スマートフォン向けリズム＆アドベンチャーゲーム『バンドリ！ ガールズバンドパーティ！』（以下、『ガルパ』）が2023年3月16日で6周年を迎えた。それを記念してゲーム内で進学したメンバーを演じた3人のキャストへのインタビューを実施！ 第1弾は氷川日菜を演じる小澤亜李さん。キャラクターを演じるときに心掛けていることや卒業式イベントの感想などを撮り下ろし写真とともにお届け!!
小澤亜李（おざわあり）
8月10日生まれ。東京都出身。おもな出演作に『ちいかわ』（うさぎ役）、『BASTARD!!―暗黒の破壊神―』（シーン・ハリ役）、『月刊少女野崎くん』（佐倉千代役）、『がっこうぐらし！』（恵飛須沢胡桃役）など。
あえて相手キャラの気持ちを汲まずに日菜というキャラを貫く
――最初に抱いた日菜への印象を教えてください。
小澤見た目はアイドルっぽいカジュアルな感じなのですが、セリフはサバサバしていてアイドルっぽくないギャップを感じました。最初はイメージ通り、サバサバ感を意識しながら演じていたのですが、音響監督さんから「もっとかわいく」と言われ、かわいさを前面に押し出しながら演じるようにしました。
――見た目だけではなく、演技にもギャップが生まれたと。
小澤そうですね。これまでそういったキャラクターは演じたことがなかったので、日菜というキャラクターの特徴を掴むのに苦労しました。
――自分の中で日菜のキャラクター性を掴んだのはどのタイミングだったのでしょうか？
小澤Pastel＊Palettesのバンドストーリー（1章）を収録していく中で、自分の中で「日菜ってこういう子なのか！」っていうのが掴めました。
――バンドストーリーの掛け合いはどのように演じたのでしょうか？
小澤収録のときはひとりですし、当時はほかのメンバーの個性や特徴がまだ見えなかったので、あまり意識せずに日菜を演じました。
――日菜といえば、姉の紗夜との掛け合いも印象的です。
小澤初めて台本を見たときは、紗夜のわだかまりが解けていない状態だったので、日菜に対してかなり手きびしい印象を受けました。でも絶対にめげてはいけないなって。日菜は自分の言いたいことを言う子なので、紗夜と話しているときも紗夜の気持ちを汲まないように演じました。
――たしかに、日菜は空気を読んで相手に合わせるということはしないですよね。
小澤見ていて「大丈夫かな？」って思うシーンは多いです。最初は日菜と接して困惑する子もいましたが、皆徐々に日菜を理解し、受け入れてくれているのが伝わってきたので遠慮せずに日菜を演じられています。そういった点では、キャラクターたちにすごく感謝しています。
――卒業式という大きな転機がありましたが、日菜らしさは変わらなかったのでしょうか？
小澤いえ、卒業式がきっかけで日菜は新しいモノを得たと思います。卒業式の直前までは、「あたしはあたし、皆は皆だよ！」という感じだったのですが、いざ壇上から同級生たちの顔を見たとき、そこで日菜はようやく、毎日会っていたこの場所（高校）で皆との思い出を作れないことに気づいて大号泣しちゃいます。
――いままでの日菜にはなかった感覚ですよね。
小澤高校での生活は本当にかけがえのないものだったし、それをもう一度体験することはできない。そのことに気ついたことを、日菜を通して強く感じられてすごくうれしかったです。
――日菜の新たな魅力という感じでしょうか。
小澤いつでも会えるし寂しくないという大人っぽい正論を言っていた日菜が卒業式では誰よりも泣く姿は、新鮮でした。卒業式以外では、紗夜に対して正論ではなく、妹らしい感情的な部分を出すこともあるので、6年間演じてきて日菜の人間らしさがすごく見えた気がします。
――そんな日菜が大学生になると聞いたときはどういう印象を受けましたか？
小澤高校生じゃなくなるのか……という衝撃がありました。でも大学生になることで自立したり、免許を取ったりと、できることが広がるため、これからの物語がさらに楽しみになりました。
――日菜はどこまで行くのだろう？ というワクワク感がありますよね。大学生になったことで演技に変化はありましたか？
小澤環境は変わりますが、日菜は日菜のままなので、とくに演技を変えることはありません。でも環境の変化によって視野が広がり、考えかたや物の見かたが変わっていく内面的な成長は今後あると思います。
――新たな日菜の姿が見られると思うとワクワクします。ちなみに日菜とほかメンバーの掛け合いを演じていて、日菜の印象が変わる相手はいますか？
小澤紗夜に対してはまったくの別物です。姉妹というよりも、つねに通じていたい人として接するので、紗夜との掛け合いはかなりのエネルギーを消費します。紗夜といるときの日菜はつねにうれしくてテンションが高いので、ひとつひとつの掛け合いがかなりエネルギッシュというか（笑）。
――うれしさがにじみ出る感じはたしかに見ていてヒシヒシと感じますね。紗夜以外にはいますか？
小澤彩とのやり取りも特別です。彩は何でも努力するし、一生懸命やる。でも失敗しちゃうこともある。日菜にとっていちばん理解できないキャラクターというか。
――天才肌の日菜とは、真逆のタイプですよね。
小澤努力したり、一生懸命やったり、失敗したりする気持ちが日菜にとってはわからない。でも日菜にはそういう彩が輝いて見え、つねに刺激をもらえる大好きな存在です。だから彩としゃべるときは、からかったりするのかなって。
――大好きだからこそ、あんな風に接することができると。高校生時代の日菜が関わったストーリーでとくに印象に残っているものはありますか？
小澤ふたつあって、ひとつ目は日菜がはぐみに勉強を教えるイベントストーリー“教えて♪ひなちゃん先生”です。日菜は天才肌ゆえに感覚で伝えるところがあって誰も教わることができなかったのですが、このストーリーで初めてはぐみにきちんと勉強を教えています。はぐみのやる気を引き出す教えかたをしていたり、お姉さんのように世話を焼いたりするシーンが新鮮で微笑ましかったです。
――たしかに日菜とはぐみのやり取りを見たとき、すごくホッコリしちゃいました。もうひとつのストーリーは何ですか？
小澤“グッナイ・センチメンタル”です。卒業式イベントにもつながってくるストーリーで、イヴと高校生最後の思い出を作るお話です。
――先ほど聴かせていただいた、日菜が新たなものを得るきっかけになる話ですよね？
小澤はい。イヴから寂しいという気持ちをダイレクトに伝えられて、そういう気持ちがあることを知ります。見ていてすごく胸に来るものがある、とても素敵な話でした。
――改めて卒業式イベントとセットで見たいと思います！
小澤演じてみて永遠ではないものってこんなに美しくって愛おしいんだ、と感じました。そういうかけがえのない感情を生んでくれるのも『ガルパ』のストーリーのよさなのかなって。
――ちなみに小澤さんが個人的に好きなストーリーはありますか？
小澤日菜と紗夜のクリスマスを描いた“プリズマティック・デュオ”ですね。
――紗夜と日菜のイベントは数多くありますが、その中でも特別なものなのでしょうか？
小澤そうですね。日菜の紗夜への気持ちは幼少期からずっと変わらないのですが、紗夜は日菜に対してしがらみだったり、辛い気持ちを抱いたりしていました。そんな日菜への想いを整理し、妹とのあいだに隔てた壁を乗り越えようとします。たいへんだけど、ここで壁を乗り越えなければ関係を修復できない……。その想いにいたる原点、そして関係を修復し、素敵な姉妹となったふたりを描いたイベントが“プリズマティック・デュオ”だと思います。
――たしかに幼少期のふたりも印象的でした。
小澤幼少期のころは、何のしがらみもなく、お互いが姉妹として手を取り合っていた。そんな知られざるふたりの本当の姿が見られてすごくよかったです。
――集大成のような物語ですね。好きなキャラクターも教えてください。
小澤紗夜も好きですが……イヴちゃんも好きです。とてもピュアな心を持っていて一生懸命で美人！ イヴちゃんは私の好みが詰まったキャラクターです。
――楽曲はどうでしょうか？
小澤“CiRCLE THANKS MUSiC♪”です。いつも応援してくれるユーザーの皆さんへのメッセージが詰まっていて曲調も歌詞も大好きです。メンバー皆で歌うのも楽しかったです！
――ありがとうございます！ 最後にバンドリーマーへのメッセージをお願いします。
小澤高校生活でさまざまなことを経験し、成長してきたメンバーたちですが、 学年が上がったり、進学したりして新しいことに触れ、さらなる成長を遂げていきます。そんなメンバーたちの姿をユーザーの皆さんといっしょに見守っていけたらうれしいので、これからも応援よろしくお願いします！
