日々さまざまなワードがトレンド入りしているTwitter。2022年9月14日~9月20日に話題となったのが、“山猫の死”というワード。

 これがなにかと言いますと、かわいそうなネコが死んだ……という話ではなく、“ゴールデンカムイ展”に登場した販売グッズ。どのようなアイテムなのか、ファンの心に刺さりまくったグッズを見ていきましょう。

※以下、『ゴールデンカムイ』のネタバレを含みますので、未視聴の方はご注意ください!

マンガ『ゴールデンカムイ』31巻(Amazon.co.jp)

まるで本物の絵画のような演出もたまらない

 『ゴールデンカムイ』は、明治後期の北海道を舞台にした野田サトル氏による人気マンガ。週刊ヤングジャンプ誌上で連載され、2022年4月に最終回を迎えた際は大きな話題になりました。主人公の杉元佐一や元・新撰組の土方歳三、大日本帝国陸軍第七師団の鶴見中尉らが北海道に隠されたアイヌの金塊を奪い合うというストーリーです。

 “山猫の死”とはロシアの国境守備隊に所属していたスナイパー・ヴァシリが描いた絵画のタイトル。この“山猫”のモチーフはヴァシリの因縁の相手である尾形百之助であり、絵は尾形の死に姿の暗喩であるとも受け取れます。尾形は第七師団に所属していた鶴見の部下で、妾だった母親が芸者をしていたことから“山猫”という隠語で呼ばれていました。

 尾形との銃撃戦で顎を撃ち抜かれたヴァシリですが、リベンジのため日本へ渡ります。ふたりの再戦は尾形の勝利と推察されるものの、その後、物語がクライマックスに近づく列車内で尾形は列車外へ落下。

 “山猫の死”の背景には線路が描かれており、その絵の作者がヴァシリ・パヴリチェンコと作中で言われていることから、ヴァシリが尾形の最期を見て描いた……と想像することもできそうです。

 作中で“山猫の死”は現代の日本のIT企業が3億円で落札しています。ゴールデンカムイ展に登場した“山猫の死”のイラストカードについて、公式の説明でも「ロシアの著名な画家、ヴァシリ・パヴリチェンコの絵画が商品化」と紹介。まるで有名絵画のような扱いがなんとも粋な演出です。

 ちなみに谷垣源次郎の“マウスパッド”や“マタギペン”もファンにとっては見逃せないグッズでしょう。マウスパッドは谷垣の胸筋が強調されたようなイラスト入り。マタギペンは傾けると谷垣の洋服が脱げてしまうという仕掛けつきです。ファン心理をガッチリ掴んだグッズの数々に感服したファンも多かったのでは?