エピック・ゲームズが、同社が運営するPCゲーム配信プラットフォームEpic Gamesストアの門戸開放を発表した。これまではストア側がセレクトしたタイトルが配信されるという形だったが、パブリッシャーやゲームスタジオ、あるいはインディーゲーム開発者が自ら配信する自主パブリッシングなども可能となる。

 各種ユニークな施策が用意されているので、記者が気になった部分をご紹介しよう。Epic Gamesストアが従来より標榜している有利な収益配分率も開発者にとっては動機のひとつとなるだろうが、それ以外にレーティング取得や製品ページのローカライズなどの支援が提供されるというのも面白いところ。

 また独占販売をターゲットにするのではなく、Steam等の競合プラットフォームにも出すケースを想定した内容になっている点も興味深い。

  • ベースとなる収益配分は開発者側とストア側で88対12(※編注: 一般的な比率より開発者の取り分が多い)
    • 少額課金を自分またはサードパーティ製サービスで実装している場合、その分については最大で100%受け取ることもできる
  • IARCレーティングを追加コストなしに取得できる。申請プロセスは開発者向けのデベロッパーポータルに統合されている
  • ストアに掲載する製品ページのローカライズが無料提供される
  • Unreal Engineで開発したゲームの場合、Epic Games側の支払いシステムを使用した分に関してはエンジンの使用料が免除される
    • Epic Gamesストアを通さない形で少額課金を実装している場合は免除は適用されない
  • マルチプレイゲームはすべてのPCストア間でのクロスプレイに対応している必要がある(※編注: 恐らく「Steamで持っているプレイヤーと遊べない」といった問題を避けるための策)
  • ほかのPCストアで実績機能が用意されている場合は、Epic Gamesストアでも実績機能に対応する必要がある

2022年の総括も公開

 また今回の発表に合わせて2022年の総括も公表されており、PCユーザー数が2億3000万ユーザー以上に到達したこと、ストアで8億2000万ドルが費やされたこと、99タイトルが無料提供され7億回ライブラリに追加されたことなどが明かされている。