2023年9月14日よりサービスが開始されたカプコンのスマホゲーム『Monster Hunter Now』(モンハンNow)。Nianticとカプコンのタッグによって生み出された本作では、現実世界に出現するモンスターを狩るという、臨場感抜群の狩猟体験が楽しめる。そんな本作の初日プレイリポートをお届け。
“『モンハン』とはこういうモノ”が詰まった位置ゲーム
数々の位置情報ゲームを手掛けてきたNianticが『モンハン』を手掛ける。これほど作品がイメージしやすい例もないだろう。現実世界を移動しながらモンスターを探し、狩る。きっと採集ポイントも見つかるはずだ。うん、わかりやすい。
リリースを迎えた初日の朝に約3時間、散歩がてら狩りをしてみたのだが、安心感すら覚える『モンハン』っぷり。これから、なぜそう感じたのかをリポートする。
狩りに出かけて素材を集め、疲れたら家に帰って汗を流す。俺はハンター
プレイする前にいちばん気になっていたのは、アクションや装備の生産、強化といったハンターとしての生活の部分。アプリを立ち上げて最初にホッとしたのは、装備ガチャのようなものがなかったこと。やはり『モンハン』なら、装備は狩りや採集で得た素材で徐々に更新していきたい。
そのへんの自分の願望は見事に叶えられた。新たな大型モンスターを狩ると新たな武器や防具のレシピが発覚し、性能などが見られるようになる。本作では防具だけでなく、武器にもスキルが備わっていて、強化することでそれが発揮される仕組みとなっていた。“ロックオン”といった本作独自のスキルもあり、わくわくする。
9月とはいえ30度オーバーの日が続いていて、散歩(狩り)が1時間を超えたあたりから汗が止まらなくなってくる。古のハンターはクーラードリンクなるもので暑さをしのいでいたが、自分もそれにならい、スポーツドリンクをがぶ飲みしながら獲物を探して狩る。予想よりも暑かったため、ギルドショップ(我々の世界ではコンビニとも言うかもしれない)で氷結晶(アイスクリームとも言う)を買ったりもした。
話がだいぶそれた気もするが、こういった体験もハンター生活の一部として楽しめるのが本作のいいところ。『モンハン』ならではの狩猟~生産・強化のサイクルに、自分自身の生活が自然と加わってくる。今日はひとりで狩りをしたが、みんなで集まってわいわい狩りをするのも楽しそう。
一撃の重さが感じられる、75秒の狩猟体験
『モンハン』シリーズのクエストは制限時間50分のものが多い。といっても、この時間には採集したり、モンスターを探す時間も含まれている。一方、本作は大型モンスターの狩猟は制限時間は75秒とかなり短めだが、モンスターと至近距離で対峙した状態からスタートする。
大型モンスターは、攻撃を仕掛けてくる前に体が赤く光るという、本作独自の親切設計。しかし、攻撃してくることはわかっていても、ブレスを吐くのか、尻尾を振ってくるのか、体当りしてくるのか、といったことまでは教えてくれない。おのずと動きの観察が必要となってくる。
しかも制限時間が短いので、攻撃を受けて吹っ飛ばされたりしたときのロスはかなりのもの。受けるダメージの大きさもそうだが、時間との戦いも加わって、本作ならではの緊張感のある狩りが楽しめるようになっている。
攻撃の動作を中断して回避、といったことはできないので、何回攻撃するか、どの方向に回避するか、といったことを考えながら立ち回る必要がある。これこそが『モンハン』での大型モンスター狩りの醍醐味。タップ連打のゴリ押しはまず通用しない。それでこそ。
ハンター生活は始まったばかり
使える武器は、最初は片手剣のみ。初プレイの約3時間でクエストを進めたところ、大剣が生産可能になった段階で家に帰り着き、いまこうして原稿を書いている。武器種はほかにハンマーや太刀、弓、ライトボウガンが用意されているそうだ。
私はとくに武器種にこだわりがないタイプで、いまのところは大剣よりも小回りがきく片手剣のほうが好み。いまはとりあえずクエストを進めて、全武器種をひととおり触ってみたい。これを書いているうちに日も落ちてきたので、この日2回目の狩りに出ようと思う。
本作は、狩りや採集、そして装備を更新する楽しさが凝縮された、『モンハン』シリーズの入門にも最適な一本となっている。私は、これまでのシリーズ作の記事でもよく“ハンター生活”という言葉を使ってきたが、本作ほどこのフレーズが似合う作品はない。みなさんもいっしょに充実したハンター生活を送りましょう!