スクウェア・エニックスから2023年6月29日発売予定のNintendo Switch用ソフト『結合男子』に登場する通常版にて使用可能な4名と、有料DLCにて追加される6名の志献官(しけんかん)を紹介。物語には10名すべての志献官が登場するが、DLCで追加されるキャラの個々を含むペアのストーリーを楽しみたくなったら追加DLCの購入を検討してみよう。
紹介する志献官は“純の志献官”と呼ばれ、その身に宿している元素の力を利用して脅威に対抗する存在。そのため宿している元素に通ずる側面を持っているのが特徴だ。
そこで、公開されている彼らの性格や趣味などと、元素の特徴を照らし合わせて見つけた、ファミ通独自に解釈した志献官たちの気になるポイントもご紹介!
『結合男子』の関連商品の購入はこちら (Amazon.co.jp) 『結合男子』の予約購入はこちら(マイニンテンドーストア)通常版で使用できる志献官
源朔(声優:伊東健人) 水素の志献官
【気になるポイント】
名前の“朔”は“ついたち”と読むこともでき、原子番号1の水素にふさわしい名前である。
天体観測が好きというところには、宇宙で最も多く存在している元素が水素であることとつながりを感じられる。また、ビックバンによる宇宙の誕生で初めてできた元素が水素である。源朔の出身が長年ある名家という歴史の長さを感じさせる特徴とも合致するように思える。
水素は炭素と結合し有機物を形成するが、これはあらゆる生命の“源”となっている。
安酸栄都(声優:榎木淳弥) 酸素の志献官
【気になるポイント】
趣味の日光浴からは、植物の光合成の生成物が酸素であることからきているのだろうか。また明るく元気な性格や赤を基調とした容姿から、酸素により炎が燃えている様子を連想することができる。
なお、彼の瞳やファッションの各所に青色がちりばめられており、酸素原子3つからなる青色が特徴的なオゾンからきているものかもしれない。
酸素といえば、生命に欠かせないものという印象が強い。しかし、水中に生息していた生物たちが進化して地上に生息拠点を移した際に、障害のひとつだったのが“酸素による酸化”をどう防ぐかだったという。
多様な面を持つ酸素がどう彼の性格に反映されているのか、ゲームで確認するのが楽しみなキャラだ。
鍛炭六花(声優:田丸篤志) 炭素の志献官
【気になるポイント】
名前の“六花”は、炭素が原子番号6の元素であることや、炭素からなる有機化合物の中には六角形の環状構造のものがあることを連想できる。
黒を基調とした服装や画を描くのが趣味であり、鉛筆の芯や墨の黒色である黒鉛が炭素由来であることにマッチする。ちなみに黒鉛の結晶構造も炭素が六角形に並んでいる。
彼が多くの可能性を秘めたダイヤの原石であることは、ダイヤモンドが炭素からできていることを示唆しているのだろう。
宇緑四季(声優:古川慎) ベリリウムの志献官
【気になるポイント】
ベリリウムと言えば、エメラルドの含有物! 苗字の“緑”や髪の毛の色などからエメラルドが連想される。
“水兵リーベ僕の船”という元素名の語呂合わせに馴染みのある方も多いかもしれないが、そこにベリリウムは登場するにもかかわらず、中学高校の授業ではほぼなじみがない。本心を見せず掴みどころのない彼の性格は、どことなくそれに似ている。
また、ベリリウムは舐めると甘味があるが、毒性を持っている。そこも彼のミステリアスな性格にリンクしているように思える。
追加DLCで使用可能な志献官
凍硝七瀬(声優:堀江瞬) 窒素の志献官
【気になるポイント】
苗字の“凍”からは冷却に用いられる液体窒素を、“硝”からは窒素を含む酸である硝酸を連想した。
気体の成分の約8割を占める窒素だが、酸素や水素などの気体と比べて反応性は低い。心を閉ざした性格の彼とは、どこか通ずるものがある。
一方、酸素の志献官である安酸栄都に強い信頼を置いているとある。窒素と酸素は、共有結合と呼ばれる化学結合の中でも強い結合力をもった結合の方式をとることに起因しそうだ。
ほかにも共有結合をする元素の組み合わせがあるのでそれらの志献官どうしがどのような関係になっているのかもゲームをプレイして確認してみたい。
浮石三宙(声優:西山宏太朗) リチウムの志献官
【気になるポイント】
リチウムはスマートフォンやその他の電子機器のバッテリーなどに用いられており、科学技術に詳しいことにつながりを感じる。
金属を炎の中に入れるとその金属特有の色を呈する炎色反応というものがある。これは、花火などでいろんな色を出すことができる原理でもある。金属であるリチウムの炎は深紅色を呈する。これは、彼のサングラスの色と一致している。
じつはリチウムはいちばん軽い金属なのだ。彼のチャラい一面もその性質からきているものだろうか。
また、リチウムは水にいれただけで火花を散らして激しい反応することでも有名。リチウム、酸素、水素。この3人の関係が気になる。
鐵仁武(声優:濱野大輝) 鉄の志献官
【気になるポイント】
名前の“鐵”は鉄の旧字体である。誕生日の5月5日は鉄の原子量である55.85におそらく由来する。
太陽などの恒星は、不安定な元素からより安定した元素を核融合で生成する過程で生じるエネルギーを利用して、存在を保っている。つまり星の活動により、より安定な元素が生成していくのだが、いちばん安定している元素が鉄となる。志献官たちのいる舎密(せいみ)防衛本部の指令代理は、安定している鐵だからこそ担える責務のように思える。
また、星は鉄を生成し終わると、それ以上安定した元素を作れなくなるので、星はその一生を終えるのだ。“世界消失”という本作の題材と薄く関係のある鉄。『結合男子』の物語では、どのように鐵が立ち回るのか気になる。
舎利弗玖苑(声優:逢坂良太) フッ素の志献官
【気になるポイント】
フッ素は、反応性が高くさまざまな原子と結合しやすい。これは、人を引きつける容姿やスキンシップ過剰なところと似ている。
じつは寂しがり屋なのも、反応性が高く、ほかの原子とすぐくっついてしまいフッ素だけでは存在しにくいところを反映しているからではないだろうか。
フッ素樹脂は耐熱やはっ水、耐薬品性に優れた物質で料理器具の焦げ付き防止などにも利用される。“完璧を求める”一面はここからきているのだろうか。
塩水流一那(声優:岡本信彦) 塩素の志献官
【気になるポイント】
殺意に駆られると毒性の息を吐くらしいが、おそらく塩素ガスのことだろう。塩素ガスは第一次世界大戦時にも使用されていた化学兵器である。
ただ、塩素自体はプールの消毒や漂白剤などにも用いられ、日々の生活に身近な元素でもある。
じつは、塩素は先ほど紹介したフッ素と同じハロゲンと呼ばれる種類の元素。つまり、フッ素と同じ原理でほかの元素との反応性が高く結合しやすい元素なのだ。しかし、フッ素と真逆の“性格に周囲と距離を置いている”とあるのが気になる。
もしかして、仲良くなるとデレデレしてくるのではないか……。想像がはかどる存在だ。
清硫十六夜(声優:安元洋貴) 硫黄の志献官
【気になるポイント】
温泉に行くと、ゆで卵に近い独特な匂いを嗅いだことがある人は多いと思う。あの匂いの正体は硫化水素という気体であり硫黄原子を含んでいる。彼の趣味が温泉であることに納得である。
また、水素原子と酸素原子と結合すると、強い酸性を示す硫酸にもなる。この攻撃的な分子をつくる硫黄の力を宿す清硫がどのように立ち回るのか注目したい。
また、名前の“十六夜”は、硫黄の原子番号16に由来すると考えられる。
実機プレイ映像を公開!
先行して序盤部分のプレイが体験できたので、30分ノーカットでお届け。プレイヤーが“媒人(なこうど)”として志献官たちと活動する様子や会話を楽しむ様子など収録してある、ゲーム内容が気になる方はぜひチェックしてもらいたい。