セガより2023年4月25日にサービスを開始した、名作ゲームの擬人化RPG『エラーゲームリセット』(以下、『エラゲ』)。
クリエイティブディレクターは『ニーア』シリーズなどで知られるヨコオタロウ氏が務めており、キャラクターデザインは『アトリエ』シリーズなどで活躍する、ゆーげん氏が担当しています。
サービス開始当初はiOS、Androidのみのスマートフォン向けタイトルでしたが、2023年7月21日よりDMM GAMES版、つまりPC版のサービスもスタートしました。
本記事では、サービス開始時からプレイし続けている筆者の視点から、『エラゲ』の魅力を皆さんにお伝えしていきます!
※本記事はセガの提供でお送りします。
擬人化されたゲームたちとともに“セガを殺せ”!
本作の舞台は、セガが全世界を支配しているという架空の世界。ゲームの力で、世界のインフラから芸能・スポーツ・文化など、すべてにセガの息が掛かっているというハチャメチャな設定となっています。
そこにはゲームが美少女化した、通称“キャスト”たちが絡んでいます。セガは洗脳したキャストたちの力を通して、世界を支配していたのです。ゲームに自我を与えられたのが“アノード”で、洗脳された状態を“カソード”と呼びます。プレイヤーは悪に落ちたカソードを救い、アノードに戻すことで世界を正しい状態への導いていくのです。
と、いうのがメインシナリオ。物語は一応そういったテイストなのですが、雰囲気としては“ひとつのゲームから擬人化された、善・悪の2キャラクターが登場するゲーム”という感じで捉えてしまってもいいと思います。
なお、わかりやすくするために悪とは言っていますが、実際にはカソードキャストは決して悪い人というわけではなく、性格や属性が闇寄りという感じです。
クラシックゲーム満載! 多数のゲームメーカーが参戦
初動の段階では、“セガのゲームの擬人化ゲーム”という印象を持っている人が多かった印象があります。たしかに本作の登場キャストはセガのゲームが基本になっていて、『アウトラン』や『バーチャファイター』などの名作はもちろんのこと、『ダイナマイト刑事』やら『クレイジータクシー』といったセガマニアもニヤリとするタイトルが女の子として登場します。
個人的な印象としてはセガ系のタイトルはあくまで本作の土台という感じで、注目すべきは他社のタイトルも多数キャストとして登場する点です。バンダイナムコエンターテインメントからは『ディグダグ』や『マッピー』など、タイトーからは『ダライアス』や『奇々怪界』など。SNKからは『餓狼伝説』、そして先日新たにカプコンから『ストリートファイターII』が参戦しました。
数々のクラシックゲームが、メーカーの垣根を越えて活躍するのが本作の大きな魅力のひとつになっているのです。SNKがオーケーなら「あれはどうなる!?」、カプコンがオーケーなら「あのタイトルが今後参戦するのか!?」と期待してしまうのは、やはりゲーマーの性でしょうか。
ゲーマーをニヤリとさせる要素の数々
キャストたちは“ただゲームをモチーフにしたビジュアル”というわけではなく、細かな要素、歴史、開発陣の逸話に至るまで、ゲームに関することがギュっとふたつのキャラクターに詰め込まれているのが特徴です。
各キャストたちには専用エピソードが用意されており、そこでどんなキャラクターなのか、どんな活躍をしているのかが描かれていきます。ゲームのどの要素が元になっているのか予想するのも、楽しいところです。
たとえばアノード“クレイジータクシー”ならば、キャストをどんなことをしてでも目的地に送り届けることを信念にしており、まさにモチーフそのもの。アノード“ハングオン”は、ゲーム自体がバイクに乗りひとりでゴールを目指すゲームなので、友だちの居ない孤独なライダーのような存在になっていたりと、設定が捻られた形で取り入れられているのもおもしろいところです。
アノードとカソードで逆の道を行くような性格になっていることも。アノード“バーチャファイター”は努力で勝負に勝つことを信念としている中、カソード“バーチャファイター”は才能こそが最強と信じているなど、同じゲームをもとにしつつも正反対の性格だったり、または別の切り口の性格付けがされていたりします。
また、イベントシナリオはとくにそのゲームのフィーチャーした逸話などが散りばめられていて、“バーチャファイター”イベントでは、かの“鉄人”プレイヤーのことから、マンガ『ゲームクリエイター列伝』内"バーチャファイターを創った男達"でのセリフ「今から俺を殴ってみろ」なども登場。“餓狼伝説”イベントは、ギースをモチーフにしたストーリーの中で、有名なセリフも飛び出しました。
先日まで開催されていた“デイトナUSA”イベントは特殊な形で、“リッジレーサー”とライバル関係の物語が展開。どちらもBGMに歌を取り入れたレースゲームということで、メーカーどうしのライバルゲームだったものがゲーム内で同じ構図で描かれるのは、ゲームファンとしてもなかなかにおもしろいところでした。
ルームでキャストとコミュニケーション!
自分のルームは登場させるキャストの変更や、ルームの見た目を変更することも可能です。『アフターバーナー』をイメージしたルームでは、空母の上でF-14トムキャットが並んだ部屋に。ゲームセンターにすれば、アップライト筐体が並ぶ昔なつかしい地下ゲーセンのような見た目に変化。
また、投影したキャストたちはカメラモードで自由に眺めることができます。キャストたちの全身を見てみると、「お、ここにあの要素のモチーフがあるぞ」などと発見することもあるでしょう。ほかにも、タッチすればさまざまな会話を楽しむこともできます。
フィギュア収集が楽しい!
装備アイテムのひとつ・フィギュアは、各ゲームから筐体やキャラクターそのものが登場。どれも本作用に3Dモデルが作られているのがリッチなところで、ついついに集めたくなってしまいます。
フィギュアは装備するだけでなく棚に飾ることもでき、ほかのプレイヤーの棚を覗きに行くことも可能です。
BGMアレンジがすごくイイ!
本作のバトルやステージBGMは、モチーフとなったゲームのアレンジBGMが使用されています。1タイトルにつき数曲はアレンジされており、これが本当に大胆かつ素晴らしいアレンジの数々! たとえば6月には“餓狼伝説”イベントがあったのですが、そこでは名曲『ギースにキッス』のこれまでにないアレンジ曲が披露され、バトルをストップしてついつい聴き入ってしまいました。
曲を聴くにはゲームを遊ぶしかなく、イベント限定のものは期間外だと残念ながらもう聞く手段すら現状ないのですが、サウンドトラック第1弾がAppleMusic、Spotifyなどの音楽サイトで配信が予定されています。
ちなみに“デイトナUSA”、“リッジレーザー”イベント時のBGMの末端は、下記のイベント紹介動画で聞くことができます。
育てがいのあるRPGシューティング
バトルは、育成したキャストたちで最大5人のパーティーを組んで、シューティング形式で敵を倒していきます。基本的には育てたキャストでオートプレイで問題ありませんが、育成状況などによっては、ボス戦は手動で操作しつつ戦略を考えるなど、やり応えがあります。
すぐに体感できる本作の魅力は、ゲームが女の子になったこと、ゲームネタやそれを元にしたストーリーがあること、カワイイキャストたちの姿にあると思います。そして僕が長く遊んでいて思ったのは、多すぎる育成要素がだんだんと楽しくなってくるのも魅力だということです。プレイしていると正直、面倒や不便に感じるところもあるのですが、そこを乗り越えると逆に気持ちイイと言いますか。
キャストだけでも育成の幅が広く、経験値によるレベルアップや素材消費によるキャスト強化、スキルの強化、ピースを取得することで強化できる限界突破などさまざま。ただ、基本的にはステージを一度最大評価でクリアーすると、ほとんどのステージがスキップ可能なのでそのあたりの収集は楽になります。
たとえば「あの素材が欲しい!」となれば検索ボタンからステージを探し、スキップ数を決めればサクサクと素材が手に入るので、素材入手に関してのストレスはほとんどありません。時間を掛ける周回プレイといった要素が、ほとんどないタイトルなんです。
さらに装備品のフィギュアのほかに、最大5つまで装備できるアクセサリという装備アイテムがあります。フィギュアの強化は比較的簡単かつシンプルで、レベルの限界突破やグレードアップにはイベントなどで手に入る素材アイテムが必要です。
アクセサリはかなりマニアックというか、正直強化するのがかなりたいへんな装備品です。強化アイテムの入手や装備アイテムのコンプリート、アイテム自体へのアクセス、装備管理などがかなりややこしいのですが、しっかり鍛えれば戦力アップにつながる要素。筆者はゆっくり楽しむ“盆栽”だと思っています(笑)。
なお、各バトルやイベントはたいてい“自分の好きなパーティーで挑もう!”というゲーム性というよりは、“有効属性を揃えたパーティーで挑む!”という感じになっているので、結果的に全属性のキャラクターを育てていくことになるでしょう。
ちなみに、この手のRPGはたいてい“ガチャで最大レア度のキャラクターが強く、低レアのキャラクターは育ててもあまり意味がない”ことが多いと思います。『エラゲ』はガチャで取得できる最大レア度★3のキャストの育成が非常にたいへんなので、逆に低レア度のキャラクターを育成したほうが戦力アップにつながることもあります。同じレア度へと強化した性能差もあまりないので(スキル能力の違いは別として)、しっかり低レア度キャラクターが活躍できるようになっています。
という感じで、本作は育成に関してはカジュアルというよりはゲーマー向け。やり込んでいくと、育成はたいへんだけど、コツコツと育てていくのが楽しくなっていきます。慣れれば1日に消費するスタミナも、狙った育成部分につぎ込むだけで終わるので“1日にやるべきこと”の時間がかなり少ないのも、マルチにゲームをしている人にはうれしい部分だと思っています。
ゆるやかに楽しめる対人戦
本作は対人戦コンテンツが多く、ほかのプレイヤーとバトルすることが多いです。「競い合いたくない」というプレイヤーもいると思いますが、本作の対人戦は比較的緩やかで、そこまでガチガチにならなくてもある程度の報酬が手に入ります。
開発課に所属し、かつみんなで連携しながらがんばらないと難しい期間限定対戦イベント“開発課コロシアム”のランキングに関してはたいへんかとは思いますが、それ以外の1対1のシーズン制バトル“取締役アリーナ”、3対3で戦う“代表取締役アリーナ”に関しては適度な参加で、緩く楽しめます。
いまこそ『エラゲ』を始めよう!
そんな『エラゲ』は、現在数々のキャンペーン・イベントを実施中。これまでプレイしてきた筆者としては「えっ、急にこんなに報酬が豪華になるの!?」と驚くほどに、たくさんの恩恵が受けられます。
もしまだ始めてない人、もしくは「興味はあったけど」、「前はやっていたけど」という人はぜひいまこそプレイし始めるのがオススメ! いやもう、マジで『エラゲ』がここまでやさしくなるとは……!
『ストリートファイターII』シナリオイベント
2023年7月31日~8月15日の期間、新たにカプコンより参戦したキャスト“『ストリートファイターII』シナリオイベント”が開催中です。
リュウを彷彿とさせるアノード『ストリートファイターII』、ベガを彷彿とさせるカソード『ストリートファイターII』がゲットできるほか、『ストリートファイターII』にまつわるシナリオイベントが展開されます。また、リュウと春麗のフィギュアも登場しました。
アノード『ストリートファイターII』はガチャで入手するのが基本なのですが、なんと今回はパネルミッション(条件を満たしてパネルを埋めると報酬がもらえる要素)を達成することで、アノード『ストリートファイターII』が手に入ります! 無償で初期レア度★3キャストが狙えるのは、マジでうれしいところです。
サマーキャンペーン
2023年7月31日より、サマーキャンペーンが実施中です。サマーキャンペーン中はデイリーミッションのスタミナ回復量がアップするほか、ゲーム内通貨の"ジェム"を消費してのスタミナ回復を行うデイリーミッションが追加。消費したジェムは報酬として戻ってきます。
ジェムはガチャにも使うので溜めたいけれども、やりたいことをするために仕方なくジェムを使ってスタミナ回復をしていたプレイヤーも少なくないのではないでしょうか。これはプレイヤーとしては、超うれしい要素です。
初心者向けに説明すると、本作はスタミナを消費すればするほど、プレイヤーレベルの経験値になります。プレイヤーレベルは、キャストレベルの限界値になっているので、戦力アップにはスタミナが必要になるんです。そのため、いかに毎日スタミナを消費するのかも重要な要素。つまり通常時よりもプレイヤーレベルを上げやすく、育成もしやすくなっているので、いまから始めればサクサクとキャストを強化できることでしょう。
また、キャンペーン中は、プレイヤー経験値がアップする期間や特定のステージ群でアイテムドロップ数がアップする期間が設けられています。さらに、サマーキャンペーンパネルミッションも用意されているので、このお得な期間をぜひ活用しましょう。
404ガチャ開催中!
そのサマーパネルミッションで手に入るのが、“404ガチャチケット”です。キャストとフィギュアに分かれており、各202連、合計で404連ガチャが引けるというイベントになっています!
排出される初期レア度★3のキャストは、常設ガチャのキャストのほか、ゼビウス(アノード)、アルカノイド(カソード)、奇々怪界(カソード)、ダライアス(アノード)の4名。フィギュアは常設ガチャのフィギュアのほか、ソルバルウ、DOH、プカプカ、シルバーホークが手に入ります。
これまでもチケット配布系イベントはあったのですが、だいたい10~30枚前後くらいしかもらえませんでした。『エラゲ』史上でいちばんお得なイベントとなっているので、ぜひサマーパネルミッションに挑みましょう!
ゲームたちのバトルロイヤルを見届けよう!
そんな『エラゲ』が2023年8月3日、“ゲーム達のバトルロイヤル”というキャッチコピーをもとに、新たなコンセプトムービーとキービジュアルを公開しました。
数多のゲームたちが入り乱れて戦い合う、そんなイメージへ『エラゲ』は新たな転換を目指しているのでしょう。直近でキャスト化したカプコンの『ストリートファイターII』もうれしかったですし、まだまだキャスト化してほしいゲームが筆者にもたくさんあります。今後のどのようなゲーム、メーカーが参入するのかが、いちプレイヤーとしても非常に楽しみです。