元週刊ファミ通副編集長、ファミ通コンテンツ企画編集部編集長であり、編集部時代から現在に至るまでゲームプレイ日記やエッセイを執筆している大塚角満による、『Tower of Fantasy』(タワーオブファンタジー/幻塔)のプレイインプレッションが始動。今回はその第1回をお届け。
本作では正式リリースをお祝いのために、記念イベントを開催中だ。無料ガチャ最大59連引けるチャンスのほか、ゲームプレイに役に立つアイテムが多数用意されている。“選べるSSR武器”や“SSRアルケー”、“限定外観”x10などがもらえるので、あわせてチェックしよう!
初めて出会ったSFゲームの大傑作!
“モノ書き”という職業に就いていることからもわかる通り俺は小さいころから本の虫で、小学校低学年のころから学校の図書室にある書籍を片っ端から読み漁っていた。
そして間もなく、本というものにはざっくりと“ジャンル”なるものが存在することを知り、一気に好みが先鋭化していったことをいまでもよく覚えている。
群馬の山猿だった少年・角満の心を最初に捉え、すっかりおっさんとなったいまも夢と冒険心を刺激してやまないそのジャンルは、何を隠そう“SF”であった。
目の前で起こるあらゆる事象に、
「なんでこうなったの? ねえ、なんでぇ??」
と疑問を覚えて大人に質問しまくっていた俺にとって、“科学”というメスで斬り込んで(こじつけでもなんでも)独自の解釈を生み、それをもとに世界観を構築していたあまたのSF作品は宝物以外のナニモノでもなかった。
そんなSF漬けだった俺の心に、“ある確信”が芽生える。中学1年生のころだったかなぁ……。しかも、その確信はおっさんになったいまでもしっかりと息づいていて、いまだに「やっぱり、あのときに気付いたことは正しかったんだな」と深く頷けるのである。その確信とは、ズバリ……!
「ハマったSFは、とてつもなくおもしろい」
ってこと。この場合、“ハマった”が掛かっているのは俺自身ではなく、そのコンテンツの設定、世界観、キャラクターなどの要素が“ハマっているかどうか”ということだ。例に挙げるまでもないが、アシモフの『幼年期の終わり』も、クラークの『2001年宇宙の旅』も、ハインラインの『夏への扉』もクライトンの『ジュラシック・パーク』も、科学の裏付けと類まれなる想像力が掛け合わさって“ハマり”、あれほどの大傑作となった。
……さあ、そこで『幻塔』である。
Level Infiniteが満を持して放つ超巨大オープンワールドアクションRPGで、8月11日に全世界でサービスイン。PCやスマホ、タブレットで遊ぶことができる。
その世界観はまごうことなきSFで、根底にある設定も、武具も、アイテムも、キャラクターも、基本的に科学の目を通して描かれている。
俺はひと足先に開発中のバージョンを提供してもらって遊んでいたんだけど、誤解を恐れずに言えば、最初はかなりの色眼鏡を掛けて『幻塔』を見ていたと思う。ナゼかと言うと、ゲームに関してはSF世界をフィーチャーした作品で、傑作と呼べるものにほとんど出会ったことがなかったから。というのも、ゲームはあまりにもファンタジー世界と相性が良かったがために、どうしてもそっちにばかり注目してしまっていたんだよねぇ。
よって、
「なるほど……。SFなオープンワールドなのね」
ハシャぐでもなく、昂るでもない、じつにナチュラルな心模様で『幻塔』を遊び始めたんだけど……!
プレイを始めてからの記憶がほとんどなく、「はッ!!」と我に返ったときには6時間以上が経過してしまっていた。その間、飯を食うこともトイレに行くことも飼い猫のことも忘れて、ひたすら『幻塔』が作り出す世界に没頭してしまっていたようだ。
「はぁ……。これは弱ったな……」
言葉とは裏腹に、タブレット端末を握る俺の手には血管が浮かぶほど力が込められていた。
そうかそうか……。そう来ましたか……!
眼前に広がる茫漠な景色を眺めながら、俺は静かにひとりごちる。
「これ……とてつもなくおもしろいぞ……!! SFが題材のゲームで、初めて傑作に出会ったかもしれん……ッ!!」
そう、『幻塔』は“ハマっている”のだ。
ただでさえプレイ中のゲームが飽和状態で時間のやりくりに困っていたのに、こんなゲームが出てしまったら……! 俺の生活サイクルはどうなってしまうんじゃぁぁああああ!!!www
と、“うれしい戦慄”を覚えるほど、いま『幻塔』にゾッコンとなってしまっているのです。その理由を、画面写真を交えながら紹介していきたいと思う。
日本のプレイヤーに訴えかけるキャラ
前述の通り、『幻塔』はかなりガチなSF世界が舞台のオープンワールドアクションRPGとなっている。その世界観の説明文が公式サイトにアップされているんだけど、一部を紹介しよう。
『幻塔』の世界観
1.文明の成立
星間移民計画により“アイダ星”に定住した人類は、この星に新たな文明を築いた。
人類は彗星“マーラ”から効率的な未知のエネルギー“オムニアム”を獲得すると“オベリスク”を建設した。
だが、むやみに資源を求め続けた人類は、ついにその代償を払うことになる。
2.災厄と再生
“大厄災”が発生し、オムニアム放射線と時空の断裂のよってアイダ星の文明はほぼ壊滅した。
生き残ったエリート科学者たちは“ハガード”を結成し、放射を抑制する“サプレッサー”を開発した。これにより人類はある程度生き延びてオムニアムを使い続けることができるようになった。
エネルギー供給、生物変異、時空の歪みなど、オムニアムの利用に関する研究はいまもさまざまな分野で進んでいる。
3.乱世の冒険
新たな秩序に対し、救世主を自称する巨大組織“アイダの子”はオムニアムこそが災厄の元凶であると提唱するようになった。彼らはハガードのあらゆる行為に反発し、世界を争いへと駆り立てる。
この時代に降り立った君は、どんな物語を目撃することになるのだろう?
……なんかもう、壮大なSF小説のプロットを書き写している気になってきたわ……w
これを読むとわかる通り、ゲームの舞台は人類が移住した“アイダ星”で、未知のエネルギー“オムニアム”を巡った争いが物語の根幹に存在している。
とりあえず、ここだけ理解しておけばツカミは十分。良くも悪くもSFって、設定に凝り過ぎるがゆえに読者を置いてけ堀にする傾向があるけど、こと『幻塔』に至ってはそういう心配はない。あえて“わかりやすさ”を徹底し、世界観の間口を広げてくれているので、このざっくりとしたプロローグを読んだだけでは「よくわからん」と思った人も、ゲームを進めるうちに“すべてを”(強調)理解できるようになると思うので安心していい。
では、ゲームの冒頭部分から順を追って見ていこう。まず主人公キャラは、
男女どちらかを任意で選べるんだけど……のっけから驚かされたのがキャラデザインとグラフィックだ。見ての通り、日本人の琴線にも触れまくるアニメタッチの絵柄と絵作りが秀逸で、もうこの瞬間に、
「好き♪」
と思ってしまったわw
その傾向は、キャラメイクを始めるとさらに拍車がかかる。昨今のRPGでは細かな部分にもこだわれるキャラクリエイトが定番化しているけど、『幻塔』はそれに加えて“どうあがいてもかわいいアニメチックなキャラが出来上がる”という点においてほかの追随を許さないのだ。
多数用意されたプリセットから好みの絵柄を選びつつ……!
身長、体型、目、鼻、口、輪郭、髪型、フェイスペイント……などなどのパーツを、非常に細かく作り込むことができる。あまりにもパターンが多いので(とくに色の設定)、日本人1億3000万人がコレを使ってキャラメイクしても、誰ひとりとして完全カブりのキャラは生まれないと思ったねw
俺がチャチャっと作った男性キャラも、↓こんなイケメンになりました。
さあ、この“kadoman君”を使って、『幻塔』の世界に入っていこう。
どこまでも広がる世界で自由な冒険を
ここまでにも再三記してきたけど、『幻塔』は広大なアイダ星を舞台にしたオープンワールドアクションRPGだ。これ、まるで定型文のように“広大な”と書いているけど、皆さんが想像する“広大な”を、余裕で3倍くらい広くした世界が構築されている……と断言してしまって問題ないと思う。
そう、『幻塔』の世界は広い……!
その中を、ただ闇雲に走り回っているだけでも楽しいし、乗り物や“アルケー”というアシスト装置を使って飛んだり滑ったりしていると、
「何もせずに、移動しているだけで満足しちゃいそう……w」
なんてことすら思う。「また大袈裟なことをwww」と笑われちゃうかもしれないけど、時間や季節によって刻々と表情を変える景色に身を置いていると、本気でそんなことを思ってしまうのだ。
だって、この世界はこんなに美しいんだもの。
なんちゅークオリティーだよこのゲーム……!
しかも“絵”として美しいだけではなく、
壁や岩、山なんてどこでも取り付いて登れるし(もちろん、スタミナの続く限りなw)、
あちこちに仕掛けがあったり、消費アイテムが回収できる“生きた景色”として存在しているのがそこはかとないリアリティーを生み出している。
そして、戦闘--!
アクションRPGの“命”とも言うべき戦闘シーンだけど、これが、もう……!!
軽快にして軽妙!! 美麗にして超ド派手!!!
ボタンをポンポンと押しているだけで(スマホやタブレットの場合は画面タップ)武器種ごとのモーションで攻撃がくり出せ、しかもいっさいの違和感なくコンボが繋がってくれるので気持ちいいのなんの!! しかも、武器は3つまで装備できるんだけど、攻撃が繋がるごとにゲージが溜まっていって、満タンになったのを見越して武器チェンジ(これもボタン操作1発!)をすると、特殊な追加攻撃が炸裂するのがじつにタマラナイ!!
俺のような、動体視力や反射神経が衰え始めているおっさんでも華麗な立ち回り(に見える)で敵を翻弄できるので、用もないのについつい、アチコチにいる敵にケンカを売って歩いているわ(苦笑)。数行前で「景色を見ているだけで楽しい」なんて書いたけど、戦闘をしていると輪をかけておもしろいので、景色を見ているヒマがなくなるというねwww
そしてプレイヤーキャラだが、先のキャラメイクで作った主人公はあくまでも“大本”で、ガチャで入手するアバターに任意に変更することができるのもうれしいポイントである。
というのも……!
“『幻塔』のキャラは日本人の琴線に触れまくる”と書いたけど、その真意は以下のアバターの姿を見てもらえればよくわかると思う。
このかわいさたるや……!!
物語のカギを握る会話のときはキャラメイクした主人公が出てくるけど、その他の大部分は自分の好きなキャラで進行させることが可能だ。ぜひ、好みの武器(アバターはあくまでもその武器の使用者という位置づけ)をガチャで当てて、最高の環境でプレイしたいと思ったね。
……って、『幻塔』の記事って、いくらでも書けちゃうんだけど!!w しかも、こんだけの長文だってのに、まださわりの部分にしか触れられていないというね!!ww
てなわけで、ひとまずあと2回、かいつまんだ紹介記事を書きたいと思います!! こうご期待!!w