『地球防衛軍』シリーズや『お姉チャンバラ』シリーズを生み出したSIMPLEシリーズ
1998年(平成10年)10月22日は、プレイステーション用ソフト『SIMPLE1500シリーズ Vol.1 THE 麻雀』『SIMPLE1500シリーズ Vol.2 THE 将棋』『SIMPLE1500シリーズ Vol.3 THE 五目ならべ』『SIMPLE1500シリーズ Vol.4 THE リバーシ』が発売された日。本日で発売25周年を迎えました。
上記の4作はディースリー・パブリッシャーから発売されている廉価ソフトシリーズの初期ラインナップで、『SIMPLE1500シリーズ Vol.1 THE 麻雀』は100万本を超える大ヒットを記録しました。
当時は脱衣モノやタイトルにプロ雀士の名前を使った麻雀ゲームが多かった中、本作はタイトルが示す通りシンプルな4人打ち麻雀として純粋に麻雀を楽しみたい人をターゲットに発売されました。ベーシックな内容で際立った演出は無いものの、開発は麻雀ゲームの老舗であるシャノアールが担当しているだけあり中身はしっかりしています。難易度は3段階用意されており、ルール設定も細かく用意されていました。
当時のゲームは5800円が主流で、ベスト版でも2800円くらいだったので、1500円という非常なリーズナブルな値段は魅力的でしたね。いまでこそダウンロード作品で低価格のソフトは山ほどありますが、パッケージ版が主流だった当時は貴重でした。筆者も少ないお小遣いをやりくりしていたので、『SIMPLE1500シリーズ』の存在は非常にありがたかったです。また、すでに大人だった人たちの中には本命のゲームを購入しつつ、2本目、3本目のソフトとして『SIMPLE1500シリーズ』を購入した人も多いのではないでしょうか。
初期の頃はテーブルゲームやスポーツゲームなどポピュラーなものが題材だった『SIMPLE1500シリーズ』ですが、Vol.36『THE 恋愛シミュレーション 〜夏色セレブレーション〜』を皮切りにVol.58『THE すもう』やVol.92『THE 登山RPG ~銀嶺の覇者~』などバラエティ豊かに。その後はハードをプレイステーション2に移し、『SIMPLE2000シリーズ』として再出発。ハードの進化とともに3Dアクション系の作品が増えたほか、ディースリー・パブリッシャーの看板娘である“双葉理保”を起用した作品も増えました。また、いまなお続く『地球防衛軍』シリーズや『お姉チャンバラ』シリーズも、この『SIMPLE2000シリーズ』から生まれた作品です。
また、Vol.50『THE 大美人』、Vol.113『THE 大量地獄』、Vol.118『THE 落武者 ~怒獲武サムライ登場~』のようなB級映画のような世界観が題材の作品も多数生まれており、自分のようなボンクラなオタクは楽しく遊ばせてもらいました。Vol.19『THE 恋愛シミュレーション ~私におまカフェ~』など、タイトルが出オチのような作品でも中身はしっかりしていることも多く、思わぬ名作を発掘する楽しみもありました。
その後はニンテンドーDSで『SIMPLE DSシリーズ』、プレイステーション・ポータブルで『SIMPLE2500シリーズ』を展開し、時代の移り変わりとともに、ダウンロード販売へと軸足を移していきました。
Nintendo Switchでは、『SIMPLEシリーズ』の名前を出さずに『THE 麻雀』、『THE 密室からの脱出 ~運命をつなぐ35の謎~』といったように展開されていましたが、2022年に『SIMPLEシリーズ for Nintendo Switch』という冠が付くようになり、テーブルゲームとトランプ、バスフィッシングが発売されました。この勢いでかつてのようにヘンテコでおもしろいゲームも発表してくれるとうれしいですね。