部隊を指揮して勝利を勝ち取る戦略シミュレーション
1988年（昭和63年）8月12日は、ファミリーコンピュータ用ソフト『ファミコンウォーズ』が発売された日。
『ファミコンウォーズ』は任天堂から発売された戦略シミュレーションゲーム。プレイヤーはレッドスター軍かブルームーン軍の指揮官となり、歩兵や戦車、戦闘機などの部隊を率いて自軍を勝利に導くのが目的となっている。
同一ジャンルの他作品と比較するとシステム面が簡略化されており、初心者でもかなり遊びやすいデザインになっているような印象。そのため、本作で初めて戦略シミュレーションゲームに触れたという人も多かったのではないだろうか。筆者などは完全にその口で、当時流行っていた別の戦略シミュレーションゲームが自分には難し過ぎると判断し、入門編のつもりで本作を購入。しかしそれがキッカケでその後は無事、シミュレーション沼へとハマってしまった。
『ファミコンウォーズ』で有名なのは、やはりテレビCMのフレーズ。「ファミコンウォーズが出～るぞ！ こいつはどえらいシミュレーション！」から始まり、「母ちゃんたちには内緒だぞ！」へと続くセリフがかなり印象的だったので、当時を知る人はいまでも強く記憶に残っているはず。
映像もなかなか衝撃的で、アメリカ海兵隊が列をなして駆けながら、隊員たちが教官の掛け声を復唱していくだけ（ミリタリーケイデンスと言うらしい）。ゲーム画面はいっさいなく、最後にロゴが表示されるのみというシンプルさもあって、フレーズが頭に刻まれてしまっている。映画『フルメタル・ジャケット』の訓練シーンのパロディにもなっていたためか、非常に話題を呼ぶこととなった。筆者はすでに中学生くらいだった気もするが、学校でみんなでマネをした記憶がある（笑）。テレビのバラエティー番組などでも似たようなフレーズを何度も聞いているが、どれも恐らく『ファミコンウォーズ』のCMのほうの影響を強く受けているに違いない。
以降、本作はシリーズ化。ゲームボーイやスーパーファミコン、ニンテンドーDSなど、さまざまなハードで続編が発売されている。1991年5月21日に発売された『ゲームボーイウォーズ』のときも同じようなCMが作られて話題になったのだが、覚えているだろうか。このときは男性隊員の代わりに女性隊員が登場し、「ファミコンウォーズを知ってるかい？ 今度はゲームボーイウォーズだぞ！」からの「父ちゃんいっしょに遊びましょ！」というセリフを言っていた。
いま初代『ファミコンウォーズ』で遊ぶなら、Nintendo SwitchでNintendo Switch Onlineに加入するのがオススメ。加入者特典として遊べるファミコン配信タイトルの中に本作があるので無料で楽しめる。
なお、海外ではNintendo Switch用ソフト『Advance Wars 1+2: Re-Boot Camp』の発売が発表されているが、詳細な発売日は未定となっている。日本での発売にも期待したいところだ。
※本記事は、2021年8月12日に公開した記事を再編集したものです。
