有名アニソンをYouTube動画でチェック!
本稿ではYouTubeで視聴できるアニソンから1曲をピックアップし、その歌にまつわるちょっとした情報をお届けします。
今回注目したのは陰陽座の『甲賀忍法帖』。2005年に放送されたアニメ『バジリスク ~甲賀忍法帖~』のOP曲です。
『甲賀忍法帖』(Amazon)原作愛溢れる歌詞に注目!
せがわまさき先生のマンガをアニメ化した『バジリスク ~甲賀忍法帖~』。さらにその原作は、山田風太郎氏の小説『甲賀忍法帖』です。
陰陽座のリーダーでほとんどの楽曲の作詞・作曲を手がける瞬火さんは、この山田先生の『忍法帖』シリーズの大ファン。『バジリスク ~甲賀忍法帖~』のアニメ化にあたり、テーマソングを担当したいと自ら手をあげたそうです。
アニメのオープニング曲としてふさわしいものとするため、ワンコーラスをテレビ放送で流れる時間に収めるよう仕上げたというこだわりよう。YouTubeでの同曲の再生回数は4942万回を突破しているモンスター・ソングです。
「甲賀忍法帖」(MV)
ちなみに陰陽座は、“妖怪”をテーマにしたヘヴィメタルバンド。ヘヴィメタルと日本文化をかけあわせた独自の世界が人気です。
歌詞には古語などの難解な言葉が多く、一方で日本語以外はほとんど使われていません。『バジリスク ~甲賀忍法帖~』も江戸時代の忍者が題材であり、もともと陰陽座が持っていた世界観との相性もバッチリ。
そんな和の世界と山田先生へのリスペクトから生まれた楽曲『甲賀忍法帖』は、キャッチーで耳に残るメロディーと原作ピッタリの歌詞が魅力。「下弦の月が朧に揺れる」と始まるとおり、歌詞は作品のヒロインである朧の視点から書かれています。
「宿命られた二人を葵闇(あおいやみ)が裂いても」と、“葵”を家紋とする徳川家によって争わざるをえなくなった悲劇を描いています。
ところで『忍法帖』シリーズへの愛が強すぎる陰陽座には、『鬼斬忍法帖』『妖花忍法帖』など“忍法帖”の名がつく曲がたくさん。『桜花忍法帖』という曲は、こちらもアニメ『バジリスク ~桜花忍法帖~』のOP曲に起用されています。
また2016年には同アニメのパチスロ機テーマソングに、『愛する者よ、死に候え』という曲が起用されました。朧視点の『甲賀忍法帖』に対し、主人公・弦之介の視点から歌詞が描かれています。『甲賀忍法帖』と『愛する者よ、死に候え』の両曲ともに陰陽座公式YouTubeチャンネルでMVを公開中。ぜひアニメや原作を見てから、歌詞の奥深さを堪能してみてはいかがでしょうか。