中毒性の高いミニゲームが満載
2003年(平成15年)3月21日は、任天堂からゲームボーイアドバンス用ソフト『メイド イン ワリオ』が発売された日。本日で発売から20周年を迎えた。
『メイド イン ワリオ』は“最多 最短 最速”のキャッチフレーズの通り、5秒程度で終了するミニゲームが200種類以上も収録されたアクションゲーム。ゲームスタート時に画面に表示される「とべ!」や「よけろ!」といった短い指示に従ってミニゲームに挑戦し、ステージクリアーを目指す。
タイトルからわかるように、本作のメインキャラクターはいまではすっかりおなじみになったワリオ。
初登場は1992年10月21日に発売されたゲーボーイ用ソフト『スーパーマリオランド2 6つの金貨』で、最初はマリオの敵として登場したが、そこから『ワリオランド』シリーズで主役に抜擢され華々しく活躍していく。
MARIOの“M”の文字が上下ひっくり返った“W”がトレードマークで、マリオと名前こそ似ているものの性格も風貌もまったくのベツモノ。しかし、どこか憎めない感じがユーザーに受け入れられているのかもしれない。
そんなワリオがゲーム会社“ワリオカンパニー”を設立し、優秀なスタッフたちと世界一おもしろいゲーム“メイド イン ワリオ”を作ったというのが本作のストーリー。スタッフによってミニゲームのジャンルが異なり、サッカーや空手などをモチーフにした“スポーツ”、『マリオ』や『メトロイド』など任天堂の名作のワンシーンを切り取った“ニンテンドー”、一瞬の判断が迫られる思考ゲーム“IQ”などがある。
どのミニゲームも内容と演出が独創的で、それを盛り上げるサウンドがじつに小気味良い。加えて、クリアー回数を重ねていくと段階的にスピードアップしていくため、一瞬の判断や操作ミスが命取りとなる。その緊張感たるや呼吸を忘れるほど凄まじいが、その反面、クリアーしたときの達成感は格別だった。
また、気軽に始めることができて好きなタイミングで止められる手軽さと、ゲームボーイアドバンスというハードの携帯性のよさもあり、『メイド イン ワリオ』は脳内で何かが分泌されるようなたまらない中毒性があったと感じる。
筆者はその中毒性にやられ、仕事の合間に気分転換と称してプレイしては「止めどきがわからない!」と永遠に遊んでいた記憶がある(筆者注:前述の通り、好きなタイミングで止められます)。
筆者が印象深かったミニゲームは、「いれろ!」という指示のもと、タイミングよく鼻に指を入れるもの(痛そうだから)や、「つかめ!」の指示で上から落ちてくる棒をつかむもの(いつ棒が落ちてくるかわからずヤキモキした)、『ゼルダの伝説』のリンクを操作して洞窟の入り口に導く「どうくつにはいれ!」(リンクを操作できるのがなぜかうれしかった)など。
これを読んでいる皆さんは、どんなミニゲームが思い出に残っているだろうか。
ちなみに、前述の“ニンテンドー”のジャンルには、1968年に発売された家庭用バッティングマシン“ウルトラマシン”や、1978年に発売されたソフト内臓型家庭用テレビゲーム機“レーシング112”をモチーフにしたものなどが登場。
実機を見たことがないプレイヤーが圧倒的に多かったと思うが、その存在を知っていたのであればさぞかし胸がときめいたことだろう。
2003年10月17日にはニンテンドーゲームキューブ用ソフト『あつまれ!!メイド イン ワリオ』が発売。以降、新たなハードとともに新作が発売されていく。
最新作は2021年9月10日にNintendo Switchで発売された『おすそわける メイド イン ワリオ』。完全新作のミニゲームが200種類以上収録されている。
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