※本記事は、2022年6月19日にアップした記事を再編集したものです。
感情を揺さぶる、エリーの復讐の旅路
いまから3年前の2020年(令和2年)6月19日は、プレイステーション4用ソフト『The Last of Us Part II』(ザ・ラスト・オブ・アス パート2)が発売された日。
『The Last of Us Part II』は、ソニー・インタラクティブエンタテインメントから発売されたアクション・アドベンチャーゲーム。開発は『クラッシュ・バンディクー』シリーズや『アンチャーテッド』シリーズなどでも有名なノーティードッグが手掛けている。
本作の魅力と言えば、やはり感情を大きく揺さぶってくる物語になるだろう。前作から5年後の世界を舞台に19歳となったエリーの視点からストーリーが描かれていくのだが、あまりの衝撃展開ゆえか当初は世界中で賛否両論。ユーザーの評価が真っ二つに分かれてしまう自体に陥った。今作はテーマが“復讐”ということもあってかプレイヤーがとても共感できるような内容になっていないため、拒絶されたような気分になってしまったのかもしれない。前作がどちらかと言えば感動作寄りだったせいもあるだろう。
筆者的にもしばらく呆然となるくらいの開幕だったが、話が進むに従ってどちらが正義でどちらが悪なのか考えさせられる展開にシフトしていき、いつの間にか物語にのめり込んでしまっていた。最終的には「大作のわずか2作目にして、よくこの展開をぶち込んできたな」と感心する境地にいたった次第。もしかすると制作者の思惑通りに完全にノセられてしまったかもしれないが(笑)。
まるでジャンルの違うゲームの余談になるが、ちょうど同時期に遊んでいた『ファイナルファンタジーXIV:漆黒のヴィランズ』が“光を闇に、正義を悪に覆していく戦い”を描いた作品で、『ラスアス2』とどこか通じる部分があったことも影響してより深くのめり込んでしまったのだろう。
それから、グラフィックの美しさについても言及を忘れてはいけない。本作のビジュアルは前作同様にゲーム史に残るレベルのクオリティーになっている。リアルな廃墟を始めとする景色の素晴らしさも然ることながら、登場人物たちの表情の変化に驚かされたユーザーは多かったに違いない。
カットシーンだけでなく、プレイヤーが操作している最中でも状況に応じて表情が変化。キャラクターの抱いている感情がストレートに伝わってくるのが凄まじい。通常はキャラクターの背後からの視点になるので最初は気づきにくいのだが、ふとした拍子に表情が見えてハッとさせられたりしたのではないかな。
筆者は激しい吹雪のシーンで思わずしかめっ面をしてしまっていたのだが、たまたまエリーの表情が垣間見えたときに自分とまったく同じしかめっ面をしていて思わず笑ってしまった経験がある。もし表情に注目していなかった人がいたならば、ぜひ注目しながらプレイしてみてほしいところだ。
『The Last of Us Part II』は2021年5月26日に、お手頃価格の“Value Selection”として発売。PS5に最適化されたアップデートも配信されている。
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