プラネタリウムは2023年で100周年。
1923年10月21日にドイツ博物館で生まれたプラネタリウムは、1世紀が経過したいまなお、たくさんの思い出や夢を作り、人々を魅了する存在です。
国際プラネタリウム協会(IPS)では2023年から2025年にかけて、プラネタリウムの100周年を祝う記念事業を展開。日本プラネタリウム協議会(JPA)も“プラネタリウム100周年記念事業 ~地上の星 ドイツに生まれて1世紀~”を展開中で、日本全国の天文台や博物館で多くのイベントが実施されていたりします。
そんなプラネタリウムを自由に、好きなだけ楽しめたらうれしいですよね。
しかし、満天の星を、あのスケール感で、自宅で体験するのは現実では難しい。ならば、バーチャル世界ならどうか。いろいろな人が思い描いていたその夢を、“VR宇宙博物館 コスモリア Cosmoria”(以下、コスモリア)が叶えてくれました。
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コスモリアはバーチャル空間の宇宙科学物館。VRSNS『VRChat』に突如として登場しました。バーチャルリアリティ技術を用いた天文学や宇宙開発等に関する活動を行う宇宙同好会“天文仮想研究所”によって制作・運営されています。
同施設は2023年9月に公開されて以来、現実の宇宙科学物館を同等か、それ以上の体験ができる場所として人気急上昇中。
筆者もコスモリアに初めて足を運んだときには、その本気度に驚愕しました。4時間以上かけても見切れないボリュームは圧倒的。「ここのために『VRChat』を始めてみてよ!」と言えるくらい、周囲の人におすすめしている施設です。
そんな中で今回ピックアップするのは、本展示エリアではなく、横から行けるプラネタリウムエリア。本展示エリアのボリュームは途方もないレベルなので、パッと見は「おまけかな?」くらいの雰囲気が漂う入口ですが、騙されてはいけません。本物と見紛うばかりのプラネタリウムがここにあるのです。
エレベーターに乗って入場すると、入ってすぐは天体観測室モードとなっており、巨大な天体望遠鏡が出迎えてくれます。通路出てすぐ右手に設置されたグローバルスイッチを押すとプラネタリウムモードにチェンジ。中央に投影機、奥に操作盤が出現します。
照明は操作盤でOFF。すると、頭上が満天の星空に包まれます。VRで見るその光景は、誰もがイメージする“プラネタリウム”そのものです。
操作盤では、場所と時刻、移動速度、星の明るさの設定。88星座や北斗七星や夏の大三角や冬の大三角といったアステリズムから、地平や赤道座標グリッド、大気散乱、光害、建物の表示など、細かな操作も可能。現在時刻の星空を見るのはもちろん、自分の誕生日の星空を見たり、レーザーポインターを操って「あれが、デネブ、アルタイル、ベガだよ」なんて星空解説もできちゃいます。ロマンチック。
もちろん、自分だけの自由な空間ですから、時間を気にせず、お友達とおしゃべりしたり、大の字になって満天の星を見ながらうとうとしてもOK。なんてすばらしい場所なのでしょう。
さらに、コスモリア本展示にも注目。エリア6に足を伸ばすと、星空は2次元から3次元へ。地球を中心に、星々の煌めきと星座の形を、奥行きのある立体星図として鑑賞できるのです。
“丸天井に星空を投影する”という常識を超えて、宇宙空間そのものに飛び込む。まさに未来のプラネタリウム。
およそ3年間にわたって、筆者は『VRChat』とプラネタリウムは相性がいいのではとかねてより想像していました。プラネタリウムを題材にしたワールドを見つけては足を運び、楽しんできています。
そんな経験をしてきたからこそ断言します。コスモリアに設置されたプラネタリウムは、夢に描いていた体験そのものです。自宅で体験できるプラネタリウムとして、ひとつの到達点といって過言ではありません。
プラネタリウム100周年という記念すべきこの年に、このような体験ができる場所が誕生したことは、とっても運命的。コスモリアそのものが本当にすごい施設なので、ぜひこの機会に足を運んでみてください。『VRChat』はVRならばもちろん、PCでのゲームプレイ環境があれば無料でプレイ可能です!
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