魅力的なキャラクターが、とにかく動きまくるRPGだった。
韓国ゲームデベロッパーのVIC GAME STUDIOSが開発中のPC/スマートフォン向けアニメーションRPG『BREAKERS : UNLOCK THE WORLD』(以下、BREAKERS)。2023年11月16日から19日かけて韓国・釜山のBEXCOで開催されている韓国最大のゲームショウ“G-STAR 2023”にてプレイアブル出展されている。
東京ゲームショウ2023でも出展された同作。G-STAR 2023では、ふたりのプレイアブルキャラクターが追加されるなど、新たな要素を加えてパワーアップ。現地でゲームの細かい仕様とあわせて確認してきた。
※記事中のゲーム画像や動画はすべてスマートフォンで撮影しています。
※紹介する内容は開発中のもので、今後変更される可能性があります。
バトルでは属性とキャラ編成が重要
【TEASER TRAILER】BREAKERS : UNLOCK THE WORLD
『BREAKERS』は、昨今の流行でもあるトゥーンレンダリング技術による、アニメ調のグラフィックが特徴的なRPG。この世の全ての知識が集積された最果ての地“神の書庫”を目指す冒険者・ブレイカーたちの物語が描かれていく。リリース時期は未定で、2024年の下半期にクローズドβテストが予定されている。
プレイアブルデモ版は、プロローグの一部分とチュートリアルがプレイ可能だった。主人公であるカイトと、戦士・リズ、魔法士・シオンの3人が出会い、冒険の拠点となる“潜空艇”へと辿りつくまでのシナリオが楽しめる。
最新版デモの要素として、弓を扱う暗殺者・クリスティアンと、ギャンブル好きの魔法士・バアルをプレイアブルキャラに迎えて、タイムアタック式のダンジョン“チャレンジ”や、マップ探索時の泳ぎ、高所へのクライミングといった要素が追加されていた。
ゲームの流れはいたってわかりやすく、メインストーリーに付随するクエストをクリアーしながらマップの探索やバトルをこなし、シナリオを進行。道中で人々と出会ったりキャラクターを解放することでサブクエストも受注可能となり、本作の世界観をより楽しめる仕組み。
なお、‟目的地まで移動する”ボタンを押すと、クエスト受注場所まで全自動で向かってくれて、かなりサクサクと進む印象だ。
マップを徘徊する敵に発見されたり攻撃を仕掛けると、バトルがシームレスに開始。バトルでは所持するキャラクターから3人をパーティーメンバーとして編成し、その中からひとりを操作。ショートカットキーに割り当てられたボタンを押すと瞬時に操作キャラクターが入れ替わる。敵に攻撃がヒットしている間に別キャラに切り替えてコンボを続けるといった連携も可能だ。
キャラクターの育成は専用の育成素材を消費してレベルアップさせるタイプ。レベルが上がると、最大体力や攻撃力など、特定のステータスが上昇するシステムだ。
『BREAKERS : UNLOCK THE WORLD』プレイ動画①
トゥーンレンダリング技術により、アニメを操作している気分を味わえるRPG。
#BREAKERS #ブレイカーズ #GSTAR2023
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— ミス・ユースケ (@satoukousen)
2023-11-18 20:01:05
通常攻撃、スキル、必殺技と3つのアクションでダメージを与え、敵の攻撃は回避行動で避ける。スキルや回避にはクールタイムが設定されているほか、必殺技にはSPというリソースが必要。その性能は操作キャラクターによって変化する。とくに、必殺技は迫力のあるカットイン演出も用意され、非常に見ごたえのある攻撃だ。
なお、現時点では、攻撃属性が非常に重要なゲームバランスとなっているようだ。こういったバランスはキャラの使いやすさにも影響するため、クローズドβテスト時点でどうなるか気になるところだ。
『BREAKERS : UNLOCK THE WORLD』プレイ動画②
トゥーンレンダリング技術により、アニメを操作している気分を味わえるRPG。“鎧破壊属性”を持つリズなら敵のガードを効率的に突破可能!
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2023-11-18 20:02:02
たとえば、盾を持つ“鎧モンスター”を攻撃する場合は、“鎧破壊属性”を持つリズでないとまともにダメージを与えられない。リズで攻撃すれば大ダメージを与えられるうえに、敵の“弱点ゲージ”を効率的に減らすこともできる。ゼロになるとブレイク状態となって無力化され、一方的に攻撃可能だ。
ほかにも、シオンなら魔法系モンスターの魔法を破壊する“魔法破壊”属性を持つ。クリスティアンは煙モンスターへの特攻、バアルは魔法結界モンスターへの特攻と、それぞれに攻撃属性を所持。それらを活用しないとまともに戦えないと言える。
とはいえ、あくまでデモ版だ。ゲームデザインを知ってもらうために、あえて極端なバランスにしている可能性もあるだろう。
加えて、今回のプレイでは違いはわからなかったものの、火、水、草といった別の属性や、暗殺者、魔法士、戦士といった職業の要素も確認できた。挑む敵にあわせて、パーティーの編成を切り替えるのは、とても重要な要素になりそうだ。
キャラクター
冒険するマップはエリア切り替え式
特定の場所に到達すると別のエリアへと移動できる。マップ内のいたる所に収集物や宝箱が設置されており、今回の最新バージョンで追加された泳ぎとクライミングといった要素で、道から逸れて宝箱を回収する場面も多かった。なお、現時点ではジャンプやダッシュといったシステムはなく、マップを動き回れる自由度はそこまで高くない。
あくまで現時点の所感だが、シナリオやバトルを主軸に置き、マップの探索も楽しめるといった王道RPGらしさを感じる作りとなっている。
アニメーション演出がキャラクターの魅力を引き出す
【GAMEPLAY VIDEO】BREAKERS : UNLOCK THE WORLD
アニメーションRPGと銘打たれているだけあり、イベントシーンの作り込みはこだわりを感じる完成度。しかも、すでにローカライズ&日本語ボイスも実装済みだ。ちょっとした会話でも生き生きとコミカルに動くキャラクターの動きや、シナリオにおいて重要なイベントシーンでの迫力ある演出が見ていて楽しい。
バトルでのキャラクターの動きもかっこよく、それこそ必殺技のカットイン演出は見ていてゾクゾクと快感が背筋を撫でる。まさに、“アニメを見ている感覚で楽しめるゲーム”という言葉がぴったり。
『BREAKERS : UNLOCK THE WORLD』プレイ動画③
トゥーンレンダリング技術により、アニメを操作している気分を味わえるRPG。必殺技のカットイン演出は背筋がぞくぞくします。
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2023-11-18 20:02:39
そんなアニメっぽさがメニュー画面の演出として盛り込まれているのも素敵。キャラクターの詳細を確認する画面ではキャラクターたちががっつりと動いたり、パーティー編成画面では選ぶ3人が潜空艇のデッキに登場。キャラクターによってポーズが違うし、選んだ場所によってそのポーズが変更されるといったこだわりっぷりだ。
『BREAKERS : UNLOCK THE WORLD』プレイ動画④
トゥーンレンダリング技術により、アニメを操作している気分を味わえるRPG。戦闘どころかメニュー画面でもキャラがぬるぬる動く。
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— ミス・ユースケ (@satoukousen)
2023-11-18 20:03:28
公開中のPVやキービジュアルでは、個性的なキャラクター(ブレイカーと呼ばれる冒険者たち)が多く登場している。デモ版でも、潜空艇の中で彼らの姿やほんのひと言程度だがセリフも確認でき、彼らといっしょに冒険するのがいまから楽しみだ。
なお、キャラクターのメニュー周りを細かく見ていくと、限界突破的な要素、つまり“ガチャで被ったキャラクターを強化できる”お馴染みのシステムに見える何かや、コスチューム変更っぽいボタンも見受けられた。推しキャラクターをとことん遊びつくすために、頑張ってお仕事することになりそうである。
後日、開発陣へのインタビューも記事化する予定なのだが、そこでは「メインシナリオに必須のプレイアブルキャラクターの多くは、ゲームの進行に合わせて(つまり課金なしで)解放される」という話もうかがった。それほど本作はシナリオとキャラクターが核を担うゲームであり、軽くプレイしただけでも鱗片を感じるには十分であった。
ヒヨコに乗って旅をする……かも?
そのほか、気になったところを挙げていこう。
チャレンジ(ダンジョン)
今回のデモで追加された“チャレンジ”はダンジョンとも呼ばれており、マップに点在する巨大な扉を解放して挑戦できた。入場の前には敵の情報やその弱点、クリアー報酬、チャレンジのレベルなどを確認・選択でき、“残りのチャレンジ回数”という表記があるところから、1日に挑める回数上限もあるようだ。
入場前にはパーティー編成も可能で、敵の弱点属性を持つキャラクターを編成してチャレンジをスタート。中では3つのウェーブで敵が押し寄せ、最後にはボスも登場。それらを制限時間内にすべて倒せばクリアーとなり、報酬を獲得できる。
タイムアタックによるランク評価もあるので、腕前を試す場所にもなりそう。また、事前にいただいた資料によると、敵を倒す以外にも、パズルギミックを解くダンジョンもあるとのこと。
ロビー画面
加えて、重要な要素が集約されていると思われるロビー画面では、戦場、酒場、討伐戦の3要素にロックがかかっていた。これらがどんな要素になるのかも気になるところ。
町中では、画面右下に重要施設へのショートカットができそうなボタンも用意されており、今回は押すことこそできなかったが、鍛冶屋、雑貨屋、馬小屋という内容は確認できた。……ただ、馬小屋のアイコンがどう見ても鳥。
町の中をよく見てみると、厩舎に巨大なひよこがつながれていることから、この世界では馬=巨大ヒヨコなのかもしれない。なんだったらチョコボよろしく騎乗して移動できるのかもしれない。
実力派の開発チームが作る日韓共創の王道RPG
本作を手がけるVIC GAME STUDIOSは2020年設立。2022年に日本支社となるVIC GAME STUDIOS JAPANが設立され、『ブラッククローバーモバイル』の運営元と聞くとピンと来る読者もいるだろう。『BREAKERS』は『ブラッククローバーモバイル』よりも前から企画・開発がスタートしている同社の完全オリジナル。日韓共創プロジェクトを掲げるタイトルだ。
補足となるが、VIC GAME STUDIOS JAPAN・CEOであるイ・ドンギョ氏は、かつてはゲームデベロッパー・Pearl Abyssに所属。MMORPG『黒い砂漠』のサービス開始当初から日本版のプロジェクトマネージャーとなり、Pearl Abyss JPの代表取締役を務めた経歴を持つ。VIC GAME STUDIOSはPearl Abyssと資本関係にあり、開発・運営チームには元Pearl Abyssの実力あるスタッフが多く在籍しているという。
つまり、『BREAKERS』は“韓国&日本でとっっっても実績のある方々が、会社の看板として世に送り出すRPG”ということで、そこにかけられる情熱や期待は想像に難くない。
プレイの後には開発陣へ約1時間のインタビューにより、より詳しい情報もお聞きすることができた。そちらは追って別記事として公開するので、ぜひ楽しみにしていてほしい。
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