終末世界を舞台にしたPC/iOS/Android向け無料オープンワールドRPG『鳴潮』のレビューをお届けする。

終末世界を舞台にした新作オープンワールドRPG『鳴潮』のアクションがクセになる。敵を吸収して使役する“音骸”が楽しすぎる

 本作は、KURO GAMESが開発中の、無料のオープンワールドアクションゲーム。スタイリッシュなアクションが楽しめるほか、“音骸”と呼ばれる収集システムなどが特徴的な作品だ。4月にはクローズドβテストが行われ、注目を浴びている。“東京ゲームショウ2023(TGS2023)”では、デモ版の試遊が可能だ。

 本記事では、“東京ゲームショウ2023(TGS2023)”で試遊できる要素などをプレイした感想をお届けしていく。

※この記事はKURO GAMEの提供でお送りします。

終末世界を舞台にした新作オープンワールドRPG『鳴潮』のアクションがクセになる。敵を吸収して使役する“音骸”が楽しすぎる

壮大な世界を自由に駆ける。探索、サブクエ、地図埋め、お好きなものをどうぞ

 まず、本作『鳴潮』がどんなゲームかという点をおさらいしていく。

 本作は、草原、荒れ地、水辺など、広い世界をオープンワールドとして楽しめるアクションRPGだ。物語を進めつつ、キャラクターを強化し、強敵を倒していく流れでゲームを進めていくことになる。しかし、言われたことをただやるだけでは、本作は語りきれない。自由度の高さこそ、本作の魅力のひとつだ。

終末世界を舞台にした新作オープンワールドRPG『鳴潮』のアクションがクセになる。敵を吸収して使役する“音骸”が楽しすぎる

 例えば、メインクエストを進める際、100m先に進むとする。そのまま100m先に行ってメインクエストを進めてもよいし、その道中にある宝箱をさがしてみたり、“幻影(ファントム)”と呼ばれる敵を倒してみたり、ちょっと遠くにあるなぞ解きを解いてみたり、もっと言えば500m先まで進んで先にマップを広げてみてもいいだろう。好きな進み方を選んで問題ない。

 もちろん、メインクエストに合わせて周辺の探索を進めるのが、行ったり来たりせず効率的ではあるが、先にファストトラベルを開放しておけば、次の移動が楽になることもあるだろう。何をするにしても、プレイヤー次第。自由こそ、『鳴潮』の遊び方なのだ。

 ちなみに、世界の各地にある鳴域信号塔に触れると、マップにアイコンが記され、ファストトラベルが可能になる。「そんなに広い世界を、すべて徒歩で……!?」と恐れていた人は、安心してほしい。

終末世界を舞台にした新作オープンワールドRPG『鳴潮』のアクションがクセになる。敵を吸収して使役する“音骸”が楽しすぎる

 そのほかにも、“探索道具”として、周囲のものを確認できる“スキャン”や縄で加速する“鉤縄”など、探索を進める際に便利なモジュールも使いこなせると、マップの探索も効率的になっていく。遊ぶ際は、使いこなしたい要素だ。

終末世界を舞台にした新作オープンワールドRPG『鳴潮』のアクションがクセになる。敵を吸収して使役する“音骸”が楽しすぎる

 この世界には、木の実だったり、動物だったり、昆虫だったりと、さまざまな資源が存在する。これらの資源を蓄えておけば、アイテム合成でHP回復などの便利なアイテムに変えられる。世界を歩きながら、見つけたアイテムは収集をしておこう。

終末世界を舞台にした新作オープンワールドRPG『鳴潮』のアクションがクセになる。敵を吸収して使役する“音骸”が楽しすぎる

 遊んでいて、地味ながらうれしかったのは、クエストを受けた際、目標地点までの距離を教えてくれることに加え、高所か低所かが記されているところ。

 これだけ広大なマップである以上、目標地点への高低差も生じるのだが、いかんせん高い場所にあるのか、低い場所にあるのかが判別しにくいものだ。これは、それを解消してくれる。地味ながらストレスを感じにくいポイントだった。

 見える場所のほとんどに足を踏み入れることができるオープンワールドは、ワクワクが止まらない。「あの場所にも行ってみたい」という欲求にもこたえてくれる、まさにオープンワールドを楽しめるのが本作の魅力である。

スタイリッシュで爽快なアクションがクセになる。何度も戦いたくなる戦闘要素

 オープンワールドに負けずとも劣らない『鳴潮』の魅力のひとつとして、アクション性も語るに欠かせない。単純な攻撃、移動、回避だけでは終わらない、さまざまな要素がアクションを彩ってくれる。

終末世界を舞台にした新作オープンワールドRPG『鳴潮』のアクションがクセになる。敵を吸収して使役する“音骸”が楽しすぎる

 例えば、攻撃。通常攻撃と溜め攻撃の2種類に加えて、スキル、ジャンプ攻撃など、さまざまな攻撃方法が存在する。すべて共鳴者(キャラクター)ごとに攻撃方法が異なるため、どんな戦い方をするのか、どんな戦略を取るかの戦略はかなり広い。

 主人公は剣を扱い、近接攻撃を行うため、扱いやすい接近戦が得意。対して“熾霞(シカ)”は、2丁拳銃を使うため、敵に接近せずに攻撃できる、遠距離向きの戦い方が得意だ。

終末世界を舞台にした新作オープンワールドRPG『鳴潮』のアクションがクセになる。敵を吸収して使役する“音骸”が楽しすぎる

 これらの共鳴者は戦闘中に交代可能で、交代時に特殊な協奏エフェクトが発生させられる。なお、協奏エフェクトを発生させるには、攻撃などで協奏エネルギーをチャージする必要があるので注意。

 また、協奏エフェクトは、共鳴者の属性に応じて異なる効果が発動する。例えば、主人公と“熾霞”の交代で“熱折協奏”が発動し、広範囲の敵を一方的に攻撃できる便利な効果が発揮できる。

終末世界を舞台にした新作オープンワールドRPG『鳴潮』のアクションがクセになる。敵を吸収して使役する“音骸”が楽しすぎる

 好きな共鳴者で攻撃し続けるもよし、適宜入れ替えて“協奏エフェクト”を効果的に使うもよし、プレイヤー次第でさまざまな戦い方ができるのが、おもしろいところだ。

 キャラクターごとの際は攻撃面だが、共通のアクションとして、回避や弾きのアクションを存在する。敵の攻撃のタイミングに合わせて回避すれば、ジャスト回避が可能。一瞬時間が止まり、隙が生じる。攻撃を弾くアクションも、敵の攻撃のタイミングに合わせてこちらも攻撃すると、敵の攻撃を弾くことができるのだ。

終末世界を舞台にした新作オープンワールドRPG『鳴潮』のアクションがクセになる。敵を吸収して使役する“音骸”が楽しすぎる

 ボス戦を効率的に、かつスタイリッシュに戦えるシステムとなっているので、アクションゲームに慣れている人は、狙ってみるといいだろう。普段の戦闘がより楽しくなることは間違いない。

倒した幻影を従える!? やりこみ要素“音骸”を使いこなそう

 攻撃方法、育成要素として、“音骸”システムが存在する。こちらも、本作ならではの要素となっている。

 “音骸”とは、要するに“倒した敵を吸収する”システムのこと。倒した幻影は、稀に“音骸”として残ることがある。“音骸”を吸収すると、倒した幻影を入手・装備が可能となる。“音骸”を装備すれば、その幻影を攻撃として使えるようになる。

終末世界を舞台にした新作オープンワールドRPG『鳴潮』のアクションがクセになる。敵を吸収して使役する“音骸”が楽しすぎる

 “音骸”を集めていけば、集めた数に応じて、共鳴者のステータスが伸びていき、共鳴者の強化にもつながる。“音骸”を集めるやりこみ要素はもちろん、共鳴者だけでなく、好きな幻影を見つける遊びもおもしろそうだ。

終末世界を舞台にした新作オープンワールドRPG『鳴潮』のアクションがクセになる。敵を吸収して使役する“音骸”が楽しすぎる

美麗なグラフィックと迫力のムービーに釘付け!

 ゲームシステムは上記で紹介したとおりだが、本作はビジュアル面の熱さもオススメのポイント。ストーリーの随所で入るムービーシーンは、どれも迫力満点で、見ごたえのあるものばかり。「スタイリッシュに戦闘をこなしたのに、ムービーだとかっこよくない……」、そんな不満は、間違いなく解消されるだろう。

終末世界を舞台にした新作オープンワールドRPG『鳴潮』のアクションがクセになる。敵を吸収して使役する“音骸”が楽しすぎる

 ムービーの演出も、ただ3Dのキャラクターが動き回るだけでなく、操作中には見られないような演出も用意されている。例えば、物語序盤で見られるイラストチックなムービーなどだ。

終末世界を舞台にした新作オープンワールドRPG『鳴潮』のアクションがクセになる。敵を吸収して使役する“音骸”が楽しすぎる

 より物語にはまり込める要素のひとつなので、ムービーにも注目してほしいところ。また、共鳴者がダメージを受けて負傷した姿も、ゲーム内に反映させられるとのことだ。こちらも、遊ぶ際にはぜひ確認してみてほしい。

TGSの出展内容は? 巨大像が展示も大迫力

 “東京ゲームショウ2023(TGS2023)”の鳴潮ブースでは、無冠者の巨大像が展示された。

終末世界を舞台にした新作オープンワールドRPG『鳴潮』のアクションがクセになる。敵を吸収して使役する“音骸”が楽しすぎる

 なお、TGS直前スペシャル生放送が9月20日に放送された。最新情報の初公開に加え、声優インタビューや試遊コーナーなどが実施されているので、こちらも要チェックだ。

『鳴潮』TGS直前スペシャル 9月20日19:00よりスタート‼

試遊版から改修も実施。その一部を紹介

 4月に実施されたCBTから、本記事のためにプレイしたバージョンや、“東京ゲームショウ2023(TGS2023)”で試遊できるバージョンは、いくつかのアップデートが行われていることが判明した。以下の要素が変わっているポイントだ。

  1. 『鳴潮』ゲーム内のグラフィックが進化。多彩な魅力にあふれる世界観を表現

 今回のアップデートではゲーム内にさまざまな新しいロケーションが追加され、多彩で魅力にあふれる世界観と、その広大さが表現されている。

 美しい風景、詳細に描かれた建物、鮮やかな色彩が、『鳴潮』の世界をリアルに感じさせ、プレイヤーはこの魅力的な世界を探索し、新たな発見を楽しむことができる。

 気象の変化もゲームの一部として取り入れられ、プレイヤーにより深い没入感を提供してくれる。天候変化における場景の照明の移り変わりなど、自然の美しさと力強さが表現されており、プレイヤーは季節や気象に合わせた戦略を練る楽しみを味わえる。

終末世界を舞台にした新作オープンワールドRPG『鳴潮』のアクションがクセになる。敵を吸収して使役する“音骸”が楽しすぎる
終末世界を舞台にした新作オープンワールドRPG『鳴潮』のアクションがクセになる。敵を吸収して使役する“音骸”が楽しすぎる
終末世界を舞台にした新作オープンワールドRPG『鳴潮』のアクションがクセになる。敵を吸収して使役する“音骸”が楽しすぎる
終末世界を舞台にした新作オープンワールドRPG『鳴潮』のアクションがクセになる。敵を吸収して使役する“音骸”が楽しすぎる

 また画面レンダリングの調整により、グラフィック表現も進化した。

終末世界を舞台にした新作オープンワールドRPG『鳴潮』のアクションがクセになる。敵を吸収して使役する“音骸”が楽しすぎる
CBT後。
終末世界を舞台にした新作オープンワールドRPG『鳴潮』のアクションがクセになる。敵を吸収して使役する“音骸”が楽しすぎる
CBT前。

2.キャラクターデザインおよび演出の表現を向上させるためのデータ修正

さらに、キャラクターデザインや演出の表現を向上させるために、データの修正も行ったとのことだ。登場キャラたちの、よりかっこいい・かわいい活躍が鑑賞できるので、こちらもぜひチェックしてほしい。

  • 新バージョン
終末世界を舞台にした新作オープンワールドRPG『鳴潮』のアクションがクセになる。敵を吸収して使役する“音骸”が楽しすぎる
終末世界を舞台にした新作オープンワールドRPG『鳴潮』のアクションがクセになる。敵を吸収して使役する“音骸”が楽しすぎる
  • 古いバージョン
終末世界を舞台にした新作オープンワールドRPG『鳴潮』のアクションがクセになる。敵を吸収して使役する“音骸”が楽しすぎる
  • 秧秧(ヤンヤン)の表現調整
終末世界を舞台にした新作オープンワールドRPG『鳴潮』のアクションがクセになる。敵を吸収して使役する“音骸”が楽しすぎる

3.音骸システムで収集可能なモンスターの種類を増加
4.モバイル端末でのプレイ環境の設定とUIを調整

終末世界を舞台にした新作オープンワールドRPG『鳴潮』のアクションがクセになる。敵を吸収して使役する“音骸”が楽しすぎる

 そのほかにも、音骸システム内で収集可能なモンスターの種類が増加、モバイル端末でのプレイ環境やUIが調整を行われるなど、より遊びやすく、楽しめる調整が行われている。前回のCBTを遊んだプレイヤーは、特に注目だ。

“アールト”のPVが初公開!

『#鳴潮』キャラクタートレーラー丨アールト丨霧中の黒花

 本試遊にあわせて、キャラクター“アールト”のPVが公開された。“アールト”は、相応の対価を払えば、相応の情報を提供してくれる利益第一の情報商人だ。

終末世界を舞台にした新作オープンワールドRPG『鳴潮』のアクションがクセになる。敵を吸収して使役する“音骸”が楽しすぎる
終末世界を舞台にした新作オープンワールドRPG『鳴潮』のアクションがクセになる。敵を吸収して使役する“音骸”が楽しすぎる

アールトキャラ紹介

 アールトの情報網は、まさに彼の霧の異能力のように、どこにでも入り込み、あらゆることを知り尽くす。小さな街の噂話から重大な政治機密まで、彼に知らない事はない。

 楽天的な性格とチャラそうな外見とは裏腹に、その下はつねに霧がかっており、彼の本心を見抜くことは難しい。アールトの考えは誰にも推測できない、それは霧を掴むのと同じだから。

アンコキャラ紹介

 いつもアールトのそばにいるアンコは黒海岸の協力者。孤児院育ちでも、大好きな家族と友人に愛されてたから、「みんな絶対絶~対幸せになれるって、アンコはいっつもい~つも信じてるの!」あとあと、黒メェと白メェはアンコの一番のお友達で、知らないこといっぱい教えてくれる!

終末世界を舞台にした新作オープンワールドRPG『鳴潮』のアクションがクセになる。敵を吸収して使役する“音骸”が楽しすぎる

アールトとアンコの関係

 つかみどころがないアールトとお茶目なアンコ、わちゃわちゃしている頼りないコンビ。そう思ってくれるなら、おめでとう、君はもうアールトの霧に迷い込んだ。

 CBTに“東京ゲームショウ2023(TGS2023)”での試遊と、いよいよゲームが出来上がってきたであろう本作。大きな注目を浴びている作品であるため、オープンワールド好き、アクションゲーム好き、かっこいい・かわいいキャラクターを操作したいなど、さまざまな人に刺さる作品だと言えるだろう。