※本記事は、2020年6月14日にアップした記事を再編集したものです。
みんな夢中でやり込んだ落ち物パズル
いまから34年前の1989年(平成元年)6月14日は、ゲームボーイ用ソフト『テトリス』が発売された日。
『テトリス』は落ち物パズルの元祖とも言える作品で、ゲームボーイ版は任天堂より発売された。もともとはソ連(当時)の科学者アレクセイ・パジトノフ氏が開発したタイトルで、当時すでにアーケード版やファミコン版の他社製『テトリス』が話題になっていたが、ゲームボーイならではの革命的な要素を加えて発売されたのが本作となる。
『テトリス』の基本ルールは落ちてくるブロック(テトリミノ)を積み上げ、横一列に隙間なく並べると、そのラインが消えるというもの。他社製『テトリス』はこのルールでひたすらステージクリアーを目指すゲームだったが、本作では初めて“対戦モード”を実装。通信ケーブルでゲームボーイ本体どうしを繋げば、ふたりのプレイヤーで腕を競い合うことができた。自分のブロックを消すと相手のブロックがせり上がり、天井まで積み上げさせれば勝利という、現代でもおなじみのルールはここで誕生したわけだ(本作では“先に30ラインを消す”という勝利条件も存在した)。
当時のゲームというのはひとりプレイがスタンダードで、ふたりで遊ぶとしてもスコアを競うか協力プレイのようなものが多かったと筆者は記憶している。対戦自体はもちろんあったが、ムーブメントと呼べるほど大きなものはなかったと思う。そんな時代に対戦モードを実装したパズルゲームが登場したのだから、ゲームファンたちが熱くならないわけがなかった。
ゲームボーイ版『テトリス』は爆発的なヒットを記録し、ゲームボーイ本体の普及にも大きく貢献。以降のパズルゲームでは対戦型が定番になってしまうなど、ゲーム業界に多大な影響を与えることになった。
いま対戦型『テトリス』を遊ぶなら、Nintendo Switch Online加入者限定ソフトとして配信されている『テトリス99』がおすすめ。筆者はゲームボーイ版から、超久々に触った『テトリス』がこれだったので、凄まじい進化っぷりに驚愕。99人でバトルロイヤルって熱すぎでしょ。