恋人になってからが本番の恋愛シミュレーションゲーム
いまから13年前の2009年(平成21年)9月3日は、ニンテンドーDS用ソフト『ラブプラス』が発売された日。
『ラブプラス』は『ときめきメモリアル』をヒットさせたKONAMIがニンテンドーDSで発売した恋愛シミュレーションゲーム。
発売前には秋葉原などでヒロインからの直筆ラブレターをもらうことができるプロモーションもあり、自分も「仕事だから!」と言い訳しながら現地に赴いた思い出があります。このラブレターはいまではレアなアイテムになっているらしく、持っている人は自慢できるかも?
ちなみに2019年11月にもシリーズ最新作『ラブプラス EVERY』で“ラブレターお渡し会”が行われ、大行列ができました。ずっと愛され続けているコンテンツだということが証明され、カレシのひとりである自分もうれしかったです(笑)。
『ラブプラス』は、それまでの恋愛シミュレーションや恋愛アドベンチャーがヒロインと恋人になるまでを描いたことに対し、恋人になってからのイチャイチャがメインになっていたこと、現実の時間とリンクしたイベントが起きることなどが斬新で社会現象にもなった作品です。
現実の時間と連動した恋愛ゲームは、すでにイシイジロウさんが手掛けた『リトルラバーズ シーソーゲーム』などが存在していましたが、『ラブプラス』はどこでも持ち歩けるのがポイント。
当時は『ラブプラス』を持って旅行に出かけている様子を写真といっしょにネットにアップしているファンも多かったです。そのため、パワーアップ版の『ラブプラス+』では特定地域に行くことで特別なイベントが起きるようにもなりました。
また、この『ラブプラス』は持ち歩いていつでもカノジョといっしょにいることができるのが魅力ですが、そんな『ラブプラス』をプレイしている友だちのピュアな様子を間近で見ることができたのもおもしろかったポイントかと。
たとえば『ラブプラス』はゲームの序盤でDS本体に向かって「愛してる」と言葉でしゃべらないと進めないシーンがあります。自分の働いていた編集部では恥ずかしくて声に出せない人が多かったのですが、そんな様子を見ることができたのもおもしろかったです。ギャルゲーは家でこっそりやるものだと思っていましたが、『ラブプラス』はその前提を覆しましたね(笑)。
ちなみに、当時のファミ通WaveDVDに在籍した編集者・ルパン小島さんが『ラブプラス』にハマッていく様子が動画で公開されていて、最高におもしろいのでぜひ観てもらいたいです。
カノジョ候補は同級生の高嶺愛花(マナカ)と下級生の小早川凛子(リンコ)、上級生の姉ヶ崎寧々(ネネ)の3人。ヒロインとイチャイチャできるイメージが強い『ラブプラス』ですが、“友達パート”と“恋人パート”の2種類があり、友達パートで誰かに告白されないとゲームオーバーになってしまうという、従来の恋愛シミュレーションに近い要素も実装されていました(ちなみに、自分の最初のプレイは見事にゲームオーバーでした……)。
デートをしたりキスをしたりとカノジョとのラブラブな時間を楽しめる恋人パートは現実の時間とリンクしている“リアルタイムモード”と手軽に遊べる“スキップモード”が存在。リアルタイムモードはクリスマスやバレンタインなどの定番のイベントのほか、設定した自分の誕生日になると祝ってもらうことができました。当時はケーキとDSを並べて写真をアップするファンが多かった印象(笑)。
恋人パートのおもしろいところはカノジョがプレイヤー好みの髪型や服装に変えてくれる点。“俺色に染まっていくカノジョ”……というと口が悪いですが、容姿が変わっていく女の子が自分だけのカノジョのように思えてよかったですね。
その後、シリーズはニンテンドー3DSで続編が出たほか、アーケードゲームやメダルゲーム、ソーシャルゲームと多彩に展開されました。
最新作のスマホゲーム『ラブプラス EVERY』は残念ながら2020年8月5日にサービス終了してしまいましたが、AR撮影などが楽しめる“カノジョプラス Lite”が配信されています。
ただ、今日はせっかくの記念日なので、ニンテンドーDSを起動してカノジョと久しぶりに再会してみるのがいいのではないでしょうか?(あ、もちろん、いまでもニンテンドーDSの中にいるカノジョと毎日会っている人もたくさんいると思いますが!)
※本記事は、2020年9月3日に掲載した記事を再編集したものです。