ファミ通.comの編集者&ライターがゴールデンウィークのおすすめゲームを語る連載企画。今回紹介するゲームは、日本の日常とは全く異なる西洋の世界にどっぷりと浸って旅をできる、『パスパルトゥー2:あるアーティストのキセキ』。
【こんなところがおすすめ】
- 誰でも一度は思い描く、”絵がうまくなりたい”を楽しく学べ、叶えてくれる!?
- どことなくフランスな雰囲気や世界観でおしゃれな世界に浸れる
- なんとなく心温まるほっこりアドベンチャー
たむ爺のおすすめゲーム
『パスパルトゥー2:あるアーティストのキセキ』
- プラットフォーム:PC
- 発売日:2023年4月5日発売
- 発売元:Flamebait Games
- 開発元:Flamebait Games
- 価格:3000円[税込]
- 対象年齢:――
家賃を払えずにすみかを追い出されるというシュールな幕開けから始まる本作。しかし、そんな暗い話も始めだけ。柔らかく、フランスをイメージさせるグラフィックや音楽、ある意味コミカルでもあるシナリオ、そして愛情が感じられる作り込みなど、プレイしていて非常に心地よい一作で、オーダーを受けて“絵を描く”ことでシナリオを進めていくアドベンチャーゲーム。
5人の大学生により設立されたスウェーデンのインディーゲームスタジオ、Flamebit Games制作の作品で、同スタジオの初作で本作の1作目にあたる『パスパルトゥー:アーティストの描いた夢』の続編だ。
駄作で妥協するも力作を作るもキミ次第。自由な発想で名作を生み出せ!
本作のゲーム進行はいたって簡単。人々が要望する“絵”を描いて要望を叶えたり、ときにはその作品を売ってお金を稼いだりしながら進めていくというもの。絵を描くツールはシンプルで、肩肘張らずに描ける。一方で、ツールはストーリーの進行やお店で増やすこともでき、お絵かき・ペイントツールで描いたような作品を作ることも可能。
アンドゥや切り抜きなどできない操作があるものの、逆にシンプルに必要なものだけに絞られたツールや人々からの“お題”で、“自分には絵心はないから”という方でも安心。少し想像力を増やしたり、適当に色を選んで筆を下ろしたりするだけで作品ができてしまうのがよいところ。
ついつい、ストーリーを先に進めるのをとめて、ひとつの作品を描くのに数十分から1時間もかけてしまうほどで、いわば絵心とそのスキルを身につける勉強ソフトの一面も持つが、もちろん学習ソフトのようなお硬い面は皆無。純粋にゲームを楽しみながら、その過程で、「あれ? ひょっとして自分は画家のセンスある?」と思わせてくれるような作りになっている。
アイテムを探しにお金稼ぎ。要望を聞いていくと行動範囲もアップ
家をなくした主人公だが、人々の要望を聞きながら街中を歩いていると、アトリエにも使える住宅の空き家も発見。冒険が始まると、すぐに自由に絵を描くことができ、絵を描いてお金を稼ぐことができるので、自分の家を取り戻すために絵を描き続けるということも可能。
また、街中にはゴミ箱やポストなど探せるアイテムもあり、人々の要望の中には探しものを見つけるというようなミッションも存在。ただしそのミッションも、実際にそのアイテムを探して渡すこともできれば、もらったイメージをもとに、自分で描いて渡すこともできる。もちろんお代によってはクリアー要件があるものの、お題の要点の範囲において自由な発想でクリアーできるようになっている。
冒険当初は進めないような場所も、人々との会話や絵の納品などによってどんどんと進める場所も拡大。それに合わせて、描くアートも、紙だけでなく、Tシャツだったり、クルマだったりと、立体物のものも発生してくる。
さらに冒険を進めると、招待状がないと入れないという美術館なる神聖なる地も出現。渾身の一作を要求されることになるが、アーティストと認められる存在になるような作品を作って、人々に認められる存在を目指していく。
与えられるお題とたむ爺画伯の作品はこんな感じ
さてさて、最後は論より証拠。ストーリーで出されるお題と、たむ爺画伯による作品を紹介。自分の作った作品はストーリーが進行すると振り返ることもできるようになる。ぜひ自身の傑作を生み出し、パスパルトゥーを有名かつ幸せなアーティストに仕立て上げよう!