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ゲームは全部ヒットしてほしい。とくに新作は応援したい。たとえば、2023年8月23日に正式サービスがスタートする『ブレイドアンドソウル2』。
『ブレイドアンドソウル2』はNCSOFTの新作オンラインRPGだ。眼下に広がるのはオリエンタルな雰囲気のオープンワールド。ときにはスピーディーな戦闘でひりひりした緊張感を味わい、ときには登場人物の信条に胸打たれる。
広い世界を駆け回るだけでも気持ちいい。そんな本作をうまいことPRしたい。
そこで手を組んだのがVTuberのポー・ファランさんである。彼女は『ブレイドアンドソウル2』の登場キャラクターでもあるので、ヒットしてほしさで言ったら僕の比ではないはず。
本作を爆発的にヒットさせたら何がしたいか聞いたところ、
- ぶどうを下から直食いして暮らしたい。
という返答があった。成功像がやや独特だが、意気込みが伝わってきますね。
※この記事のゲーム画面は開発中のものです。実際のものとは異なる場合がございます。
『ブレイドアンドソウル2』のプロがその魅力を語る
まずは『ブレイドアンドソウル2』のよさを人に聞いてもらいたい。ゲームに詳しい専門家をお呼びした。

世界三大三代川
ファミ通.com編集長。あらゆるゲームが好き。「ごめん、直前まで会議があって移動が間に合わない」とか言うので「お? 逃げんのか?」と煽り、リモートで参加させた。

カイゼルちくわ
ゲームライター。PC版『ブレイドアンドソウル』を含む多くのオンラインゲームを遊んできており、もちろん『ブレイドアンドソウル2』にも期待している。
情熱的なプレゼンでこの人たちの期待を高められたら『ブレイドアンドソウル2』はいい船出を切れるだろう。
なお、写真には写っていないが、現場には『ブレイドアンドソウル2』の日本運営を担当するエヌシージャパンの社員さんもいる。余計なことを言うと消される。

今日は『ブレイドアンドソウル2』のプロから魅力を紹介してもらいます。ポー・ファランさんご本人です。

オンラインでつないで紹介してもらうんですか?

いえ、リアルに来てもらいました。「やっぱり人間は目を見て話さないといけない。それがKI・ZU・NA(絆)だから」と言っていたので。

リアルに? 何言ってるんですか。VTuberはバーチャルの存在だからいいんです。中の人なんていないんですよ!

ポー・ファランさんです。

そうやって来るんだ。

あーははははー! ボクはVTuberポー・ファラン。世界を股にかけて自由に冒険する大海賊さ!

スタッフさんの気遣いとケーブルの気配をすごく感じる。

ケーブルでつながっているのに自分は自由だと思い込んでいる。現代人を哲学的に表現した存在でもある。

深読みしないで。
ポー・ファランは『ブレイドアンドソウル』シリーズに登場するキャラクター。大海賊“衝角団”の基地を任されており、プレイヤーに戦いを吹っ掛けてくる。
戦いが好きなので、戦闘が楽しい『ブレイドアンドソウル2』にも詳しいはずだ。

ところで、海賊系VTuberというと、すごく人気のある大先輩がいますけど……。

それ以上言ってはいけない。

宝とか海みたいな名前の人ですね。セクシーさで圧倒的敗北。

あん?

ポー・ファランさんが横に来るとめちゃくちゃ圧がありますね。思ったよりでかい。
PCとスマホで遊ぶと幸せになれる

『ブレイドアンドソウル』はPCとスマホの両方で遊べるんだよ。家ではPCの大画面でボクのかっこいい姿を凝視できて、外出先でもずっと凝視していられる。これ以上の幸せはなかろう。

よかった。プレゼンの中身は思ったよりまともかもしれない。

いまのところ「ポー・ファランを凝視するゲーム」以外の情報がないので、この後に期待しましょう。

そういうゲームだけど?

違うよ。
ゲームは好きなタイミングで遊びたいものだ。家でもカフェでも移動中の電車の中でも。
ポー・ファランのように海賊業を営んでいる人は、商船の襲撃中に遊びたくなることもあるはず。おそらく商船はWi-Fi完備だろうし、壁にパスワードが貼ってあると思うので、略奪前に確認してほしい。
そんな夢を叶えるのが“PURPLE(パープル)”。クロスプラットフォームを可能にするNCSOFT独自のアプリで、PCとスマホにインストールしておけば『ブレイドアンドソウル2』をどこでもプレイできる。
PURPLE上で起動したゲームをPCモニターやスマホに映して操作するイメージなので、どちらから遊んでもデータは共有。動作も軽快だ。
RPGの域を超えたアクション性がいい

RPGだと思った? 残念! アクションRPGでした!

唐突に昔流行ったネットミーム。

『ブレイドアンドソウル』シリーズってほぼアクションゲームなんだよね。キャラ育成とストーリーはRPGで、移動と戦闘はアクション、みたいな。

アクションRPGってさー、キャラが大きく動くだけでもわくわくするじゃん。『ブレイドアンドソウル2』ではそれがスマホでもさくさく。PCの大画面で見たらもっと気持ちいい。すごくない?

コンテンツを周回したいときとか、ずっとスマホ操作だと指が疲れません?

大丈夫なんですよ。最近のスマホRPGらしくオートプレイ機能も搭載してますから。ボス戦では自分で操作して、ふだんの狩りはオート中心が楽でいいですね。
カイゼルちくわさんは本作の先行プレイを経験しているので、基本的なことは知っている。「やっぱりアクションゲームとしてもおもしろいよな!」という感覚があるようで、やや前のめりだった。
横から補足してくれるのは助かるが、話を聞いていたふたりのうち片方が説明側に回るとよくない勧誘みたいになるので、いまは遠慮してほしい。

それでね、これが超重要。

ソォウ パァリィ……。

発音がいい。

『ブレイドアンドソウル2』ってさ、ボスがめっちゃ強いんだよねー。死にゲーか? ってくらい。

ソウルパリィは要するに受け流し技。タイミングよく使ってボスを気絶状態にするのが大事。めっっっっっちゃスリルあるよ。

ちなみに、パリィ(parry)は“受け流す、そらす”という意味の英語。日本のRPGでは『某サガ』で初めて登場したのでは、という説があります。

死にゲーっぽいスリルも感じられるんですね。おもしろそう。タイミングをミスったら?
「死」

え?

生死をかけた戦いをなめるな。甘い考えで生き残れると思うな。
ポー・ファランは開発中バージョンでたいへんな目にあったようだが、リリースバージョンはもう少しやさしくなっているらしい。安心してください。

ソウルパリィで受け流す攻撃は前兆があるので、タイミングを合わせるリズム感が大事。ダンスを練習しておいた方がいいですよ。

“ダンスカルチャーを育てる”という裏テーマがあるらしいね。

それは嘘。
移動が楽しいRPGはいいゲーム

移動が楽しいRPGはいいゲームだと思うんだよね。その世界にいること自体がうれしいって言うか。

急に詩的。でもわかるなー。

『ブレイドアンドソウル2』は移動が気持ちいいの。めっちゃ速い。“軽功”って言って、びゅーんって飛んだり水の上を走ったりできるよ。

たしかに、『ブレイドアンドソウル2』は世界の広さを感じさせてくれます。どこまでも行けそうな気がする。そんな気持ちを失ったのはいつのことだったでしょうか……。

どうしました? 辛いことありました?

ファストトラベル(ワープ)も便利ですけどね。

いいんだけどさー。風情を感じる時間も必要じゃん。

風情かー。
ソウルを集めると楽しい

これも楽しいよ。“ソウル”集め。冒険を進めていくとソウルってのが手に入るの。昔の英雄の魂って感じかな。それを武器に組み込むとちょー強くなるよ。

キャラを集めてデッキを組んで、的なシステムに近いですね。

ボクのソウルもあるよ。ソウルにはブレイド効果っていうバフ効果が設定されてるんだけど、ここでクイズー!

ジェットコースターみたいな展開。

ボクのブレイド効果は“○○降臨”。○○に入る言葉は? もうね、ボクにぴったり。開発スタッフからこんな風に見られてたのかー。困っちゃうなー。

八方ふさがり降臨。

空回り降臨。

卵のカラザを取りたいのになかなか取れなくてキーってなる人降臨。

張っ倒すぞ。

あっ、そうだ!

そして輝く

ウルトラ
「ハイ!」

それがやりたかっただけだろ。

この特徴も忘れちゃいけないね。いろいろな衣装を着られるよ。

ちょっと待ってください。

?

すみません。せっかくだから、おしゃれなポーズをとっておこうと思って。

うぜぇ~。
プロモーション企画をプレゼンしよう
『ブレイドアンドソウル2』の魅力が十分に伝わったところで(伝わったよね?)、つぎの話題へ。ゲームのヒットに欠かせないもの、それは綿密なプロモーションプランである。
ポー・ファランはエヌシージャパンからコンサル料を巻き上げるつもりだ。

注目! じつは『ブレイドアンドソウル2』の宣伝方法を考えてきたんだー。

やっぱりさー。テレビの人気企画は参考にしたほうがいいと思うんだよね。

それは一理ある。テレビの制作マンが考える企画ってわかりやすくていいんですよ。視聴者も真似しやすかったりして。

「○○できるまで帰れない(終われない)」系はやりたいじゃん。VTuberとかストリーマーの企画としても鉄板でしょ。

いろいろなパターンを見せられるからスムーズにコンテンツを紹介できますね。ボス戦が熱いゲームでもあるので、「ボスを10体倒すまで帰れま10」なんてどうでしょう。

アイテムを集めるおもしろさも重要だから「ソウルを10種類取るまで帰れま10」とか。

なるほどー。でもね、ボクが紹介したいのはキャラメイクなんだ。だってみんなボクみたいにかわいいキャラで遊びたいに決まってるから。

自意識はさておき、やりたいことは理解できますよね。『ブレイドアンドソウル2』はキャラメイクの自由度が異常。ずらっと並べたら壮観ですよ。

ボクがやりたい企画はこれ!

理論上、9999兆以上のパターンがあるから全部見せようって企画。

命が惜しくないのか。

可能か不可能かはともかく、覚悟は感じます。それだけずっと配信でやり続けるってことですもんね?

え? ボクは帰るよ。働き過ぎはよくないでしょ。
昨今は働き方改革が肝要であるとしきりに叫ばれている。不要な長時間労働は是正しなければならない。

帰らずにやり続けるのは誰なんですか?

エヌシージャパンのいちばん偉い人。

帰してあげて。

雇い主のトップに過酷な運命を背負わせるな。

ちなみに、NCSOFTのグループ社員は4500人くらい。全員が1秒で1パターンずつ作ったら2571万7592日ほどで終わります。

やかましい。

続きまして。必須な要素と言えばこれでしょ。
「『ブレイドアンドソウル2』にとって重要なかわいい子。言わなくてもわ・か・る・よ・ね?」

圧がすごいな。

何となく言うタイミングを逃してたんだけど、全体的にユースケの絵面がうるさい。

で、その子のグッズも必須。やっぱりこれ。

ぎりぎりを狙うってこと?

話題にはなりますね……。あとはコンプラ的にどこまで攻められるか。

じつはもうサンプルを作ってあるんだ。持ってきてー。

過激と言えばこれ。ガトリングガンの抱き枕です。

おい、ふざけんなよ。
『ブレイドアンドソウル』と言えばポー・ファラン、ポー・ファランのアイコンと言えばガトリングガンなのである。ポー・ファランは「かわいいー!」と大興奮だった。
重火器は過激だ。大丈夫だろうか。何かの目覚めを助長しないだろうか。お父さんお母さん! お子さんの目をふさいで!

特殊な癖を出すんじゃない。

モザイクを入れるな。

ここにさっきの「テレビを参考にする」を加えるとこうなるよね。

何で?

高級ガトリングガンと安物ガトリングガンに撃たれて、どっちが本物か当てるっていう。

高級ガトリングガンって何?

あ、そう言えば、

実弾なので、その点だけ注意してほしいそうです。

殺気はしまっておいてほしい。

さっきから偉い人に辛く当たるの何なの?

「可能なら」じゃない。どうして頼んだらいけると思ってるんだ。
ここで、にこにこしながら現場を見守っていたエヌシージャパン社員が動いた。

あのー、うちの代表をガトリングガンで撃ってはいけないと契約書をかわしましたよね。

そんなことある?

(さすがは国際的な大企業。きっちり契約しているあたり、好感が持てるなあ)

代表じゃなければ撃っていいってことだよね。

みなさん、落ち着いて聞いてください。
「ジョークです」

知ってます。
※注:バレてた? マジで!?

もう四の五の言ってられない。最終手段。結局これで大きくなっていくんだから。

消されるぞ。

踏み込んできた。

ボクのソウルはブレイド効果が“悪女降臨”。片っ端からたぶらかす。男どもをたぶらかすこと風のごとし。なり上がるまでのプランも完璧だよ。
- 暗がりで男と密会
- 相手は注目の若手俳優(妥協はしたくない)
- 見出しは「熱愛発覚! アクション性の高い縦横無尽な関係」
- 週刊文○に売る(金も儲かる)

スキャンダルにかける想いが熱すぎる。

パパラッチが書く記事の見出しに「アクション性の高い」って入ることあるんだ。

写真はやらせでもいいと思うんだよね。

そのひと言、ファミ通.comに載せたくないな。

サンプル写真はもう撮ってあるから。

機材搬入じゃねえか。
ただの業者になってしまったので、この案は却下です。
結局、いちばん大切なのは感謝なんだ
この記事はVTuber ポー・ファランの活動記録の一端である。
ガトリングガン抱き枕のサンプルは僕、ミス・ユースケが作った。人気アニメを題材にしたフィギュアスケートのアイスショー観覧後にふと「作ろう」と思い立ち、新横浜の手芸店で白い布を購入。これを衝動という。
僕がガトリングガンの画像を準備しているあいだ、布を袋状に縫ってくれたのは妻だ。思いがけない共同作業に、夫婦仲が深まった気がする。
ありがとうポー・ファラン。ありがとう『ブレイドアンドソウル2』。みんなも『ブレイドアンドソウル2』と家族への感謝を忘れずに生きていこう。

どういう締め方?

こんなまとめ方でOKが出るわけないだろ。
~後日~

OKだそうです。

この記事にOKを出すNCSOFTさんがいちばんヤバい。お気をたしかに。
制作協力:カイゼルちくわ