2022年8月23日から25日にかけての3日間にわたって開催されている日本最大のコンピュータエンターテインメント開発者向けカンファレンス“CEDEC2022”。本稿では、初日の8月23日に行われたセッション“自社パブリッシング…ゲームを作るだけじゃダメだった…”の内容をお届けする。

 本セッションは、創立27年目を迎えたサイバーコネクトツーがゲームの企画、開発だけでなく、販売まで自社で行う自社パブリッシングを初めて行った『戦場のフーガ』を振り返り、その際に起きたトラブルから得た教訓を共有するもの。前半はゲーム開発後にQAチーム(品質保証室)で起きた出来事、後半は発売前後に営業チームが直面した出来事が語られた。

 発表を行ったのは、株式会社サイバーコネクトツーの取締役副社長・宮崎太一郎氏と、制作推進課 品質保証室の尾崎友哉氏、広報課チーフの入部春彦氏。

 今後自身の手でパブリッシングを行おうと考えている人の参考になるのはもちろん、ゲーム発売にいたるまでの意外な苦労を知ることができるので、開発に関わったことのないゲームユーザーもぜひ最後まで目を通してみてほしい。

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自社で販売を行って痛感する準備の重要性

 創立27年目を迎え、福岡の本社だけでなく東京やカナダのモントリオールにもスタジオを構えるサイバーコネクトツー。そんなサイバーコネクトツーが2021年7月29日に発売したのが、同社初の自社パブリッシングタイトル『戦場のフーガ』だ。

 ワールドワイドかつマルチプラットフォームで展開した本作だが、初めてパブリッシングを行ったこともあり、発売に際しては多くのトラブルに見舞われたという。

『戦場のフーガ』開発を開始したのに機材が1台もない。発売直前なのに価格未定? サイバーコネクトツーが痛感した開発とパブリッシングの違い【CEDEC2022】

 まずは、尾崎氏が語るQAチームのトラブル。尾崎氏は最初に、デベロッパーが行うQAとパブリッシャーが行うQAとの違いを挙げた。デベロッパーのQAは納品物としてのクオリティーを担保するものであり、各要素が契約通りに実装され、テストできる状態にするのが目的となる。

 対してパブリッシャーとしてのQAは商品としてのクオリティーを担保するもので、ゲームの中身を隅々までテストしなければいけない。

 『戦場のフーガ』の開発が進み、アルファ版の完成が見えてきたころに、最初の事件が起きる。開発中のコンシューマータイトルは通常の機体では動作しないため、テストにはテスト用の開発機が必要だ。しかしQAチームが作業を進めようとしたところ、社内に開発機の在庫がひとつもなかったのだという。

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 開発を行ううえで開発機自体は当然用意していたが、デバッグは後になるからとプログラマーやアーティスト用の機体しか購入していなかったことを振り返りつつ、やはりゲームを作り始める段階で必要な機材をヒアリングしておくことが大事である、と尾崎氏は語った。

 開発機はプラットフォーマーに連絡をしてから受け取りに1ヵ月かかるケースもあるため、とくに早めの行動が重要とのことだ。

 デベロッパーとして動いていたころは必要なタイミングでパブリッシャーが開発機を貸し出してくれており、それがいかに恵まれた環境だったかと痛感したという。

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 開発機が揃った後も、社内だけでは十分なチェックが難しい項目があった。PCにおける推奨/必須スペックの切り分けだ。コンシューマー機であればスペックも統一されているため、開発機で動けば問題はない。

 しかしPCの場合は各種パーツのスペックも、その組み合わせも非常に多いため、スペックごとのテスト環境を用意するだけでもかなりの手間だ。これに関しては外部のデバッグ会社に協力してもらい、各スペックでのテストを行うことができたという。ここでもデバッグ会社への痛切な感謝がこぼれた。

 また、プラットフォームごとのガイドラインチェックについても、社内チェックに加えて外部にも協力を求めたとのこと。そもそものスケジュール設定に問題があり、ガイドラインチェックを一度でパスできないと発売日に影響が出てしまう状況だったそうだ。

 助力のおかげもあってチェックは無事に通過、発売日がズレることはなかったという。

『戦場のフーガ』開発を開始したのに機材が1台もない。発売直前なのに価格未定? サイバーコネクトツーが痛感した開発とパブリッシングの違い【CEDEC2022】
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 デバッグ作業と並行して進める必要があったのは、レーティングの取得だ。ゲームの発売にはレーティング取得が必ず必要になるが、最初はそもそもどのレーティングを取得すればいいかがわからなかったそうだ。

 取得すべきレーティングを決める3大要素は、販売するプラットフォーム、販売する国、そしてディスク版を出すかダウンロード専売かの販売形式。

 レーティングを行う機関によって準備も変わるらしく、アンケート調査だけで済むもの、暴力的要素などレーティングに関連する画面を提出する必要があるもの、あるいは英語、中国語、韓国語などの言語でしか問い合わせができないなど、対応はさまざま。

 『戦場のフーガ』は攻めた表現が多いためレーティングが高くなるのでは、と危惧されたそうだが、結果としては日本、韓国、台湾では12歳以上対象、その他全般では16歳以上対象に収まった。

『戦場のフーガ』開発を開始したのに機材が1台もない。発売直前なのに価格未定? サイバーコネクトツーが痛感した開発とパブリッシングの違い【CEDEC2022】
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 レーティングもすぐに取得できるものから数週間かかるものまであるため、販売する国やプラットフォーム、販売形式に合わせて必要なレーティングを洗い出し、取得までのスケジュールをしっかりと立てておくことが大事だと尾崎氏は語る。

 また、レーティングを下げたいのであれば、開発段階で表現には配慮しておく必要がある。

 宮崎氏もレーティングはたいへんだったと語り、ディスク版を出すかダウンロード専売にするかでも、必要なレーティングが変わってくるとコメントしている。また、韓国や中国のレーティング機関は返事がなかなかないことも多く、2週間待つようなこともあったという。

 サイバーコネクトツーは外国籍のスタッフも多いため、中国語や韓国語を母語とするスタッフに電話をかけてもらうことで何とか解決を見たそうだ。

 ゲームを発売するためにはレーティングが必須となり、レーティングが間に合わないとそもそも発売することができない。そういった事態を避けるためにも、レーティングについては早めの対応がとくに重要だ。

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もっとも苦労したのはプラットフォーム対応

 尾崎氏がもっとも苦労した問題として挙げたのが、対応プラットフォームの多さ。プラットフォームが増えるほど遊べる人も増え、売り上げの増加にもつながるが、そのぶんQAの作業量はかなり増えるという。

 ハードごとの仕様やスペックの違いによってテスト項目は増え、各ストアでの設定などパブリッシング作業も増え、準備すべき開発機も増えれば必要なレーティングが増える可能性もある、などなどとにかく苦労があったことが伺える。

 プラットフォーマーへの各種申請やストア入力作業では想像をはるかに上回る苦労があったようで、問題に直面するたびに“やれそうな人がやる”かたちで動くしかなかったという。

『戦場のフーガ』開発を開始したのに機材が1台もない。発売直前なのに価格未定? サイバーコネクトツーが痛感した開発とパブリッシングの違い【CEDEC2022】
『戦場のフーガ』開発を開始したのに機材が1台もない。発売直前なのに価格未定? サイバーコネクトツーが痛感した開発とパブリッシングの違い【CEDEC2022】

 この問題への対応としては、ほかの作業と並行してパブリッシングに関する情報収集、チーム内での注意喚起を行う専任者を立てる、というのが尾崎氏らの答えだ。現在はサイバーコネクトツーでもそのようにして環境を整備しているとのこと。

 もちろん専任者になった者だけでなく、ほかのメンバーも各種情報集や発信のサポートをすることが大事だ、と宮崎氏は付け足す。

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 そのほか、表現における倫理問題の対応にも触れられた。さまざまな国籍のスタッフがゲームのアイデアを出すなかで、自分やまわりは問題ないと思っていた身近な表現が、別の文化圏ではNGになるケースもある。

 例として挙げられたのは、敵軍を示すシンボルマークと、背景に入っていた赤十字のマーク。敵軍のシンボルは元の案がハーケンクロイツを連想させる(可能性がある)として、赤十字に関してはそもそもジュネーブ条約に抵触するため使用できない、として変更された。

 赤十字マークに関しては、ゲームに限らず後から問題が発覚して変更が入った例も多い(“赤十字 ゲーム”などで検索すれば具体例は簡単にヒットする)。

 サイバーコネクトツーでは社内で開発中タイトルの体験会を開いており、他プロジェクトのスタッフからも意見を取っている。

 表現に関する問題はルールがあると思わないところに隠れている可能性もあり、そう言った機械に得られるプロジェクト外にいる人の素朴な疑問は、盲点に気づくきっかけになるという。

『戦場のフーガ』開発を開始したのに機材が1台もない。発売直前なのに価格未定? サイバーコネクトツーが痛感した開発とパブリッシングの違い【CEDEC2022】
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 QAパートのまとめとして、尾崎氏は改めてゲーム本編のQAメンバーだけでなく、パブリッシングの専任者を立てることの重要性を説いた。各プラットフォーマーはポータルサイトを用意しており、多くの疑問は調べることで、あるいは問い合わせることで解決できる。その動きを早い段階で起こすことが重要ということだ。

 宮崎氏も「本当に知らないことが多かった」と振り返る。しかし結果として全員が積極的に動いたことで助かった部分も大きく、スタッフたちに感謝の念を述べた。

 当時は宣伝、QA、広報のメンバーが毎朝集まってミーティングを行っていたらしく、問題に直面した際はコミュニケーションが非常に重要である、と語ってQAパートを締めくくった。

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度重なる価格トラブルの先に見えた対策

 続いては“発売事件パート”と題された出来事。この後を読めばこのタイトルにも納得せざるを得ないほどのトラブル祭りだ。

 最初に事件が起きたのは2021年7月29日、つまり『戦場のフーガ』の発売日当日。これは本サイトでも取り上げているが、PS4/PS5版の価格表記に謝りがあり、一時的に販売が停止となったのだ。

 サイバーコネクトツーは、まずはユーザーに状況を伝えなくては、と急いでツイッターにて価格表記の誤りに関するお詫びと販売停止のお知らせを発信。迅速な対応ではあったものの、プラットフォーマーに連絡を入れていなかったため(事情を汲んでもらったとは言え)規約違反にあたるとの注意を受けることになったそうだ。

 そもそもの話としてなぜ価格が間違っていたかについては、通常は小売価格を入力するプラットフォームが多いものの、一部には例外もあったこと、そして事前にドキュメントを読まずに進行してしまったことが原因として挙げられた。

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 販売価格を決定した当時を振り返ると、役員会では企画が通ってビジネスプランを立てた段階で価格が決まっていたと思われていたが、じつのところ値段が決定していないと発覚したのは2021年7月7日。発売までわずか3週間といったタイミングだ。

 営業日のことも考えると残り3日で決めなければいけない、というなかなかにすさまじい状況になっていたという。

 もちろんまったく準備をしていなかったわけではないが、準備段階で決めた価格で問題ないのかという疑問も湧き、急遽10本近いタイトルの値段を調べて価格を決めていったという。

 何とか円、ドル、ユーロでの販売価格は決定したものの、時間はもはや限界を迎えていた。そこでそのほかの地域の販売価格については、プラットフォーマーの機能として用意されている自動計算を使用。ドルを基にして価格を算出したそうだ。

 自動計算はとにかくスピードが出るのが魅力だが、一方でプラットフォーム間でのバラつきが出てしまうという問題もあった。そういったバタバタのなかで発売に至った結果、販売価格が違うという事件が起きてしまったようだ。

 しかし事件はこれで終わらず、発売から2ヵ月後に今度は“500円事件”と題されたトラブルが発生する。アルゼンチンとトルコで、異様に安い価格で販売されてしまっていたのだ。

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 そこから調べてみると、想定より安く販売されてしまっている国が多数あることが発覚。原因は先ほどの自動計算にあり、為替レートを考慮しない計算になってしまっていたという。

 この値段設定が原因で一部国では売上が増加しており、とくにアルゼンチンとロシアでは顕著に伸びていたそうだ。当時はそれらの地域でケモノものが人気なのかと勘違いしていた、と宮崎氏たちは笑いながら語った。

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 問題の発生後、とくに価格が安くなっている27ヵ国を調べ、改めて修正方針が立てられた。まずは、物価レートと為替レートから独自計算で価格を算出し、その価格と一部プラットフォーマーの価格を比較し、もっとも高いものを決定価格にしたのだ。

 これでいよいよ解決、と思いきやまたも問題が発生する。ロシアやブラジルから、急に値段が上がっているとのクレームが想像以上に届くようになったのだ。

 一部の値段が高いプラットフォームに価格を合わせた結果、ロシアでは月収の3分の1にあたるような価格になってしまっており、適正な修正ができていなかったという。そして、再度価格修正が実施されることとなる。

 日本・海外の大手パブリッシャータイトルを合計20タイトルぶん調べ、各国での販売価格が日本円の何%になっているのか、そのレートを算出。多数の企業のレートから平均値を出し、平均値との差をなくす形で『戦場のフーガ』の価格を修正した。

 調べた結果、ロシアでは他社タイトルの平均値よりも48%高い価格になってしまっていたそうだ。

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 こうして、2回目の価格修正でロシア、ブラジル、タイ、台湾、クウェートなどでの販売価格が(デラックスエディションも含め)修正された。発売事件パートの締めくくりとして、入部氏はまず自動計算は作業が楽なぶん価格がバラついてしまうリスクがあることを強調。

 また、価格は発売前に吟味して決定する必要があること、販売地域や商品数、対応プラットフォームが増えるほど価格設定作業が増えることにも触れた。

 今回のトラブルで、他タイトルの価格設定から平均値を出し、その数字を反映させるという価格設定法が生まれたが、当時は価格決定の参考になる資料は探してもなかなか出てこなかったという。

 それゆえに、ゲームを発売する者の責任として発売時点で価格のルールを決めておくことが重要だと入部氏は語った。

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パブリッシングをするならまずはマニュアルの熟読を

 宮崎氏は『戦場のフーガ』で直面したトラブルは、ゲームを作ることだけを考え、ストアの準備や販売価格など、把握していないパブリッシング部分を後回しにしてしまったことが原因だったと振り返った。

 また、デジタル販売が普及しインディーゲームも流行っている昨今、自社パブリッシングをしてみようという流れは自然と増えていくはず、としたうえで、サイバーコネクトツーはパブリッシングへの挑戦を考えている人の相談に乗る、とのコメントも残している。

 パブリッシャーやプラットフォーマーへの感謝を改めて述べると、聴講者に対しては各プラットフォーマーがマニュアルを用意してくれているので、まずはそれをしっかりと読むことが重要だと語った。

 理解が難しい部分については丁寧なサポートを受けることができるので、事前準備を進めたうえでサポートを受ければよりスムーズにことは運ぶだろうとのことだ。

 今後もサイバーコネクトツーはパブリッシングに挑戦していく、という言葉でセッションを締めくくると、最後は『戦場のフーガ』の体験版や電子コミック、そして2023年に発売が決定した『戦場のフーガ2』の告知を行った。

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 セッション終了後の質問コーナーでは、ほかにも苦労した点として商標登録が挙げられた。これに関しては自社だけで進めることができないことがわかっていたため、企画が通った時点ですぐに着手し、北米や欧州など主要な国々での登録を進めたそうだ。

 登録には1年近くかかったとのこと。IPを使ったグッズ展開を行う場合は各分野での登録が必要となるため、とくに早めの行動が重要であるとの話だ。

 発売後に値段以外のクレームがあったかという質問に対しては、一部不具合の報告があったという返答。サイバーコネクトツーの社長である松山洋氏は細かな不具合も修正しようという方針で動いており、朝起きたらすぐにエゴサーチを行い、不満や不具合についての情報をチームに共有していたという。

 また、『戦場のフーガ2』で言語やプラットフォームに変更はあるかという問いに対しては、どちらも変化しないとのコメントが出た。シリーズものなので、なるべく前作をプレイした人が続編もプレイできるようにしたいとのことだ。

 登壇者3名が終始明るく語っていたために和やかなセッションとなったが、今回紹介されたトラブルは冷静に考えるとかなり恐ろしいものばかり。今後自社パブリッシングを行う予定がある企業は、ぜひとも今回のセッションを反面教師として入念な準備のもとに挑んでほしいと願う。