2022年8月27日、東京国際フォーラムで、『モンスターハンター』シリーズの音楽をフルオーケストラで堪能できるコンサート“狩猟音楽祭2022”の東京公演が開催された。2014年開催以降、8年連続で指揮を務める栗田博文氏と東京フィルハーモニー交響楽団が歴代シリーズの人気曲を演奏するほか、最新作『モンスターハンターライズ:サンブレイク』からも選曲されている。
今年は3年ぶりの有観客での公演のほか、オンライン配信も行われた。アーカイブ配信も行われているので、オンライン視聴券を購入すれば2022年9月4日23時59分まで視聴が可能となっている。感動の名曲の数々をフルオーケストラで堪能したい人は、ぜひ視聴サイトをチェックしてみよう。
【御礼】「MONSTER HUNTER 狩猟音楽祭オーケストラコンサート2022」終了致しました。
ご感想はぜひ、ハッシュタグ「 #狩猟音楽祭2022 」でお願い致します!
なお、アーカイブ配信は9月4日(日)まで実施予定です。… https://t.co/EijZDGz3JR
— モンスターハンターライズ:サンブレイク公式 (@MH_Rise_JP)
2022-08-27 19:18:58
『モンスターハンター』の世界観に没入できる“あの曲”からスタート!
これまでの狩猟音楽祭に続き、今回も指揮者は栗田博文氏。栗田氏が指揮台に上がると、『モンスターハンターライズ:サンブレイク』の観測拠点エルガドで流れる“とこしえなる潮風を感じて”から演奏が始まった。カムラの里の和のテイストとは異なり西洋的なイメージを感じる曲で、ステージの巨大モニターには観測拠点エルガドの映像も。発売間もないシリーズ最新作の楽曲と映像で、いきなり『モンスターハンター』の世界観に引き込まれてしまうはずだ。
エレキギターあり、和楽器ありの。変化に富んだ狩猟音楽を楽しむ
続いて『モンスターハンタークロス』で初登場し、『モンスターハンターライズ:サンブレイク』での再登場をはたした電竜ライゼクスのテーマ“電の反逆者/ライゼクス”。エレキギターによる演奏がライゼクスの電気を帯びた攻撃を想起させるようなアレンジが加わっており、狩猟本能が掻き立てられる迫力の演奏となっていた。
“電の反逆者/ライゼクス”後には司会の宇佐美友紀さんと、『モンスターハンター』シリーズプロデューサーである辻本良三氏(※)が登壇。辻本氏は3年振りの有観客での開催に非常に喜んでおり、オーケストラに初めて訪れる観客も多かったことから「ぜひ肩の力を抜いて、ステージのモニターに流れるゲーム映像とともに楽しんでください」と語っていた。
※「辻」はしんにょうに点ひとつ。
その後はゲストのHIDE×HIDE(和楽器ユニット)が登壇し、“妖艶なる舞/タマミツネ”、“深い森の幻影/オオナズチ”、“閃烈なる蒼光/ジンオウガ”を演奏。“閃烈なる蒼光/ジンオウガ”ではギターの宮崎大介氏(※)も加わり、三味線、尺八、エレキギター、オーケストラの共演による迫力ある演奏が会場に響きわたった。
※「埼」はたつさき。
『モンスターハンターライズ:サンブレイク』のリードコンポーザー、堀諭史氏も演奏の合間に登壇し、音楽の方向性やこだわり、今回のオーケストラに登場した“バンドネオン”という聞きなれない楽器の説明、『モンスターハンターライズ:サンブレイク』のエンディングで流れる歌の女性ボーカル、サラ・オレイン氏についてなど、興味深いお話をいろいろと聞くことができた。
楽曲についての貴重なお話を聞けたところで、“悪逆無道/マガイマガド”、“銀翼の凶星/バルファルク”、“朱に染むる夜宴/メル・ゼナ~クエスト成功:Sunbreak ver.”が演奏され前半パートは終了した。
イベント後半は“風の絆 モンスターハンターストーリーズ2 version”から始まった。『モンスターハンターストーリーズ』シリーズはハンターではなくモンスターと絆を結べる“ライダー”に焦点を当てた作品。“モンスターを狩る立場”ではなく“モンスターと共存する立場”でストーリーが展開する本シリーズのメインテーマとなっており、その楽曲には世界観の壮大さや切なさなど、さまざまな表情が込められている。ぜひ楽曲を聞いてそれを感じ取ってほしい。
『モンスターハンター4』のメインテーマ“旅立ちの風”とメインモンスターであるゴア・マガラの狩猟曲“光蝕む外套/ゴア・マガラ”、そして『モンスターハンターワールド:アイスボーン』のテーマ曲“継がれる光”、赤龍ムフェト・ジーヴァの狩猟曲“幽衣より解き放たれし王~王の座興/ムフェト・ジーヴァ”が演奏され、いよいよ最後の演奏へ。
その前に辻本氏が再び登壇。3年振りの有観客の開催について、「生の演奏を聴いていただけてうれしい。ぜひ来年も続けていきたい」「今回は東京のみだったが今後は各地でコンサートを行っていきたい」と語っていた。また、“風の絆 モンスターハンターストーリーズ2 version”についても、個人的にすごく好きな曲で、『モンスターハンターストーリーズ』の続編もぜひ作りたい、という気になる発言も飛び出していた。
さらに、『モンスターハンター』シリーズのディレクターでおなじみの藤岡要氏が、オンライン生配信を酒を嗜みながら観ている、という写真が送られてきたと暴露され、会場で笑いが起こっていた。最後に東京ゲームショウ2022に『モンスターハンターライズ:サンブレイク』がプレイアブル出展されることが告知された。試遊では、エスピナス亜種の狩猟クエストが楽しめるとのこと。
オーケストラコンサート最後の曲は『モンスターハンターライズ:サンブレイク』のエンディング曲“sunbreak”。サラ・オレイン氏の透き通るような歌声と世界観を意識した衣装にも注目だ。
アンコールでは“光と闇の転生/シャガルマガラ”、そして『モンスターハンター』シリーズのメインテーマ“英雄の証”が流れてコンサート会場、およびオンライン視聴のコメント欄は大盛り上がりのまま幕を閉じた。
セットリスト
前半
- とこしえなる潮風を感じて
- 電の反逆者/ライゼクス
- 妖艶なる舞/タマミツネ
- 深い森の幻影/オオナズチ
- 閃烈なる蒼光/ジンオウガ
- 悪逆無道/マガイマガド
- 銀翼の凶星/バルファルク
- 朱に染むる夜宴/メル・ゼナ~クエスト成功:Sunbreak ver.
後半
- 風の絆 モンスターハンターストーリーズ2 version
- 旅立ちの風
- 光蝕む外套/ゴア・マガラ
- 継がれる光
- 幽衣より解き放たれし王~王の座興/ムフェト・ジーヴァ
- Sunbreak
- (アンコール1)光と闇の転生/シャガルマガラ
- (アンコール2)英雄の証