価格と性能、デザインのバランスに優れた素晴らしいゲーミングノートPCが発売された。MSI“Cyborg-15-A12VF-1903JP”。本稿では本機について、実機を使いつつ徹底レビュー!

 まずはザックリとスペックを紹介すると……。

  • CPU:インテル Core i5-12450H 8コア(4P+4E)12スレッド
  • グラフィックス:NVIDIA GeForce RTX 4060 Laptop GPU(8GB GDDR6)
  • ディスプレイ:15.6インチ、フルHD(1920×1080)、ノングレア、144Hz
  • メモリー:DDR5 16GB(8GB×2)
  • ストレージ:SSD 1TB(M.2 NVMe)
  • 重量:1.98kg
  • バッテリー駆動時間:最大9時間(JEITA 2.0)

 15.6インチディスプレイのゲーミングノートPCに、最新のグラフィックスを搭載したモデルだ。それでいて価格は19万9800円。余計なモノはついておらず、価格はギリギリまで抑えてあるのが良心的。

 「最新高性能ゲーミングノートを20万円以下で!」というコンセプトがわかりやすく、かつユーザーにとってもありがたいなと感じる製品だ。

透け透けボディーがそそる! RTX4060+Core i5+144Hz液晶でギリ20万円以下のゲーミングノートMSI“Cyborg-15-A12VF”レビュー
本記事はmsiの提供でお送りします。
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コンセプトは“サイバーパンク”の世界 中身がうっすら透けるボディー、かっこいいぞ

 MSIの新型ゲーミングノート“Cyborg(サイボーグ)15”シリーズは、“サイバーパンク”の世界がコンセプトになっている。

 本機のためにルーマニアのコンセプトデザイナーであるポール・チェプタ(Paul Cheptea)氏に依頼し、キャラクター“C15”とバックストーリーを制作。かなり力が入っている製品なのがわかる。

透け透けボディーがそそる! RTX4060+Core i5+144Hz液晶でギリ20万円以下のゲーミングノートMSI“Cyborg-15-A12VF”レビュー

 コンセプトの詳細はCyborg 15公式サイトに譲るとして、本稿では肝心な本体のレビューを!

 “Cyborg-15-A12VF-1903JP”の外観は一般的な15.6インチノートPCだが、本体を裏返すと本機の特徴がよくわかる。なんと、ところどころに半透明のプラスチックが使われており、内部が若干透けているスケルトンPCなのだ。

 “スケルトン”と聞くと、一定年齢以上の読者は1990年代に一世を風靡するほど流行したゲーム機やコントローラーを連想するだろう。さすがに“Cyborg 15”は当時のスケルトンガジェットほどスケスケではないが、じっくり見たり、横から光を当てると透けている。隠れたオシャレみたいでかなりかっこいい。

透け透けボディーがそそる! RTX4060+Core i5+144Hz液晶でギリ20万円以下のゲーミングノートMSI“Cyborg-15-A12VF”レビュー
透け透けボディーがそそる! RTX4060+Core i5+144Hz液晶でギリ20万円以下のゲーミングノートMSI“Cyborg-15-A12VF”レビュー
透け透けボディーがそそる! RTX4060+Core i5+144Hz液晶でギリ20万円以下のゲーミングノートMSI“Cyborg-15-A12VF”レビュー

 筆者はこれを見たとき、“これだけスケルトン素材が使われているのだから、きっと内部にはゲーミングPCにありがちな何1000万色に光るLEDが施されているのだろう……”と、よからぬ想像をしていたが、そんなことはなかった。スケルトンなのはあくまでも素材だけ。パソコン性能に無関係な機能はついていないので安心した。それどころか、キーボードライトも水色一色で変更不可能となっている。

 いかにもゲーミングPCというレインボーカラーを好きな方もいるだろうけど、個人的にはこの仕様には大賛成だ。

透け透けボディーがそそる! RTX4060+Core i5+144Hz液晶でギリ20万円以下のゲーミングノートMSI“Cyborg-15-A12VF”レビュー
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キーボードはシンプルかつスタイリッシュなスカイブルーに輝く。WSADキーがスケルトンでゲーミングPCであることを静かに主張する。粋だね。

 キーボードで特徴的なのが、ゲームに必要不可欠な“WSAD”キーと電源キー。これらのキートップはスケルトン素材が使用されている。なので使用時はつねにスカイブルーの輝きを放っており、美しい。

透け透けボディーがそそる! RTX4060+Core i5+144Hz液晶でギリ20万円以下のゲーミングノートMSI“Cyborg-15-A12VF”レビュー
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 さらにスケルトン素材のバックパネル(底面)には、給気口のスリットで“MSI TRUE GAMING”の文字がデザインされているのもユニーク。

 内部には新設計された強力なクーラーが内蔵されており、CPUが働き出すとガンガン空気を取り入れてくれる。高性能なGPU“GeForce RTX 4060 Laptop GPU”をブン回しても効率よく排熱してくれるというわけだ。

 ベンチマーク時、最大まで負荷をかけると確かに側面から熱い風が吹き出してきた。しかしファンの音はさほど気にならず不快に思うほどではない。静音にも気をつけて開発されたのがうかがえる。

透け透けボディーがそそる! RTX4060+Core i5+144Hz液晶でギリ20万円以下のゲーミングノートMSI“Cyborg-15-A12VF”レビュー

スケルトン素材にレイアウトされたインターフェイス。USB Type-C端子から映像出力も可能

 本体の左右のインターフェイスは、スケルトン素材のボディーに整然とレイアウトされている。本体右側には

  • 電源
  • 有線LAN
  • HDMI
  • USB3.2 Gen1 Type-C
  • USB3.2 Gen1 Type-A

 こちらのUSB Type-C端子は映像出力に対応しており、近年増えているUSB Type-C入力に対応した外部モニターを使用できる。そして本体左側は

  • オーディオコンボジャック
  • USB3.2 Gen1 Type-A

 その手前には大きなヒートシンクが内蔵されており、大きな排熱口があいている。こちらもゲームに関係ない端子はなく、潔い。たとえばどうしてもSDカードスロットを使いたい人はカードリーダを用意する必要がある。

透け透けボディーがそそる! RTX4060+Core i5+144Hz液晶でギリ20万円以下のゲーミングノートMSI“Cyborg-15-A12VF”レビュー
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本体には、底面のほか側面にもスケルトン素材が使用されている。かつてのスケルトンカラーゲーム機のように「全身スケスケだぜ!」という感じではないものの、さりげなく透明なカラーリングが涼やかでクール。

144Hzノングレアのゲーミングディスプレイ搭載。ゲームも動画も見やすい15.6インチ

 “Cyborg 15”シリーズはゲーミングノートPCと謳っているだけあり、ディスプレイには144Hzノングレア液晶を搭載している。動きの激しいゲームを遊ぶには、やはり高リフレッシュレートモニタが望ましい。このPCならどんなゲームでもストレスなくプレイできるだろう。

 性能とは直接関係ないが、ディスプレイを大きく傾けられる点もユニーク。どこまで倒せるのか試してみたら、なんとほぼ水平状態まで倒せた(ヒンジ部の剛性が高そうなのもグッド)。ゲームプレイ時にここまで開くことはないだろうが、たとえば複数人でパソコンを囲んで真上から見るときは便利そう。

透け透けボディーがそそる! RTX4060+Core i5+144Hz液晶でギリ20万円以下のゲーミングノートMSI“Cyborg-15-A12VF”レビュー

各種ベンチマークを走らせてみた。ゲームはもちろん、クリエイティブでも使える!

 20万円以下で買えるゲーミングノートの性能を各種ベンチマークソフトで計測してみた。

 結論から言うと、問題なく快適に遊べる。フルHDディスプレイを搭載した本機にとって“GeForce RTX 4060 Laptop GPU”は少々オーバースペックかもと思えるほど快適だ。

FINAL FANTASY XV BENCHMARK

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透け透けボディーがそそる! RTX4060+Core i5+144Hz液晶でギリ20万円以下のゲーミングノートMSI“Cyborg-15-A12VF”レビュー
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標準品質は“とても快適”、高品質でも“快適”の評価。フルスクリーンで問題なくプレイできる。

3DMark

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定番のベンチマークソフト“3DMark”。“Time Spyスコア”は7267、“Speed Wayスコア”は1774だった。『Apex Legends』のゲームパフォーマンス予測FPSは140+とのこと。
透け透けボディーがそそる! RTX4060+Core i5+144Hz液晶でギリ20万円以下のゲーミングノートMSI“Cyborg-15-A12VF”レビュー
“Night Raidスコア”は、39130。“伝説級”と表示された。

 ゲームパフォーマンスのほかストレージの速度も計測。使用したツールはおなじみの“CrystalDiskMark”。さすが最新SSD(M.2 NVMe)が搭載されているだけあり、めちゃくちゃ高速!

透け透けボディーがそそる! RTX4060+Core i5+144Hz液晶でギリ20万円以下のゲーミングノートMSI“Cyborg-15-A12VF”レビュー

 こちらもゲーム以外のベンチマークソフト“Blender Benchmark”。スコアは3001.74を記録。この数値は、上位17%のようだ。

透け透けボディーがそそる! RTX4060+Core i5+144Hz液晶でギリ20万円以下のゲーミングノートMSI“Cyborg-15-A12VF”レビュー
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 最後にCPUを計測するベンチマーク“CINEBENCH R23”。結果はマルチコアCPUが9323で、シングルコアCPUが1558だった。インテル第12世代Core i5の速さがしっかりと結果にも現れている。

透け透けボディーがそそる! RTX4060+Core i5+144Hz液晶でギリ20万円以下のゲーミングノートMSI“Cyborg-15-A12VF”レビュー
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まとめ:自宅でも出先でもゲームを遊びたい! そんな人にオススメできるサイボーグ

 MSIの新型ゲーミングノートPC“Cyborg-15-A12VF-1903JP”は、20万円で用意できる最適なゲーミング環境だ。本体重量は2kg以下なのにバッテリー駆動は9時間と長時間。ACアダプターもさほど大型ではないため、どうしても不安ならいっしょに持ち歩けばオーケー。

 それなのに強力なCPUとGPUが搭載されているので、ゲームはもちろん、写真やイラスト、3DCGの作成も問題なくこなせる。4月の新学期から何か新しいことにチャレンジしてみようと思っている方は“Cyborg-15-A12VF-1903JP”で始めてみてはいかが!?

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 なお、“Cyborg 15 A12V”シリーズはCPUやGPU、SSDが異なる5種類のモデルが用意されている。より高性能なCPU“インテル Core i7-12650H 10コア(6P+4E)16スレッド”を搭載したモデルや、ひとつ下のGPU“GeForce RTX 4050 Laptop GPU 6GB GDDR6”のモデルも存在するため、用途や予算と相談しながら選んでほしい。

Cyborg-15-A12VF-1903JP 製品スペック

  • OS:Windows 11 Home
  • ディスプレイ:15.6インチ、フルHD(1920×1080)、ノングレア、144Hz
  • CPU:インテル Core i5-12450H 8コア(4P+4E)12スレッド
  • GPU:NVIDIA GeForce RTX 4060 Laptop GPU(8GB GDDR6)
  • メモリ:16GB(8GB×2)DDR5(メモリ空きスロット なし、2スロット合計最大64GB)
  • SSD:1TB(M.2 NVMe)
  • 有線LAN:1Gbps
  • 無線LAN:Wi-Fi 6(11ax)
  • Bluetooth:5.2
  • キーボード:シングルカラーバックライト内蔵日本語キーボード
  • スピーカー:ステレオ2スピーカー
  • WEBカメラ:92万画素(マイク内蔵)
  • I/Oポート:USB3.2 Gen1 Type-C(映像出力対応)、USB3.2 Gen1 Type-A ×2、HDMI、オーディオコンボジャック
  • バッテリー駆動時間:最大9時間(JEITA 2.0)
  • バッテリー:リチウムイオン、53.5Whr、3セル
  • 本体サイズ:幅359.36mm × 奥250.34mm × 高21.95~22.9mm
  • 本体質量:1.98kg
  • 本体カラー:ブラック&スケルトン
  • 付属品:専用ACアダプタ
  • 保証期間:1年間
  • 修理:製品発売日から2年間
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