2022年8月6日、7日に、京都市勧業館 みやこめっせにて開催された日本最大規模のインディーゲームの祭典BitSummit X-Roads（ビットサミット クロスロード）にて、取材陣が見つけた気になるタイトルをピックアップ。ここでは、韓国のソウルの開発スタジオTurtle Cream（タートルクリーム）が制作する『RP7』をご紹介！
そのタイトル名から連想される通り、ジャンルとしてはRPGとなる本作ですが、ゲーム画面を見ていただくだけでも一般的なRPGとは大きく違うことがおわかりいただけるでしょう。本作は、7つに分かれた“スロット”を回して、すごろくのマスのようにスロットの上を移動するキャラクターを導きながら冒険をしていくという独特なシステムが魅力のローグライクRPGとなっています。
それぞれのスロットの絵柄は、そこにキャラクターが通ったときに起こるイベントになっていて、たとえば敵の絵柄であれば戦闘になり、回復薬が描かれたマスであればキャラクターが回復する、といった具合。そのため、敵との戦闘が続いてしまい、キャラクターが死んでしまうようなステージ構成になった場合は、スロットを回してダメージを受けないようなマスに変えてあげるといった感じで進めていきます。
ブースで本作を体験してみましたが、スロットを回してもどの絵柄に変わるかはランダムになっているため、絵柄を変えようとしても、何度も敵のマスが出続けてしまうといったことも。たとえ7つすべてが敵のスロットになったとしてもキャラクターは突き進んでしまうため、慌ただしくスロットを操作するようなハラハラ感が楽しいゲーム性になっていた印象でした。
もちろん、RPGということで、アイテムによってキャラクターを強化することも可能。しかし、アイテムの入った宝箱は一定数敵を倒すことで出現する仕様で、出現するアイテムもランダムになっているため、ランダム性のあるステージのなかで、キャラクターが死なないようにしつつ、戦闘も行っていくというローグライク的なおもしろさも十分に感じられる作品となっていました。
そんな本作について、開発者で本作のゲームデザイナーを担当するSun Park氏に話を伺ったところ、数年前にSun Park氏は友人の開発者たちとともに“Project.99”というゲーム開発者集団を運営していたそうで、毎月作った実験的なゲームをひとつのバンドルにまとめて0.99ドルで販売する、というコンセプトでゲームを作っていたそう。
そんな中で「キーボードのボタンを1列（ZXCVBN）だけ使うゲームを作ろう」というテーマで制作を行ったことがあり、紙面に6つの箱を描きながら「この箱はRPGのようなマップタイルになるのでは」と考えたSun Park氏は『RP6』というタイトルを個人で制作。そんな『RP6』の完全版を自身のスタジオのメンバーで作ることになり、新たに使用するキーをひとつ増やした作品が本作『RP7』になっているそうです。
現在、Sun Park氏のほかにアーティスト、プログラマーという3人のメインメンバーで制作されている本作。完成版では7つのキャラクタークラスや、7つのステージなどが実装されるそうです。発売は2023年予定とのことなので、続報に注目しましょう！
