先日、最新作『ARMORED CORE VI FIRES OF RUBICON』(アーマード・コアVI ファイアーズオブルビコン)のPVが公開され、大きな盛り上がりを見せた『ARMORED CORE』(AC)シリーズ。2022年には初代『AC』から記念すべき25周年を迎えた。

 『AC』は、1997年7月10日にプレイステーション(PS)で発売された初代『アーマード・コア』を皮切りにシリーズ化された、3Dメカアクションゲームだ。

 アクション性やカスタマイズ要素(アセンブル)をはじめ、独特な世界観・設定、キャラクターのセリフ回しなどが多くのファンを魅了してやまない。

 本稿では、各タイトルを振り返るととともに、よく使われるセリフもいくつか記載していく。なお、筆者が好きなセリフは、かの有名な「だまして悪いが 仕事なんでな 死んでもらおう」(『アーマード・コア2 アナザーエイジ』より)である。

※記事内には『アーマード・コア』シリーズのネタバレが多く含まれるため、これからプレイしようと思っている方は注意してほしい。

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『アーマード・コア』(PS)

  • 発売日:1997年7月10日
  • 略称:AC
【AC】歴代『アーマード・コア』シリーズまとめ。『AC6』発売前にレイヴン、イレギュラー、リンクス、重カラサワカラサワイザナミイザナミアラキデアラキデなどのいまさら聞けない用語も解説
【AC】歴代『アーマード・コア』シリーズまとめ。『AC6』発売前にレイヴン、イレギュラー、リンクス、重カラサワカラサワイザナミイザナミアラキデアラキデなどのいまさら聞けない用語も解説

 記念すべき『AC』シリーズ1作目。後に紹介する『プロジェクトファンタズマ』、『マスターオブアリーナ』と合わせて、PS三部作、初代三部作などと呼ばれる。

 シリーズ初代でありながら、プレイヤーの腕が直結する戦闘、豊富なステータスと制限によりメカ好きを興奮させるアセンブル、隙の少ない“小ジャンプ移動”というテクニックといった、作品の根幹がすでにできあがっている。画面を見ただけで『AC』だとわかるUIも特徴的だ。

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 本作の世界は、戦争の“大破壊”によって地上の環境が汚染され、地下への移住を余儀なくされた状態。人類の大半は戦争によって消滅してしまい、地下では国ではなく企業が世界を管理するようになる。

 そのため、残存の企業どうしの抗争が絶えず、つねに争いが起こっている世界である。

 プレイヤーは、アーマード・コア(AC)のパイロット“レイヴン”(傭兵)として、企業から依頼を受け、任務をこなしていくことになる。

 しかし、企業からの依頼は次第に怪しさを増し、最終的にはレイヴンたちを管理する“レイヴンズ・ネスト”の闇を発見し、命を狙われる立場になってしまう。

 1作目にして、企業どうしの抗争、プレイヤーが“イレギュラー”として企業に目を付けられる世界設定など、『AC』シリーズならではの重々しくも惹かれるストーリーが展開される。

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 しかし、本作ではストーリーの解説がほとんど存在しないため、数少ないテキストを読み解き、考察・妄想する必要があり、プレイヤー側の読解力が試される。これが巷で言うところの“フロム脳”である。レイヴンたるもの、考察する技量も問われてくる。

 チュートリアルの時点で難易度が高く、操作方法がわからない状態でゲームを始めると、チュートリアルから進めないことで有名。

 なお、当時はアナログスティックが存在しないコントローラーを使用していたため(初期のPSコントローラーにはアナログスティックが存在しなかった)、カメラ移動にスティック操作は使用できなかったことも、難易度を跳ね上げていた要因。

 後にシリーズ恒例となるレーザーライフル(続編以降はプラズマライフル)“KARASAWA”は、圧倒的な火力から、多くのプレイヤーがお世話になった武器である。

 また、最終ミッションには、後のシリーズでも重要な立ち位置になる赤いAC“ナインボール”が初登場。

 ミッション中、ナインボールを倒したと思いきや、その直後に2機目のナインボールが登場するトラウマは、多くのレイヴンを絶望に陥れた。シリーズならではの難易度の高さを味わえる、初代の名にふさわしい作品だ。

おもなセリフ

  • 「認めよう、君の力を。今この瞬間から、君はレイヴンだ。」
  • 「レイヴン助けてくれ! 化け物だ!」
  • 「イレギュラーなんだよ。やりすぎたんだ、お前はな!」
  • 「わたしはなにか…されたようだ」
  • 「・・レ、レイヴ、ン 気、をつけ・・・お前・・も・・」

『アーマード・コア プロジェクトファンタズマ』(PS)

  • 発売日:1997年12月4日
  • 略称:ACPP
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 『AC』シリーズの2作目。PS三部作、初代三部作の2作目でもある。

 初代『AC』からの変更点として、新パーツの追加や、“アリーナモード”というCPUのACと1対1の対戦を楽しめる要素が実装された。もちろん、ストーリーも新規のものが用意されている。

 シリーズの中でもミッション数が比較的少ないことが特徴だが、前作より物語に注力された作品だと言える。前作からセーブデータを引き継げることもあり、スピンオフ的な側面も強い。

 “レイヴンの日常”が描かれる本作では、「地下複合都市 『アンバークラウン』へ侵入して欲しい」という単純で奇妙な依頼から、物語が始まる。

 設定資料によると時系列的に初代『AC』の約2年後とされているが、ストーリーの展開からプレイヤーによっては「2年前なのでは?」と考察する人もいる。

 “スミカ・ユーティライネン”というレイヴンをアンバークラウンから救出し、“ウェンズデイ機関”という組織、“ファンタズマ計画”という研究の話を耳にする。プレイヤーは、スミカとともに謎を解明すべく、依頼をこなすことになる。

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 “ファンタズマ計画”とは、人体と機体を一体化させることで、驚異的な性能を発揮できるようになる機体“ファンタズマ”を開発すること、それを研究していたのが、“ウェンズデイ機関”だ。

 本作では、AC“ヴィクセン”と、それを駆るレイヴン“スティンガー”が有名。「俺は面倒が嫌いなんだ」というセリフが特徴のキャラクターである。

 スティンガーは、物語が進むにつれてよくない方向に進んでいってしまい、最終的に面倒なことになってしまう愛嬌のあるキャラクターだ。

 スティンガーは最終的にファンタズマに乗り換え、プレイヤーとの一騎打ちを所望する。それはすなわち、スティンガーの身体はすでになく、機体と一体化したということで……?

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 コアな対戦ファンの中では、対戦用のアセンブルを組んだ際、アリーナランクの低いAC“デンジャーマイン”とそのレイヴン“地雷伍長”と対戦して試運転するというお決まりもあるのだとか。

 また、データの連携が可能で、前作のデータを使って本作で対戦する“通称:イエローアセン”という非公式の対戦ルールも存在する。

 初代『AC』のように世界に直結した物語ではないが、いちレイヴンとなって、ほかのレイヴンとかかわっていく、『AC』の世界観を補完できるストーリーとなっている。

おもなセリフ

  • 「いいか、俺は面倒が嫌いなんだ」
  • 「スミカ・ユーティライネンです」
  • 「アビスへようこそ」
  • 「俺はついにこいつと一体になった」
  • 「その時は、格安でお願いね」

『アーマード・コア マスターオブアリーナ』(PS)

  • 発売日:1999年2月4日
  • 略称:ACMoA
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 『AC』シリーズの3作目。PS三部作、初代三部作の最後の作品。時系列的には初代『AC』とほぼ同時期である。

 DISC2枚組構成となっていることが特徴で、DISC1はストーリー、DISC2には、開発スタッフをはじめ、大会で名を上げたプレイヤー、ゲーム雑誌編集者などの機体データ実装されたアリーナが収録されている。

 AC大会優勝者のデータが入っている“チャンピオンアリーナ”では、“公認イレギュラー”として名を刻んだ“YOU”氏や、アニメ『ポプテピピック』の“ボブネミミッミ”などを制作したAC部の一員“ビッグ・ザ・将軍”氏など、ファンのあいだでも語り継がれるレイヴンたちと戦うことができる。

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 ちなみに、機体データの中には、我らがファミ通編集者のデータも実装されている。当時、まだ幼かった筆者にとって、憎き敵として認識されていたことがあったり、なかったり。

 作中では初代『AC』にも登場した“ナインボール”や“レイヴンズ・ネスト”に重きを置いた物語が展開され、主人公は一般人からレイヴンになったというシリーズの中でも異色の設定。

 家族を殺した赤いAC(後にナインボールであることが判明)を憎み、レイヴンの活動、すなわちストーリーそのものがナインボールへの復讐劇になっている。

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 「いつかナインボールに会わせてやる」と言うマネージャー“ラナ・ニールセン”、ナインボールのパイロット“ハスラー・ワン”など、いずれも謎の多いキャラクターが登場。プレイヤーは、アリーナと任務をこなしつつ、これらの謎を解明していき、ナインボールへの復讐を果たすことになる。

 サブタイトルにもある通り、アリーナに注力された作品でもあり、DISC2ではオリジナルの機体とAIを設定して、アリーナで戦わせることもできる。

 本作を語るうえで欠かせないのは、最終ミッションの演出だ。エレベーターでの移動中、セリフがカットインとともに入り込み、徐々に判明していくラスボスの全貌、

 目標位置に到着したとき、さっきまでカットインがあったラスボス“ナインボール・セラフ”との対面。そしてラスボスを冠するにふさわしい圧倒的な性能。ぜひ一度は体験してほしいものである。

おもなセリフ

  • 「アリーナの新顔に、負けるわけにはいかんな」
  • 「やれやれ、レイヴンが相手じゃ分が悪すぎるか」
  • 「二度とこんな事はするな。以上。」
  • 「大きすぎる…修正が必要だ」
  • 「勝手に死ぬがいい」
  • 「ターゲット確認。排除開始」

『アーマード・コア2』(PS2)

  • 発売日:2000年8月3日
  • 略称:AC2
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 ハードがPS2に移り、内容が一新された新たな『AC』。ナンバリングとしては2作目、シリーズとしては4作目となる。企業どうしの争いやレイヴンの存在などの世界観、ジャンプやブーストを使いながら敵を視認して攻撃など、基本となる部分は同じである。

 新たに“ラジエータ”、“インサイド(機体内蔵型補助兵装)”、“エクステンション(補助兵装)”がパーツのカテゴリとして登場。また、機体に熱が蓄積するとオーバーヒートを起こし、スリップダメージを受ける新たなパラメータ“熱量”も実装された。

 加えて、“リミッター解除”システムが導入。一時的にエネルギーゲージの使用が無制限になるが、一定時間後にエネルギーゲージがチャージ状態になってしまうハイリスクハイリターンの駆け引きを楽しめるものだった。

 そして、ロマン溢れるシステム“オーバードブースト(通称:OB)”も追加。少しの溜めの後、一気にブーストして急加速するシステムだ。戦闘中移動にもメリハリがつき、戦闘中の演出にもひと役買っている。

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 ストーリーは、初代『AC』から70年後の世界。火星に移住した人類たちの物語が展開される。地球の状態が変化し、火星でも企業どうしの争いが生まれてしまったことにより、レイヴンの活動が再開。火星でも戦闘が勃発する。

 物語のキーとなるのは、地球から派遣される“フライトナーズ”と呼ばれる特殊部隊。争いを鎮圧する部隊だったのだが、“レオス・クライン”率いる“フライトナーズ”が、火星を占領。レイヴンのための占領と思われていたが、どうやら違う思惑があったようで……。

 ストーリー展開は熱いものの、例にもれず細かい解説は存在しない。プレイヤー間では、読解力を駆使してのさまざまな考察が生まれている。

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 『AC』シリーズの中で難易度が比較的低めで、ストーリーもシンプルなため、シリーズ初心者にオススメされる作品のひとつ。

 『AC』に触れてみたい人は、最初に『AC2』を遊んでみるのもいいだろう。

おもなセリフ

  • 「ただし列車護衛が最優先ということを忘れないように」
  • 「お前には失望した。もう何も期待はしない」
  • 「消えろイレギュラー!」
  • 「ぐああっ! ク、クライン…!」

『アーマード・コア2 アナザーエイジ』(PS2)

  • 発売日:2001年4月12日
  • 略称:AC2AA
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 『AC2』の世界観やシステムを引き継いだ次回作で、『AC』シリーズ5作目。

 『AC2』の拡張版とも言えるタイトルで、バトルバランスの調整、ストーリーよりミッションに注力した内容といった変更が行われている。

 とくにバトルバランスについては好評で、前作『AC2』で不評だった点に調整が入っており、さまざまなアセンブルと対戦を両立できるようになっている。

 物語の舞台は、『AC2』から5年後。『AC2』の騒乱により、地球政府と企業は同時に軍事力を高めることになる。細かいことに手が回らない政府や企業は、レイヴンを頼る。プレイヤーは、そのレイヴンのひとりとして、さまざまな依頼をこなしていく。

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 先述した通り、ストーリーというよりは、さまざまなミッションをとにかくこなす、いちレイヴンとしての活躍を楽しむ内容になっている。

 だからといって見どころがないわけではなく、大きな物語が存在しない代わりに、かえって数多くのレイヴンたちの個性が際立っているため、ファンからの評判もいい。

 そして、BGM『9』(※)とともに“ナインボール・セラフ”と戦えるミッションが用意されており、ファンサービス要素も存在しているのも、ファンの心をつかんでいる。なお、難易度はかなり高く、数多くのレイヴンを屠ったであろうACだ。

※ナインボールやナインボール・セラフとの戦闘で流れる象徴的なBGM。『ACMoA』や『AC2AA』に登場。

 本作独自のシステムとして、ふたりプレイで協力・対戦できる“VSミッション”という唯一無二の要素も存在している。友人とのプレイに幅が増えたことで、対戦以外の遊びも楽しめたことも特徴のひとつである。

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 ひとりプレイで『AC2』を遊んで、対戦も楽しみたい人は、『AC2AA』をプレイしてみよう。

おもなセリフ

  • 「だまして悪いが、仕事なんでな 死んでもらおう」
  • 「ち、ちくしょう…!」
  • 「この際プライドは抜きだ!」
  • 「乱入してくるとは、とんでもないやつだ」
  • 「旧式のACのようです」

『アーマード・コア3』(PS2)

  • 発売日:2002年4月4日
  • 略称:AC3
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 ナンバリングとしては3作目、『AC』シリーズでは6作目となるタイトル。

 大きな特徴として、これまでは初代『AC』から続くストーリーだったものに対し、『AC3』では物語が一新。地下生活、企業どうしによる抗争など、世界観は似たようなものの、完全に別の世界のストーリーとして、新規のプレイヤーでも楽しむことができる。

 システムも一新され、基本となる操作は同じであるものの、さまざまな要素が追加されている。

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 ほかのレイヴンを雇い、協力してミッションをこなせるようになり、世界観をより掘り下げられる“僚機システム”をはじめ、メカ好きにはたまらない、武装を解除して機体の重量と消費エネルギーを減らす“パージシステム”が登場。

 さらには、コアに内蔵された、いわゆる“ビット”攻撃が可能な武装“イクシード・オービット(EO)”も実装。いずれも新たな『AC』の形として、ファンの心をつかんだ作品である。

 物語は、惑星規模での大規模な災害が起こった数百年後の地下都市“レイヤード”で始まる。僅かに生き残った人類は、人類を管理するAI“管理者”と呼ばれるシステムに従い暮らしていた。

 レイヤードでは、企業が権力を持ち、企業どうしが争うようになっていた。しかし、企業どうしの抗争も、すべて“管理者”の思惑通り。

 企業にも管理者にも属さない、依頼をもとに戦う傭兵“レイヴン”は、機動兵器“アーマード・コア(AC)”を駆り、管理者や企業の思惑に立ち向かっていくことになるのだった。

 本作では、“クレスト”、“ミラージュ”、“キサラギ”という3つの企業と、反体制組織“ユニオン”が、それぞれの理念を持って行動している。また、ACのパーツも企業が開発しているもので、各企業の個性が出ているのがわかる。

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 たとえば“キサラギ”は、管理者のことは考えない自由思想のため、武装ひとつをとっても自由である。

 男のロマンを体現したパイルバンカーのような兵器“射突型ブレード(通称:とっつき)”であったり、レーザーが飛び交う時代に火炎放射器を開発したりと、ファンの中では“変態企業”と呼ぶ声すら存在している(もちろん、いい意味で)。

 初代『AC』をオマージュした新規ストーリー、現実的なものからロマン武器まで揃っていること、僚機システムによる救済措置など、『AC2』と並んで、シリーズ初心者にオススメされることも多いタイトル。

 『AC2』はSFな世界観だが、こちらはより初代『AC』に近い薄暗い地下世界が舞台となっているため、好みも分かれるところ。

おもなセリフ

  • 「てこずっているようだな…手を貸そう」
  • 「イレギュラー要素は抹消する、ミラージュはそう判断した」
  • 「お互いレイヴンだ。余計な詮索は無しにしよう」
  • 「消えなさい! イレギュラー!!」
  • 「貴様…!」
  • 「サンキューレイヴン、助かったわ」

『アーマード・コア3 ポータブル』(PSP)

発売日:2009年7月30日
略称:3P

 後述する『ARMORED CORE for Answer』のつぎに発売される『3』の移植版を先に紹介したい。『3P』は『AC3』を携帯型ゲーム機プレイステーションポータブル(PSP)に移植した作品である。

 いくつかの追加要素があり、初代『AC』から『AC2AA』までの武装の復刻などが行われている。

 また、外伝小説『ARMORED CORE BRAVE NEW WORLD』より、ゲストAC“マーウォルス”とそのパイロットである“サーティ”が参戦している。

 また、PSPである都合上、ボタンの数が少なく、キーコンフィグの問題も発生していた。加えて、パージをするキーを設定できない場合もあり、「パージをパージする」というスラングも生まれた。

 ただし、PSPという携帯型ゲーム機で発売された『AC』作品ということもあり、これまでにはない新規層の獲得にひと役買った作品であることを忘れてはいけない。

『アーマード・コア3 サイレントライン』(PS2)

  • 発売日:2003年1月23日
  • 略称:AC3SL
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 『3』の続編として発売。『AC』シリーズでは7作目となるタイトル。

 立ち位置的には、ナンバリングに手が加えられた『AC2AA』と似たようなものだが、対して『AC3SL』はしっかり続編としてのストーリーがくり広げられる。新たなオープニングやBGMは、ファンからの評判も高い。

 前作からの変更点として、AI機体を育成できる新システムの導入が特徴的。AI機体育成は、物語や対戦とは関係なく、完全に独立した要素。登録したアセンブルを使用してアリーナでAIを戦わせ、育成させる、新たな遊びかたを確立している。

 「友人と対戦したいが、実力差が激しい」といったレイヴンたちも平等に対戦を楽しめる要素だった。

 ちなみに、地味ながらもACのカメラアイが発光するようになっている。こういうメカ好きを喜ばせる仕様がほぼ毎回入っているのも『AC』シリーズのニクいところ。

 物語は、『3』のエンディングから数年後。地下都市“レイヤード”から地上が解放され、人類が地上の研究を進めている世界が舞台。地上の利権を求めて企業どうしが対立し、その抗争でレイヴンたちは依頼として戦いに身を投じることになる。

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 しかし地上には、どの企業も手を出せない未踏査地区“サイレントライン”という区域が存在した。

 理由は、その区域にのみ、衛星砲による攻撃が行われるということだった。とある任務でAI研究所の研究員“セレ・クロワール”を助け、彼女からサイレントラインの情報を獲得していく。

 衛星砲の力を利用する企業たち、謎の研究員セレ。そしてサイレントライン。謎に満ちた物語は、シリーズの重苦しい雰囲気をうまく演出していて、独特な世界観をより一層盛り上げている。

 ゲーム内では、企業どうし手を組んだり、レイヴンどうしで協力したりと、いままでにない物語の展開を楽しめる。また、過去作のオマージュも散りばめられており、シリーズファンを喜ばせる要素もチラホラ。

 アリーナでのNPCとの対戦もかなりおもしろく、これまでのシリーズ作はNPCの動きが比較的単調だったのに対し、本作ではシステムをうまく活用した戦いを見せてくれる。

 数あるレイヴンの中でも人気な“フォグシャドウ”は、手を加えられた人間“強化人間”だらけのトップランカーの中に、ひとりだけ混じっている通常の人間。

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 強力な兵器の押し付けではなく、OBを駆使した高速戦闘、的確な射撃攻撃など、いちレイヴンとして参考になる部分が多い。フォグシャドウと戦い、リプレイを保存して、戦闘の基礎を学んだのは、筆者だけではないはず。

 なお、“武器破壊”という大味なシステムも存在するが、対戦での武器破壊はオンオフを切り替えることができるため、少し影が薄めになっている。

 ミッションの難易度は高めなので、新規のプレイヤーは、まず『3』を遊んでから本作に触れることをオススメする。

 余談だが、筆者が最初に遊んだシリーズ作品が本作だった。ミッション“電力施設崩壊阻止”で道に迷い、頭を抱えた嫌な経験がある。消火活動+謎のレイヴン登場という緊張感も相まって、手汗の量がすごいことになったことを思い出した。

おもなセリフ

  • 「こちらシューティングスター。あとは任せろ!」
  • 「なんて事・・・あんなものまで・・」
  • 「あとは‥あなたの役割‥」
  • 「いい腕だな また一緒に戦いたいものだ」
  • 「一流との違いを教えてやる」

『アーマード・コア サイレントライン ポータブル』(PSP)

  • 発売日:2009年11月19日
  • 略称:SLP

 『3P』と同じく、『ARMORED CORE for Answer』以降に発売された移植版。

 新たなパーツの追加、ゲストのランカーが参戦していることなど以外は、基本的には完全移植であるため、変更点はほとんどない。

『アーマード・コア ネクサス』(PS2)

  • 発売日:2004年3月18日
  • 略称:ACNX(シリーズのことはN系と呼ばれる)
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 世界観は『3』の延長線上となっている『AC』シリーズとしては8作目のタイトル。

 『ACMOA』のように、2枚組ディスクとなっている。DISC1には本編が、DISC2にはリメイクされたPS三部作のミッションや設定資料、BGMなどの資料が収録されている。

 操作方法が2種類に増加。そのほかにも、パーツが計10段階までチューン可能になったり、マシンガンなどの連続発射数を制限する“マガジン装弾数”が実装されたり、一部のコアパーツに武器を格納できるようになったり、DISC2で追加のミッションを楽しめるといった要素が実装されている。

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 ストーリー的には、『AC3SL』から続いている。未踏査地区“サイレントライン”を開発した人類は、さらなる地上未開拓地の砂漠一帯に手を出していく。

 ミラージュ、クレスト、キサラギの対立関係はより色濃く反映され、専属クレストなどの存在により、合わせてレイヴンどうしの抗争も激化。新たな企業“ナービス”の存在も、物語のキーとなる。

 そして、地下都市“レイヤード”のときにはなかった旧時代の兵器が発見され、プレイヤーをはじめ、さまざまな人物を巻き込んでいく。

 エンディングの演出は賛否両論あるが、無限に戦い続けながら暗転し、エンディングを迎える演出は、よくも悪くもプレイヤーの記憶に残るものになっている。

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 対戦部分は“熱暴走”や強いパーツが批判を生んでしまった。

 “ジノーヴィー”や“ジャック・O”、“アモー”など、後述する続編『ラストレイヴン』にもつながる話であるため、本作に登場するレイヴンたちは人気が高い。

 オープニングの演出、DISC2の設定資料など、見どころは数多くあり、新規のプレイヤーというよりは、『AC』ファン向けの作品となっている。

おもなセリフ

  • 「ふん、役立たずめ!」
  • 「貴様、覚えておくぞ!」
  • 「この荒れ具合…同業者か?」
  • 「今この瞬間は、力こそがすべてだ!」
  • 「アークにまだこんな奴がいたのか!?」
  • 「あれは…轟の…」
  • 「あまり無理をされては困ります」
  • 「わたしはなにか…されたようだ」

『アーマード・コア ナインブレイカー』(PS2)

  • 発売日:2004年10月28日
  • 略称:ACNB
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 『ACNB』は、シリーズとしては9作目となる。

 本作において最大の特徴は、“ミッションが存在せず、内容がトレーニングとアリーナのみ”ということ。トレーニングといっても、ただ的を狙うような、単純なものではない。

 ロックオン能力を鍛える“LOCK-ON SKILL”、攻撃を避ける“DEFENSE:SINGLE”、ミサイルのみに絞って回避する“HEAT RESISTING”など、さまざまなシチュエーションに応じてトレーニングが用意されているので、これまでにはなかった遊びを楽しめるようになっている。

 ちなみに、トレーニングに失敗すると「NICE JOKE」と言われる。こちらの平常心を乱してくるような言葉選びに、手を震わせたのは言うまでもない。

 なお、ミッションが存在しない都合上、ストーリーについて語ることはほとんどない。

 『ナインブレイカー』というサブタイトルに絡んでいるからか、なんと過去作に登場した“ナインボール”が、新たな姿で復活している。新しいスタイルのナインボールはかなりスタイリッシュになっているので、ファンは一見の価値あり。

【AC】歴代『アーマード・コア』シリーズまとめ。『AC6』発売前にレイヴン、イレギュラー、リンクス、重カラサワカラサワイザナミイザナミアラキデアラキデなどのいまさら聞けない用語も解説

 バトルバランス的には、『NX』で不評だった“熱暴走”の要素が緩和され、カスタマイズの幅が広がっている。『NX』に比べて、ブースト出力をはじめとした機動力系統に調整が入っていることも見逃せない。

 トレーニング&アリーナに絞っているだけあって、ユーザー間では、『N』系の中だともっとも対戦環境がよいとされる作品となっている。

おもなセリフ

  • 「NICE JOKE」

『アーマード・コア ラストレイヴン』(PS2)

  • 発売日:2005年8月4日
  • 略称:ACLR
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 『ACNB』に続いて、『N』系の続編として3作目の作品。『AC』シリーズとしては、記念すべき10作目となる。

 なお、発売日としては後述する『フォーミュラフロント』が10作目にあたるのだが、ゲームシステムの違いなどからアクションを主とした『AC』シリーズとしてはこちらを10作目とするのが一般的である。

 シリーズ屈指の難易度を誇ることで有名で、最終ミッションに登場するレイヴン“ジナイーダ(通称:ラスジナ)”は、多くのレイヴンのトラウマとなったことだろう。旧作で言うところの、ナインボールにあたる恐ろしさを味わえる。

 本作の物語は『NX』から続いているものの、少し特殊で、“ストーリー全体が24時間のあいだに行われる”という形式が取られている。あくまでストーリー演出上の話であり、本当に24時間以内にクリアーしなければいけないわけではない。

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 『NX』で謎の特攻兵器に攻め続けられた人類は、その圧倒的な物量から、撤退を余儀なくされる。

 災害とも呼ぶべき損害を受けた人類は、復興のためにすべての企業とレイヴンが協力して連合統治機構“アライアンス”を設立。やっと人類全員が協力し合う時代が来る……と思いきや、『AC2』のレオス・クラインのように、またしてもレイヴンが反旗を翻す。

 「レイヴンの秩序を」を決起するのは、『NX』で登場したレイヴン“ジャック・O”だ。ジャック・Oとその仲間たちは、レイヴンによる武装組織“バーテックス”を立ち上げ、アライアンスVSバーテックスという構図に。

 人類の未来は……? 最後に生き残るレイヴン、すなわちラストレイヴンは誰になるのか。分岐するエンディングをたどり、プレイヤーはラストレイヴンになるため、抗争を続けていくのだった。

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 バトルシステム的には、『NB』で不評だった部分に手が加えられ、熱暴走、ブースター周りの調整が行われており、より高速化したバトルを楽しめるようになった。

 また、『AC3SL』のときに見られた“武器破壊”システムの進化系とも言える“部位破壊”システムによって、頭部が破壊されればレーダーが、腕が破壊されれば武器が使用できなくなるなど、メカとしてのリアリティが増している。

 その反面、部位破壊システムは負けているほうが逆転できなくなるシステムとして、対戦面ではあまり好評とは言えなかった。

 機体のアセンブルを楽しめる“ガレージ”のユーザビリティが非常に高い作品でもあり、機体をさまざまな角度で観察できるようになった点が、多くのレイヴンに刺さった。

 本作以降のシリーズ作品では、傭兵の呼び名がレイヴンから“リンクス”に変わるため、事実上、本作がレイヴンとして戦える最後の作品、まさにラストレイヴンとなる。

おもなセリフ

  • 「じょ、冗談じゃ…」
  • 「これは本物か!? 奴の言う通り…!!」
  • 「最後まで付き合ってもらう」
  • 「潮時か…」
  • 「遅かったじゃないか…」
  • 「随分と調子よさそうだねぇ…騙されたとも知らずに」
  • 「たかがAC一機じゃないか!」
  • 「助けるつもりなどもとよりない…」
  • 「どういうつもりだ!」
  • 「報酬分くらいは働け!」

『アーマード・コア ラストレイヴン ポータブル』(PSP)

  • 発売日:2010年3月4日
  • 略称:LRP

 『LR』の移植版。基本的には他の移植版同様、完全移植+追加要素が加えられている。

 10個の追加パーツに加え、移植版の『3P』、『SLP』のデータをコンバートすれば、調整が加えられた、これまでの追加パーツも使用可能となっていた。

 ゲスト機体も多く参戦しており、移植版としては文句のない出来栄えとなっているため、評判も高い作品だ。

『アーマード・コア フォーミュラフロント』(PSP、PS2)

  • 発売日:2004年12月12日(PSP)、2005年3月3日(PS2)、2005年11月17日(PSP インターナショナル)
  • 略称:ACFF
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 『ACLR』以前に発売されたタイトルで本来は10作目にあたり、『アーマード・コア』を冠しているものの、前述した『ラストレイヴン』が10作目の記念作品となっており、少しだけ立ち位置が難しい作品。

 ちなみに『3P』より前に発売されているため、PSP版としては初の『AC』タイトルでもある。

 本作の特徴として『AC』でありながら、“アクションゲームではない”点が挙げられる。というのも、本作ではACの操作は一切できず、端的に言えば“CPUがACを操作するのを眺めるゲーム”なのである。

 一見、楽しみかたがわからないように見えるが、じつは“アセンブルに注力した”挑戦的な作品として、ディープなファンから人気を得ている作品なのだ。

 CPUが操作するAIは、プレイヤー(アーキテクト)が組むことになる。どういったケースで、どういった行動を取るのか、そのすべてをプレイヤーが組み込む。そして、組み込んだAI+アセンブルしたACをアリーナで戦わせ、どちらが勝つかを競うという流れとなっている。

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 ブレードで戦わせたいから強引に近づかせるのか、はたまた慎重に立ち回り、迎撃としてブレードを使うのか。なかなかプレイヤーの思惑通りに行動してくれないなんてこともあるが、そこはご愛敬。これはこれで非常に楽しい駆け引きが楽しめる。

 世界観もほかの作品とはかけ離れていて、これまでのように地下からの脱出、資源の取り合い、命の奪い合いなどはしない。

 誰も死なない平和な世界で、ACはスポーツ“フォーミュラ・フロント”として、娯楽のひとつとなっている。我々が野球を観戦するように、この世界の住人はACを観戦するのだ。

 ストーリーも、少ないながらもテキスト上で存在しているため、ひとりプレイも楽しめる。だが、友人やほかのアーキテクトたちと自慢の機体を戦わせることが、本作のおもしろさを最大限に味わえるポイントだろう。

 ちなみに、パーツバランスは『ACNB』のもの+αとなっている。

 インターナショナル版では、自分でACを操作できるモードも追加された。

『アーマード・コア4』(PS3、Xbox 360)

  • 発売日:2006年12月21日(PS3)、2007年3月22日(Xbox 360)
  • 略称:AC4
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 ハードが次世代(発売当時)へと変わり、大きく様変わりした新たな『AC』。ナンバリングシリーズの5作目で、『AC』シリーズとしては11作目となる。

 これまでの『AC』と比べて、目を疑うほどにグラフィックが進化している。グラフィックについては、つねに評判がいい『AC』シリーズだったが、本作も例にもれず、次世代機の名に恥じない出来栄えとなっている。

 当時、その圧倒的な美麗さを誇るオープニングを見た元レイヴンたちは、口をそろえて「実写かよ、手抜きだな」と非常に難解な褒め言葉を送っていた。

 過去作とは大きく異なり、ストーリー、世界設定、UIなど、さまざまな点に変更が行われている、まさに新世代の『AC』。

 これまでの重く苦しい世界観と、重量感のある操作感とは打って変わり、急速移動が可能な“クイックブースト”や、特殊なエネルギー源“コジマ粒子”を使った迫力のあるバトルが、多くの新規プレイヤーを虜にした。

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 物語は、近未来。増えすぎた人口により、資源の減少、貧富の差が生まれ、国家に対して不信感を持つ人々は、各地でのテロ行為を起こす。その中でも異端だったものは、武器を流通させていた企業たち。

 彼ら(彼女ら)は、これまでのノーマルACの性能をはるかに超える“ネクスト”と呼ばれる新兵器を使い、国家を完全敗北まで陥れた。こうして国家は解体され、企業による体制がとられることになった。この事件は、“国家解体戦争”と呼ばれることになる。

 企業側の人間は裕福に、それ以外の人間はコロニーに追いやられると、貧富の差は激化。さらに圧倒的な性能を持つネクストとそれを駆るリンクスにより、人類は怯え切っていた。また、ネクストが発する“コジマ粒子”は、地上の環境を汚染し続けていたのである。

 とあるコロニー“アナトリア”では、国家解体戦争でネクストに敗れた元AC乗りの傭兵(通称:レイヴン)がたどり着き、保護される。その元レイヴンこそが、本作の主人公である。

 主人公はネクストに乗ることができる適性を持っていたため、アナトリアの傭兵として活躍。次第に大きな企業間の抗争、リンクスどうしの抗争“リンクス戦争”に巻き込まれつつ、その名を轟かせていった。

 本作でのキーマンは、主人公を保護した“フィオナ・イェルネフェルト”と、主人公とは別のコロニーの傭兵“ジョシュア・オブライエン”。彼らとの数奇な運命を辿り、迎えることになるエンディングは、これまでの『AC』とは違う儚さを味わえるだろう。

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 ちなみに、“ジョシュア・オブライエン”が駆るネクストの機体名は“ホワイト・グリント”。次作となる『for Answer』にも登場するが、こちらとは別の機体となっているため、ファンからは差別化のため“ジョシュアグリント”と呼ばれている。

 NPCのリンクスに敗北してしまうと、元レイヴンという主人公の境遇から、「失せろ! 貴様にはノーマルが似合いだ!」だの、「ケッ だから時代遅れってんだよ、雑魚が 死にくされ」だの辛辣な言葉を投げられてしまう。きびしい世界である。

 バトルシステムについては、これまでのシリーズとは一線を画す、超高速戦闘が売りになっている。爽快感や疾走感、新時代の『AC』として、アクションゲーム好きのプレイヤーたちを巻き込んでいった。

 一方で、ネクストの性能に振り回される元レイヴンたちも存在していた。どちらも触れたことがあるプレイヤーならわかると思うが、スピード感が段違いなのである。

 バランス的な話で言うと、これまでにはなかった、アップデートによる調整(レギュレーション)が始まったことが特徴。発売直後のバランスは不評となってしまっていたが、度重なるアップデートにより、対戦環境はどんどんリンクスたちに適応していった。

 「これまでの重量感のある『AC』が好きだった」という元レイヴンたち、「爽快感があってイイ、こういうメカアクションを待っていた」というリンクスたち。好みが分かれる部分ではあるが、新時代の3Dメカアクションとして確立されたのは、言うまでもないだろう。

おもなセリフ

  • 「その力で、貴様は何を守る…?」
  • 「足掻くな 運命を受け容れろ」
  • 「諦めて、お願い!」
  • 「当ててくるか!」
  • 「アナトリアのネクストは置物か!?」
  • 「遅かったな …言葉は不要か…」
  • 「大袈裟なんだよ、みんな」
  • 「格が違うんだよ、格が!」
  • 「クソがっ オレのせいかよっ!」

『アーマード・コア for Answer(フォーアンサー)』(PS3、Xbox 360)

  • 発売日:2008年3月19日
  • 略称:ACfA
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 『AC4』の続編。『AC』シリーズとしては12作目。国家解体戦争から数十年後、『AC4』から13年後の世界が舞台。

 新時代の『AC』として生まれた『AC4』を引き継ぎ、さらなる進化を遂げた次回作。パーツが大幅に増え、まさに正統進化と言える作品だ。

 『AC4』のエンディング後、コジマ粒子によりすっかり汚染されてしまった地上を見限った企業は、高空プラットフォーム“クレイドル”を作り上げ、人類の大半はクレイドルに住むことになる。

 その一方、先の戦いで大きく活躍したリンクスたちは、企業機構“カラード”管下の傭兵として、地上に残された。しかし、時代は変わる。企業は巨大兵器“アームズフォート”を開発。ネクストを駆るリンクスは、まるで使い捨てられたように、汚染された地上で戦うことになる。

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 企業による政治から離れた自由都市“ラインアーク”もいまや腐敗し、傭兵“ホワイト・グリント”による防衛と資金繰りがやっとの状態。

 平和のための連盟であるはずが、権力に飲まれてしまった“企業連”、正体不明の組織“ORCA旅団”。そして、もっとも過激な反企業集団“リリアナ”。主人公は新たなリンクスとして、さまざまな結末にたどり着くことになる。

 本作はマルチエンディングになっており、選んだミッションに応じてエンディングが変わる。

 とくに、リリアナと協力するルートは通称・虐殺ルートと呼ばれ、最終的に主人公が“人類種の天敵”、“史上最も多くの人命を奪った個人”などと呼ばれることになってしまう。歴代シリーズでも、ここまでひどいことを言われたことはなかっただろう。

 前作にも登場したホワイト・グリントは、パイロット不明。オペレータは前作で主人公のオペレータを務めたフィオナであることから、さまざまな考察が行き交っている。

 なお、本作のホワイト・グリントが、テレビCMにも使用されたこともあり、恐らく『AC』を知らない人たちにもっとも知られるネクストだと思われる。

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 ホワイト・グリントのカラードランク(リンクスのランキングのようなもので数字が低いほど高ランクとされる)は9。正体不明、強力な機体という点などから、奇しくも、かつての“ナインボール”を彷彿とさせる。

 加えて、『AC3SL』の人気レイヴン“フォグシャドウ”と同じモチーフのエンブレムである。こういった設定が、ファンの心をいちいちくすぐってくる。

 また、ネクスト用新装備“ヴァンガード・オーバードブースト(VOB)”、巨大兵器アームズフォートなど、よりロマン溢れるメカが多数登場する。こちらも、メカ好きにはたまらないだろう。

 『AC4』に引き続き、バトルはオンライン対戦が可能になっており、こちらもアップデートでパーツごとの調整が行われた。

 いまだに遊んでいるプレイヤーも存在し、ここから『AC』シリーズを遊び始めた層にとっての『AC』のイメージは、この『ACfA』だろう。PS3環境を整えることや操作の忙しさを除けば、とっつきやすい作品だ。

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おもなセリフ

  • 「AMSから、光が逆流する…!」
  • 「あんなものを浮かべて喜ぶか、変態どもが!」
  • 「やっぱりかああああ!!」
  • 「ビッグボックスへようこそ」
  • 「貴様らには水底が似合いだ」
  • 「まあ、空気で構わんがな」
  • 「マッハで蜂の巣にしてやんよ」
  • 「プランD、いわゆるピンチですね」
  • 「この兵器は凄いですよ(ゲーム内のセリフではない)」

『アーマード・コアV』(PS3、Xbox 360)

  • 発売日:2012年1月26日
  • 略称:ACV
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 近未来的な『4』系統から離れ、よりミリタリーテイストに寄り、マルチプレイに特化した意欲的な『AC』。シリーズ作品としては、14作目となる。

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 マルチプレイ特化ということもあり、マルチプレイに対応したストーリーも楽しめる。プレイヤーは、ひとりの傭兵として、戦場を駆け抜けていくことになる。

 その中でも、プレイヤーと深くかかわることになる“主任”は、声優・藤原啓治氏の素晴らしい演技も相まって、『ACV』の代表的なキャラクターとなった。

 ほかの作品と一線を画す要素として、武器を育成できるようになっている。装備していた武器の性能を変化させ、同じ武器でも威力が高いもの、連射性が高いものなど、差別化が図れるシステムだ。

 さらに、変化させた武器を売却すると、オンライン上でショップに流通、他プレイヤーが購入できるといった、オンラインを駆使したさまざまな要素が実装されている。

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 『AC』では、もはやおなじみとなったメカ的なロマン要素の部分だが、“スキャンモード”と“オーバードウェポン”というふたつの要素が魅力的。レーダーが存在しない代わりに、攻撃が不可能になるが索敵が可能な“スキャンモード”は、さらなる臨場感を生み出している。

 “オーバードウェポン”は、機体に規格外の武装を強引に装着させ、機体を損傷させながら攻撃する一撃必殺の大技。「ただちに使用を中止してください」とエラー報告が通知される中、構わず攻撃するところは、まさにロマンの一言。

 オンライン対戦では、“領地戦”と呼ばれるプレイヤーがチームを組み、領地を奪い合うという遊びが実装され、大きな盛り上がりを見せた。過去作風に言ってしまえば、プレイヤーが企業となり、領地戦争を行うようなものである。

 また、4(+1)vs4(+1)のチームどうしのフリー対戦も可能。AC担当が4人、オペレータとしてひとり参加できる。オペレータはつねに戦場を俯瞰して見ることができ、AC組にボイスチャットで指示を出すことができる。まったく新しいチーム戦により、多くのプレイヤーが白熱の対戦を行った。

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 上級者による略称をいじった「重カラサワカラサワイザナミイザナミアラキデアラキデ」などのスラングが生まれた作品としても有名なタイトルだ。

 この呪文のような言葉を訳すと「重量二脚のACにカラサワを二挺、両肩にイザナミ(ENアンプリファイアー)、ハンガーにはアラキデ(パルスマシンガン)を二挺装備」といった意味になる。

おもなセリフ

  • 「愛してるんだ、君たちを! ハハハッ!!」
  • 「浅はかな、誰が死んだというのです?」
  • 「いやいや、ちょっとお手伝いをね!」
  • 「この戦いが終わったら、俺…」
  • 「残念だけど、オレたちには味方なんていないんだ そう、いないんだよ味方も、そして敵もね」
  • 「実験は失敗でした」
  • 「で、それが何か問題?」

『アーマード・コア ヴァーディクト デイ』(PS3、Xbox 360)

  • 発売日:2013年9月26日
  • 略称:ACVD
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 現状、最後に発売された『AC』シリーズ。『ACV』の続編で、シリーズとしては15作目となる。

 基本的には『ACV』のシステムを踏襲し、さまざまな追加要素が追加されている。前作での“領地戦”はなくなり、かわりに目玉の“ヴァーティクトウォー”が実装。

 期間ごとに3つの陣営のうち、ひとつを選択し、その勢力として参加。ほかの勢力をマッチングする形となった。

 ストーリー面では、新しい形として、NPC“ファットマン”と“マグノリア・カーチス”が実質的な主人公となり、プレイヤーは彼(彼女)らの相棒としてともに傭兵として活躍していく。

 激化した戦場に身を投じた彼(彼女)らの運命は、多くのプレイヤーに衝撃を与えることとなった。賛否両論ある物語だが、あくまでいち傭兵として生きていたいプレイヤーにとって、魅力的なストーリーとなった。

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 過去作で何度か登場した、プレイヤーがアセンブルしたACをAIで戦わせる要素も存在し、“UNAC”として、僚機に設定できるものに昇華されている。ストーリーミッション上でも“UNAC”が絡むことから、この世界では流通された技術なのである。

 前作に比べてかなり増加したマップ、パーツ、そして新要素の“ハードコアモード”と、やり応えに溢れる続編として、プレイヤーを喜ばせた。

 ゲームシステムは『ACV』を踏襲しているため、大きな変化はないが、オーバードウェポンをはじめとしたシステムの調整、各パーツのテコ入れなどが行われた。とくに、前作であまり使われる機会がなかった“第1世代・第2世代”の武器については、性能に差別化が行われ、使いどころが増えている。

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 対戦要素で言うと、本作でも、“オンライン特化のチーム戦”というコンセプトは変わらず、多人数での対戦が主となる。

 これは筆者の余談だが、対戦中にひときわ輝く動きをしている敵ACがいた場合、筆者のチームではそのプレイヤーを「イレギュラー」「黒い鳥」と呼んでいた。VCで用語が飛び交う、そういった遊びができたのは、『ACV』『ACVD』ならではの遊びだっただろう。

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 現在の『AC』シリーズは、本作の発売を最後に約10年が経過している。続編を待つファンは、「何かしらの発表がある→身体は闘争を求める→『アーマード・コア』の新作が出る」というミームを生みだしていた……。

おもなセリフ

  • 「ここが! この戦場が、私の魂の場所よ!」
  • 「傭兵というのは、無礼なのが売りなのか?」
  • 「神様は人間を救いたいと思ってた だから、手を差し伸べた」
  • 「来やがったな、イカレ野郎」
  • 「どうせ、ブサイクなオッサンでしょ さっさと黒焦げになりなさい」
  • 「逃がすな 必ず殺せ」
  • 「僕からすれば、イカレてるのは全部だ、人間の」
  • 「無能にしても、ほどがある」

『アーマード・コア』の新作が出る。身体は闘争を求めるのか

 『ACVD』の発売後、SNS上での発信からミーム化した「身体(体)は闘争を求める」。最早、とくに関係のないゲーム以外の発表があっても使われる、このワード。補足しておくならば、シリーズでこのようなセリフが出たことはない。

 流れとしては『AC』に関係のない作品が発表される→紆余曲折あり(多くはAC発売において都合がよい展開、もしくはこじつけであることが多い)→最終的に『AC』の新作が発売されるという感じ。もうなんでもよいから、身体は闘争を求めるのだ。

 ただ『AC6』の発表までは、長くても2~3年間隔で1本は新作が発売されていたことを考えると、このようなミームが自然発生するのも頷ける。『ACVD』から『AC6』まで約10年も音沙汰がなかったのだから。

 とはいえ、ミーム化したことで新たに『AC』を知ってくれる人、忘れないでくれる人がいることも事実。

 新作が発表されていないのに、大規模ゲームイベントで関係ない新作が発表されるだけでSNSのトレンドに載ることも日常茶飯事(何故だ!)だった『AC』だが、ついに最新作『ARMORED CORE VI FIRES OF RUBICON』が遊べることになる。

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 SNS上では体感でいつもの倍くらい大きな盛り上がりを見せ、時折レイヴンたちが見る集団幻覚(※)ではなく、事実としてトレンド入りも果たしたほどだ。

※突発的に『AC』の話題が沸騰し、アナウンスされてもいないのに『AC』関連のワードがトレンドに入ること。新作が発表されたのかと誤解を招くほどの盛り上がりを見せるものの、実際には『AC』の情報は発表されていない。このような状況は『AC6』の発表まで散発的に見られた。

 果たして、『AC6』ではどんなACが登場するのか。筆者的には、レイヴン、リンクスといったシリーズでおなじみのプレイヤーを指す呼び名が登場するのかがとても気になっている。

 もし、過去を思い出すにあたって本稿が少しでも参考になっていれば幸いだ。また、『AC6』からプレイしようと思っている方々には、『AC』をざっくりと予習するのに使ってもらえればと思う。では、最後はこのセリフでお別れしたい。

「認めよう、君の力を。今この瞬間から、君はレイヴンだ」

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