2022年8月6日、7日、日本最大規模のインディーゲームの祭典BitSummit X-Roads(ビットサミット クロスロード)が京都市勧業館 みやこめっせにて開催されました。本記事では展示されていた作品のなかから、オーストリアの開発スタジオBroken Rulesが制作した『ギボン: ジャングルを超えて』(原題『Gibbon: Beyond the Trees』)をご紹介していきます。同作は、もっとも優秀な作品に贈られる賞にあたる“VERMILION GATE AWARD(朱色賞)”(いわゆる大賞)にもノミネートされた、注目の一作です。
本作は主人公のテナガザルを操作して、自動生成される雄大なジャングルを“ブランチネーション”と呼ばれる木から木へと飛び移るアクションで進んでいく作品。移動の方法は、長い手を器用に使って木の枝にぶら下がって進む“スイング”と、枝の上を滑って進む“スライド”の2種類で、この操作をそれぞれボタンひとつで行っていきます。移動中は、ボタンを長押ししているだけで勝手に前進してくれるので、操作自体は非常にシンプル。しかし、離れた木に飛び移る際にはボタンを離してジャンプするのですが、ジャンプにはタイミングがあり、よいタイミングでボタンを離すと加速するため、慣れれば慣れるほど軽快に移動できるといったシステムとなっていました。
また、枝の上を滑る“スライド”は、下り坂や角度のある枝などの場所以外で使うと失速してしまうため、軽快に移動するためにはふたつのアクションの使い分けも必要。流れるように移動する主人公を操作しながら「スライドできそうなあっちの枝に飛び移ろう」とか、「下の枝はスイングのほうがよさそう」といった、野生の勘を養っていくことも大切になりそうです。
手書きによって描かれた雄大なジャングルなどの背景も美しく、突然雨が降ったりして背景の色合いが変わっていく様子も見ていて引き込まれるような印象でした。
今回ブースではチュートリアルとゲームの序盤部分を遊ばせていただきましたが、ストーリーモードでは人間による森林破壊や密猟、気候変動といった環境問題をテーマにした物語が繰り広げられていくのだそう。また、雄大なジャングルを思う存分駆け回れるモードも用意されています。
『ギボン: ジャングルを超えて』は、Nintendo Switch、Steam、Apple Arcadeで配信中。気になる方はプレイしてみてください。