2022年10月5日より基本プレイ無料タイトルとしてサービス開始する、アクティビジョン・ブリザードのアクションシューティングゲーム『オーバーウォッチ2』。そのシーズン1の新キャラのひとり“キリコ”が発表された。
本誌ではオンラインで行われたプレスイベントに参加してきたので、キリコとシーズン1のバトルパスの新たなディテールについてご紹介しよう。
お狐様と一緒に戦う“巫女×忍者”な新ヒーロー、キリコ
新ヒーローのキリコは代々カネザカ神社と縁の深い家系に生まれた一方、母はハンゾーとゲンジの島田兄弟の師であり、彼らとともに鍛えられたという過去を持っている。
というわけで日本の巫女風の要素と忍者風の要素が融合したキャラクターとなっていて、狐をモチーフとする一方でクナイを使うなど、コスチュームや技にもその性質があらわれている(日本文化のスキンもいろいろ考えているほか、日本ネタのチャームなども登場するという)。
特にゲンジと仲がいいらしいのだが、島田兄弟とのあいだの会話は注目とのこと。性格は“クールで皮肉たっぷりで、いたずら好き”だとか。
入手方法の詳細は後述するが、初代『オーバーウォッチ』プレイヤーは専用特典の“ファウンダーズパック”を通じて入手可能となっている。
キリコのアビリティ: 機動力に優れた回復系サポート
またキリコは性能的には、5対5の早い展開を念頭に置いて設計された、前線に出入りしながら回復やバフを行っていく“機動力の高いオフェンシブなサポートキャラクター”と位置づけられている。
アルティメットの“狐走り”は、狐の精霊を走らせ、周囲の仲間に移動&攻撃速度の上昇、クールダウン減少をかけるというもの。プレスイベントでの質疑応答で「個人的に友達がキリコを使っていたらどうプレイするか」聞いてみたのだが、ブリギッテやウィンストンを使って彼女の支援を受けながら飛び込むという回答だった。
またデバフ除去の能力もあり、トレーサーやゲンジが急襲するのについていき、アナのスリープ・ダーツなどで捕まったのを助ける、といった運用もできるそう。
- 快気の御札(メインアビリティ)
- 味方の追尾機能がついた回復札を2枚飛ばす
- ただし飛行速度が遅いので、スキルで距離を詰めてから放つとか、逆にダメージを受けそうな仲間に先読みで放っておく対応が必要
- クナイ(サブ攻撃)
- 札と比べると高速に飛ぶ
- 通常ダメージは弱いがクリティカルヒットが強いという攻撃アビリティ
- 神出鬼没
- 味方の元へテレポートする。壁等も貫通可能
- 鈴のご加護
- 小さな鈴を投げ、味方に短時間無敵付与とデバフの除去を行う
- たとえばアナのスリープ・ダーツや、ジャンカー・クイーンの回復不能付与にカウンターできる
- 自己使用も可能。ただしクールダウンは長い
- 小さな鈴を投げ、味方に短時間無敵付与とデバフの除去を行う
- 壁登り(パッシブ)
- ゲンジやハンゾー同様に壁を登れる
- 狐走り(アルティメット)
- 狐の精霊を召喚し前方に放つ。その経路に沿って範囲内の仲間を強化する
- 移動&攻撃速度の上昇、クールダウン減少を付与する
シーズンごとに導入されるバトルパスの概要が公開
また『オーバーウォッチ2』で導入されるバトルパスの概要も公開。新ヒーローの入手方法なども明かされた。新ヒーローは無料バトルパスでも入手可能で、新マップは全員がプレイ可能となっている。
新ヒーローは無料バトルパスでもアンロック可能
- 新ヒーローの入手方法
- プレミアムバトルパスのTier1(購入時に即時アンロック)
- 無料バトルパスのTier55
- 【シーズン1限定】既存『オーバーウォッチ』プレイヤー向けに提供されるファウンダーズパック
- シーズン2開始前にログインすることでジャンカー・クイーン、ソジョーン、キリコを入手可能
- 登場シーズンが終了したヒーローは、次シーズンから登場する専用のヒーローチャレンジを通じてアンロック可能
新ヒーローは一定期間を経てからライバルプレイで使用可能
上記の通りプレミアムバトルパスと無料バトルパスで新ヒーローの入手タイミングが異なってくるわけだが、開幕と同時にプレミアムバトルパス勢だけがライバル・プレイで新ヒーローを使うという形になるわけではない。
キリコから、新ヒーローは新シーズンがスタートして一定時間が経てからライバルプレイで利用可能という形になる。これにはバランス調整と、無料バトルパス勢が新ヒーローをアンロックするまでの猶予期間をある程度設けるというふたつの理由がある。
前者については、新ヒーローを投入してプレイヤーコミュニティがそのヒーローの使い方を習得していくに連れてどうなるか、様子を見てからチューニングを経て投入したいとの意向だ。
また後者に関連して、質疑応答では無料バトルパスでの入手レベルをTier55にしている意図として「クレイジーなほどではないもののシーズンを通して定期的にプレイするプレイヤーが、問題なくシーズン終了までにアンロックできる程度」という趣旨の説明があった。ライバル・プレイ解禁までに無料バトルパスTier55(全80)でのアンロックをするにはそれなりの密度のプレイが必要なのかもしれない。
選択肢として「特定のロールのみプレイするような場合はチャレンジで稼いだコインを溜めておき、欲しいヒーローの時にそれを使ってプレミアムバトルパスを買う」というテクも紹介されていたので、こちらの方が現実的かも。
プレミアムバトルパスと無料バトルパスで入手できるものの違い
- 無料バトルパスで入手可能なもの
- キリコ
- レジェンダリースキン×2
- 武器チャーム×2(※武器につくアクセサリー)
- 記念品×2(※開発いわく「3Dでアニメーションするエモートっぽい新種のもの」。シーズン1で入るもののひとつは“パイナップルピザ”)
- ハイライトイントロ×1
- その他のアイテム(エモート等)×15
- プレミアムバトルパスで入手可能なもの
- キリコ(即時アンロック)
- バトルパスのXP15%ブースト
- ミシックスキン×1
- レジェンダリースキン×5
- エピックスキン×2
- ゲームイントロ×3
- 武器チャーム×4
- エモート×3
- 記念品×3
- ポーズ×6
- ネームカード×6
- プレイヤーアイコン×8
- ボイス×11
- スプレー×12
プレミアムバトルパスの入手方法
各シーズンのプレミアムバトルパスは、1000オーバーウォッチコイン(米ドルでは10ドル相当、日本円で1320円相当予定)で購入可能となっている。オーバーウォッチコインはリアルマネーで購入するか、ウィークリーチャレンジなどを通じて溜めていくこともできる。
ちなみに事前販売が行われている“ウォッチポイント・パック”には、シーズン1バトルパスとは別に2000コインが含まれており、恐らくシーズン3までこれで過ごすこともできるだろう。
各シーズンのバトルパス完走後のみ手に入るものも
バトルパスの進行はゲームをプレイしたりウィークリーチャレンジなどを完了することで進んでいく。シーズン中にプレミアムバトルパスに切り替えた場合には、すでにクリアー済みのTierのプレミアム報酬がアンロックされるとのこと。
またバトルパスを完走した場合はプレステージTierに進み、そのシーズンの間だけで入手できるネームカード用タイトルなどがアンロック可能とのこと。
そのほか質疑応答で出た興味深い内容
- 『オーバーウォッチ』から『オーバーウォッチ2』への5対5などへの移行の中で、“ハードカウンター”への依存を緩和してヒーロー選択に幅が出るよう目指している
- ハードカウンターとは、「トレーサーへのカウンターとしてキャシディにスイッチする」というような対抗策を指す。直接的なキャラ変更での対抗策以外でも対応できる幅を取ってオープンな競技性を保ちたいという意向
- シーズン中のイベントや季節のテーマイベントなどもやっていく。シーズン1では新たなジャンケンシュタインイベントを実施予定
- ハロウィンイベントなどもやる。ハロウィンスキンなどはショップに並ぶだろう(トレジャーボックスがなくなったため)
- 将来的にシーズンごとの調整を重視する。シーズン頭で出す大きなパッチで方向性を示していく
- もちろんバグ対応や追加の調整が必要なケースなどは別途行う
- バトルパスのTierは200コインで上昇させることもできる(シーズン終了間際にあと少し足りない際などに強引に解決する手段)
- シーズン中に取り逃したヒーロー以外のバトルパスアイテムを以降のシーズンで入手可能にするかは未定
- リードエンバイロメントアーティストはポルトガル出身。なので新プッシュマップのポルトガルはイースターエッグ(隠しネタ)もいっぱい仕込まれているし、文化があちらこちらに織り込まれている
- βでは5対5化でサポートキャラクターが少し難しいというフィードバックがあったので、カバーになる障害を増やすなど対応している