2023年9月21~24日、千葉県・幕張メッセにて開催された東京ゲームショウ2023(TGS2023)。同イベントのインディーゲームコーナーで出展されていた、風変りな作品をご紹介。

 インドネシアのゲーム制作会社Shireishi(四零四) Productionが現在開発中の『Grow the seed』は、デッキ構築型のストラテジーゲーム。いったい何と戦うのやらと思いきや、メインの目的は“種の育成”だ。

『Grow the seed』“種の育成”をテーマにしたデッキ構築型のストラテジーゲーム。自身が成長しているかのような“躍動感”がジワジワと伝わってくる【TGS2023】
『Grow the seed』Steamサイト

 プレイヤーは、地表に置かれた種(プレイヤーキャラ?)の成長方針を、デッキからピックアップされたカードの中から選んで実行していく。カード内容は“枝を伸ばす”、“根を伸ばす”、“葉を生やす”といった、ごく平和なものばかり。地中の水や養分にアクセスして基本生命力を確保しつつ、光合成でさらなる成長につながるエネルギーを獲得……といったサイクルを1日単位のターンベースで行う。

 予備知識なしで始めた直後は「これの何がおもしろいんだ?」という印象だったが(失礼)、根が広範囲に伸び、枝が分かれて葉が茂り花が咲くにつれ、生命を育てているというか、自身が成長しているかのような“躍動感”が、ジワジワと伝わってきた。

『Grow the seed』“種の育成”をテーマにしたデッキ構築型のストラテジーゲーム。自身が成長しているかのような“躍動感”がジワジワと伝わってくる【TGS2023】

 1週間の最終日には、外敵から種を守るアクションパートが発生。地中からは根をかじる虫、空中からは枝を傷つけ実を食べるカラスが襲ってくるので、殺虫剤(?)を噴きかけて各個撃破していく。試遊版をプレイした限りでは、シンプルかつ難度が高めのクリッカーゲームだが、“ハチの巣”を枝にセット……などの防衛策も用意されているので、デッキの充実によって見た目にも楽しい攻防を展開できそうだ。

『Grow the seed』“種の育成”をテーマにしたデッキ構築型のストラテジーゲーム。自身が成長しているかのような“躍動感”がジワジワと伝わってくる【TGS2023】

 「目先の変わったデッキ構築型ストラテジーゲームを制作したい」というところから企画がスタートしたという『Grow the seed』。Shireishi Productionスタッフによればリリースは2024年内とのこと。とにかく丈夫に繁栄させる“園芸プレイ”、根の張りかた・枝の伸びかたなどの見栄えにこだわる“盆栽プレイ”のどちらで楽しむか、いまのうちから期待の種をふくらませておこう。

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