初代PS時代の傑作レースゲーム
1998年(平成10年)12月3日は、ナムコ(当時)から発売されたレースゲーム『R4 -リッジレーサー タイプ4-』が発売された日。本日で発売から25周年を迎えた。
『R4 -リッジレーサー タイプ4-』(『R4 RIDGE RACER TYPE 4』)は、初代プレイステーションを大いに盛り上げた傑作『リッジレーサー』シリーズの4作目にあたる作品だ。
プレイステーション本体の発売日である“12月3日”に発売するのがシリーズのお約束となっていて『リッジレーサー』、『リッジレーサーレボリューション』、『レイジレーサー』に続き本作もゲームファンの期待通り1998年の12月3日に発売となった。
シリーズの中でも評価の高い作品だったので、2023年3月21日から追加されたPlayStation Plusのプレミアム会員向けクラシックスカタログで遊んだ人もいるんじゃないかな。ソフト単体としてもプレイステーション4(PS4)&プレイステーション5(PS5)版が同日に発売になっているのがファンにはありがたい。
『R4』でとくに印象に残っているのは、レースゲームでありながらストーリーが存在したこと。いまでこそ作品によってはキャンペーンモードにストーリー要素が組み込まれているものもあったりするが、当時としては非常に珍しくかなりのインパクトがあった。
プレイヤーは専属ドライバーとなって、4つのレーシングチームから好きなチームと契約して勝利を目指していくわけだが、各チームにいろいろと特色があっておもしろかった。なかでも貧乏チームの“DIG RACING TEAM(DRT)”は、資金不足によってマシンの性能が最低クラスで激ムズだった覚えがある。合間合間に挿入されるストーリーはなかなかに感動的で、レースに挑むプレイヤーを存分に奮起させてくれた。いまでも記憶に残っているなんてプレイヤーも多いんじゃないかな。
ストーリーには『エースコンバット』シリーズのブランドディレクターで、現・バンダイナムコエイセスの河野一聡氏も関わっていたようでPS+での配信直前のポストににやりとしたファンもいたはず。
なんかR4 -RIDGE RACER TYPE4-で喜んでいただけるのは嬉しいですね。デザイン周りは今見ても「頑張ってるなぁ」とか思えるけど自分の書いたストーリーは恥ずかしくて読みたくない。笑 https://t.co/XU9URifApJ
— Kazutoki Kono : 河野一聡 (@kazutoki)
2023-03-17 00:54:31
登場車種は架空のデザインでありつつも、メーカーごとにしっかりとした個性付けがされていたのがユニーク。クラシックなフォルムのレーシングカーや未来感あふれるマシン、三輪自動車にコンパクトカーなど多彩に取り揃えられていた。なかにはパックマンを模したものもあったとか。もちろん、『リッジレーサー』シリーズでおなじみの“デビルカー”も登場。現実離れした圧倒的パワーが衝撃的だった。
グラフィックはプレイステーションとしては最高水準で、車体や路面、光と影の表現にうっとりさせられたものだった。時間帯によって違った顔を見せるコースの変化に驚かされた人は多かったはずだ。当時流行していたオープニングムービーにも力が入っていてボーカル入りの楽曲がかっこいい。『レイジレーサー』からレースクイーンを務めた“永瀬麗子”もイメージキャラクターとして登場している。
そして『リッジレーサー』シリーズと言えば、楽曲の素晴らしさも忘れられないところ。例に漏れず『R4』でも当時のトレンドを取り入れたハイセンスなBGMが多数収録されていた。クラブミュージックのような楽曲が不思議とレースシーンにマッチしていて、激しいバトルをいやが上にも盛り上げてくれたのを覚えている。
本作をいま遊びたいなら、前述の通りPS4&PS5版を遊ぶのがいいだろう。グラフィックがアップレンダリングされ、巻き戻しやクイックセーブ、カスタムビデオフィルターなどの新機能が追加されているのでおすすめだ。
PSPで発売された『リッジレーサーズ2』も『R4』同様にPS4&PS5版があるのでこちらも遊んでみるといい。2023年は初代『リッジレーサー』がゲームセンターに登場してから30周年の年でもあるので、この機会にぜひ。