ステージ上でモニターを挟んで向かい合うふたりの指先が踊った。観衆が固唾を飲んで見守る中、場内には実況アナウンサーの声が響く。

 興奮をあおるような声が途切れるたびに、耳に飛び込むカタカタカタカタという小気味のいい音。キーボードを打鍵するタイピング音だ。合計20本の指がさながらタップを踏むように、そのリズムは軽やかだった。

 2023年3月12日、コロナ禍を乗り越え、待望のeスポーツ大会が3年振りに開催された。タイピング日本一決定戦“REALFORCE TYPING CHAMPIONSHIP 2023”(RTC)である。

【タイピング】世界最速のeスポーツ大会『RTC2023』キーボードを叩け! 指の手術を乗り越えた王者が、感謝の打鍵8000万回が、内閣総理大臣賞の受賞者が殴り合う
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この記事は東プレ『REALFORCE』の提供でお送りします。
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 主催は高品質キーボード『REALFORCE』で知られる東プレ。2017年に東京ゲームショウの同社ブースで開催された第1回大会に、僕は魅了された。その後も2018年、2019年と追いかけ、熱に浮かされたまま記事を作り、こう断言し続けてきた。

 タイピングこそが世界最速のeスポーツであると。

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本記事担当ミス・ユースケ。タイピングとeスポーツのことを少しだけ知っている。好きなものは世界平和。

 筆が乗ってドラマチックな前振りを書いてしまった。だって仕方ない。久しぶりの開催がうれしいのもあるが、それ以上に主催者である東プレ側の担当さんから聞いたエピソードに興奮したので。

 本大会は今年から日本テレビとの共催になった。建付けの変更も影響してか、オンライン予選の参加者は前回と比べておよそ2000人増の1万3531人。決勝大会には上位16人が出場した。

 しかも。しかもである。そのうち半数ほどは東プレ担当さんも知らない名前だったという。名も知らぬ強豪はまだまだ身を潜めている。『幽遊白書』の魔界統一トーナメント編みたいだ。

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 1万人を超える競技者が、“タイピングが速い”という一点特化型の能力を競い合う。陸上の短距離走のようにシンプルで、だからこそ奥深い。

 僕はこれまで以上にタイピングをスポーツとして受け止めたくなった。そこで、プロに頼ることにする。

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この人。

 eスポーツの大会やイベントを数多く撮影するカメラマン・杉村聡さんである。

 10年くらい前にゲーム大会がきっかけで仲よくなった。“eスポーツフォトグラファー”としてテレビ番組に出演したこともある。

 さあ、臨場感あふれる写真を撮ってくれ。

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TwitterのDMでオファー(“eGG”とは彼が出演した日本テレビのeスポーツ情報番組)。
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気になってたシーンだったんで、仕事で関われてうれしいですよ。会場の雰囲気もいいですね。

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僕はeスポーツ大会の中でこれがいちばん好き。優勝者を祝福したい気持ちがあふれたので、

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ついでかいREALFORCEパネルを作ってしまいました。スポーツ大会の優勝者はでかいパネル(車のキーとか)をもらうと喜ぶものだから。

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いらないと思いますよ。

 杉村さんにはふだんのeスポーツイベント撮影と同様に自由に動いてもらい、いい場面を写真に納めてもらう。

 まずは練習スペースを見学。杉村さんは撮影を始めて2分でおののいていた。

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シャッタースピード1/100でぶれるんですよ。やばい。

 カメラのシャッタースピードが速いと写真が暗くなる代わりにぶれにくくなる。eスポーツのイベントは会場が暗いことも多いが、ふだんは1/60秒くらいでも十分。

 だが、タイピング選手の指は格が違う。明るい練習スペースでも指の動きがぶれるので、一瞬を切り取るのが難しい。

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トップの選手は1300kpmくらい出しますからね。あ、kpmというのは1分間にどれだけ打鍵できるかの目安です。keystrokes per minuteの略。

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1秒で20回以上打ってんの!?

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打ちにくい言葉だともう少し下がりますけど。文字数で言うと1秒で10~12文字くらい入力してるんじゃないかな。

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どういう世界?

 これが世界最速のeスポーツたるゆえんである。僕はタイピング業界の関係者ではないが、初見でびびらせることができて少し誇らしい。

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キーボードはREALFORCE限定ですか?

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いや、自由です。REALFORCE勢は多いですけどね。

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ちなみに、大会3連覇中のmiriさんは指の手術をしたばかりで、愛用のREALFORCEだと少し痛いらしいんです。いろいろ試したら負担の少ないキーボードがあったようで、今回はそれを使うと聞きました。

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漫画みたいな世界だ。

 押し込む深さやキー配置が0.1mm違うだけでも、指の感触は変わる。ふだんのスピードと痛みを天秤にかけたmiriさんはどういう心境だったのだろう。

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 さて、タイピングはPCを扱う汎用的な技術ということで、取り組む人の年齢層は幅広い。当然、こういった大会にもさまざまな選手が出場する。

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若い子もいますね。中学生くらいかな。

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よく見てください。あの子、

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Happy Hacking Keyboard使いです。

 Happy Hacking Keyboard(通称、HHKB)は、むだを削ぎ落したキー配列が特徴の高品質キーボード。エンジニアやプログラマーなど、いわゆる“本気の人”から支持されている。

 HHKB使いの女の子。間違いなく強キャラである。

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かっこよすぎる……。

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練習スペースは和やかな雰囲気。世間話をしたりキーボードの話をしたり。

『タッチ』の主題歌はRTCのことを歌っている説

 そもそもタイピング大会とは何なのか。

 大規模な世界大会として“Intersteno”があり、日本では“毎日パソコン入力コンクールなども活況だ。それぞれインテルステノ(国際情報処理連盟)や毎日新聞社/一般社団法人 日本パソコン能力検定委員会が主催しており、十分に格式高い。

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 競技シーンが盛んな国もあり、前に選手から聞いた話によるとチェコは強豪国らしい。

 チェコの名物と言えばガラス製品にピルスナービール。僕の知らないところでそこにタイパー(タイピング技術を磨く人)も加わっていたことに驚く。

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実況は日本テレビの篠原光アナウンサー(左)。解説は全日本タイピスト連合代表の隅野貴裕さん(右)。

 試合の実況を務める篠原アナはキーボードが大好きと言っていた。解説の隅野さんとキーボードについて話すときは全体的に興奮気味で、端々から変態っぽさがにじみ出ていて好感が持てる。

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この笑顔。

 僕はRTCファンだが、タイピングの競技シーンにすごく詳しいわけではない。知識がなくてもおもしろいからすばらしい。

 覚えておきたいのはこれくらいだ。

1対1のタイマン勝負

 基本的には文字入力の速さを競う。そのために決勝トーナメントで使用されるのは対戦型タイピングソフト『Weather Typing』。

 表示されるワードを先に打ち切るとポイントを獲得でき、10ポイント先取でラウンド取得。先に規定ラウンドを取ったほうの勝利となる。

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『Weather Typing』はDenasu Systemが開発したタイピングソフト。大会用に画面構成がカスタムされている。

 1セットは数秒で決着。息つく暇もなくつぎのセットが始まる。9対9までもつれ込んだときは、数分間にわたって集中を余儀なくされる。

 それは観客も同じだ。試合開始はいつだって静か。徐々に目が離せなくなり、ぎりぎりの接戦に歓声がもれ、歌がサビを迎えるようにうねりは大きくなっていく。もはやタイピングフェスである。

 戦いに集中するあまり、息をすることすら忘れてしまう。往年の名作アニメ『タッチ』の主題歌があるだろう。冒頭の「呼吸を止めて~」のくだりは、きっとこの大会のことを歌っている

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いい目つき。

正確性が重要

 タイピングはとにかく試合展開が速い。ノーガードの殴り合いみたいな世界だ。そこに駆け引きをもたらしているのが“95%ルール”である。

 速く文字を打てばいいとはいえ、誤字や修正だらけだと美しくない。先に10ワード打ち切ったほうの正確性が95%未満だったとき、相手が95%以上だったら逆に負けてしまうのだ。

 ちなみに、ローマ字入力のほうが正確性は高め。カナ入力は使うキーの範囲が広いのでミスが増えがちだが、打鍵数が少ないので(※)そのぶんハイスピードな傾向にある。

※打鍵数が少ない:ローマ字入力だと“か”をKAやCAと打つが、カナ入力なら一打でオーケー。

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 たとえば、爆速で9ポイント取得したのに正確性が94%以下に落ちた場合、瞬時に以下のような判断をしないといけない。

  • 相手の正確性が95%以上の場合、勢いのまま10ポイント目を取ると負けてしまう。
  • 最後の1文字を打たずに正確性を上げる。
  • 95%に到達、もしくは相手が93%まで下がったらスパートをかける。

 スピードを落としてでも正確性を高めれば相手はプレッシャーを感じることに。これは野蛮な殴り合いではない。知的な殴り合いだ。

 ただし、お互いに正確性を気にしないバーサーカーみたいな試合もあり、それはそれで盛り上がる。

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正確性が95%を割ると黄色くマーキングされる。