放送開始21周年を迎えた『機動戦士ガンダムSEED』(以下、『ガンダムSEED』)シリーズ。完全新作となる映画『機動戦士ガンダムSEED FREEDOM』が2024年1月26日(金)に公開されることが発表され、再び盛り上がりを見せている。

 映画の公開に先駆けて、シリーズの概要をご紹介。『ガンダムSEED』と『機動戦士ガンダムSEED DESTINY』(以下、『ガンダムSEED DESTINY』)を中心にネタバレなしのあらすじや登場キャラクター、視聴方法などを解説する。

 ちなみに『ガンダムSEED』のみの場合は、1話あたり約24分で48話構成(HDリマスター版)のため、1152分(19時間12分)で観ることができてしまう。夏休みや冬休みなど、まとまった時間がとれるときにチェックしてみよう。

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『ガンダムSEED』シリーズとは?

 『ガンダムSEED』は、2002年10月5日~2003年9月27日にかけて全50話が放送された作品(HDリマスターは48話)。キャッチフレーズは“決闘(デュエル)・暴風(バスター)・電撃(ブリッツ)・盾(イージス)・攻撃(ストライク) 五機のガンダム現る!!”。

 『機動戦士ガンダム』や『機動戦士ガンダム UC[ユニコーン]』などの舞台である“宇宙世紀”から独立した時系列が描かれるシリーズ。遺伝子調整された、生まれながらにして優れた身体能力や頭脳を持つ人類(コーディネイター)と自然に生まれた人類(ナチュラル)が存在する時代“C.E.(コズミック・イラ)”といった紀元が物語の舞台となる。

 10機以上の個性豊かなガンダムやメカが登場し、『ガンダム』シリーズへのリスペクトも感じられつつ、21世紀の新たなガンダムシリーズとして社会現象を起こした。また、キラ・ヤマトとアスラン・ザラのダブル主人公の各視点で描かれていく物語や心情の変化なども多くのファンに愛されている理由のひとつではないだろうか。

 なお、この世界で“ガンダム”というのは、General Unilateral Neuro-Link Dispersive Autonomic Maneuver (Synthesis System)それぞれの頭文字をとった略称“GUNDAM”で表される。

 本シリーズの監督は、福田己津央氏(代表作:『新世紀GPXサイバーフォーミュラ』や『GEAR戦士電童』など)が務めている。2024年1月26日公開の劇場版『機動戦士ガンダムSEED FREEDOM』でも福田氏をはじめとしたテレビシリーズのスタッフ陣が集結するため『ガンダムSEED』ファンにとっても期待が高まる。

 2004年には続編作品となる『機動戦士ガンダムSEED DESTINY』が製作され、こちらも注目を集めた。

物語のあらすじ

『ガンダムSEED』

これから観る『ガンダムSEED』。映画『SEED FREEDOM』(1月26日公開)も発表されたシリーズを“いま”おさらいしよう
これから観る『ガンダムSEED』。映画『SEED FREEDOM』(1月26日公開)も発表されたシリーズを“いま”おさらいしよう

C.E.70。経済圏の確立を求めるコーディネイター(ザフト)とナチュラル(地球連合)の軋轢は「血のバレンタイン」の悲劇によってついに武力衝突へと発展した。モビルスーツを擁するザフトを各地で地球軍が圧倒するが、戦渦は予想に反し長引いていく。「血のバレンタイン」から11ヶ月が経った頃、中立国の工業コロニー、ヘリオポリスに住むコーディネイターの少年キラ・ヤマトは、ザフトによるガンダム奪取作戦に巻き込まれる。その奪取作戦にはザフトの軍人となった、キラのかつての親友アスラン・ザラが参加していた。戦火の中、運命的な再会を果たす二人。しかしキラは、ナチュラルである友人を守る為、唯一奪取を免れたストライクガンダムに乗り、アスランと敵対することになるのだった…。

出典:『機動戦士ガンダムSEED』シリーズ公式サイト

第1話|ガンダムSEED【ガンチャン】

『ガンダムSEED DESTINY』

これから観る『ガンダムSEED』。映画『SEED FREEDOM』(1月26日公開)も発表されたシリーズを“いま”おさらいしよう
これから観る『ガンダムSEED』。映画『SEED FREEDOM』(1月26日公開)も発表されたシリーズを“いま”おさらいしよう

C.E.70…。「血のバレンタイン」の悲劇によって本格的な武力衝突へと発展したザフト・地球連合軍の戦いは熾烈を極め、多大な犠牲を払いながら第2次ヤキン・ドゥーエ攻防戦ののちに停戦条約が締結された。しかしこの停戦によってナチュラルとコーディネイターの争いの火種が消えたわけではなかった。
その戦乱の中、シン・アスカは地球連合軍のオーブ侵攻に巻き込まれ、戦火を逃れる最中に眼前で両親と妹を失う。唯一の形見、妹の携帯電話を握り締め悲しみにくれる中、頭上をこの戦争の元凶であるモビルスーツ、ガンダムが飛び去っていく。失意のうちにオーブを去った彼はプラントへと渡る。
そしてC.E.73彼はザフトの戦士となっていた。

出典:『機動戦士ガンダムSEED』シリーズ公式サイト

第1話|SEED DESTINY【ガンチャン】

主要キャラクター

『ガンダムSEED』

キラ・ヤマト(声優:保志総一朗)

 本作の主人公のひとり。資源衛星“ヘリオポリス” で暮らす学生だったが、ガンダム奪取作戦に巻き込まれ、なりゆきで地球連合軍の秘密兵器“ストライクガンダム”のパイロットになってしまう。

キラヤマト

アスラン・ザラ(声優:石田彰)

 本作のもうひとりの主人公で、地球連邦連合軍の敵となるザフト軍に所属している。ガンダム奪取作戦に参加し、5機の“ガンダム”のうち1機である“イージスガンダム”のパイロットとなり、幼馴染のキラとの戦いをくり広げていく。

アスランザラ

マリュー・ラミアス(声優:三石琴乃)

 地球連合軍大尉。新造戦艦“アークエンジェル”の副長に着任予定だったが、艦長が戦死したため新たな艦長となり戦いに身を投じていく。

マリューラミアス

ムウ・ラ・フラガ(声優:子安武人)

 地球連合軍のMA(モビルアーマー)エースパイロット。“ガンダム”受け渡しの護衛任務に就いていたところキラと出会う。以降、行動を共にし彼の兄貴的存在となる。

ムウ

フレイ・アルスター(声優:桑島法子)

 キラと同じく戦争に巻き込まれてしまった学生。キラが好意を寄せているお嬢様タイプの少女。

フレイ

ラクス・クライン(声優:田中理恵)

 コーディネイターが中心となって作り上げられたスペースコロニー群“プラント”の最高評議会議長であるシーゲル・クラインの娘。プラントの歌姫として絶大な支持を得ており、アスラン・ザラの婚約者でもある。

ラクス

イザーク・ジュール(声優:関智一)

 ガンダム奪取作戦に参加したザフト軍パイロットのひとりで、5機の“ガンダム”のうち1機である“デュエルガンダム”のパイロットとなる。

イザーク

ディアッカ・エルスマン(声優:笹沼晃)

 ガンダム奪取作戦に参加したザフト軍パイロットのひとりで、5機の“ガンダム”のうち1機である“バスターガンダム”のパイロットとなる。

ディアッカ

ニコル・アマルフィ(声優:摩味)

 ガンダム奪取作戦に参加したザフト軍パイロットのひとりで、5機の“ガンダム”のうち1機である“ブリッツガンダム”のパイロットとなる。

ニコル

ラウ・ル・クルーゼ(声優:関俊彦)

 ザフト軍の軍人でアスランたちの上官。つねに仮面で素顔を隠している謎多き人物。

ラウル

カガリ・ユラ・アスハ(声優:進藤尚美)

 キラがヘリオポリスで出会った少女。中立国“オーブ”の代表首長を務めるウズミ・ナラ・アスハの娘でもある。

カガリ

『ガンダムSEED DESTINY』

シン・アスカ(声優:鈴村健一)

 C.E.71の地球連合軍のオーブ侵攻作戦の際、戦火に巻き込まれ、両親と妹を目の前で失ってしまった少年。後にザフトのエリートパイロットとなり、“インパルスガンダム”に搭乗する。

シン

キラ・ヤマト(声優:保志総一朗)

 第二次ヤキン・ドゥーエ戦後に、オーブのマルキオ導師の元に身を寄せ、ラクスや孤児達と共に静かな日々を送っていたが、新たなる戦いが始まったことを感じとり、また戦いに身を投じていくことになる。

キラヤマトDESTINY

アスラン・ザラ(声優:石田彰)

 第二次ヤキン・ドゥーエ戦後オーブに亡命し、代表首長となったカガリをサポートしている。公には現在、“アレックス・ディノ”という別名を名乗っている。

アスランザラDESTINY

ラクス・クライン(声優:田中理恵)

 第二次ヤキン・ドゥーエ戦後、政治の表舞台から去り、キラ親子と共にマルキオ導師の元で孤児達の面倒を見ながら静かに暮らしている。しかし、命を狙われる場面も。

ラクスDESTINY

ルナマリア・ホーク(声優:坂本真綾)

 ザフト新型艦“ミネルバ”の搭乗員であるコーディネイター。赤い“ザクウォーリア”に搭乗するエリートパイロットのひとり。

ルナマリア

レイ・ザ・バレル(声優:関俊彦)

 ザフト新型艦“ミネルバ”の搭乗員で、“ブレイズザクファントム”のパイロット。口数は少ないが、クールで理知的な少年。

レイ

カガリ・ユラ・アスハ(声優:進藤尚美)

 第二次ヤキン・ドゥーエ戦後、独立を回復したオーブ連合首長国の代表首長に。彼女なりの強い思いで再び戦争がおこらないよう、地球連合・プラント間を奔走している。

カガリDESTINY

主要メカ

『ガンダムSEED』

ストライクガンダム
 キラが最初に搭乗することになる機体。スタンダードな中・近距離宇宙戦仕様、実剣を装備した近接戦闘仕様、長距離砲を装備した砲撃戦仕様の3タイプに兵器を換装できるオールマイティタイプだ。

ストライク
エールストライク
ストライクガンダム
エールストライクガンダム
ソードストライク
ランチャーストライク
ソードストライクガンダム
ランチャーストライクガンダム

フリーダムガンダム
 物語後半にてキラが登場するザフト製のMS。核エンジン“二ュートロンジャマーキャンセラー”を動力としており、背中にビーム砲、腰にレールガンと大口径兵器を二門ずつ装備した作中屈指の強さを誇る。

フリーダムガンダム

イージスガンダム
 アスランが搭乗する宇宙、空中での高速戦闘能力に優れた機体。MAへの変形能力が搭載された他の4機のガンダムとはフレーム構造が異なっているのが特徴。

イージスガンダムMS
イージスガンダムMA
イージスガンダム(MA形態)

ジャスティスガンダム
 5機のガンダムデータを元に作られたMS。フリーダムと兄弟機にあたり、同じく“二ュートロンジャマーキャンセラー”が搭載、落ちることのないフェイズシフト装甲を持つ。

ジャスティスガンダム

デュエルガンダム
 イザークが搭乗する汎用性の高いオーソドックスな機体。ビームサーベルやライフルなどベーシックな武装を持ち、後に装甲を強化するアサルトシュラウド装着タイプへ改修される。

ヂュエルガンダム

バスターガンダム
 ディアッカが搭乗する遠距離の重砲撃戦をメインとした機体。リニアレールガンと高エネルギーライフルを各一門装備し、敵の射程外から攻撃することを目標とする。

バスターガンダム

ブリッツガンダム
 ニコルが搭乗する地上における近接格闘戦が想定された機体。一定時間、機体を透明にし、レーダーにも反応しない“ミラージュコロイドステルス”という特殊装備を搭載している。

ブリッツガンダム

『ガンダムSEED DESTINY』

インパルスガンダム
 シンの搭乗機。遠隔地からワイヤレスでのエネルギー供給を可能とする“デュートリオンビーム送電システム”を採用しており、コアスプレンダーという戦闘機に変形可能な独立型のコクピットやシルエットシステムと呼ばれる武装換装機構を取り入れることにより、さまざまな戦局に応じて瞬時に戦術に対応する。

インパルスガンダム
フォースインパルスガンダム
インパルスガンダム
フォースインパルスガンダム
ソードインパルスガンダム
ブラストインパルスガンダム
ソードインパルスガンダム
ブラストインパルスガンダム

『ガンダムSEED』シリーズを観る方法

 『ガンダムSEED』シリーズは以下の配信サイトで観ることができる。『ガンダムSEED』だけを見たい場合は、アニメ放題(月額440円)が最安値となっている(※)。ほかの『ガンダム』作品を見たいならバンダイチャンネルやガンダムファンクラブもおすすめだ。

 また、豪華特典が付属するBlu-rayボックスも展開されているので、こちらもぜひチェックしてほしい。

※ファミ通調べ

ガンダムFC(App Store)
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ガンダムファンクラブ公式サイト

Blu-ray

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物語を彩る名曲の数々

 『ガンダムSEED』シリーズには、数多くの人気楽曲が存在する。すべて紹介したいところだが、今回はいくつかの人気楽曲をピックアップして紹介する。

INVOKE -インヴォーク-

 T.M.Revolutionによる『ガンダムSEED』第1クールOP楽曲。同シリーズの主題歌では最多となる、24.7万枚(オリコン調べ)の売上げを記録した 。

  • 歌:T.M.Revolution
  • 作詞:井上秋緒
  • 作曲・編曲:浅倉大介

Meteor -ミーティア-

 T.M.Revolutionによる挿入歌。フリーダムガンダム登場時に流れたこともあり、ファンの中でも根強い人気を持つ楽曲のひとつ。なお、『INVOKE -インヴォーク-』や本楽曲を歌唱する西川貴教さんは『ガンダムSEED』ではミゲル・アイマン、『ガンダムSEED DESTINY』ではハイネ・ヴェステンフルスを演じている。

  • 歌:T.M.Revolution
  • 作詞:井上秋緒
  • 作曲・編曲:浅倉大介

Believe

 玉置成実さんによる『ガンダムSEED』第3クールOP楽曲。玉置さんのデビュー楽曲でもあり、当時9人のバックダンサーを率いてのPVが話題となり、オリコンウィークリーチャート初登場5位を記録した。

  • 歌:玉置成実
  • 作詞:西尾佐栄子
  • 作曲:あおい吉勇
  • 編曲:斉藤真也

Realize

 玉置成実さんによる『ガンダムSEED』第4クールOP楽曲。オリコン初登場第3位を記録した。

  • 歌:玉置成実
  • 作詞:BOUNCEBACK
  • 作曲:大谷靖夫
  • 編曲:荒井洋明、大谷靖夫

『ガンダムSEED』物語の裏を描くスピンオフも存在。関連作品を紹介

 『ガンダムSEED』シリーズには、公式スピンオフ作品『機動戦士ガンダムSEED C.E.73 STARGAZER』や外伝書籍作品『機動戦士ガンダムSEED ASTRAY』なども展開されている。

『機動戦士ガンダムSEED C.E.73 STARGAZER』

『機動戦士ガンダムSEED C.E.73 STARGAZER』

 2006年7月14日~10月20日にかけて配信された全3話の公式スピンオフ作品。

 シリアスな内容で、残虐シーンを含む戦争の生々しさを描いている。1話15分と短い作品のため、比較的見やすいのも特徴的。

『機動戦士ガンダムSEED ASTRAY』

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 漫画、小説にて展開された公式外伝作品。ジャンク屋のロウ・ギュールを主人公とした漫画版『SEED ASTRAY』、『SEED ASTRAY R』、傭兵の叢雲劾を主人公とした小説版『SEED ASTRAY』、ジオラマを加えた『SEED ASTRAY B』の4作品がある。

『機動戦士ガンダムSEED FREEDOM』作品情報

  • 2024年1月26日(金)全国ロードショー
映画『SEED FREEDOM』ビジュアル

劇場版『機動戦士ガンダムSEED FREEDOM』第1弾PV

INTRODUCTION

C.E.(コズミック・イラ)――
遺伝子を調整し、生まれながらにして優れた身体能力や頭脳を持つ人類(コーディネイター)と自然のままに生まれた人類(ナチュラル)が存在する時代。
「機動戦士ガンダムSEEDシリーズ」は、 このC.E.を舞台にコーディネイターとナチュラルの間の戦いを描いた作品である。

C.E.71からを描いた『機動戦士ガンダムSEED』(2002~2003年) C.E.73からを描いた『機動戦士ガンダムSEED DESTINY』(2004~2005年) がTVアニメとして放送され、その後も様々なメディアで展開された。

そして、C.E.75を完全新作ストーリーで描く『機動戦士ガンダムSEED FREEDOM』が2024年、ファン待望の劇場公開!

スタッフ

  • 企画・制作:サンライズ
  • 原作:矢立 肇、富野由悠季
  • 監督:福田己津央
  • 脚本:両澤千晶、後藤 リウ、福田己津央
  • キャラクターデザイン:平井久司
  • メカニカルデザイン:大河原邦男、山根公利、宮武一貴、阿久津潤一、新谷 学、禅芝、射尾卓弥、大河広行
  • メカニカルアニメーションディレクター:重田 智
  • 色彩設計:長尾朱美
  • 美術監督:池田繁美、丸山由紀子
  • CGディレクター:佐藤光裕、櫛田健介、藤江智洋
  • モニターワークス:田村あず紗、影山慈郎
  • 撮影監督:葛山剛士、豊岡茂紀
  • 編集:野尻由紀子
  • 音響監督:藤野貞義
  • 音楽:佐橋俊彦
  • 製作:バンダイナムコフィルムワークス
  • 配給:バンダイナムコフィルムワークス、松竹ODS事業室

※画像は公式サイトのキャプチャーです。

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