スパイク・チュンソフトよりNintendo Switch、PS4、PC(Steam)で発売中の3DアクションRPG『メイドインアビス 闇を目指した連星』の特別企画。電撃オンラインとファミ通.comで特集記事を手掛けたライター陣による対談の後編をお届けする。記事の前編は以下リンクより電撃オンラインで読んてほしい。

記事前編はこちら(電撃オンライン)

カワチ

電撃オンラインのライター。美少女ゲームに詳しい。
Twitterアカウント:@kawapi

小林白菜(こばやしはくさい)

ファミ通.comのライター。ゲームとアニメに詳しい。
アイコン制作はかおりゅ氏(@caoryu_YS)。
Twitterアカウント:@Kusare_gamer

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“DEEP IN ABYSS”で一気にゲームが広がる

カワチそれでは前編からの続きということで、オリジナルモードの“DEEP IN ABYSS”について語っていきましょう。

小林“DEEP IN ABYSS”はアビスの世界を自由に動けるのが魅力ですよね。クエストをこなそうと思ったとき、“HELLO ABYSS(ハローアビス)”と違ってナビゲーションがないので、ルート取りのようなものを自分自身でマップとにらめっこしながら計画を立てる必要があります。ロープなどのアイテムの準備も必要なので、一気にゲーム性が高まりました。

カワチ同じゲームのはずなのに、やれることが一気に広がって違うゲームが始まったようなワクワク感がありましたね。

ゲーム『メイドインアビス』特別企画。「原作で衝撃的な出来事が起きた三層をしっかり探索できるのがいい」ファミ通と電撃のライターが語るゲーム版ならではの魅力

小林育成要素が豊富ですよね。たとえば縄から飛び降りるアクションや縄を握ったまま食料を食べるアクションは、“HELLO ABYSS”だったら最初からできますけど、このモードではスキルを覚える必要があったりして、育成要素に組み込まれていますし。

カワチそうですね。コツコツ成長させるのが楽しいです。

小林先に戦闘のスキルを上げるのか、それとも探索系のスキルを上げるのかというところは、プレイヤーの性格が出るかなと思います。カワチさんはどのスキルから上げましたか?

カワチ自分は探索系です。なるべく安全に帰れるようにして、チマチマとキャラクターを育てていきました。

小林確かに戦闘は敵に近づかなければなんとかなりますけど、探索のスキルがないと死につながることが多いですもんね。

カワチ最初の一層でも迷って帰れなくて死んでしまったことが何度もあったんです(苦笑)。料理のラインアップとか荷物を持てる量を増やしたりするのが先なのかなと思って、そちから手をつけましたね。

小林僕もリュックの制限が気になったので、かなり早い段階で容量を増やしました。

カワチ食料とかでパンパンになりますもんね(笑)。

小林ロープなどのスキルも早めに取らないと不便だなと思って、必要最低限のものは取得しました。あとは回避やピッケルの2連続攻撃を優先しつつ、以後は探索系のスキル取得に戻った感じです。

ゲーム『メイドインアビス』特別企画。「原作で衝撃的な出来事が起きた三層をしっかり探索できるのがいい」ファミ通と電撃のライターが語るゲーム版ならではの魅力

カワチ自分はどの武器を使うのか迷って、スキルを上げられなかったんですよね。やっぱり小回りが利くピッケルがいいんですかね。

小林それがいいかなと思います。自分は深く潜るときは、ピッケルを4~5本ぐらい用意して、行く手を阻むヤツを片っ端から殴り続けるという脳筋プレイをしていました(笑)。

カワチやっぱりピッケルですよね(笑)。自分も、壊れてもいいや精神でピッケルを使っていました。本作は武器が全体的に壊れやすいですよね。アビスの探検には心もとない。そこが「いつ死ぬかわからない」というドキドキにつながっているのかもしれないけど(苦笑)。

小林確かに(笑)。自分は弓矢なども挑戦してみたのですが、壊れやすいので扱いが難しかったんですよね。弓は作るための材料がちょっとレアですし、さらに矢も別に作らないといけないのがたいへんということもあって、メインで使うのを諦めました。

カワチアクションがうまい人が扱ったらまた違うのかもしれませんね。ゲームの序盤はリコがやっていたことを真似しつつ、スキルを拡張していくのがいいのかな。

小林そうですね。ただ、遠くからものを投げて攻撃してくる猿みたいな敵(インビョウ)は同じ足場にいることがほぼないので、飛び道具を持っていないと倒せないところが厄介ですけど。

カワチ無視して進むのもできるけど、かなりいやらしい敵でしたね(笑)。そこは臨機応変に挑む必要があるかも。

アニメでは描かれない部分をしっかり描く

小林“DEEP IN ABYSS”がおもしろいのは、三層をしっかり探索できるところですよね。アニメではリコに起きた衝撃的な出来事がフォーカスされていて、三層がどういう場所だったのか詳細にはわからなかったんですよ。

 本作の三層は、壁を降りながら大穴の横にある洞窟を探索していく迷路のような構成になっていましたよね。自力で進むとすごくたいへんですけど、アニメでは腕を伸ばすことができるレグがいるから、それほど苦労することなく進むことができたのかなとわかりました。

カワチ普通の人が潜ろうと思ったらこんなにたいへんな場所だったということが。ゲームをプレイして初めて理解できましたよね。

ゲーム『メイドインアビス』特別企画。「原作で衝撃的な出来事が起きた三層をしっかり探索できるのがいい」ファミ通と電撃のライターが語るゲーム版ならではの魅力

小林あと“DEEP IN ABYSS”だと、ほかから来た探検家との戦いが印象的でした。そこまで強くはないのですが、アビスにはこういう危険があるんだということも改めて知ることができましたし、世界観の補強になっているなと。

カワチ苦戦した敵はいますか?

小林三層の干渉器は苦戦して、一度負けてしまいました。360度全体を攻撃する技もあったりするので、行動のパターンを把握してちゃんと避けたり、遠距離で攻撃するといった対処ができていないと苦戦してしまいますね。

カワチ戦闘以外で役に立った攻略はあります? 自分が書いた記事と小林さんが書いた記事のそれぞれに「塩を持っていけ」と書いてあるのはちょっとおもしろかったですが(笑)。

ゲーム『メイドインアビス』特別企画。「原作で衝撃的な出来事が起きた三層をしっかり探索できるのがいい」ファミ通と電撃のライターが語るゲーム版ならではの魅力

小林塩さえあれば生きていけますもんね! 手に入れた素材は塩がないと活かせないですし、重量制限にほとんど影響しないのが助かります。だから、塩は早々に50個ぐらい買い込んで持っていくようにしていました。その後は砂糖も30個ぐらいは買い込んでいましたね。

カワチこのゲームはスタミナも重要ですよね。

小林あ、それで思い出したんですが、スタミナと言えば、崖にある遺物の上で休憩できるのは知っています? 

カワチえ? そうなの?

小林出っ張っている遺物の上に立つことができて、そこで休めるんですよ(笑)。

カワチへぇ~。スキルがあれば崖を登りながら食事をすることもできるけど、最初のころは途中で進むことも戻ることもできなくなって、結果として落下死するしかないという状況が多かったから、意外と役に立つ情報かも(笑)。

小林どうしようもない状況になって、ものすごく悪あがきをした結果、遺物の上に乗るという攻略を見つけました(笑)。

ゲーム『メイドインアビス』特別企画。「原作で衝撃的な出来事が起きた三層をしっかり探索できるのがいい」ファミ通と電撃のライターが語るゲーム版ならではの魅力

カワチ本作は攻略の自由度が高くていいですよね。いろいろな発見がある。

小林そうですね。あとは、アビスの上昇負荷が、ちょっと休むと治るというのも、じつはあまり気づかないのかなと思います。

カワチあぁ、確かに。

小林ペースを守って登ればなんとかなるので、そこは助けられましたね。原作の上昇負荷の過酷さとゲームとしての理不尽さのせめぎ合いで、いまのゲーム内容に落ち着いたんでしょうけど。

カワチそこは原作準拠にせず、緩和してもらえてよかったですね。ゲームとしてのバランスがちょうどいい。ほかに覚えておくといいことはありますか?

小林いらないと思ったスキルは取得せずに、スキルポイントを温存してもいいかなと思います。月笛に変わると習得できるスキルが一気に増えるので。

カワチ無理して使わなそうなスキルを覚えるよりは、ゲームを進めて解禁されるのを待つほうがいいと。

ゲーム『メイドインアビス』特別企画。「原作で衝撃的な出来事が起きた三層をしっかり探索できるのがいい」ファミ通と電撃のライターが語るゲーム版ならではの魅力

小林あと攻略ではないのですが、ゲームが進むたびに服が変わったり、クラフトで性能のいい色違いの服に変えたりできるのが楽しかったです。気を引き締めてアビスに挑もうという気持ちになります。

カワチカスタマイズ要素はそれほど多いわけではないけど、しっかり要望には応えてくれますよね。最初のキャラクターメイクがジェンダーフリーになっていることからも、そのことを感じました。

小林そうですね。女の子っぽい可愛らしい声でもハーフパンツが履けたり、男の子っぽい声でもワンピースにできたりと、しっかり配慮が行き届いていました。

ゲーム『メイドインアビス』特別企画。「原作で衝撃的な出来事が起きた三層をしっかり探索できるのがいい」ファミ通と電撃のライターが語るゲーム版ならではの魅力

続編が出るならナナチといっしょに冒険したい

カワチもしも続編が発売されるとしたら、こんな要素が欲しいとか、こういう展開が見たいという要望はありますか?

小林レビューの不満点としても書いたのですが、ロープを使って道を作っても、つぎの探索で消えちゃうのがもったいないなと。一度ショートカットを用意したものは残っているとうれしいなと思いました。

カワチ自分は“HELLO ABYSS”でもう少し原作の追体験がやりたかったかなぁ。盛り上がるのがここから先という感じだったので、続編があるなら続きのストーリーをやってほしい。

小林そうですね~。続編があるなら“DEEP IN ABYSS”も含めて三層からのスタートでもいいのかもしれませんね。そうすれば原作と矛盾なくナナチをパーティーメンバーに引き連れたりもできるでしょうし、自分の側にナナチがいるだけでうれしいユーザーも多いと思います。

カワチあとはイージーモードもあるとうれしいかも。本作は難度が高いからこそ世界観にも合っているし、話題にもなったのはわかるんですが、ゲーム内でボンドルドやナナチに会おうと思うと、ちょっとたいへんですよね。もう少しアニメファンも楽しめるような間口の広い作品でもよかったのかなと。

小林本作で世界設定や途中までのストーリーを“HELLO ABYSS”を通じて知って、その後の展開を原作で楽しむのはアリだと思いますね。

カワチそうですね。『メイドインアビス』を知らなくても骨太なゲームを探してる人にもオススメできる作品です。ゲーマーが遊んでも楽しいので、気になる方はぜひチェックしてみてほしいですね。

ゲーム『メイドインアビス』特別企画。「原作で衝撃的な出来事が起きた三層をしっかり探索できるのがいい」ファミ通と電撃のライターが語るゲーム版ならではの魅力

電撃オンライン・ファミ通.com・WebNewtypeの『メイドインアビス 闇を目指した連星』合同特集企画を展開中!

 電撃オンライン・ファミ通.com・WebNewtypeの3つの媒体合同となる、ゲーム『メイドインアビス 闇を目指した連星』特集企画を展開中です。“度し難いアクションRPG”と言われる本作の魅力を、キャラの掘り下げやレビュー、攻略記事などでお伝えしています。『メイドインアビス』が好きな人は、下記リンクからぜひご覧ください!

『メイドインアビス 闇を目指した連星』合同特集(電撃オンライン)