「楽しんで、返金を要請しないでくれ!」。そんな一言から冒険が始まる新作ゲーム『Goat Simulator 3』が、Coffee Stain Publishingからプレイステーション5、Xbox Series X|S、PC向けに2022年11月17日より配信される(※)。
※プレイステーション5パッケージ版はPLAIONより発売予定(発売日は未定)。
本作はあまりにもぶっ飛んだ内容な、カオスなヤギゲーとして知られる『Goat Simulator』の最新作。新たに最大4人でのマルチプレイも導入され、物語の舞台となる“サン・アンゴラ島”でこれまで以上に大暴れできるようになった。ちなみに『Goat Simulator 3』というタイトルだが『2』は出ていないので、「一作見逃してしまった……」と思った人もご安心を!
今回、シングルプレイのみだがさっそく『Goat Simulator 3』を遊ぶ機会を得たので、簡単なシステムの紹介や、ゲーマーなら反応せずにはいられないイベントの一部を紹介していこう。
開始1分で見せつけてくるヤギゲーらしさ全開の世界観
さっそくゲームをスタートすると、うっすらと暗い画面に『Goat Simulator 3』とタイトルロゴが表示され、次第に明るくなっていく。よく見えるようになった画面で、まず目にするのが目の前にいるヤギだ。右を見ればもう2匹のヤギがいる。どうやらトラクターの荷台に自分も含め4匹のヤギが乗せられており、どこかへと運ばれている最中のようだ。
トラクターを運転している男はイントロが長すぎるとメタ発言を連発しながら、まずはゴートタワーに向かえと説明してくれる。そして、気のせいかと思っていたらやっぱり名作パロディだったようで、伏字まで使いつつヤギをトラクターから解放してくれた。冒頭1分程度の時間で、本作がどのようなゲームかをすぐに理解させてくれるすばらしい導入だ。
最後に「楽しんで、返金を要請しないでくれ!」と切実な言葉を口にすると、いよいよヤギとしての冒険がスタート。男の言っていた通り最初はゴートタワーに向かったほうがいいが、後はメインストーリーなどもとくになく、自由気ままにヤギライフを満喫できる。
まずは、ヤギがどのような挙動をするのか紹介していこう。本作のヤギは3段ジャンプが可能で、着地の瞬間にタイミングよくジャンプすることで、より高く跳べるようになる。3回目のジャンプはかなり高くまで跳べるので、高所に登りたいときに便利だ。
『Goat Simulator』でも猛威を振るった舌はもちろん健在。オブジェクトや生物を舐めると舌がくっつき、どこまでも引っ張れるようになる。伸縮性も十分で、木などにぶつかってもヤギの動きを阻害されることはほとんどない。この機能を使ってジャマな人間を排除したり、特定の位置に運ぶことでイベントをこなしていくことになる。
電線やガードレールなどに乗るとグラインドもでき、高速で滑りながら移動できるのもユニークだ。都心部では電線を伝って素早く高所に移動できるため、ビルなどを登る際にはとくに重宝する。
ジャンプやグラインドに加えて、ウォールランも使えばヤギに登れない場所はほぼない。ジャンプして壁にぶつかると自然にウォールランを開始し、一定時間は壁を走れるようになる。さすがにずっと登り続けることはできないものの、低い建物程度なら難なく登れる性能だ。
ウォールランとジャンプを駆使すればビルの最上階や銅像の上まで登り放題なので、機動力はかなり高い。独特な物理演算によって怪しい挙動をすることもあるが、基本はどこでもスムーズに行ける。
生意気にも歯向かってくる人間や、邪魔なオブジェクトは頭突きで破壊してしまうのもヤギの流儀。頭突きはボタンを押すとすぐ発動するほか、長押しすると二足歩行でチャージして遠くまで吹き飛ばすハイパワー版も用意されていた。
木箱など簡単なオブジェクトはすぐに壊せるし、チャージ頭突きをすれば一瞬で見えなくなるほど遠くまで吹き飛ばせる。クルマも頭突きで吹き飛ばせるため、道を塞いでいたり、駆けつけてきたパトカーにもチャージ頭突きをお見舞いしよう。
オープンワールドを長距離移動したいときは、クルマを奪って運転するのもアリ。本作のクルマはもれなくニトロを搭載しており、車種を問わずハイスピードでかっ飛ばせるのでストレスフリーだ。
空中でニトロを吹かすと回転したり思わぬ方向に吹き飛ぶこともあるが、移動方法としては超優秀。ちなみに人間が運転しているクルマは奪えるほか、助手席にしれっと乗ることもできる。たまにはタクシー代わりに利用してみてもいいだろう。
操作性に不満を抱くような点はなく、時折物理演算が悪戯を起こして吹き飛んだりもするが、それも含めて操作していて楽しめる仕上がりだ。いまさらだがヤギとは……? と疑問を抱きそうになる機動力で自由に動けるので、これらのアクションを駆使してオープンワールドの世界を駆けまわっていこう。
パロディ満載のイベントをこなして装備を集めよう!
本作はメインクエストが存在しないため自由に遊んでもいいのだが、もちろん目的はしっかりと用意されている。マップ各所にあるゴートタワーでシンクロすると、マップの一部が表示されるようになり、各所で発生するイベントが確認可能だ。
ゴートタワーはマップ内に複数存在し、一度シンクロしておけばファストトラベルのポイントとしても使用できる。まずは島を回りつつ、ゴートタワーを訪れてマップ全域を解放するのがオススメだ。
シンクロが完了したら、後はマップ各所のイベントを達成していくことがおもな目標となる。内容は多岐にわたるが、達成することで新たな装備などがゲットできてよりゲームがおもしろくなっていく。基本の操作に加えて、装備によっても新たなアクションを使えるようになるため、イベントを進めてどんどん装備を増やしていくのがプレイモチベーションにもつながっていた。
そして、イベントを達成するとイルミンティランクというものが上がっていき、拠点であるゴートキャッスルの封印も解けていく。キャッスルには全部で6つの封印が施されており、ひとつ解放するたびに装備がもらえたり、ゴートキャッスルの内装などが変化する仕組みだ。
最初は小さくてボロボロの印象を受けるゴートキャッスルだが、次第に豪勢になっていくのを見るのも楽しみのひとつだ。いつのまにか、自分に頭を下げるヤギの兵隊まで並ぶようになる。キャッスルが解放されることで新たな探索コンテンツも触れられるようになるため、段階的に遊びの幅も広がっていく。
また、イベント以外にもマップ各所に配置されたアイテムの回収や、衝動的ミッションという特定のアクションチャレンジをするものなど、やり込み・収集要素も豊富に用意されていた。これらのイベントやミッションを達成すると、ショップで新たな服装なども買うための通貨も手に入るため、オープンワールドを探索しつつミッションもこなしていきたい。
マップを移動しつつ装備を集め、ショップで新たな服などを買ってオシャレなヤギを目指していくのが基本的なプレイサイクルだ。追加アクションを発生させる装備以外にも、ヤギの角や服装、毛の模様まで自由にカスタマイズできるので、自分好みのヤギを作ってみよう。
ショップやイベント報酬を使えば、ヤギという枠を抜け出すことも不可能ではない。キリンやサイ、サメにブタなどそもそもの動物の種類すら変えてしまえるのだ。動きの鈍いキリンや、スケボーに乗って地上を這うサメなど、ユニークな動物たちに変身して冒険をするのもまた一興。
ヤギ以外の動物用スキンも充実しており、シンプルなデザインから一風変わったものまでショップで販売されている。生物ですらなさそうなデザインも多数盛り込まれているほか、自分でカラーリングを調整するスキンもあるので、色々と試してみてほしい。
ここまで紹介してきた通り、本作は自由にオープンワールドで暴れたり、イベントをこなしていくのが基本的な遊びかたとなる。そんなイベントの一部は、名作を彷彿とさせる内容になっているのも見どころだ。ここではプレイ中に発見したイベントや装備の中から、ゲーマーや映画ファンならクスリと笑える内容の一部を紹介しよう。
装備だけ見てもかなりの数のネタが盛り込まれているので、好きな人はこれらの装備をカスタマイズして活用するのも楽しみのひとつになるだろう。
イベント内容もユニークで、たとえば“静かな丘”という場所に行くと急に霧が周囲を覆うようになり、そこにある古びた建物に入るとちょっとした謎解き系のイベントが発生する。
待ち受けているのは、何度通っても同じ場所に戻ってしまう不気味な通路。後ろを振り向いたら何かがいそうな、狂った空間でひたすら同じドアをくぐり続けなければいけなくなる。終始笑える『Goat Simulator 3』のはずが少しの恐怖を感じられる内容なので、建物の構造に覚えがある人はとくに楽しめるだろう。
元ネタを知っていれば笑えるし、知っていなくても意味不明すぎておもしろい。そんなイベントや装備が、紹介していないものも含めてたくさん用意されている。ここでは紹介できないような際どいブラックジョークも含めて笑える要素が満載なので、隅々まで探索して発見してみてほしい。
今回はシングルプレイのみに触れたが、マップ内にはマルチプレイ限定のイベントなども存在していたので、4人でプレイすればより一層楽しめるのは間違いない。装備次第で遠くまで吹き飛んだり、建物を壊滅させたりとやりたい放題なヤギゲーなので、フレンドといっしょにプレイしてみてはいかがだろうか。
なお、冒頭でご紹介した通り、『Goat Simulator 3』はプレイステーション5のパッケージ版がPLAIONより発売予定だ(発売日は未定)。通常版は4378円[税込]で、限定版となる『GOAT IN A BOXエディション』は10670円[税込]だ。ただいまパッケージ版は予約受付中だ。
Goat Simulator 3
- 対応機種:プレイステーション5、Xbox Series X|S、PC
- 発売日:2022年11月17日配信 ※プレイステーション5パッケージ版は発売日未定
- 発売元:ダウンロード版はCoffee Stain Publishing AB、パッケージ版はPLAION
- 開発元:Coffee Stain North AB
- 価格:ダウンロード版/各3850円[税込]、デジダル・ダウングレード・エディション(ダウンロード版)/各4950円[税込]
- ジャンル:アクション
- CERO:15歳以上対象