カプコンの人気対戦格闘ゲーム『ストリートファイターV チャンピオンエディション』(以下、『ストV』)の公式チームリーグ戦“ストリートファイターリーグ: Pro-JP 2022(以下、SFL2022)”。同リーグはプレイオフまでの日程が終了し、本節1位通過のGood 8 Squad、プレイオフ通過のSaishunkan Sol 熊本と名古屋OJA BODY STAR Mildomの3チームがグランドファイナルに進出した。

 本稿では惜しくもプレイオフで敗れたv6プラス FAV gamingのインタビューとプレイオフの様子を写真でお届けする。

v6プラス FAV gamingプレイオフ後インタビュー

『スト5』SFLを終えたv6プラス FAV gamingにインタビュー。ときど「SFLは苦しい期間だった。結果を残せず申し訳ない気持ちが強い」
左から鶏めし選手、sako選手、ときど選手、ボンちゃん選手。

――SFL2022を終えての感想をお聞かせください。

sako 僕とときど、ボンちゃんの3人は2連覇がかかっている中、今回は新しく鶏めしさんという強力な助っ人が入ってくれました。チームの総合力としては優勝を狙えるぐらい強いチームだと思っていて、日々練習に励んできましたが、蓋を開けてみたらほかのチームもすごく強くてなかなか勝ち切れない試合が多かったです。何とかプレイオフまではたどり着けたんですけど、やっぱり負けてしまってすごく悔しいです。

 自分たちに足りなかったものがどういうものかは、みんな身に染みていると思います。それをつぎのリーグや大会に向けて活かしてやっていきたいですね。

鶏めし 率直に言うと、あっという間だったなと思いました。とくに自分の場合はもともと所属チームが決まっているわけでもなく、たまたまプロライセンスが取れて、ドラフト会議に出られて、そしてチームに選んでもらった形なので、そのときは本当にうれしかったですね。ただ、やっぱりみんな強くて、自分がそれについていけるのかという不安が大きく、結果が残せるのか? 勝てるのか? 自分でも大丈夫なのか? そういう不安を抱えながら生活してきました。

 でも、対戦自体は本当に楽しかったですし、いままで自分ひとりでやってきたものだったので、こうやってチームに選んでもらってsakoさん、ときどさん、ボンちゃんさんと交流しながらプレイするというのは、本当に自分には新鮮ですごく楽しい3カ月間でした。もしまた機会があれば、こういう行事に参加したいと思っています。

ときど ……SFLは苦しい期間でしたよね。シーズン中もそうですし、プレイオフに向けての自分にかかるプレッシャーは……。もちろん、プレッシャーがかかるという点ではみんなも同じだと思うんですけど、僕の場合は夢にまで出てくるんですよ。たぶん自分の中でかなりプレッシャーがあったんだろうなと。こんなの珍しいですよね。去年はうまくいきましたけど、それを踏まえて相手は対策もしてきますし、レベルも上がっていますので、その中で戦い抜くというのがものすごくレベルが高いなと感じました。

 そして、プレイオフでは大将を任せてもらいましたが、結果を残せず申し訳ないという気持ちが強いですね。これで『ストV』はSFLとしては最後だと思うんですけど、僕自身はこのゲームはまだまだやれることもありますし、もっともっと遊びたいと思うゲームなので、まだまだやり込んでいきたいです。

ボンちゃん ここ数年、毎年SFLが開催されていますけど、攻略を他人と共有する数少ない時間になっています。いままで自分たちは個人で競っていることが当たり前で、本音の部分は何か秘めていて、口にまでは出さない攻略というものが絶対あったと思うんですよ。

 でも、チームメイトのためになるんだったらとチーム内ではそういう秘めた攻略まで共有できるんですよね。だから、こういう大会はほかにはないものなんです。それだけチームで勝ちにいこうとそれぞれのプレイヤーが取り組むので、よりいいものになっていくし、いままでにないタイプのレベルアップができる貴重な場だと思っています。それが敗退して解散となると、この貴重な時間がなくなったということがすごく悲しいですね。

 今年はときどと同じキャラを使っていることもあって、“そんなところを見ているんだ”と新しい発見をもらったり、sakoさんのアドバイスもほかの人と違うような目線のものをくれますし、自分はダルシムのことを使っていないからわからなかったんですけど、鶏めしさんはそういう視点でずっと使っていたんだなとか、自分自身の考えかたの幅が広がる期間だったので、試合ができないというのも寂しいですけども“終わっちゃったんだな”というのが本当に残念です。自分も何か満足のいくような結果が出せなかったというのもありますけど、プレイオフで終わってしまって残念でしたという感じです。

――チームメイトの話が出ましたが、今期新加入した鶏めしさんはチームに入ってみていかがでしたか?

鶏めし じつは、去年FAVの人たちとスパーリングをやらせていただいていたんですよ。SFLでいちばんいっしょに練習していたのが、FAVの人たちだったので、チームに入れたことは本当に感慨深いし、うれしかったです。あと、いままではときどさんやsakoさん、ボンちゃんさんと話す機会がなかったので、これを機にいろいろ話して交流できて本当によかったです。これで終わりとは言わずに、何かしらでつながりを持てたらいいなと思っています。

――プレイオフはオフラインでの試合でしたが、感触はいかがでしたか?

sako プレイオフは久々のオフラインということもあったし、番組っぽい作りで非日常的な感じでした。そんな重々しい空気の中で試合をするということですごく緊張していたので、声を出して応援することで、みんなをリラックスさせようとがんばっていたんですけど、それが何かなつかしく感じてすごく楽しかったです。

鶏めし オフラインの試合経験はゼロではないんですけど、3年くらいまえの世界大会“EVO”でときどさんと対戦したことがあります。その時の気持ちをいまでも覚えていて、本当に緊張しまくって、自分がちゃんと動かしているのか怪しいくらいで、そのときはときどさんに負けてしまったんです。今回は久々にそういう大きい大会だったので、やっぱり武者震いしてしまいました。でも、最終的には自分の動きができるようになったので、オフラインというのは本当にオンラインとは違うということを痛感させられましたね。

ときど 僕はこういった試合に慣れているもので、ここ最近は海外の大会にも行ったりしていて、やっぱりいいですね。こうして仲間と空気を共有して、雰囲気を目の当たりにしながら「どうしよう?」と相談しつつ勝負するというのは改めていいものだなと思いました。

ボンちゃん 大会はオフ1択だなという感じですね。チーム戦ということもあって、応援も含めて空気感は最高です。オンラインでも似たような応援はできるんですけど、オフラインのほうがよりリアルな応援ですよね。仲間がミスしたら、そこは小さい声で「つぎは頼むよ」みたいな形になりながら、つぎはまたちゃんとした応援に変わるとか、そういう近い距離感で話せるというのは楽しいですよね。オンラインの空間もありだと思うんですけど、オフラインのほうがイベントとしてもリアルな空気感が伝わりますし、すごくいろいろな人の協力があって年々いいものになっていっているので、今後もまたオフラインで続いていけたらいいなと思います。

――具体的なことはまだわからないかもしれませんが、今後に向けた課題はありますか?

sako 来年もSFLがあるとしたら『ストリートファイター6』だと思うので、またイチから新しくゲームをやり直すことになります。僕らベテランは長いこといろいろなゲームをやってきたので、そのノウハウを『ストリートファイター6』に落とし込んで、ほかの人との差をつけやすいと思っています。そこを武器に自分ならではの動きをしっかりと身に着けて、見ている人たちが真似したくなるような、そういう憧れられるようなプレイを目指してがんばりたいです。

鶏めし 自分はドラフトで選ばれた人間なので、来年は参加できるかも怪しいんですけど、『ストリートファイター6』はダルシムもいますので、できる限り早めに自分だけの動きを実現させてまわりにアピールしたいですね。

ときど 個人として自分の技術に磨きをかけるということはやるんですけど、Good 8 Squadが2年連続で勝ったということは、組織だった動きが物凄く機能しているように見えますよね。

 僕らは個々の能力が飛び抜けて高いチームであるとは思うんですけど、やっぱりそういった中で誰が誰にいくのか? とか、どういう練習方法がいいのかとか、監督的なポジションだったり、それぞれの役割分担みたいなものがもっとあってもいいのかなと。

 去年彼らが勝ったのはうまく噛み合っただけなのかとも思いましたけど、去年より戦力が落ちているにも関わらず本節を1位で走り抜けたというのは、監督もいてスパーリングパートナーもいてという組織立った動きの効果があるのかなと思わされました。僕も経験を積んで、そういうやり方もあるんだなというのは感じていますので、何かしら取り組んでいきたいと思いました。

ボンちゃん 自分自身は1年目のゲームに対して自信を持てたことがないんですよ。個人的には大丈夫かなという不安のほうが強いですね。
 
 チームでSFLに勝つための課題という話になると、この2年チームメイトとよく話したと思うんですよね。各々の現状の把握であったり、チームの弱点が何だとか、そういう話し合いというのはすごく有意義なものだと思えたので、今後参加することになった場合に活かしていかなきゃいけないところでもあります。でも、これ以上いい取り組みが何なのかというのはまだわからないですね。もし、いまそれがあるんだったらすでにやっていましたし、まずは自分たちの力や各チームの戦力分析からしっかりやっていくことになるんだろうなと思っています。

『スト5』SFLを終えたv6プラス FAV gamingにインタビュー。ときど「SFLは苦しい期間だった。結果を残せず申し訳ない気持ちが強い」
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『スト5』SFLを終えたv6プラス FAV gamingにインタビュー。ときど「SFLは苦しい期間だった。結果を残せず申し訳ない気持ちが強い」
真剣な表情で試合に挑むv6プラス FAV gamingのメンバー。
『スト5』SFLを終えたv6プラス FAV gamingにインタビュー。ときど「SFLは苦しい期間だった。結果を残せず申し訳ない気持ちが強い」
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『スト5』SFLを終えたv6プラス FAV gamingにインタビュー。ときど「SFLは苦しい期間だった。結果を残せず申し訳ない気持ちが強い」
同じキャラを使っているせいかお互いにアドバイスし合うシーンの多いときど選手とボンちゃん選手。
『スト5』SFLを終えたv6プラス FAV gamingにインタビュー。ときど「SFLは苦しい期間だった。結果を残せず申し訳ない気持ちが強い」
『スト5』SFLを終えたv6プラス FAV gamingにインタビュー。ときど「SFLは苦しい期間だった。結果を残せず申し訳ない気持ちが強い」
『スト5』SFLを終えたv6プラス FAV gamingにインタビュー。ときど「SFLは苦しい期間だった。結果を残せず申し訳ない気持ちが強い」
『スト5』SFLを終えたv6プラス FAV gamingにインタビュー。ときど「SFLは苦しい期間だった。結果を残せず申し訳ない気持ちが強い」
ダルシム使いの鶏めし選手とメナト使いのsako選手。v6プラス FAV gamingが誇るふたりの職人。
『スト5』SFLを終えたv6プラス FAV gamingにインタビュー。ときど「SFLは苦しい期間だった。結果を残せず申し訳ない気持ちが強い」
『スト5』SFLを終えたv6プラス FAV gamingにインタビュー。ときど「SFLは苦しい期間だった。結果を残せず申し訳ない気持ちが強い」
『スト5』SFLを終えたv6プラス FAV gamingにインタビュー。ときど「SFLは苦しい期間だった。結果を残せず申し訳ない気持ちが強い」
インターバルのミーティングの様子。
『スト5』SFLを終えたv6プラス FAV gamingにインタビュー。ときど「SFLは苦しい期間だった。結果を残せず申し訳ない気持ちが強い」
鶏めし選手の劇的な勝利にチームメイトはこの表情(笑)。
『スト5』SFLを終えたv6プラス FAV gamingにインタビュー。ときど「SFLは苦しい期間だった。結果を残せず申し訳ない気持ちが強い」
激戦を制した鶏めし選手を迎え入れるチーム。
『スト5』SFLを終えたv6プラス FAV gamingにインタビュー。ときど「SFLは苦しい期間だった。結果を残せず申し訳ない気持ちが強い」
『スト5』SFLを終えたv6プラス FAV gamingにインタビュー。ときど「SFLは苦しい期間だった。結果を残せず申し訳ない気持ちが強い」
『スト5』SFLを終えたv6プラス FAV gamingにインタビュー。ときど「SFLは苦しい期間だった。結果を残せず申し訳ない気持ちが強い」
『スト5』SFLを終えたv6プラス FAV gamingにインタビュー。ときど「SFLは苦しい期間だった。結果を残せず申し訳ない気持ちが強い」
『スト5』SFLを終えたv6プラス FAV gamingにインタビュー。ときど「SFLは苦しい期間だった。結果を残せず申し訳ない気持ちが強い」
試合は真剣だけど、チームメイトの勝利には全力で喜んだりとチーム戦のよさが出ていた。

グランドファイナルは2023年1月21日開催

 2023年1月21日に開催されるグランドファイナルは、今回プレイオフを勝ち上がったSaishunkan Sol 熊本と名古屋OJA BODY STAR Mildomに加え、リーグ本節1位のGood 8 Squadの3チームで優勝が争われる。当日の試合はWeb配信されるほか、現地観戦も可能。現地観戦チケットの追加販売が2023年1月10日(火)19:00 より“先着販売”されるので、興味のある人は公式サイトをチェックしてみよう。

※グランドファイナルについては公式サイトをチェック