予告大喜利がとても楽しくて。ずっとやっていてくれないかなと(笑)。メタすぎると冷めてしまうのに、ギリギリ許されるメタさで攻めてくるところがとても秀逸でした。「声優も歌えるのに歌唱は別」(※)みたいな、「そんなこと言っていいんだ!?」という攻めたネタが印象に残っています(笑)。
※『Angel Beats!』に登場するキャラクターの声とボーカルを、それぞれ別の人物が担当していることをイジったネタが登場する。
――2023年2月には『Angel Beats!』コラボイベントが開催されました。『Angel Beats!』好きの野田さんにとっては最高のコラボだったのでは?
野田はい! Key作品どうしでコラボする意外さもありつつ、確かに“劇中バンドが存在する”という共通点もある。「コラボするならここだよな」とは思っていたので、実施されてうれしかったです。『Angel Beats!』の劇中曲をShe is Legendがカバーしてくれたのもうれしくて、ずっと聴いていた曲を月歌(茅森月歌)たちの歌声で聴けて感慨深いものがありました。
とくに『Crow Song(SiL Ver.)』は、ゲーム内のライブモードに追加されてからずっと遊んでいました! ライブモードは全曲全難易度のフルコンボを目指して遊んでいるのですが、『Crow Song(SiL Ver.)』はけっこう難しかったです。
――ライブモードもやり込まれているのですね。話題を戻しますが、『Angel Beats!』コラボ以外でとくに笑ったシーンはありますか?
野田ほかだと、アーさん(神崎アーデルハイド)が好きで、アーさんの“交流”エピソードは何度も見返しています。とくに作った兵糧丸の効能でムラムラしちゃう回がお気に入りです(笑)。
――キャラクターはアーさんが好きとのことですが、好きな部隊も教えてください。
野田31Aも好きなんですけど、やはりアーさんが所属している31Cになるのかな。アーさんは見ていると心洗われるし、癒されるんですよね。ひたすら元気だし。31Cは豊後(豊後弥生)もいるから部隊として重い部分もあるんですけど、全員が豊後のことにつきっきりで「心配心配」となっているわけではなく……。アーさんみたいな明るい子がいないとやっていけないのだろうなと、ある意味でバランスが保たれている気がするんです。
それから、31Cの物語って『ヘブバン』におけるつかみの部分ですよね。さっき「二章、いや、三章までやってみて」と言いましたけど、ひとつの章に1個のヤマがきちんとあるので、厳密には31Cがメインとなる第一章でも泣けるんです。
――間違いないです! 第一章のクライマックスも衝撃的でした。
野田はい。それに、31Cはキャラが立っていますよね。佐月(佐月マリ)とか。それから、天音(天音巫呼)が最近明らかにかわいい。賢そうに見えて、振り回されている感じが好きです。
――なるほど。好きなキャラクターの組み合わせもお聞きしたいです。めぐみとタマ(國見タマ)の組み合わせはファンのあいだでもかなり人気ですが、野田さんはいかがでしょう?
野田めぐみとタマは確かにいいですね。だからこそ、第四章前編でめぐみがいなくなったときは悲しかったです。
僕としては、柳(柳美音)と丸山の関係も好きです。まず丸山の執事である柳のほうが部隊長であるという点がおもしろくて(笑)。これってすさまじいセンスですよね。そして、完璧に見える柳にもところどころ隙があるところが好きです。貧乳をからかわれるところとか、たまらないですね。丸山は応援したくなるところが、『はじめてのおつかい』的で微笑ましさがあっていい。
――もしかして野田さんは『ヘブバン』に癒しを求めているのでは?
野田そうなのかもしれません(笑)。
――魅力的なキャラクターのほかに、楽曲の多彩さも『ヘブバン』の特徴です。お気に入り楽曲を教えてください。
野田『ありふれたBattle Song〜いつも戦闘は面倒だ〜』は前奏が好きで、アガります。She is Legendのみんながやっているんだと感じられるところがとくに好きで、バンドの演奏感や、6人が本当に思っていそうな率直な歌詞など、彼女たちらしさを感じられて好みです。
――なるほど。一方で、やなぎなぎさんが歌唱する楽曲についてはいかがでしょうか?
野田第二章のレッドクリムゾン戦で流れる『White Spell』のように、バトルソングっぽくない曲が戦闘中に掛かるのがたならなく好きです。でもなぜか、バトルソングではないのにこちらもアガるんですよね。
月歌の過去に注目したい第五章前編
――いよいよ2024年2月23日に第五章前編が実装されます。現時点ではティザームービーが公開されていますが、こちらはいかがでしょうか?
※インタビューは2023年12月下旬に実施しました。
野田「宇宙規模のお話になってくるのかな?」と期待しています。星の話なのか、そろそろキャンサーが何者なのかわかってくるのか……。
――月歌がカギになりそうな気もします。
野田月歌に関しては考察が止まらないです。まず、彼女のセラフが唯一の二刀流である謎について、とても気になります。
――劇中でも珍しいと明言されていますからね。
野田そうなると、連動してあのキービジュアルが気になります。二刀流に何か関係しているのかな……。
――第五章前編のメインビジュアルには、「――やっぱり、大好きだ。」の文言とともに月歌が浜辺に座っているイラストが描かれています。こちらをご覧になっていかがでしょう?
野田うわ! どうなんだろう。水辺というのは、キャンサーが近づいてこれないことから何かありそうなんですが……。うーん、「やっぱり、大好きだ。」って、どういうこと? ユキ(和泉ユキ)と何かあったのかな。この木馬っぽい遊び道具も気になるな。なんでこんなところにあるんだろう。「“木馬が”やっぱり、大好きだ。」なんてことはないですもんね(笑)。
――ギャグパートの月歌なら言いかねないですが。たしか第一章のスチルに、浜辺を走る幼少期の月歌らしきものが描かれていました。やはり海が重要なポイントなのかもしれません。
野田海ももちろん重要そうですけど、こういうときはむしろフェイクの可能性もあります。海と見せかけて、なにか重要なものがほかに描かれているかも。砂浜に落ちているものとか。おそらく、ストーリーでは月歌の幼少期、過去に向き合って、何かを思い出していくんでしょうけど……。
――往年のKeyファンならではの着眼点ですね! 第五章前編で、ストーリー以外に期待していることはありますか?
野田第四章後編では3Dマップや釣りなどが追加されていましたよね。ひとつのゲームで、章刻みに新しいゲーム性が追加されていくというのは、あまりないことだと思うんです。だから、つぎの第五章前編でも何か新要素が入ってくるのではないかと期待しています。
釣りが続いてもいいですけどね。隙があれば釣っていたので。
――釣りのミニゲームがお気に入りだったのですね。
野田はい。もともと、釣りゲーが好きなんです。
野田それからゲーム性という点では、敵がどんどん強くなっていくので、マンネリ化しないところがいいです。強くなっていく敵に対して本気で編成を組む、あの瞬間がいちばん楽しいですから。
――バトル面も存分に楽しまれていると。
野田ゲームが大好きなので、戦略性の高い『ヘブバン』のシステムはかなり好みです。このターンで何をするのか、最大ダメージになるように計算して行動を練るあの時間がとても好きで。ゲームシステムとしてはそこがいちばんの醍醐味になっていると思います。
――第四章後編では新要素としてDPゲージを持つ複数敵も登場しました。
野田厄介であればあるほど対策が楽しくなります。たまたま限界突破が進んでいたキャラクターが使えたときのうれしさもありますし。
――強敵ほど燃えると。
野田燃えます。スコアアタックも大好きです!
――スコアアタックもプレイされているのですね。
野田もちろんです。ガチャを引いて、たまたま「このパーティを組めるな」となったときに、編成を練って、最大火力を追い求めるのが非常に楽しいんですよ。
バトルシステムが本当におもしろくて、バフを掛ける順番、前衛に出す・後衛にひっこめるタイミングなど、何回も試行錯誤して最大ダメージを出していくのが楽しい。そして、「かなりダメージ出せたな」と思っても、世の中には「まだまだダメージ出せる」という人が存在するので、止まらなくなります。
――没頭して何度も遊んでしまう感覚はわかります。部隊で愛用しているスタイルはありますか?
野田雷パーティが好きで、スーツ月歌(ナイトクルーズ・エスコート)を軸に組み立てることが多いです。システム的に、雷パでなくても李映夏(我、勇ならざるは将なきに同じ)とか、チャイナ服の樋口聖華(宙の探究、星の眩耀)などの強力なサポーターは入れがちです。
野田それから、メイド服の蒼井えりか(トドケ・Miracle)が上限まで限界突破しているので、パーティでどう活かそうかなと検討中です。
――雷愛が伝わってきました。性能関係なしで好きなスタイルも教えてください。
野田31Aのスーツスタイルがまだ揃っていないので、いつか揃えたいです。昔から“スーツで戦う強いキャラクター”が好きで。あのプロフェッショナル感というか、エージェントっぽい感じがたまらないです。
Key作品の血を引く『ヘブバン』
――今後「『ヘブバン』にこうなって欲しい!」という要望はありますか?
野田いつかアニメを見たいです。ほかには……アクションゲーム化でしょうか。横スクロールで、ランゲームみたいな感じで。いまの『ヘブバン』なら実装されてもおかしくないはず(笑)。
あとは、食事シーンが好きなのですが、実際にどう食べているかは脳内補完をする必要があるので、あそこを3Dでムービー化してほしいなぁ。これまで見られなかったところをどんどんムービー化してほしいですね。
――期待たっぷりのコメントをありがとうございます! 最後に、まだ『ヘブバン』をプレイしていない方に向けてメッセージをお願いします。
野田シンプルにゲームシステムがおもしろいですし、ストーリーはKey作品として、心が抉られる保証をできますので、間口が広い作品だと思います。多少はプライベートに影響があるかもしれませんが、ぜひやってみてもらいたいです。
――ちなみに野田さんにはどんな影響があったのでしょうか?
野田メインストーリーの各章をプレイし終わるたび、気持ちを落ち着かせるためにいったん公園を歩いています(笑)。これは『CLANNAD』のときから変わっていないです。
――Key作品の血を引いているということですね。
野田そうですね! テレビCMでは「二章までやってみて」と言いましたが、結局のところ、第一章をやったら第二章をやってみてほしいし、第二章をやったら第三章をやらざるを得ない。そして、第三章まで来たら、第四章をやらないと気が済まなくなると思います。きっと「なんだコレ? どういうこと!?」となりますので、すぐ止まらなくなりますよ!
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